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広報おだわら 第1034号

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広報おだわら 第1034号

平成23年5月1日 発行

#01: 緊急特集 東日本大震災から考える 被災地に赴いて・今私たちにできること
#02:平成23年度当初予算の概要
#03:悠久の歴史を感じて… ~江戸時代にタイムスリップ・小田原城の城跡整備~
#04:市民の知恵と力を文化のまちづくりに 市民ホール基本構想を策定
#05:おだわら情報
#06:〈連載〉市民力/市民力特別版 東日本大震災 小田原からの支援の動き
#07:〈新連載〉おいしい小田原いただきます
#08:〈新連載〉駅のある風景


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テキスト版

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まちづくり情報誌 広報 小田原
https://conv.bingocms.tech
平成23年5月1日発行 No.1034
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目次
#01: 緊急特集 東日本大震災から考える 被災地に赴いて・今私たちにできること
#02:平成23年度当初予算の概要
#03:悠久の歴史を感じて… ~江戸時代にタイムスリップ・小田原城の城跡整備~
#04:市民の知恵と力を文化のまちづくりに 市民ホール基本構想を策定
#05:おだわら情報
#06:〈連載〉市民力/市民力特別版 東日本大震災 小田原からの支援の動き
#07:〈新連載〉おいしい小田原いただきます
#08:〈新連載〉駅のある風景

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#01: 緊急特集 東日本大震災から考える 被災地に赴いて・今私たちにできること
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広報広聴課 電話0465-33-1261
防災対策課 電話0465-33-1855

3月11日、東日本大震災。
多くの尊い命と、計り知れない幸福が奪い去られました。
震災後の混乱やまぬ3月23日、甲子園での球児の誓いが、悲しみでいっぱいの私たちの心に響きました。
「…私たちに今できること それはこの大会を精いっぱい元気を出して戦うことです がんばろう 日本…」
この苦境の中、一人一人にできることを力の限り努めることが求められています。
小田原に住む私たちも、その惨状に目を背けることなく、現実を受け止め、行動しなければなりません。
今、それぞれの立場でできることを考え、少しでも力となること。
これから、この災害を決して忘れずに、備えること、伝えること。
多くの人たちの死を決して無駄にしないことが、私たちの責務です。
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レポート1 市消防本部 緊急消防援助隊 派遣
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 市消防本部では、県西地区の各消防本部とともに神奈川県隊として緊急消防援助隊派遣に参加。第1次派遣隊は、震災当日の夜に出発し、翌12日、宮城県仙台市宮城野区に到着、13~14日に救助活動を行いました。

第1次派遣隊(消防隊長 永山政広ほか4人、後方支援隊長 渋谷精二ほか2人)

「想像を絶する別世界」
 津波であらゆるものが破壊され散乱し、周辺の火災や煙がまだ収まらない。余震が度重なり、何度も津波からの避難を強いられる厳しい現場での活動でした。
 要救助者10名を救出しましたが、残念ながら皆亡くなられていました。
 体力的にも精神的にも非常に厳しい活動を、気力と使命感で乗り切りました。
 流され破壊された建物、車、がれきの山々は、想像を絶する別世界。2日間、まるで悪い夢を見ていたようです。

「混乱の中でも、人に支えられて…」
 現地に向かうのも大変な震災直後、緊急車両のみが通行する道の危険箇所には、すでにカラーコーンが立てられていました。またその後、燃料を補給した現地のスタンドで、緊急車両として優先的に入れていただいたときに、被災者のかたから、「頑張ってほしい」と励ましの言葉をいただきました。人に支えられて自分たちが活動できることへの感謝、さまざまな立場の人が助け合う大切さを身にしみて感じました。

「命があれば復興できる」
 小田原に住む人たちには、津波の危険がある土地に住んでいることを再認識し、津波の正しい知識を持ってほしい。すさまじい津波の力を前に、人間の力ははかなく、被害をなくすことはできないと思います。それでも私たちは、命を守る方法を見いだし、命を守る工夫をすることができます。
 命があれば、やがて立ち上がることができるのです。この震災を人ごとととらえずに、次代へも伝えなければなりません。

