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2016年01月21日(木)

小田原ならではのアーティスト イン レジデンス ~すどう美術館~ (後編)

11月20日(金)から12月17日(木)にかけて、すどう美術館、尊徳記念館、市民会館などを会場にして「第3回西湘地区アーティスト イン レジデンス」が開催されました。後編では、すどう美術館についてご案内します。
■すどう美術館■
すどう美術館は小田原市堀之内にある通称『世界一小さな美術館』です。
館長の須藤一郎氏の絵画収集のきっかけは、名前も知らなかった画家、菅創吉(1905年~1982年)の作品『壷中』との出会いにありました。『壷中』に訳も分からなく感動し、どうしても自分の手元に置きたいと思ったこの一点がきっかけで、絵画を収集するようになったと話してくださいました。更に収集した絵画を自分達だけで眺めていないで、もっと沢山の人に見てもらいたいという思いから、平成2年秋に東京郊外にあった自宅を開放して美術館を開館し、その後銀座の画廊を経て、平成19年7月に小田原に美術館を移転します。
小田急線富水駅から徒歩3分ほど。案内版に誘導され住宅街を抜け、さらに未舗装の狭い路地を歩きます。建物はデザイナーズハウスのごとくスタイリッシュです。若いアーティストの展覧会は勿論のこと、子ども向けワークショップも開催されるなど、美術を身近に感じられる場所です。
すどう美術館では館長ご自身の「アートは『心の糧』であり、人間が豊かに生きていくうえでなくてはならないもの」という理念に基づき、絵画の素晴らしさを沢山の人に伝える企画や活動をされています。
■須藤さん御夫妻■
この美術館を須藤さんと共に支えるのが奥様。奥様の存在は大きく、アドバイザーであると同時に良き理解者でもあり、また同志のようにも思えました。「ただいま、と言える美術館ができた」「館長は何時どこであっても穏やか」と美術館の会報紙AQUAでもご夫妻のお人柄に触れることができます。
館長の「壷中」との出会いのように、人の心を虜にする菅創吉は、私の中で、玄奘三蔵(三蔵法師)をテーマとする「仏教伝来」を描いて以来終生に亘ってシルクロードを旅した画家、平山郁夫(1930年~2009年)の心と重なります。
「百聞一見にしかず」貴方なりのすどう美術館をお楽しみになると良いのではないでしょうか。
(MOKO:記)
 
すどう美術館  http://www.sudou-art.com
          inf@sudou-art.com
 

2016/01/21 11:21 | 美術

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