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広報おだわら 第988号

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広報おだわら 第988号

平成21年6月1日 発行

#01:課題別検討委員会が市長に報告書を提出しました
#02:〜小田原駅・小田原城周辺のまちづくり〜着実に進む「新しい小田原」への歩み
#03:「いのちを大切にする小田原へ」 命をつなぐ!!小田原市立病院救命救急センター
#04:「小田原市きれいなまちと良好な生活環境をつくる条例」7月からスタート〜きれいで住みよい快適な生活環境を実現するために〜
#05:自治基本条例 プレ検討委員会(勉強会)を開催します! 
#06:SHISEI〜至誠・市政〜
#07:おだわらインフォメーション Odawara Information
#08:平成21年度自治会長名簿
#09:設立50周年 松永記念館と耳庵・松永安左ヱ門(3)
#10:新たに3件が市指定文化財に
#11:連載 学校自慢!
#12:【連載】市民力
#13:「いのちを大切にする小田原へ」 現場到着まで より迅速に〜市民の皆さんから119番通報があったとき消防署の"新システム"が力を発揮します〜
#14:連載ウォーキングタウン小田原


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テキスト版

※以下のページは、目の不自由なかたでもご利用いただけるよう、市販の音声読み取りソフトに対応するため、文字データのみを記載しました。
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まちづくり情報誌 広報 小田原

6/1─6/30
https://conv.bingocms.tech
平成21年6月1日発行 No.988

========目次========
#01:課題別検討委員会が市長に報告書を提出しました
#02:〜小田原駅・小田原城周辺のまちづくり〜着実に進む「新しい小田原」への歩み
#03:「いのちを大切にする小田原へ」 命をつなぐ!!小田原市立病院救命救急センター
#04:「小田原市きれいなまちと良好な生活環境をつくる条例」7月からスタート〜きれいで住みよい快適な生活環境を実現するために〜
#05:自治基本条例 プレ検討委員会(勉強会)を開催します! 
#06:SHISEI〜至誠・市政〜
#07:おだわらインフォメーション Odawara Information
#08:平成21年度自治会長名簿
#09:設立50周年 松永記念館と耳庵・松永安左ヱ門(3)
#10:新たに3件が市指定文化財に
#11:連載 学校自慢!
#12:【連載】市民力
#13:「いのちを大切にする小田原へ」 現場到着まで より迅速に〜市民の皆さんから119番通報があったとき消防署の"新システム"が力を発揮します〜
#14:連載ウォーキングタウン小田原
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#01:課題別検討委員会が市長に報告書を提出しました
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 市では、市民参画の新たな取り組みとして昨年11月に、4つの課題別検討委員会を設置しました。
 検討委員会では、市が抱えるそれぞれの重要懸案課題について議論を重ね、このたび、その結果を報告書にまとめ、市長に提出しました。今後は、検討委員会からの報告を踏まえ、市が事業立案を行い、市民の皆さんの意見や、市議会との議論を重ねながら実施に向け取り組んでいきます。
 課題別検討委員会の報告書は、市ホームページからご覧いただけます。

問 企画政策課 電話0465-33-1405

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テーマ:地域医療体制

地域医療体制の整備に係る懇談会
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問 健康づくり課 電話0465-47-0820

座長:鈴木 仁一(県小田原保健福祉事務所長)
 「新しい小田原」を支える健全で持続可能な行財政運営を行うための、改革の取り組みの基本的な方針を検討しました。

【主な検討項目】
行財政改革の目的、行財政改革の前提となる考え方、行財政改革の推進を支える土台、抜本的な行財政改革の実施項目など

【報告書のポイント(要旨)】
■行財政運営の現状
約1,500億円(平成19年度末現在)の市債残高などの債務を抱え、少子高齢化や景気低迷が進展する中では、財政状況の見通しも厳しく、10年、20年先を見据える必要がある
■行財政改革の目的
市民生活の維持・向上、都市としての維持・発展に繋がる流れを作り出す原資を確保することを目的として位置付けた
■行財政改革の前提となる考え方
公務員が担うべき仕事の在り方、新しい「公共」の在り方、行政サービスのコストに基づく事務事業の見直し・効率化の視点などを提起した
■行財政改革の推進を支える土台
持続可能な行財政運営の土台となる、市民と行政の情報共有や市民によるモニタリングの必要性、そこにおける市民の役割、市や職員がすべきことなどを提言した
■抜本的な行財政改革の実施項目
公共施設の統廃合・管理運営の見直し、包括予算編成システムの導入、行政サービスのコスト分析など、施設の適正な配置や管理、人員体制の効率化が図られる項目を提言した

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テーマ:行財政改革

行財政改革検討委員会
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問 行政改革推進課 電話0465-33-1305

委員長:南 学 (横浜市立大学エクステンションセンター長)
 「新しい小田原」を支える健全で持続可能な行財政運営を行うための、改革の取り組みの基本的な方針を検討しました。

【主な検討項目】
行財政改革の目的、行財政改革の前提となる考え方、行財政改革の推進を支える土台、抜本的な行財政改革の実施項目など

【報告書のポイント(要旨)】
■行財政運営の現状
約1,500億円(平成19年度末現在)の市債残高などの債務を抱え、少子高齢化や景気低迷が進展する中では、財政状況の見通しも厳しく、10年、20年先を見据える必要がある
■行財政改革の目的
市民生活の維持・向上、都市としての維持・発展に繋がる流れを作り出す原資を確保することを目的として位置付けた
■行財政改革の前提となる考え方
公務員が担うべき仕事の在り方、新しい「公共」の在り方、行政サービスのコストに基づく事務事業の見直し・効率化の視点などを提起した
■行財政改革の推進を支える土台
持続可能な行財政運営の土台となる、市民と行政の情報共有や市民によるモニタリングの必要性、そこにおける市民の役割、市や職員がすべきことなどを提言した
■抜本的な行財政改革の実施項目
公共施設の統廃合・管理運営の見直し、包括予算編成システムの導入、行政サービスのコスト分析など、施設の適正な配置や管理、人員体制の効率化が図られる項目を提言した

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テーマ:市民参画による地域づくり

地域コミュニティ検討委員会
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問 地域政策課 電話0465-33-1457

委員長:名和田 是彦(法政大学法学部教授)
 「持続可能な市民自治のまち」の実現に向けて、直面する地域の課題を地域で解決していくために、必要な仕組み作りを検討しています。

