共生社会の実現に向けて~共生社会を知ろう~

年齢、性別、国籍、障がいの有無などに関わらず、誰もがその人らしく生きいきと暮らすことができる共生社会の実現を目指し、市役所全体で共生社会の実現のために取り組みを進めています。
そもそも、共生社会ってどんな社会?考え方や、実現のために必要なこと…いろいろ解説します。

共生社会とは

障害がある、ないにかかわらず、女の人も男の人も、お年寄りも若い人も、すべての人がお互いの人権(私たちが幸福に暮らしていくための権利)や尊厳(そんげん・その人の人格を尊いものと認めて敬うこと)を大切にし、支え合い、誰もが生き生きとした人生を送ることができる社会、これを「共生社会」といいます。
社会には、さまざまな状況や状態にあったりする人々がいますが、「共生社会」 は、さまざまな人々が、すべて分け隔てなく暮らしていくことのできる社会です。障害のある人もない人も、支える人と支えられる人に分かれることなくともに支え合い、さまざまな人々の能力が発揮されている活力ある社会です。

合理的配慮とは

障がいのある人は、社会にあるさまざまな障壁によって、生活しにくい場合があります。「合理的配慮」とは、それらの障壁を取り除くための“調整”のことです。
例えば、会話での意思疎通が難しい場合、筆談やタブレット端末を使うこと、車イスの人のために机や椅子を移動して、車イスのまま座れるようにする、などが“調整”にあたります。
なお、障害者差別解消法の改正により、令和6年4月1日から合理的配慮の提供が義務化されます。
詳しくは、内閣府のホームページをご覧ください。

インクルーシブとは

「インクルーシブ」は「包括的な」、「全てを包み込む」を意味し、「さまざまな背景を持つあらゆる人が排除されないこと、同じ機会が得られること」と理解することができます。
近年、この考え方が広がり、すべての子どもが同じ場所や同じ機会で学べる「インクルーシブ教育」や、障がいの有無にかかわらず、誰もが一緒に遊べる「インクルーシブ公園」「インクルーシブ遊具」の整備が進んでいます。

エンパワーメントとインクルージョンとは

エンパワーメントの画像

(エンパワープロジェクト・飯山智史氏による講演会資料より)

~エンパワーメントとは~
「属性」によるマジョリティ(多数者)とマイノリティ(少数者)に分かれる例として、右利き(マジョリティ)と左利き(マイノリティ)があります。社会は右利きの人用に作られたものがほとんどで、右利きの人はそれが普通だと思っています。左利きの人は、右利きの人が使いやすいような物が多い社会で、不便を感じることが多々あるでしょう。社会を見渡してみると、同じように、マジョリティ中心に作られた物、制度、考え方があふれています。多数派の人がそれに気付き、少数派の人も生きづらさを感じることのない社会を実現するため、権利を促進する=エンパワーメントすることにより、共生社会に近づいていきます。
インクルージョンの画像

(エンパワープロジェクト・飯山智史氏による講演会資料より)

~インクルージョンとは~
私たちの社会は多様な人々が存在しています。年齢、性別、障がいの有無、国籍、言語の違いなど、様々な「個性」を持った人々の集合体です。
これらの多様性を認め合い、支え合いながら自分らしく活躍できる状態にする=インクルージョンすることで、共生社会に近づきます。

~エンパワーメントとインクルージョンの二つの視点が大切~
全ての「属性」が「個性」と言える社会になるためには、その「属性」によって取り残されている人々をエンパワーメントし、それを可能にする社会にするためには、皆が違いを尊重し、支え合える、インクルージョンの進んだ社会にしていく必要があります。

社会的障壁(バリア)とは

段差などの「物理的バリア」、制度上の制約による「制度のバリア」、障がいがあることによって必要な情報が伝わらない「文化・情報のバリア」、差別や偏見、無理解による「心のバリア」など、私たちが暮らす社会にはさまざまな障壁=バリアがあります。これらの障壁をなくすことが、誰もが安心して暮らせる社会を作るために必要です。
4つの社会的障壁(バリア)
(1)物理的バリア
段差や狭い通路、滑りやすい床など、物理的に生じるバリア
例)建物に階段しかなくて、ほかの階に車イスの人は行くことができない。杖を使って歩いている人が、滑りやすい床で転倒する。
(2)制度のバリア
教育や就労、地域での自立生活を送る中で、制度上の制約により生じるバリア
例)資格試験で、車いすの人が拒否される。盲導犬を連れた人が入店を断られる。
(3)文化・情報のバリア
音声情報や文字情報など、情報が提供されないことで生じるバリア
例)音声のみのアナウンスで聴覚障がい者に情報が伝わらない。タッチパネル操作で視覚障がい者が操作できない。
(4)心のバリア
障がいのある方、高齢者や子ども、LGBTQ+の方に対する差別や偏見、無理解により生じるバリア
例)障がいのある人に心無い言葉を浴びせる。点字ブロックの上に自転車を置く。

社会モデルとは

社会的障壁(バリア)を生じている原因は何でしょうか?これは私たちが暮らす社会が、障害のある方や高齢者、外国の方などの多様な人々がいることを考慮せず、多数を占める人たちの事情に合わせて作られた社会になっているからです。そのために、個人の心身の状態に対して、社会(モノ、環境、人的環境)の障壁が存在することによって、障害が作り出されるのです。こうした社会的障壁(バリア)を取り除くことは社会の責務である、という考え方が「社会モデル」です。
「社会モデル」は2006年(平成18年)に国際連合で採択された「障害者権利条約」において考え方が示されており、2011年(平成23年)に改正された「障害者基本法」においても、この考え方が採用されています。

この情報に関するお問い合わせ先

福祉健康部:福祉政策課 福祉政策係

電話番号:0465-33-1861

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