小田原市
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耐震改修工事中の小田原城天守閣。最近は上層の工事足場が撤去され、真新しい漆喰壁の白さが見えるようになってきました。 以前よりスッキリした印象なのは、屋根上の大きな避雷針を外して、展望テラスのフェンスを少し低くしたため。
今度の避雷針は小さなものが鯱(しゃちほこ)に設置され、目立たなくなりました。破損した屋根瓦の交換も行われたそうです。
そんな折、3月6日に市民向けの内部見学会があるというので、私も参加してきました。
見学会は、午前が親子向けで午後は一般の部。
合わせて市民約200人が見学に訪れたそうです。私は午後の一般の部で見させてもらいました。
館内では、慣れないヘルメットをかぶり、内装を汚さないよう注意しながらの見学で少し緊張しましたした。
案内をしてくれたのは、天守閣館長の諏訪間さん。
参加者の皆さんは熱心に説明を聞き、新しくなった内装のあちこちを興味深く見ていました。
■一新された内装と展示
中へ入ると、1階の展示フロアは大きく様変わりしていました。
黒を基調とした内装で、スポット照明が施されたパネル展示が中心になっており、以前に比べると美術館のようになりました。空調も完備。
今回の改修工事では、強化を増すための耐震壁が館内32箇所の柱間に組み込まれ、これまでのような展示はできなくなりました。
そこで、これまで陳列館的だったスタイルは一新され、ストーリー性重視の展示で、小田原城を軸に歴史的魅力が見学者に伝わる内容にテーマが絞られました。
現在までの調査成果も反映させ、立体的な手法や映像を用いた展示が行われるとのこと。
ここは1階のシアター室。
『よみがえる小田原城』『北条五代100年の夢』といった映像作品が上映されます。
氏政役が苅谷俊介さん、氏直役に合田雅吏さんで撮られたそうで、どんな氏政・氏直父子を演じられたのか、早く見てみたいものです。
そして、最上階の5階。
お土産コーナーと休憩室だった頃の面影は消え、かつての小田原城天守閣最上階の姿が一部再現されました。(ちなみに、ミュージアムショップは1階にできるそうです)
この最上階の内装は、東京国立博物館が所蔵(現在は神奈川県立歴史博物館に展示)する、江戸時代製作の小田原城天守閣模型の内部を近年調査した結果、明らかになったものです。
天守の地階から最上階までを貫く大黒柱は八角形(八角柱)にあつらえられ、「将軍柱」と呼ばれていました。
説明してくれた棟梁の芹澤さんによると、再現されたこの将軍柱は太さ約45センチ。
樹齢300年近い小田原産(辻村山林)の杉が使われたそうです。そのほか、この再現空間に用いられた材は全て小田原産とのこと。
2016/03/22 10:09 | 歴史
文化レポーター
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