【主な検討項目】
地域コミュニティの現状、課題抽出、課題の分類・分析、これからの地域に求められる機能について

【報告書のポイント(要旨)】
初年度である平成20年度の中間報告においては、地域が備えるべき力として、次の3つの機能が必要と考えた
■地域と各種団体との連携
地域の課題の把握、実態と目標の共有、共に行動し支え合う、といった対応が求められる
■地域の人材活用・育成のためのコーディネート
活動を分野別に束ね、全体にわたって横串を通すコーディネーター(つなぎ役)が地域に求められる
■参加したくなる交流の場の創出
多くの住民が地域に触れる機会である「夏祭り」など、既存の「場」のさらなる活性化を図る。また住民が楽しく地域を支え、垣根なく集い、多様な人々との地域内での暮らしを実感できる「場」を創出する

地域コミュニティ検討委員会は今後も検討を進めます。今後は、これら3つの機能のさらなる検証とモデル事業を実施し、平成22年度までに地域運営協議会などについての提言を行う予定です。

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テーマ:小田原駅、小田原城周辺まちづくり

小田原駅、小田原城周辺まちづくり検討委員会
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問 企画政策課 電話0465-33-1315

委員長:仙田 満(放送大学教授・東京工業大学名誉教授)
 『3つの拠点(※)を含め、小田原駅周辺地区及び小田原城周辺地区の開発は小田原の歴史を尊重し、歴史的環境に敬意を払う。』という理念の下、市長が示した機能配置の基本方針と三拠点の利活用を総合的に検討しました。

【主な検討項目】
現状の課題を整理した上で、全体による3回の会議の後、3つのテーマごとに分科会を設置し、個別に検討(小田原地下街施設分科会、お城通り地区再開発事業用地分科会、三の丸地区分科会)

【報告書のポイント(要旨)】
■地下街の再生
周辺商業、川東地区大型集客施設との差別化を図り、地域の農業・水産業・加工業などと連携した、地産地消の新しい業態開発による小田原スタイルの発信地としての役割が必要であるととともに、小田原のなりわい文化や歴史などを紹介し、お城や周辺商店街などへ誘う情報発信機能を備えた役割を担うべきである
■お城通り地区の再開発
事業化にあたっては、民間地権者との協調が重要であるので、市として幅をもって臨み、交換分合や敷地整序型区画整理を検討すべきである。また、駅周辺に散在している公的機能を集積して行くことは市民にとっても極めて有効であり、子育て支援機能や市民学習機能の充実を図る適地である
■三の丸地区の整備
市民会館の土地は、周遊という機能を考える上で非常に重要な場所であり、将来的には回遊性を高める機能を持たせることが望ましい。「周辺景観と調和したホール」「専門性を担保したホール」「市民参加のホール」「いつもにぎわっているホール」の4つのコンセプトを念頭にホール整備を進めていくべきである

※3つの拠点:お城通り地区、地下街、三の丸地区

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#02:〜小田原駅・小田原城周辺のまちづくり〜着実に進む「新しい小田原」への歩み
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小田原駅・小田原城周辺の懸案事業である「お城通り地区再開発事業用地」「小田原地下街施設」「三の丸地区」の3つの拠点の利活用については、小田原駅・小田原城周辺まちづくり検討委員会において検討され、3月30日に報告書が提出されました。
この報告書を受け、市としての対応を検討した結果、3つの拠点における方針などを決定しました。

問 企画政策課 電話0465-33-1315

●お城通り地区再開発事業用地

 お城通り地区は公共施設を中心とした施設構成での再開発を進めます。小田原駅・小田原城周辺まちづくり検討委員会からは、公共的窓口機能、子育て支援機能、市民学習機能、会議室など、さまざまな機能を持つ施設が提案されています。今後は周辺の公共施設の状況などを考え合わせながら、市民の皆さんに望まれる施設構成を決定していきます。
 また、駅周辺を利用するかたの利便性も踏まえ、現状と同規模の駐車場を確保するとともに、周辺商業に配慮した商業施設の設置、憩いの場となる広場や緑道の整備を行う予定です。
 再開発事業の実現に向けて、平成21年度中に施設構成、配置、事業手法などの基本的な構想を策定します。その後の施設の整備は、財政状況や経済情勢を考慮しながら段階的に進めていく予定です。 

●小田原地下街施設

 小田原地下街は小田原の地域資源や、なりわい文化を体感することができる商業のほか、市内各地域への回遊促進拠点としての役割を持つ施設として再生を図ります。
○商業機能
 農水産物や地場産業など、小田原ならではの地域資源を生かしながら、来訪者にとって、感動や小田原の魅力発見の場となるような商業展開を目指します。
○情報発信機能
 商業機能に加えて、小田原の歴史、文化など情報発信の機能を持たせます。「小田原のなりわい文化」を掲げる商業と相まって、地下街施設全体で小田原の魅力を発信し、市内各地域への回遊を促進します。
 今後は引き続き公共地下道としての適正な維持管理を行いながら、平成23年度の施設再開を目指して、施設改修の必要性や実現可能なソフト施策などの検討を進めていきます。

●三の丸地区

○新たな市民ホール
 市民ホール予定地は、歴史的景観と調和し、芸術文化の拠点として市民の皆さんが必要とする機能を満たした施設配置の実現を目指します。そのためには、十分な施設用地が必要で、小田原駅・小田原城周辺まちづくり検討委員会からも、「用地を拡張することができれば、より良い機能の市民ホールができ、景観形成にとっても好ましい」との意見をいただきました。
 これらを総合的に判断し、現在の市民ホール用地を拡張するため、周辺用地の取得を進めます。また、ホール建設に向け専門的な観点から準備作業を行うための組織を設置し、平成21年度中を目標に施設整備の基本的な方針を決定するなど、平成26年秋の開館を目指して作業を進めていきます。

○三の丸地区における周辺拠点の整備
 三の丸地区は、小田原城址公園という歴史的空間と一体を成すエリアであり、城址公園を訪れる多くの観光客を迎える機能や、周辺地区への回遊を促す機能の整備を進めます。
 三の丸地区における周遊拠点の整備として、市民ホールの建設後、現市民会館用地及びその周辺用地を活用し、周辺地区への回遊を促すガイダンス施設、大手門などの歴史的な環境を生かした広場、駐車場などの整備を行う予定です。そのための第一歩として、平成21年度に市職員で検討を始めます。

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○市民会館の休館
 市民ホールが完成するまでの期間は、市民会館を引き続き使用していただくため、耐震補強工事を平成22年3月から行う予定です。工事の実施に伴い、平成22年5月6日から同8月31日まで休館する予定です。
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★★★★★★★★★★
募 集
みんなでつくろう「三の丸憩いの広場」

