19世紀のパリ万博出品の箱根寄木手箱会場の奥の一角に、素敵な寄木手箱がありました 。見ると19世紀のパリ万博に出品された箱根寄木細工の作品でした。金田さんにお聞きすると、スペインで入手されたものだそうです。同じものが2点出品され、どのような経緯だったのか、スペインの骨董屋にあったのだそうです。幕末から明治初期にかけて、日本の工芸品が数多く欧米諸国へ輸出されたそうです。武士階級が崩壊する中、需要を失った工芸職人たちは、新しい市場を求めて万博などに積極的に出品したのです。箱根寄木細工も新しい世界にチャレンジしていたのでしょう