丁寧に語りかける伊藤裕夫氏最初の講演者は、大学で教鞭をとる文化政策研究者の伊藤裕夫さんでした。
最初に、「アートプロジェクト」とは何かについての話から始まりました。アートプロジェクトとは、一般的に定義すれば、「現代芸術の一形態」ですが、今では「芸術祭からコミュニティの課題を解決するための社会実験的な活動まで、幅広い形で現れるもの」を指すように変わってきているそうです。
葉山芸術祭をきっかけに、「相模湾・三浦半島アートリンク(SaMAL)」と名付けられた地域発アートプロジェクトのネットワークが形成されています。伊藤氏は、SaMAL推進会議の委員をされており、そのコンセプトを中心となって構築されてきました。SaMALには、葉山芸術祭の他、「三浦まちARTプロジェクト」や「真鶴まちなーれ」など、文字通り三浦半島・相模湾の東端から西端までを包含する広大な地域同士をつないでいます。