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レポート2 被災地へ届け! 支援物資でエール
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 市では、震災から2週間後の3月24日、被災地の岩手県釜石市と宮城県多賀城市に支援物資を届けました。
 釜石市はふるさとの先人を生かしたまちづくりに取り組む市町村が加盟する「嚶鳴協議会」において、多賀城市は史跡を有する市町村が加盟する「全国史跡整備市町村協議会」において、小田原市とつながりを持っています。
 震災直後から両市の市長、副市長と連絡を取り合い、必要性の高いものを選定。米、水などの食糧やマスク、紙おむつ、トイレットペーパーなどの日用品類の提供を、市内の企業や団体、市民の皆さんに呼びかけました。できるだけ早く搬送するため、5日間ほどの呼びかけでしたが、10トントラック2台分もの支援物資が集まりました。

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支援物資を届けた職員の声
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岩手県釜石市 (樋口 肇・山口 一哉)
実感した人間の底力
 24日早朝、現地入りして真っ先に目についたのは自衛隊車両の多さで、災害対策本部の周辺はまさに駐屯地のような光景でした。
 釜石駅横の災害対策本部から海岸に向けて少し歩くと、崩壊した建物や流された車、そして残った建物の中まで入り込んだ土砂など無残な光景が一面に広がっていました。
 復興への方向性が見えない中、被災されたかたからは絶望感や悲壮感が感じられるものの、同時にそれぞれの今を懸命に生きようとする姿に人間の底力が感じられました。
 市役所庁舎も壊滅し、職員も多くが被災しています。今後は復興に向けた長期的な人的支援が必要になるでしょう。私たちもできる限りの協力をしたいと思います。

宮城県多賀城市 (齋藤 武志・鳥居 郁太郎)
張りつめた1本の細い糸
 津波で沿岸部が壊滅的被害を受けた多賀城市。各避難所では、毛布を何枚も重ね生活していました。先の見通しがつかず、職員や市民の疲労もピーク。それでも明るく元気に助け合っています。
 でも私たちには、張りつめた1本の細い糸を必死に守り合っているようにも見えました。この糸を切ってはいけない。私たちにできることがあるはず。そう思いました。
 もはや東北地方だけの問題ではありません。日本が再び立ち直ることができるかどうか、そういう次元の話なのではないでしょうか。まずは現地で見てきたことを伝えながら、自分たちができることをしっかりと行動していきたいと思います。

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復興のために…
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大震災と福島原発事故により、厳しい避難生活を強いられ、不安な毎日を送っているかたが、たくさんいます。
また、被災地のみならず、日本全体の経済、人々の生活は大きなダメージを受けています。
被災地の力となり、経済の混乱や、電力不足を乗り切り、皆が平穏な日常を取り戻すために、私たちが今できることを一人一人が考えましょう。

募金(義援金)
 市では、被災地への義援金を、市役所、支所・連絡所など、市内23か所で9月30日まで受け付けています。

支援物資の提供やボランティア活動
 支援物資は、被災地で本当に必要としているものを届けることができるよう、送付方法や品目に注意し、収集のルールを守りましょう。
 ボランティア活動についても、被災地の受け入れ態勢の状況などを、慎重に情報収集する必要があります。

節電&省エネ
 「電気をこまめに消す」「近くへの移動は、車の使用を控える」など、一人一人が少しずつ節約することが、大きな節約につながります。

無駄な買いだめを控える
 被災地をはじめ多くの人に、必要なものが行き渡るよう、冷静な消費活動を心がけ、必要以上にものを買わないようにしましょう。

★★★★★★★★★★
小田原市では、前ページで紹介した岩手県釜石市、宮城県多賀城市のほか、市が加盟する報徳サミットでつながりのある福島県相馬市、南相馬市に対し、息の長い支援活動を行っていきます。
今後、現地と連絡をとりながら、そのつど市民の皆さんにも呼びかけていきますので、ご協力をお願いします。
★★★★★★★★★★

