市長の日記

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2019年07月16日(火)

みなかみの国有林を視察

 11 日・ 12 日の 2 日間、群馬県みなかみ町に拡がる国有林「赤谷の森」を視察しました。小田原市では今年度・来年度の 2 か年をかけて、 50 年先・ 100 年先を見据えた「(仮称)おだわら森林ビジョン」を策定しますが、そこで目指すべき森の姿や役割を見定めるべく、国家的な取組が行われている「赤谷の森」に学ぼうと、「おだわら森林・林業・木材産業再生協議会」の皆さんと共に現地を訪ねたものです。 
 この取組は「赤谷プロジェクト」と呼ばれており、みなかみ町北部から新潟県境に拡がる約1万 ha の国有林を対象に、地域住民で組織する「赤谷プロジェクト地域協議会」、「林野庁関東森林管理局」、「日本自然保護協会」の3つの中核団体が協働し、生物多様性の復元と持続的な森づくり・地域づくりを進める取組で、正式名称は「三国山地/赤谷川・生物多様性復元計画」とされています。現在林野庁から小田原市に派遣されている市経済部農政課林業振興担当課長の新倉さんが、同じく林野庁からみなかみ町に出向されているエコパーク推進課長の髙田さんと繋がっていることから、今回2日間にわたっての濃密な視察プログラムを組むことができました。

 みなかみ町は谷川連峰山麓を含む7万 ha におよぶ広大な森林を有しており、 2017 年にはユネスコエコパークに登録されるなど、豊富な森林資源を有効に活用した様々な取組を進めて、今般は小田原市と同じく SDGs 未来都市にも選定されています。
 視察の初日はまず、みなかみ町庁舎にてこうした町を挙げての森林保全や持続可能な地域づくりについての取組を、髙田さんをはじめとするエコパーク推進課の皆さんから、更に「赤谷プロジェクト」の概要については林野庁関東森林管理局「赤谷森林ふれあい推進センター」の森内所長から、詳しく伺いました。みなかみ町は木育も盛んで、岐阜のオークビレッジと共同で製作する各種木製品も拝見。私たちに馴染みの深いカスタネットは、実はみなかみ町の特産品で、ご案内頂いた「たくみの里」にある「森の恵みと学びの家」にて、詳しくお話を聴かせて頂きました。この日投宿した、赤谷川の上流部にある川古温泉「浜屋旅館」のご主人である林さんが「赤谷プロジェクト地域協議会」の会長を務められており、過去の大型開発案件から森が守られてきた様々な経緯や、現在の取組の様子なども伺うことができました。
 

 2日目は、赤谷の森に入りました。森内所長さんらの先導で林道を進み、この広大な赤谷の森に生息するイヌワシの観察点、イヌワシの狩り場創出の試験地、シカの捕獲誘引試験地、そして人工林を一定の面積で伐採し自然林への移行経過を観察している小出俣(おいづまた)自然林復元試験地などを巡りました。とにかく広大な森で、所々に人工林のエリアがありますが、森の大半は自然林。人工林を伐採した後には、周囲に濃密な自然林があることから、すぐに自然林への天然更新が始まり、見せて頂いた3年後・8年後・13年後でそれぞれ姿がはっきりと異なることも確認。加えて、森の形に整うまではかなりの時間を要するということも良く判りました。最後は、根回りが 5 mはあろうかという、カツラの巨樹に感動。森の懐の深さをまざまざと感じました
 

 小田原では、箱根外輪山の山麓などに約 4000ha の森があり、外輪山稜線部を除けばほとんどは人工林。ここ数年来取り組んできた木材の活用を今後も進め、経済林として持続的に活かしていくことに加え、一定の面積は自然林への移行を目指し、水源域の生物多様な森林環境を創出していきたいと考えています。今回、みなかみ町・赤谷の先進的取組に触れたこと、さらには 2 日間にわたって協議会メンバーと行動を共にし経験や想いを分かち合えたことは、今後に向けての大きな糧となりました。今後も、こうした活動を通じて未来へ繋がる森づくりの道を見出していきたいと思います。
 

2019/07/16 15:46 | 未分類


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