 市民ホールの建設着工までは3年程度の期間が見込まれます。そこで暫定的な利用として、緑の芝生といろいろな花でいっぱいにする活動を行います。

問 文化交流課 電話0465-33-1705

■場所…市民ホール建設予定地
■期間…平成22年3月31日まで 
※状況に応じて延長します。
■内容… 
 (1)花壇づくり 市民花壇の維持管理(植栽、水まき、草むしりなど)をしていただけるかた(団体)。水道設備あり。種、苗、肥料などは用意してください。
 (2)広場づくり 種まきや芝刈りなどの作業に参加していただけるかた(団体)。
※(1)、(2)両方への参加も可。
■申込…6月30日(火)まで(必着)に所定の用紙(公共施設または市ホームページからダウンロード)に必要事項を書いて、郵便またはファクスで。先着順。
〒250-8555 小田原市文化交流課 FAX0465-33-1526
★★★★★★★★★★

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#03:「いのちを大切にする小田原へ」 命をつなぐ!!小田原市立病院救命救急センター
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 平成21年度の市立病院の診療体制が大きく変わりました。その一つとして4月1日に県から救命救急センターに指定されました。
 救命救急センターとは、脳出血や心筋梗塞、交通事故など、高度で特殊・専門医療が必要な重症救急患者を24時間体制で受け入れる三次救急医療施設です。
 地域の医療機関と連携し、症状の程度などに応じて診療を分担することで、一人でも多くの貴重なかけがえのない「命」を救う役割を担っていくため、オープンしました。

問 経営管理課 電話0465-34-3175

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キーワード
三次救急って?
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●初期(一次)救急…
 軽症の患者の受け入れ
 かかりつけ医・小田原市休日夜間急患診療所など

●二次救急…
 入院や手術が必要な患者の受け入れ
 県西地域の10病院(間中、小林、小澤、山近、西湘、丹羽、湯河原胃腸、大内、足柄上、市立の各病院)など

●三次救急…
二次救急では対応不可能な心肺停止など生死にかかわる重篤な患者の受け入れ
市立病院救命救急センター
東海大学医学部付属病院

 本市を含む県西地域の2市8町は、救命救急センターの未整備地域でした。
 当院の指定により、県西地域の重症救急患者の救命率の向上、三次救急医療体制の充実を図っていきます。
 救命救急センターの開設にあたり、東海大学医学部付属病院の高度救命救急センターの最前線で活躍していた医師、關知子さん、山際武志さん、山本理絵さんを迎えました。
 そこで、關知子センター長に話を聞きました。

「救命救急センターの未整備地域であった県西地域で、市立病院が救命救急センターに指定されたということの意義は大きいです。
 命にかかわる状態のけがや病気の患者さんを24時間体制で受け入れることができるからです。
 今までは、市内で高度な救命救急が必要な患者さんの場合、伊勢原市の東海大学医学部付属病院まで搬送されるケースが非常に多かったという、県西地域の医療事情を考えても、公立病院として大変重要な役割を果たすことになります。
 とは言うものの救命救急センターの医師の力にも限界があります。私たちセンターの医師だけで解決できることではありませんし、命を守るという大きなテーマは小田原の医療関係者全体で考えなければならないことです。
 そして、救命救急センターは、救急搬送された命に関わる状態の患者さんの救命処置を優先的に行う施設であること、単に"時間外"も開いている受診窓口ではないことを、市民の皆さんにご理解いただくことも大切なことです」

 こんな、張りつめた命の現場を指揮する關先生ですが、最後に一言「普段から健康に留意した生活!これが一番です」と笑顔で答えてくれました。

かかりつけ医を持ちましょう

重篤な患者の診療を病院が受け持ち、初期治療や症状が安定した患者は、自身や家族の健康状態について何でも相談できる身近な「かかりつけ医」が診療を受け持つ「病診連携」をすすめることで、患者の一極集中や医師不足の問題に対応していくことが大切です。

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平成21年度市立病院の診療体制
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 今年度も深刻な医師不足が続いています。特に内科(呼吸器科、消化器科、循環器科)、耳鼻いんこう科、整形外科の初診のかたは、地域の開業医などからの紹介状が必要です。また、糖尿病内分泌内科は紹介患者の受入れを中止しています。ただし、腹痛、下血、吐血、黄疸などの消化器症状のかたは、紹介がなくても外科で受診できます。

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緊 急 !
新型インフルエンザ警戒中

一人ひとりの行動で、新型インフルエンザの感染拡大が防げます。市民の皆さんには、正しい情報に基づき冷静な対応をお願いします。 
問 小田原市感染症等危機管理対策会議事務局(健康づくり課) 電話0465-47-0820

予防のポイント
(1)外から帰ったら、手洗い、うがいをしっかりしましょう。
(2)咳やくしゃみをするときは、ハンカチやティッシュで口や鼻を覆います。周囲にまき散らさないように気を配りましょう。
(3)睡眠や栄養を十分にとり、体力、免疫力をつけておきましょう。
(4)新型インフルエンザがまんえんしている国への渡航は、なるべく控えてください。
(5)人ごみを避け、外へ出かけるときは、マスクをするように心がけましょう。

県では、新型インフルエンザの発生に対応し、発熱相談センターを設けインフルエンザ様症状(発熱、せき、全身の倦怠感など)を有するかたなどの相談に次のとおり応じています。これらの症状があるかたは、地域の医療機関を受診する前に、まず発熱相談センターにお問い合わせください。
●県小田原保健福祉事務所発熱相談センター 電話0465-32-8000 受付時間:8時30分〜17時(土・日曜日、祝日含む)
●県保健福祉総務課発熱相談センター 電話045-633-3777 受付時間:24時間無休(土・日曜日、祝日含む)
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#04:「小田原市きれいなまちと良好な生活環境をつくる条例」7月からスタート〜きれいで住みよい快適な生活環境を実現するために〜
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問 環境保護課 電話0465-33-1489

みんながマナーを守るために

 自治会やボランティア活動など地域のかたがたによる環境美化活動が盛んに行われ、まちをきれいにしようとする気運が高まっていますが、いまだに空き缶や吸い殻のポイ捨て、不法投棄などは後を絶ちません。路上での喫煙はポイ捨てにつながりやすく、人ごみの中では周りの人にやけどを負わせる恐れもあり、深夜花火や、落書きなどの迷惑行為も社会問題となっています。
 市では、きれいで住みよい快適なまちを目指すため、「小田原市まちをきれいにする条例」を一部改正し、「小田原市きれいなまちと良好な生活環境をつくる条例」を制定しました。

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規制内容
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現行
(1)空き地の管理(土地の適正管理)
(2)不法投棄
(3)犬・猫の糞の処理
(4)自動販売機の回収容器設置
(5)空缶・タバコ吸い殻のポイ捨て

追加 ※現行に加え、次の規制が追加されます。
(6)深夜花火
(7)落書き
(8)歩行喫煙

こんなことはやめましょう

○深夜の花火はやめましょう
 深夜(午後10時〜午前6時)に爆発音を伴う花火をすることを禁止します(小田原市深夜花火規制条例の内容を移し替えました)。
○落書きは犯罪です
 落書きが放置されると新たな落書きを呼び込むばかりでなく、その地域での他の犯罪を誘発する恐れもあります。マナーを守り、きれいで住みよいまちにしましょう。
○歩きながらの喫煙は大変危険です
 7月から、市内全域で歩行中及び自転車運転中の喫煙をしないように努めなければなりません。携帯灰皿を持ち、立ち止まって喫煙するか、灰皿が設置されている場所で喫煙しましょう。

