終了後、会場の全国都市会館からほど近い国立劇場でひらかれていた、長唄演奏会へ。105歳の今も現役で活躍されている杵屋響泉さんが出演する演目があり、是非とも拝見したく伺いました。過日、105歳にしてCDデビューされ、それが話題になっていたこともあってか、響泉さんが出場する演目の時は会場がほぼ満席に。事前アナウンスで「長唄界最高齢の105歳でございます」との紹介が流れると、会場からは大きな拍手。演目は楠木正成にまつわる「楠公」。娘さんの六響さん、お孫さんの和久さんも含め、お囃子方もひと通り揃っての本格的な演奏で、中でも響泉さんの奏でる三味線は、その音色の明瞭さといい、張りと艶といい、ご高齢を全く感じさせない力強いものでした。終演時は会場いっぱいの万雷の拍手。日本長唄界の至宝であり、小田原市民として誇らしく思います。