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自分や大切な人のために
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「天災(災害)は忘れた頃にやってくる」というように、「いつ」「どこで」災害にあってしまうのか、誰にも分かりません。
小田原では、東海地震や神奈川県西部地震が発生する可能性が指摘されています。「災害は起こりうるもの」ということを念頭に、日頃からの備えが肝心です。

地域の防災活動に参加しましょう
 災害時の被害を少なくするために、地域には自主防災組織(自治会単位で結成)があります。各組織では「防災知識の再認識」「危険箇所の点検」「防災訓練の実施」「防災資機材の準備」などさまざまな取り組みをしており、それらに積極的に参加することが大切です。

災害時の対策について話し合おう
 日頃から「家族一人一人の役割分担」「避難場所や避難経路」「連絡方法」「非常持出品」などについて、話し合いましょう。

災害時の情報に注意しよう
 災害時には、正確な情報を得ることが大切です。日頃から情報を得る手段を意識しましょう。
 市では、さまざまな方法で情報提供を行っています。

1 防災行政用無線
 市内214か所に設置した屋外スピーカーを通じて、音声でお知らせします。
2 FMおだわら(78.7メガヘルツ)
 災害時には「災害放送」に切り替わります。いざというときにはラジオが大きな役割を果たします。
3 小田原ケーブルテレビ
 災害時、画面の一部に地域の災害情報が流れます。
4 市ホームページ
 防災無線の放送内容や各種災害情報などを随時更新しています。
5 おだわらメールマガジン「防災メール」
 携帯電話をお持ちのかたに、災害情報を随時配信しています。希望されるかたは、QRコードを読み取るか、URLにアクセスして登録してください。

★★★★★★★★★★
 東日本大震災で被災されたかたがたは今、一歩でも前進しようと、復興に向け、懸命に生きています。震災の傷あとは、あまりにも深く、これからも、長く険しい復興への道を歩まなければなりません。
 大きな被害から逃れた私たちも、今できることを自ら考え、継続して取り組んでいかなければならないのです。
★★★★★★★★★★

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SHISEI~至誠・市政~ 災害克服を未来への糧に 小田原市長 加藤憲一
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 3月11日、東日本大震災が発生。以後、私たちはかつて経験したことのないすさまじい被害と、被災地の住民の皆さんが直面する過酷な現実、そして底知れぬ不安を広げる原子力発電所の事故の一部始終を、さまざまなメディアを通じて目の当たりにしてきました。全ての国民が、「生きる」ということを、改めて深く重く、またわがこととして考えました。同時に、悲しい現実の中で懸命に生き抜こうとしている被災者の皆さんをどうすれば支え励ませるのか、日々案じてきました。そして、本当の意味で安心して暮らせる社会を、今後どのように創るのか、いま各地・各分野で真剣な模索が始まっています。
 大地震の可能性に絶えずさらされている小田原の市長として、市民の皆さんのいのちを守るにはどうしたらよいか、この間ずっと考え、また地域の現場を改めて検証しています。並行して、私たちの想像を絶する状況下に置かれ続けている被災地の皆さんを、息長く支援する手だてとして何が良いのか、小田原とご縁のある被災地への救援活動を進めるとともに首長さんたちと情報交換を重ね、また実際に福島県相馬地方にも足を運びました。
 現地で見たのは、あらゆる防災上の工夫をいとも簡単に押しつぶしてしまう、津波の恐ろしさ。片付けに何年かかるのか見当もつかない、瓦礫の荒野。海水につかり瓦礫交じりとなって復田の見通しが立たない、広大な田園。まだ1万人以上の人たちが行方の知れない、悲しみと不安の日々。放射能という、目に見えない、またすぐには現れない恐怖…。
 こうした、絶望するしかない状況の中、一方で私たちは「きっと復興してみせる。がんばろう!」という強い決意と、その実現への確信を抱いています。これは、有史以来の経験蓄積により鍛えられてきた日本人の誇るべき性と言うべきでしょう。未曾有の困難を乗り越えていく中で、私たちは、これまで発揮したことのない知恵、思いやり、奉仕、支え合いなどを、新たな力として発揮・獲得していくでしょうし、その経験と、培われる絆は、この国の確かな未来を底支えする糧となるはずです。
 小田原は「市民の力で未来を拓く希望のまち」を目指しますが、この日本を、「国民一人一人の力で困難を乗り越え、未来を拓く希望の国」にしようではありませんか。私たちに与えられた大きな試練をしっかりと受け止め、より確かな未来へと向かっていきましょう。