○「小田原駅周辺環境美化促進重点地区」での喫煙は所定の場所で
 特に人通りが多い「小田原駅周辺環境美化促進重点地区」では、灰皿が設置されている喫煙場所以外は喫煙できません。携帯灰皿を持ち、立ち止まって喫煙することも禁止します。今年12月からは、市からの勧告・中止命令に従わなかった場合、2万円以下の罰金が科されます。
 条例では、灰皿が設置されている喫煙場所での喫煙を例外として認めています。喫煙場所は、小田原駅周辺環境美化促進重点地区内に順次設置する予定ですので、ご利用ください。

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#05:自治基本条例 プレ検討委員会(勉強会)を開催します! 
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問 行政改革推進課 電話0465-33-1305

 自治基本条例づくりには、できるだけ多くの皆さんにご参加いただき、共に考え、活発な意見交換を行うことが大切です。以下のテーマで、本市のことを話し合う、プレ検討委員会に参加してみませんか。皆さんの声が、その後の検討委員会での条例づくりにつながります。ぜひお越しください。

〈日時・場所 各日とも〉
19:00〜21:30 市役所7階大会議室

■6月16日(火) 「小田原市にとっての自治基本条例とは・協働の条例づくりとは」
■7月 7日(火) 「『市民力』『コミュニティ』について考える」
■7月21日(火) 「自治基本条例づくりの進め方について考える」

※どなたでも参加できます。1日のみの参加も可。(予約不要)

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#06:SHISEI〜至誠・市政〜
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「大地に生きる」

文 加藤憲一

 この2月、小田原周辺で農薬や化学肥料を使わない手法での農業に取り組んできた4つの団体により、「小田原有機の里づくり協議会」が設立されました。その事業計画が、国の有機農業推進法に基づく有機農業モデルタウン候補に県内で唯一認定され、この5月から、本格的な取り組みが始まっています。
 ここ最近、冷凍食品の農薬汚染、産地や賞味期限の表示偽装、事故米の食品化など、食の安全が大きく揺らぐ事件が相次ぎました。「食」の商品化・工業化が極まった結果、私たちの「いのち」を支え養うという「食」本来の姿からあまりに遠のいてしまったこと、また私たちも、忙しい現代生活の中で「食」の大切さを軽んじてきてしまったことを、これらの事件は物語っています。
本来、自然の生命力を私たちの「いのち」の力としていただく、それが「食」であります。先人たちは、大地の恵みに感謝し、その収穫や生産に携わる「農」を暮らしの中心に据え、また様々な食材への加工技術を大切に受け継ぎ、その中で持続可能な生活文化や流通経済を築いてきました。

 小さな地域の中で共に支えあって暮らしてきた、かつての社会の仕組みを、都市化の進んだ現代社会にそのまま当てはめることは容易ではありません。しかし、大地の恵みや食の担い手に感謝する心、身近な自然や田園を大切にする暮らしと文化、農やものづくりが息づく地域内の経済活動などを育てることは、私たちの心身の健やかさを守り、持続可能な地域社会を目指す上での礎なのです。
食の「地産地消」を、環境にできるだけ負荷をかけない方法で目指す「有機農業」は、私たちの「いのち」と「食」を本来の姿に近づけてゆく上での重要なアプローチです。気候や自然環境に恵まれ、住宅街から一歩出れば田園や里山が広がる小田原。モデルタウンの指定を機に、この素晴らしい大地に生きる喜びが実感できる地域づくりを進めましょう。
『母なる大地のふところに/我ら人の子の喜びはある/大地を愛せよ/大地に生きる人の子ら/その立つ土に感謝せよ』——。中学生の合唱などで歌われる「大地讃頌」。この作詞者・大木惇夫は、小田原・城山在住でした。郷土の先人が小田原で詠んだであろう詞を、改めて噛みしめたいものです。

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#07:おだわらインフォメーション Odawara Information
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公的年金からの個人住民税(市県民税)の特別徴収(天引き)が始まります
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問 市民税課 電話0465-33-1351

 今年度の市県民税納税通知書を6月15日(月)に発送します。その中で、今年の10月から公的年金からの個人住民税の特別徴収が開始される65歳以上のかたには、納税通知書に、特別徴収される公的年金の種類と税額を記載していますので、ご確認ください。

 納税通知書がお手元に届きましたら1枚目をご覧ください。あなたが受給しているどの種類の年金からいくら特別徴収されるかが記載してあります。

■記載欄中の用語説明
「特徴支払者」
社会保険庁や共済組合などの、特別徴収される年金を支払っているところです。
「年金種類」
老齢基礎年金や退職年金など、特別徴収される年金の種類です。
「年金特別徴収納付額(円)」
それぞれの年金の支給月から天引きされる住民税額です。

 平成21年10月支給分の公的年金から特別徴収が始まります。特別な手続きは必要ありません。

[個人住民税]
平成21年6月、8月 納付書または口座振替で納付→平成21年10月以降 年金から特別徴収(天引き)

公的年金からの個人住民税(市県民税)の特別徴収(天引き)制度について

●年金からの特別徴収の対象となるかた(次の条件のすべてに当てはまるかたです)
・前年中に公的年金等を受給しているかた
・平成21年4月1日現在65歳以上のかた
・平成21年4月1日現在国民年金法に基づく老齢基礎年金などの給与年額が18万円以上のかた
・介護保険料が特別徴収されているかた
・特別徴収される税額が老齢基礎年金などの年額から、所得税、介護保険料、国民健康保険料、または後期高齢者医療保険料を控除した額を超えないかた

●特別徴収の対象となる年金
 老齢または退職を支給事由とする年金(老齢基礎年金または老齢年金・退職年金など)です。障害年金や遺族年金からの特別徴収はありません。
●年金から特別徴収される住民税額
 そのかたの受給しているすべての公的年金等の合計金額から計算される税額です。公的年金等以外の所得(不動産所得や事業所得など)から計算される税額は、これまでどおり、納付書や口座振替などで納めていただきます。

ちょっとお聞きします(Q&A)

Q特別徴収にならない人もいるの?
A はい、次のようなかたは年金からの特別徴収は行われません。
●公的年金等の所得に対する住民税が非課税のかた
●老齢基礎年金などが年額で18万円未満のかた
●特別徴収される税額が老齢基礎年金などの年額から、所得税、介護保険料、国民健康保険料、または後期高齢者医療保険料を控除した残額を超えるかた。

