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2017年02月07日(火)

小田原フラワーガーデン バラの大苗植付講座の紹介

写真1 募集ポスター写真1 募集ポスター
 梅が見頃となったこの日、掲記の講座が開催されました。

1. 概 要
開催日時 2017年1月28日(土)
       10:30~12:00
場 所   小田原フラワーガーデン
       バラ園横特設会場(屋外)
定 員   20名(申込先着順)
費 用   3,500円(含む、バラ苗、鉢などの材料費、講師料)
講 師   柏木孝太先生、永江晴子先生
写真2 柏木先生(左)及び永江先生(右)写真2 柏木先生(左)及び永江先生(右)
2. 講師の紹介
 永江先生は、NHK・Eテレ趣味の園芸などの担当講師としての経歴を持ち、経験豊富な先生とお見受けし、爽やかな話しぶりで講座のリード役を果たされていました。また、柏木先生は、小田原フラワーガーデン(以下、当ガーデン)植栽スタッフリーダーであり、はきはきと説明し主として技術面・実技面を担当されました。なお、柏木先生は、当ガーデンの植栽スタッフですので、受講者に対して、バラの植付で困ったことがあったら、写真を携えて来てくれれば、相談に応じてくれるとのことです。
3. 植付用のバラ苗の説明と選択
 本日のバラ大苗植付に用いるバラ苗は7種類あり、この中から希望のバラを選ぶ必要がありました。しかし、バラ苗には当然ながら花がついていないので、バラ苗を見ただけでは、選択することはできません。そこで、両先生の説明と参加者自身がもっているバラの事前情報を基にいずれかのバラ苗を選ぶことになりました。準備されたバラ苗にも数が限られていたため、選択希望が集中すると希望が叶えられないのですが、永江先生の絶妙な話術で、参加者それぞれが好みの苗を選んでいきました。苗選びは、平穏に収まりましたと報告したいところでしたが、「マチルダ」には希望者が多く、結局ジャンケンでの選択となりました。
 改めて提供されましたバラ苗の種類と特徴を表1に示しますが、いずれも当ガーデン推奨のバラ苗ですので、素晴らしい花が咲くような予感がします。
4. バラ植用の土の準備
 柏木先生は、バラ苗植付には土作りが基本ですと言い、赤土:堆肥:腐葉土の配合割合はおおむね7:4:1で混ぜてあると説明がありました。
 また、その硬さ(軟らかさ)は写真3、4に示すように手に取ると固まり、手のひらを開きちょっと力を入れると簡単に崩れるぐらいの硬さが良く、準備した土はちょうど良い土になっているとのことです。
5. いよいよバラの植付
 写真5の準備された希望のバラ苗を受け取り、写真6のようにバラ園横特設会場(屋外 噴水広場)にテーブルを並べて開始することになりました。
 大苗植付講座の開始にあたり柏木先生がバラ苗植付手順の手本を見せてくれました。このように手順を見せてくださるのは、初心者にもわかりやすいと感じました。
(1) 植付バラ苗の取出
 植付バラ苗は、写真5、写真7に示すように約10㎝角の植木鉢で育てられています。この植木鉢からバラ苗を取り出し(写真7)、根に付いている土を全て除きます。(写真8、写真9参照)
(2) バラ苗の植付
 写真9のように根をバラバラにした苗は、鉢内にて写真10のように根ができるだけ広がるようにすることをイメージし、苗の植付作業を進めます。次に写真11に示すように苗の接ぎ木テープが鉢の上面から2㎝くらいに位置するよう鉢の下部にバラ植用の土をあらかじめ敷いておきます。そこで苗の軸が鉢の中央にくるよう写真12のように苗を手で支えながら周囲にバラ植用の土を入れます。
 その土は苗の接ぎ木テープが少し出る程度に、掌で土を押し込み写真13のようにほぼ平らとなるように土面を整えます。
 鉢の縁から2㎝くらいの部分をウォータースペースと言いますが、苗への水やりのためと、苗の根の部分がイノバラになっているので、その根部分からイノバラの枝が伸び、園芸部分を駄目にします。そこでイノバラの枝を早期に除くため接ぎ木テープ部分から土を出しておきます。
 しかし、土の押さえ込みが足りないと根っこの粘りが足らず、バラの成長に影響があったり、傾きの原因になるので、しっかりと押さえ込んでおきます。この状態では苗はぐらぐらなので、支柱を立ててもよいですが、写真13の状態で植付講座の作業は終了です。
 実際は、この後水やりが必要ですが、土がドロドロになってしまうため自宅に持ち帰った後必ず水やりをすることをお願いされました。この水やりは、鉢の下から水が漏れ出るほどにしっかり水やりを行うこととして、土がドロドロになってバラの根っこと土が接することを意識して十分に行います。
6. 質疑応答
主な質疑応答を下記に示します。

(1)
Q.この時期の水やりはどうするか?
A.バラの細かい根に土が密着するように、通常の花の水やりの倍程度多くして水やりを行う。

(2)
Q.バラ鉢がコンクリート塀の影となってしまうがどうすればよいか?
A.陽に当てたいところですが、影となっっても葉があれば育つので、できるだけバラ鉢を高いところに置くこと。

(3)
Q.薬(殺菌剤)の適用はどうするか?
A.薬はあくまでも予防的な措置であらかじめ施しておく。しかし、病気は葉に現れるので、常に病気の点検を行い、病気の葉があれば小まめに全て取り除いておくこと。

(4)
Q.今後の育て方はどうするか?
A.3年毎くらいで鉢を大きくすると良い。また、この時剪定も合わせて行うが、根と枝のバランスを考え、枝数に対して根の数を減らすと、すかすかの枝となるので注意が必要である。さらに、根の部分から太い枝(べーサルシート)が出るが、若いべーサルシートを残し古い枝を取り去るかやいずれも残すかは、バラをどのように咲かせるかを推測しての選択が必要である。

(5)
Q.肥料の施し方は?
A.肥料を施すより陽当たりを優先したいところですし、既に土には肥料を含めているため、1ヶ月から2ヶ月に1度程度の肥料を施す程度でよい。
7. 引用資料
「フラワーガーデンの植栽リーダーからの『ホワイトクリスマス』の育て方」
小田原フラワーガーデン植栽スタッフリーダー作成

注記
この資料は、「バラの育て方シート」と称していて、今回提供されたバラの種類全てに準備されています。
上記の「ホワイトクリスマス」の部位にそれぞれのバラの種類名称が記載されています。
8. 講座に参加しての感想
 今回のバラの大苗植付講座では、受講者は手を保護する手袋を持参すること以外に用意するものもなく、必要なバラの苗、植付用の土、バラ鉢及びバラの育て方シート(バラの種類毎準備されている)が当ガーデンにて準備され、細やかな説明がされるので、バラ植え初心者でも手軽に参加でき、今後の解らない事項なども、当ガーデンの柏木先生(植栽スタッフリーダー)の相談を受けることができます。よってバラを楽しみながら育て、美しいバラの花を愛でることができるでしょう。
(ひろし君・記)

2017/02/07 09:35 | その他

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