8月のお盆が明けました。最近は京都五山の送り火(いわゆる大文字焼き)もテレビで生中継されますが、我が家でも昨夜は例年通り玄関先でお焚き上げをし、小さな炎を見守りながら行く夏を感じたところです。今朝は涼しく、連日の暑さのなかにも秋の気配が少しずつ入り込んで来たようです。
16日、長崎からの若者たちが市役所を訪ねてくれました。この若者たちは、「ナガサキ・ユース代表団」の第6期生のメンバー5人。今回は、16日から18日までの3日間の日程で開かれている、小田原市主催の次世代平和継承事業である「ワールドキャンプ in Odawara 」の講師団として、参加する市内中学生たちをリードする役割を担ってもらいます。
ナガサキ・ユース代表団は、長崎大学などが主催する人材育成プログラムのひとつで、公募で選ばれた若者が平和問題について実践的に学び、国連等での国際会議に参加するなどしながら、自ら考え行動する力を身に付けることを目的として、国内外で活動しています。今回来てくれた5人は、長崎大学多文化社会学部の中島大樹さん、永江早紀さん、原田怜奈さん、長崎県立大学国際情報学研究科の孫明悦さん、長崎純心大学人文学部の酒井環さん。尊徳記念館で開かれるワールドキャンプの会場に向かう前に、市長室に挨拶に寄ってくれたものです。
今年は、小田原市が平和都市宣言を制定してから25周年の節目であり、平和への取り組みを次世代に継承するとともに、若い世代が、戦争の悲惨さを知ることによって平和を守らねばとの意識を高めるだけでなく、身の回りから積極的に「平和を創る」担い手になってほしいとの思いから、長崎を拠点に日々平和への活動を行い、国内外を巡って自ら国際平和の担い手として活躍する大学生たちに、3日間のプログラムを通じて親しく触れ、将来国際的な視野を持って活躍できるようになってほしいと企画したものです。この企画にあたっては、昨年長崎での平和祈念式典に先立って開かれた平和首長会議にてお会いした、平和や軍縮の問題に取り組んでいる長崎大学准教授の中村桂子さんにご尽力いただき、若者たちが今回のプログラムを企画するサポートをしていただきました。
16日はキャンプの初日であり、会場の尊徳記念館で代表団の皆さんから活動の様子や世界の平和を巡る状況についてのレクチャーが行われたほか、夜はみんなで映画「この世界の片隅で」を鑑賞。本日17日は市内の戦争遺跡を巡り、午後はグループに分かれてワークショップ、夜は戦時下の食事体験としてみんなで「すいとん」を作ったり、私との懇談などが予定されたりしています。市内各中学校から参加した30名の生徒たちが、3日間寝起きを共にし、平和について学び、国際的に活躍する目上の先輩たちの姿に触れ、そして友情を育む・・・。このキャンプが、今年の成果を踏まえて今後小田原で毎年開かれ、若者たちが育っていくプログラムとして定着していくことを願っています。