Q住民税が増えるんじゃないの?
Aいいえ、住民税の納付方法が変わるだけで、住民税額が増えるものではありません。

Qまだ65歳になっていないんだけど
A64歳以下のかたの年金収入による住民税額は、年金からの特別徴収ではなく、納付書または口座振替での納付となります。

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#08:平成21年度自治会長名簿
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自治会は、地域の皆さん同士のコミュニケーションに欠かせない存在であり、自治会長は、自主的に組織された自治会の代表者です。みんなでまちづくりに参加し、お互いに助け合える住みよいまちを目指しましょう。

問 地域政策課 電話0465-33-1457

自治会総連合役員
会長:相川 文雄 
副会長:石川 信雄、渡辺 征男
会計:木村 秀昭
理事:神保 伸夫、星野 清治、山口 澄、山田  寛、伊澤 二三雄
監事:瀬戸 充、市川 勇、市川 輝雄

地区順・敬称略、◎は連合会長(6月1日現在)

連合名/自治会名/会長名 の順

緑  第1区   飯田晁巨 
   駅前第2区 栗田新市  
   第3区   古屋正義  
   浦町    小山公一 
   第4区   草山匡文  
   第5区   坂本坦  
  竹花   ◎瀬戸衛  
   銀座    佐久間興一  

新玉 台宿   長谷川誠一  
   大工町  門松俊二  
   第9区   小林康男  
   第10区  土屋裕利  
   第11区 ◎飯田和男  
   第12区  須田勝次  
   第13区  湯川功  
   新宿   山崎純一  

万年 第15区  亀井宏悦  
   第16区  石井好一  
   第17区 ◎神保伸夫  
   第18区  福住昌久 
   第19区  小高伯夫  
   第20区ー1 高井哲  
   第20区ー2 佐々木正勝  

幸  第21区  桑原義樹  
   第22区  内山宏  
   第23区  加藤條一  
   第24区  山口芳司  
   第25区  藤田幹夫  
   第26区  瀬戸裕一  
   第27区 ◎瀬戸充  

十字 第28区  安藤啓一  
   第29区 ◎福田光好  
   第30区  神永四郎  
   第31区  荒川優  
   第32区  谷川公治 

足柄 第33区       石川進  
   セントラルハイツ ◎斎藤順治  
   第34区       篠田康光  
   第35区       大川和美  
   第36区       早野一男  
   第37区       川田康弘  

芦子 寺町   山口真一 
   荻窪   田嶋邦典  
   上谷津  高橋一郎  
   中谷津  村野芳一  
   下谷津  平井亀之助  
   入谷津  山田義衞  
   池上  ◎市川勇 

二川 井細田1区  石川辰男  
   第43区   鈴木實  
   第44区  ◎村山泰久  
   小田原グリーンタウン  上田泰三郎  

東富水 蓮正寺第1 ◎木村貞雄 
    蓮正寺第2  土屋晧  
    蓮正寺第3  加藤英二  
    蓮正寺第4  照井繁  
    蓮正寺第5  池谷勇  
    蛍田駅前   村田三郎  
    霞ノ瀬    島田孝  
    狩川     永森修司  
    蛍生会    金澤惠美子  
    蓮正寺住宅  吉葉茂樹  
    よし田    高橋東吾  
    蛍田中央   森川巧  
    中曽根    金子穂積 
    飯田岡東   津田優  
    堀之内  平山芳一  

富水 飯田岡本村 草柳寛  
   飯田岡若宮 尾崎壽一 
   飯田岡飯中 岩本武雄  
   飯田岡楠  長崎春松  
   柳新田   松田悦一  
   小台    井上勝美  
   池田    中野武  
   新屋    杉崎久夫  
   府川    加藤紀元  
   久所    窪田正昭  
   仲沢    長谷川廣行  
   北ノ窪   内田孝夫  
   穴部    平野嗣和  
   穴部新田  植木國治  
   上清水  ◎木村秀昭  
   下清水   鈴木孝次  

久野 宮本    中津川福蔵 
   坂下    倉石喜七郎  
   京福台   岸本勝彦  
   北久保   山川健二  
   下宿    奥津不二男  
   久野中宿  早野竹雄  
   星山    石内正行  
   中久野   出野重富  
   三国    北川佳紀 
   留場    駿河寛  
   坊所   ◎星野清治  
   欠ノ上   山口留男  
   舟原    一寸木高男  
   諏訪の原  杉本重吉  
   和留沢   釣巻栄助  

大窪 第58区  津田好一  
   第59区  野崎忠  
   第60区  荻野晄男  
   第61区 ◎石川信雄 
   第62区  秋山勉  
   第63区  木村勲  
   第64区  安藤保之  

早川 木地挽 ◎木村正達  
   早稲田  田坂進  
   向口   山口芳郎 
   西組   青木捷夫  
   中組   竹井幹治  
   東組   大津俊一  

山王網一色 山王松原  柳下達藏  
      山王西   常盤秀一  
      山王東   古谷登  
      山王70区  山口繁  
      網一色  ◎山田寛  

下府中 下堀     志村学  
    中里1区ー1  村山幸二  
    中里1区ー2  高橋直之  
    中里2区   ◎鈴木晴夫  
    矢作     村山行雄  
    南鴨宮1区   小嶋憲司  
    南鴨宮2区   関野次男  
    南鴨宮3区   植田正  
    南鴨宮4区   早野格郎  
    南鴨宮5区   米澤政道 
    鴨宮2区    飯山輝夫  
    鴨宮3区    瀬戸勇  
    鴨宮4区ー1  鈴木章 
    鴨宮4区ー2  保田幸雄  
    鴨宮5区    勝又國長  
    大道     古川毅  

桜井 寺下     米山治良  
   高河原    釼持悟  
   河原庭    片山幸男  
   西之庭   ◎相川文雄  
   新屋敷    諸井暁之  
   浅原     青木富雄  
   東栢山中の町 田原隆  
   東栢山学校前 窪田寛  
   東栢山城北  近藤赳夫  
   東栢山道下  二宮勉  
   東栢山道上  二宮義  
   柳町     大田原文明  
   西栢山    安藤誠二  
   栢山清流荘  尾田原和佐  
   弥生     西條博之  

豊川 飯泉1区 ◎山口澄  
   飯泉2区  富山浩明  
   飯泉3区  亀井光雄  
   東成田   栢沼行雄  
   西成田   村山雅 
   成和   大村慎哉  
   桑原    加藤俊昭  
   富士見   細羽英昭  

上府中 高田別堀西 磯崎衛 
    高田別堀南 杉崎一博  
    高田別堀東 市川直  
    上千代   杉山満  
    上原    富田昌治  
    下千代   吉野輝夫  
    永塚    秦 瑛  
    東大友   小林信一  
    西大友   興津昭彦 
    延清   ◎市川輝雄  

