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2014年11月28日(金)

~御殿場線開業80周年記念写真展~

JR国府津駅近くの「よりあい処こうづ」(小田原市国府津3-14-3)で開催された写真展、『GO!GO!御殿場線でいこう!part2 ~御殿場線開業80周年記念写真展~』(11月22~24日)を見てきました。
ローカル貨物、国府津駅、撮影・青木一郎さん、昭和39年5月ローカル貨物、国府津駅、撮影・青木一郎さん、昭和39年5月

■SLからロマンスカーまで■
同所2階「国府津鉄道資料室」を拠点に活動している小田原鉄道歴史研究会(日達良文会長)主催による写真展で、今回は昭和のSLやディーゼル車から、電車、ロマンスカーに至るまで、JR御殿場線を長年撮影してきた5人による写真作品が約50点ほど。そのほか、御殿場線の歴史年表や同線を走っていた車両模型の展示がされていました。

私は鉄道に関しては全くの素人で、かつて御殿場線に「芙蓉(ふよう)」や「銀嶺(ぎんれい)」、「長尾(ながお)」という準急列車が走っていた事も今回初めて知ったほど。(こうした富士山らしいネームが現在無くなってしまったのは残念ですね)
それでも、SLの写真は重量感というか、機械としての存在感が圧倒的で、モノクロ写真としても魅力的でした。

61式戦車輸送貨物、御殿場駅、撮影・北川和夫さん、昭和36年61式戦車輸送貨物、御殿場駅、撮影・北川和夫さん、昭和36年

■貴重な鉄道写真■
富士山をバックに走る美しい写真、自衛隊の戦車を乗せた写真なども御殿場線らしさ満載。 往年の車両達が懐かしい昭和の景色の中を走る光景は、見ているだけで楽しいものがありました。鉄道ファンだけが見るのはもったいないほど!

もちろん、こうした写真は鉄道資料的にも貴重な内容が多く含まれているようです。
各車両に関しても、会員の方の説明により、それぞれの時代を背負った個性や特徴があることなど教えて頂きました。

山北駅、「あさぎり」・EF60・72系、撮影・武忠さん山北駅、「あさぎり」・EF60・72系、撮影・武忠さん
説明してくれた会員の飯田さんが思い入れあるのは写真右端の72系で、子供の頃毎日自宅の窓から眺めていたのだそう。昭和43年にSLが引退してから昭和54年まで活躍した車両で、もとは山手線などで使用されていた旧式車両。御殿場線に合わせた改修が各車両ごとに少しづつ違うのが写真でも見て取れるとのこと。
鉄道模型鉄道模型

■「あさぎり」ラストラン■
見学に訪れた22日は、折しも「あさぎり」として長らく活躍してきた371系電車がラストラン(臨時急行『御殿場線80周年371号』)される日(11月30日までの土日祝の計5日間に1日1本運行)。
車両模型を担当する飯田さんは、371系の模型を見学客の前で走らせながらその歴史などをふり返り、「このようなタイミングで・・・」と感慨もひとしおのようでした。

さらに常設展示の国府津機関区ジオラマや、沖野紘史さんのイラストなど拝見させて頂き、楽しいひと時を過ごさせて頂きました。こちらは、毎週日曜日(11:00~17:00)公開しています。

写真、歴史、模型、時刻表など、色々な方向から楽しめる鉄道趣味は本当に奥が深そう。

■小田原の鉄道の魅力■
小田原鉄道歴史研究会は、現在会員11人。年齢は20代から80代までと幅広く、現在も募集中です。
同研究会事務局の小室さんは「私たちの活動を通して何か地域に貢献できたら」と。

小田原の鉄道の魅力は?と小室さんに聞くと「それは、(鉄道資料室で出されている)記念入場券の裏に書いてあります」頂いたそれを裏返して見ると、『小田原は馬車鉄道、人車鉄道、軽便鉄道、路面電車の走った町。そして、小田原は新幹線発祥の地』こんな場所、なかなか無いのかもしれませんね。
 

少しでも興味ある方は、まずは「よりあい処こうづ」の「国府津鉄道資料室」に足を運んでみては。ちょっとした会話から地域の貴重な情報が得られたり、趣味の幅が広がるかもしれませんよ。
 

詳しくは、小田原鉄道歴史研究会のホームページをご覧ください。
http://odawara-rail.sakura.ne.jp/index.html

(そうこ 記)

2014/11/28 09:56 | 歴史

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