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#02: 平成23年度当初予算の概算
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 市議会3月議会で平成23年度当初予算が議決されました。その概要をお知らせします。
 平成23年度からスタートした第5次総合計画「おだわらTRYプラン」を着実に推進し、総合計画の将来都市像である「市民の力で未来を拓く希望のまち」の具現化を図っていく予算編成となっています。
 予算の執行は、東日本大震災の影響など、社会経済情報を十分に注視し、対応していきます。
問 財政課 電話0465-33-1312

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一般会計
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 市の運営に当たっての基本的な行政事務経費を計上している「一般会計予算」について説明します。

歳入の見込みは?
 一般会計予算で最も大きな収入は市税収入です。この市税収入などの自治体が自主的に収入できる自主財源の大きさは、行政活動の自主性と安定性に関わるため、できるだけ多くの自主財源を確保することが重要です。
 平成23年度当初予算では、厳しい経済情勢の影響などから、市税収入が前年度に引き続き減収するなど、歳入全体に占める自主財源の割合は、前年度と比較して3.1パーセント減少し、依然として財政運営は厳しい状態です。

歳出の内容は?
 自治体の経費のうち、義務的経費とは、支出が必ず必要な経費のことで、人件費、公債費、扶助費が該当します。この義務的経費の割合が小さいほど財政に弾力性があり、割合が大きくなると財政の硬直度が高いことになります。
 平成23年度当初予算の義務的経費は、人件費や公債費は減ったものの、子ども手当や生活保護費等の扶助費が大幅増になり、前年度比3.32パーセント増となっています。また、都市基盤整備等に係る投資的経費は、前年度比0.79パーセント増となっています。

総額1,367億1,727万円
一般会計:福祉や教育、まちづくりなどの、市の基本的な行政事務を中心とした会計で、市税収入などを主な財源としています。
一般会計 582億円

特別会計:特定の事業から生じる収入をもって、その事業を行うため、一般会計とは別に経理する会計です。競輪事業特別会計、下水道事業特別会計、国民健康保険事業特別会計など、全部で10の特別会計があります。
特別会計(10会計) 611億6,500万円

企業会計:地方公共団体が経営する企業として、独立採算制を基本に、その事業に伴う収入をもって運営される会計で、市には、水道と病院の2つの事業の企業会計があります。
企業会計( 2会計)173億5,227万円

○一般会計
歳入の内訳 総額 582億円

依存財源 計208億1,000万円 35.75%
地方消費税交付金 19億円( 3.26%)
地方交付税 8億5,000万円( 1.46%)
国庫支出金 103億円(17.70%)
県支出金 35億900万円( 6.03%)
市債 30億5,600万円( 5.25%)
その他の依存財源 11億9,500万円( 2.05%)

自主財源 計373億9,000万円 64.25%
その他の自主財源 13億5,900万円 2.34%
繰越金 8億円( 1.37%)
使用料及び手数料 17億4,400万円 3.00%
諸収入 15億4,600万円 2.66%
市税 319億4,100万円 54.88%