下曽我 曽我原   曽我義市  
    曽我谷津 ◎神保忠司  
    曽我岸   湯川誠一  
    曽我別所  小澤淳一  
    曽我神戸  渡邉一造  
    曽我山岸  柳川昌弘  

国府津 国府津第1区   松本今朝臣 
    国府津第2区   関野英夫  
    国府津第3区   朝倉知  
    国府津第4区   古谷勝義  
    国府津第5区   石塚勇  
    国府津第6区   柴山公平  
    国府津第7区   佐藤哲男  
    国府津第8区   江藤忠  
    国府津第9区   向尾恭政  
    国府津第10区  川口博三  
    国府津第11区  細谷誠次  
    国府津第12区  中村登城  
    国府津第13区  中川栄一  
    国府津第14区  小島實  
    国府津第15区  川口眞弘  
    国府津第16区  村上良照  
    国府津第18区 ◎伊澤二三雄  
    国府津第19区  小岩幸雄  

酒匂・小八幡 酒匂1区   宮坂剛一  
       酒匂2区   川瀬正揚  
       酒匂3区   鈴木利徳  
酒匂・小八幡 酒匂4区   小野寺稔
       酒匂5区   田中一吉
       酒匂6区   植田博之
       酒匂7区   二見昌一
       酒匂8区   三廻部洋次郎
       酒匂9区   土井康孝
       酒匂10区   日比野和宏
       酒匂11区  ◎栗田和雄
       酒匂12区   田上昭和
       酒匂13区   渕上勝義
       酒匂14区   澤井俊夫
       酒匂15区   富田俊治
       酒匂16区   松田正
       酒匂17区   長澤英治
       小八幡1区  譲原春夫
       小八幡2区  安藤勝彦
       小八幡3区  栗原稔育
       小八幡4区  鈴木勲
       小八幡5区  佐井幸治
       小八幡6区  松村民久
       小八幡8区  木暮周介
       小八幡9区  津山貴嗣
       小八幡10区  瀧本尭

片浦 石橋 ◎中井英雄
   米神  松本勇
   根府川 會田久
   江之浦 森本俊行

曽我 上曽我  稲毛勝巳
   中河原  代田要
   下大井 ◎久保寺正
   鬼柳   市川芳夫
   曽我大沢 関野晃弘
   春木住宅 高橋美佐子
   籠場住宅 飯岡芳雄
   花里住宅 新鹿勲

橘南 西第1区     大木徹
   西第2区     大曽根哲夫
   中宿       廣澤朗光
   向原      ◎椎野禎章
   町屋       椎野亨
   押切       田代賢二
   羽根尾      渡邉徳太郎
   JR前川アパート 池田政孝

橘北 中村原第1区  阿部信二
   中村原第2区 ◎渡辺征男
   中村原第3区  後藤洋一
   中村原住宅   内藤威男 
   中村原第6区  川野泰明 
   中村原第7区  三浦広之
   小船第1区   鈴木保
   小船第2区   小宮信市
   山西      志澤勲
   小竹下     岸忠行
   小竹打越    小島正明
   小竹坂呂    岸義行
   小竹脇     秋澤信男
   明沢      小清水守
   沼代      林日出雄
   上町      小宮欣吾
   橘団地共同   杉山博之
   橘団地一般住宅 大隈五郎
   さつきが丘   芦田努
   湘南橘台住宅  矢吹嘉治
   若葉台     濱田祐爾

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#09:設立50周年 松永記念館と耳庵・松永安左ヱ門(3)
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郷土文化館では今秋、松永耳庵が松永記念館を設立して50周年を迎えるのを記念し、松永記念館で特別展を開きます。ここでは耳庵の人物像や松永記念館について連載で紹介します。

問 郷土文化館 電話0465-23-1377

耳庵が、鈍翁・益田孝の半ば強引な勧めもあって茶の湯を始めたのは、60歳になった昭和10(1935)年のことでした。論語の「六十にして耳順う」にちなんで「耳庵」と号し、鈍翁や三溪・原富太郎から茶の湯や古美術について学び、二人の茶道や美術に対する精神を引き継いで、にわかに茶人としての才覚を現すようになりました。特に鈍翁は、『近代数寄茶の後継者』として耳庵に期待し、自ら主催する茶会にたびたび招いては、学ぶ機会を与えていました。鈍翁の住む板橋の掃雲台にも訪れていたことが、後に板橋に老欅荘を構えるきっかけの一つになったとも言われています。
 三溪には、茶道や古美術への姿勢以外にも学んだことがありました。
 三溪の活躍の舞台であった横浜は、関東大震災で壊滅的な打撃を受けていました。三溪はその再興のために立ち上がり、私財を投じて取り組みました。その結果、目覚しい復興を遂げた横浜の陰で、三溪の会社は経営難に陥っていました。しかし、三溪は不満を口にすることはありませんでした。
 耳庵は三溪について、「先生の風格、真率なる態度、自己犠牲的寛容さ、栄辱のほかに超然たる襟懐と言った点において何人にも追随を許さぬものがあった」と語っています。耳庵が「先生」と呼んだ人物は福沢諭吉と三溪だけだったと伝えられています。

※耳庵ゆかりの品や情報をお持ちのかたは、ぜひ郷土文化館までご連絡ください。

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#10:新たに3件が市指定文化財に
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平成21年3月30日付けで、新たに3件が市指定文化財になりました。今回の指定で市指定文化財は108件になりました。

問 文化財課 電話0465-33-1717

(1)薬師如来坐像
種 類 彫刻
寸 法 像高60.3センチメートル
所 有 宝金剛寺
【指定理由】 市域には藤原、鎌倉時代に遡る仏像が10数体知られていますが、最も古い作例の一つに当たることは間違いなく、県西部の上代仏教文化を物語る貴重なものです。

(2)紙本着色 西洋童子像
種 類 絵画
寸 法 縦65.9センチメートル 横31.2センチメートル
所 有 宝金剛寺
【指定理由】 桃山期から江戸初期にかけて流行を見た初期洋風画の一つで、日本人絵師が和紙に描いたものと思われます。このような初期西洋風俗画は、全国的にも作例が少なく、小田原でも唯一のものです。

(1)絹本着色 千手観音二十八部衆像
種 類 絵画
寸 法 縦130.0センチメートル 横68.6センチメートル
所 有 本源寺
【指定理由】 市域における中世期に遡る仏画としては、報身寺の阿弥陀来迎図(国重文)に次ぐ古例であり、保存状態もよく伝統的な仏画描法をよく踏まえた優秀な作例といえます。また、伝来も小田原の歴史に深くかかわり、特に近世大久保氏の信仰を知る上でも貴重なものです。

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#11:連載 学校自慢!
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このコーナーでは、小・中学校でのユニークな取り組みを紹介します。子どもたちの生き生きとした表情を見ると、小田原の未来も安心!という気持ちになりますね。
問 教育政策課 電話0465-33-1671

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今月号は…富士見小学校(児童数:755人)
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富士見体験パピリオン

「構えて!・・・始め!」
「えいっ!」「やあっ!」
「ビューン」「バシッ」「パーン!」
「やったあ!」
 子どもたちの歓声と、ポリウレタン製の剣を振り回したり、当たる音、そして、見事一本勝ちした時の紙風船の割れる音。
 毎年この「スポーツチャンバラ」のパビリオンには、男女、学年を問わず多くの子どもたちが集まります。今年6年目を迎える「富士見体験パビリオン」は、「子どもは、多くの人や物との体験的な触れ合いを通して豊かな心をはぐくんでいく」との理念の下に始めました。毎年7月の第2、第3火曜日の昼休み(清掃なしの45分間の昼休み)と、続く5校時目を使っての活動です。第2週が上級生(4〜6年生)、第3週が下級生(1〜3年生)に設定されています。

 講師は、各学年の担任がさまざまな分野のかたに交渉し決定します。今までに、地域のかたや市のボランティア協会に登録されている皆さんに、講師をお願いしてきました。
 当日は、事前に申し込んだ自分の希望するパビリオンに参加します。特に人気が高いのは「スポーツチャンバラ」「どろだんご作り」。ほかにも「わらべ歌」「紙飛行機作り」「なつかしいおもちゃ作り」「折り紙ですもう大会」「英語とオカリナ」「ジャガイモだんご作り」「チラシを使って風車作り」「森の工作」「塩アイス作り」「絵手紙」「生け花」「江戸紋きり」などのパビリオンがあります。

難しかった生け花。でも明るい気持ちになりました。
矢代 美穂さん(6年生)
 年に1度「富士見体験パビリオン」という催しがあります。たくさんの種類の中から自分でやってみたいものを選びます。例えば、スポーツチャンバラ、マジック、石けん作りなどがあって、低学年のためのものと高学年のためのものに分かれています。
 私は、5年生の時に生け花をやりました。簡単そうに思っていたけれど、実際にやってみるとうまくバランスがとれなくて難しかったです。でも、お花を生けると明るい気持ちになり、楽しかったです。学校の授業とは違う、富士見体験パビリオンで体験したことを、これから生かすことができればと思っています。次のパビリオンは何を選ぼうかと、今から楽しみにしています。

絵手紙の書き方では発見と驚きの連続でした。
香西 歩さん(6年生)
 毎年パビリオンを楽しみにしています。富士見体験パビリオンで、押し花や絵手紙、スポーツチャンバラなどいろいろな物を作ったり、体を動かしたりします。押し花には押し花の先生がいて、毎回ていねいに教えてくれるので、とても楽しみです。5年生のパビリオンでは、絵手紙に参加しました。最初に「下書きをしない」と先生が言っていたのでびっくり。それに、小筆を持つのは下の方ではなく一番上だということでした。慣れなかったので時間がかかりましたが、先生に見せると、「見せに来てくれるのを楽しみにしていましたよ」と言ってくれました。初めて挑戦した絵手紙に大満足です。
 地域のいろいろなかたがた(先生)と触れ合うことができるのもとても楽しみにしています。

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#12:【連載】市民力
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早川小学校 図書ボランティア

 中休みのチャイムが鳴ると、図書室は目を輝かせた子どもたちの笑顔でいっぱいになります。
 月・水・金曜日の週3回、10時20分からの中休み15分間、図書ボランティアのお母さん20名が、当番制で子どもたちの本の貸し出しをお手伝いします。 お子さんは卒業しても、ボランティアを続けている國原さゆりさんは、「子どもたちと地域でも笑顔であいさつできますね」と。4年前この地域に引っ越してきた杉洋子さんは、「早川のことをよく知るきっかけになりました」と、笑顔で話してくれました。
 平成20年3月に完成した新しい図書室のデザインには、図書ボランティアさんや自治会の皆さんの意見も採用されているとのこと。快適で使いやすくなった図書室からは、本が大好きな子どもたちを育てようという、皆さんの想いが伝わってきます。

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#13:「いのちを大切にする小田原へ」 現場到着まで より迅速に〜市民の皆さんから119番通報があったとき消防署の"新システム"が力を発揮します〜
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 4月1日から本稼動した最新鋭の「消防情報指令システム」は119番の電話が入ると同時に災害現場の特定や、災害の種類・規模などから、出動の部隊編成や指令を自動的に行うことができるシステムです。119番電話の通話中でも自動的に指令が出せ、すぐ出動できる態勢が整います。
 これまでは、火災か、救急か、住所の確認、名前の確認、被害状況などの確認を電話を受けた指令員が聞き取り、地図で災害現場の場所を特定し、電話を切った後、出動隊や車両の準備をしていたことを考えると、"1秒"を争う災害現場では、そして「いのちを大切にする小田原」にはなくてはならないシステムです。本稼動から2か月がたち、119番電話を受けて(覚知)から災害現場に到着するまでの時間が47秒(昨年の平均と今年の4月の比較で)短縮されました。

問 警防課 電話0465-49-4420 

《119番ファクス・119番メール受信装置》
通常の119番通報のほか、聴覚障害や言語機能障害のかたが、ファクスやメールを使って通報することができるようになりました。

《発信地表示システム》
市民から119番通報を受けると同時に、通報(災害発生)場所を特定します。
一般電話やIP電話から119番通報を受けると瞬時に通報場所(住所)の特定ができます。
携帯電話からの119番通報も高精度で通報場所の特定をします。

《予告指令》
119番通報の電話を受けながら、災害情報を判断し、コンピューター音声により予告指令が自動的に流れます。

《自動出動指定装置》
・情報から消防車と救急車の手配をします。
・災害の規模を正確に把握して出動する消 防署(分署)の部隊や車両の台数をコンピューターが瞬時に決定します。
・場所の特定から、救急現場に一番近い救急車を決定します。

《出動指令》
出動の準備が完了すると各消防署(分署)に災害情報が伝えられます。
災害現場へ向かう消防車、救急車にも災害の最新情報が伝えられます。
また他の消防車、救急車の位置情報、消火栓や病院情報などを表示することもできます。

《動画像伝送装置》
刻々と変わる災害現場の状況をビデオ画像で消防本部に送信します。

大規模災害の場合は…《消防警備本部システム》
的確な災害対策を行うため、各消防署(分署)や市災害対策本部で災害情報や被害情報など必要な情報の共有化を図ります。

★★★★★★★★★★
新システムにより平均が5分49秒に短縮されました

新システムの導入によって、平成20年には119番通報の覚知から、災害現場到着まで平均6分36秒かかっていましたが、平成21年4月は平均5分49秒に短縮することができました。これからも、迅速かつ正確に「消防車」や「救急車」を出動させるため、必要な情報を伺います。
そのため、あせらず落ち着いて正確な情報をお知らせください。

災害情報テレホンサービス 電話0180-994-949
※一部の電話から通話ができない場合があります。
地域医療連携室 電話0465-47-0833(平日の昼間)
救急病院案内専用ダイヤル 電話0465-49-0119(休日・夜間)
災害情報ガイド http://www.8.ocn.ne.jp/~odawara/saigai/
気象情報ガイド http://www.8.ocn.ne.jp/~odawara/weather/index.htm
★★★★★★★★★★

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#14:連載ウォーキングタウン小田原
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太閤一夜城と長興山史跡巡りコース
「太閤一夜城と長興山史跡巡りコース」は、山合いに伝わる、今は昔の夢物語をたどるコースです。生命の星・地球博物館はファミリーにお薦めです。

問 観光課 電話0465-33-1521

<コース紹介>
箱根登山鉄道・入生田駅→紹太寺→稲葉一族の墓→鉄牛和尚の寿塔・しだれ桜→生命の星・地球博物館→太閤橋→石垣山一夜城歴史公園→海蔵寺→久翁寺→早川観音→小田原漁港→JR早川駅
○距離/約8.3キロメートル
○所要時間/約2時間40分
※各施設などの見学時間は除きます。
<注意>太閤橋から一夜城への道路は現在一部工事中のため、歩くときには注意してください。

●紹太寺
寛文9(1669)年、小田原藩主稲葉正則が父母と祖母の春日局の霊を弔うために建てました。稲葉一族や春日局の墓・供養塔、開山の鉄牛和尚の寿塔があるほか、樹齢約340年といわれるしだれ桜は全国的に知られています。
●生命の星・地球博物館
地球や生命、神奈川の自然、自然と人間の共生をテーマとしています。常設展示室には、動物や植物、恐竜やアンモナイトの化石が展示されており、46億年の地球の歴史を体感することができます。

●石垣山一夜城歴史公園
石垣山の名は、天正18(1590)年小田原北条氏を攻めるための本営として広大な石垣積みの城が築かれたことに由来します。豊臣秀吉の策略により、一夜で築城したように見せかけたことから「太閤の一夜城」とも呼ばれています。(国指定史跡)
●早川観音
寺名は真言宗真福寺で、本尊は12世紀のころの作といわれる正観世音菩薩立像です。地元の人には「観音さん」と呼ばれて親しまれています。毎月17日の縁日は、大勢の参拝客でにぎわいます。
●小田原漁港
県西地域の拠点漁港で、アジやイワシをはじめ、さまざまな種類の魚が水揚げされます。漁港内には魚市場や食堂があり、旬の魚介類を楽しむことができます。防波堤には、小田原ちょうちんを模した灯台があり、訪れる人に親しまれています。

★★★★★★★★★★
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一緒に歩きませんか 

街かど博物館コース
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日時 6月19日(金)10:00〜
参加費 300円(保険料・資料代)
集合 小田原駅東口
問 NPO法人小田原ガイド協会 電話0465-22-8800

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ウォーキングタウンおだわら散策マップ 
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市内の歴史や自然を満喫できる11の散策コースなどを分かりやすく紹介。観光課、小田原駅観光案内所のほか、小田原アリーナ、各支所・連絡所などの公共施設で配布しています。
★★★★★★★★★★

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
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表紙の言葉
小田原の原風景百選「早川の鮎釣り」
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明治時代に活躍した小説家・村井弦斎。釣り通としても知られ、小田原時代の代表作『食楽道』中の「鮎の味」「友釣りのアユ」では、鮎の味が川・漁法・料理法によって違うこと、早川の鮎が酒匂川のそれと並んでおいしいこと、を記しています。小田原における初夏の風物詩の1つです。

鮎釣りが解禁日になるのは毎年6月ごろ。縄張り意識が強い鮎の性質を利用した「友釣り」や「毛針釣り」といった方法で漁獲されます。養殖の鮎と天然の鮎では顔つきが違う、体つきも全体に丸みをおびているといわれています。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

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広報おだわら June.1, 2009 No.988
【発行】小田原市
【編集】広報広聴室
Copyright(C),6.2009 City of Odawara.
〒250-8555 神奈川県小田原市荻窪300番地
(TEL)0465-33-1261
(FAX)0465-32-4640
○「広報おだわら」1日号は自治会配布、15日号「おだわらいふ」は新聞折り込み。
市役所、支所・連絡所、マロニエ、小田原駅、郵便局などでも配布しています。
○小田原市の市外電話番号は0465です。
広報おだわらは、資源保護のため再生紙を利用しています。
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4月1日現在 小田原市の人口198,259人 77,580世帯
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広報小田原・市民特集(6月1日号別冊)
おだわら未来開拓人
https://conv.bingocms.tech/
平成21年6月1日発行 NO.1
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市民の皆さん一人ひとりの無尽蔵の力が、明日の小田原を描き、未来の小田原を拓きます。さまざまな分野で活躍する皆さんの取り組みなどを特集でご紹介します。
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息づく! 小田原の大地とともに!!〜小田原農業をみつめ、はぐくみ、生かす人々がいればこそ〜
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 人々の生活に密接にかかわり続けている農業。私たちが先人から受け継いできた大切な営みです。現在は、関係者の高齢化や後継者不足などにより、厳しい状況におかれています。私たちのまち、小田原の農業はどうでしょうか?
 さまざまな課題に直面しながらも、小田原農業をみつめ、はぐくみ、生かすたくさんの人々がいます。みどり豊かな小田原の大地に"息づく"もの。今回は、小田原の農業について特集します。

問 農政課 電話0465-33-1491

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第1章 小田原農業の原点 〜農協の取り組み〜
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 小田原農業を牽引してきたのは、多くの農業者の皆さんが加入する「かながわ西湘農業協同組合(以下、JAかながわ西湘)」です。昔も今も、地域を、農業の現場をみつめ続けています。

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"地産地消"で安全・安心な食を
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JAかながわ西湘 組織担当常務理事
枝野 吉光さん

 昭和39年に小田原市農協(JAおだわら)が、同41年にあしがら農協(JAあしがら)が発足しました。農業の生産力を増加させ、農家の経済的・社会的な地位向上を目指し設立された協同組織が農協です。日本全国で農業の指導や流通支援、金融活動など、幅広い活動を行っています。JAおだわらとJAあしがらが合併してまもなく3年、JAかながわ西湘では、専門知識を生かした営農指導など、地域の農家をサポートしています。"地産地消"を合言葉に、これからも温暖な気候に恵まれた小田原を始めとする県


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