○一般会計
歳出(性質別)の内訳 総額 582億円

義務的経費 計328億1,200万円 56.38%
人件費 111億3,700万円 19.14%
扶助費 150億3,400万円 25.83%
公債費 66億4,100万円 11.41%
投資的経費 計38億900万円 6.54%
市単独事業 27億4,900万円(4.72%)
補助事業 10億6,000万円(1.82%)
その他の経費 計215億7,900万円 37.08%
補助費等 36億円(6.19%)
繰出金ほか 83億3,300万円(14.32%)
物件費 96億4,600万円(16.57%)

特別会計・企業会計 平成23年度各会計別予算額
会計名/平成23年度当初予算額(単位:千円)/伸 率(%)
特別会計
競輪事業特別会計/14,920,000/△12.60
天守閣事業特別会計/ 180,000/ 9.09
下水道事業特別会計/ 10,750,000/ 25.29
国民健康保険事業特別会計/ 20,920,000/ 0.31
国民健康保険診療施設事業特別会計/ 33,000/ -
公設地方卸売市場事業特別会計/ 157,000/ 18.94
介護保険事業特別会計/ 10,020,000/ 3.45
宿泊等施設事業特別会計/ 506,000/ -
後期高齢者医療事業特別会計/ 3,273,000/ 4.80
公共用地先行取得事業特別会計/ 406,000/ 71.31
計/ 61,165,000/ 1.27
企業会計
水道事業会計/ 4,983,525/ 2.31
病院事業会計/ 12,368,745/ 9.60
計/ 17,352,270/ 7.40

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総合計画の「まちづくりの目標と政策の方向」に対応する主な事業
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 平成23年度からスタートした第5次総合計画では、将来都市像である「市民の力で未来を拓く希望のまち」を実現するために、「いのちを大切にする小田原」「希望と活力あふれる小田原」「豊かな生活基盤のある小田原」「市民が主役の小田原」の4つ目標を定めています。その目標別に主な取り組みをご紹介します。

1 いのちを大切にする小田原
●生活応援隊推進事業費
●緊急要請カード配付事業
●障がい者雇用促進事業
●(仮称)駅近子育て支援センター整備事業
●学校司書派遣事業

2 希望と活力あふれる小田原
●ふるさと食の祭典開催事業費補助金
●小田原地下街再生事業
●グリーン・ツーリズム推進事業
●本丸・二の丸整備事業
●(仮称)おだわら生涯学習大学事業

3 豊かな生活基盤のある小田原
●身近な公園プロデュース事業
●街なみ環境整備事業
●お城通り地区再開発事業
●幹線道路整備事業
●上下水道管路等整備事業

4 市民が主役の小田原
●地域活動担い手育成支援事業
●提案型協働事業

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どのように使われる?
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 「自分の税金はどう使われているのか」納税者として最も気になるところです。限られた財源ですから、大切に、かつ効果的に使わなければ…というのは言うまでもないことです。
 次に表したのは、一般会計当初予算の歳出額を平成23年1月1日の人口197,154人で割った額です。

市民一人当たりの予算額は…
民生費/福祉や子育て環境の充実のために/11万4,274円
総務費/防災対策、住民登録や市庁舎の維持管理などのために/3万4,349円
公債費/借入金の返済のために/3万3,682円
衛生費/健康や医療対策、ごみ処理などのために/3万1,968円
土木費/道路や公園の整備、まちづくりのために/3万1,070円
教育費/学校教育・社会教育施設の整備、文化財の保護のために/2万5,133円
消防費/市民を火災や水害などから守るために/1万0,567円
商工費/商工業・観光の振興のために/6,108円
農林水産業費/農業・林業・水産業の振興のために/4,387円
議会費、労働費、諸支出金 /議会の運営などのために/3,663円
市民一人に使われる合計額/29万5,201円
市民一人当たりの市税納付額(市税:319億4,100万円)/16万2,010円

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市債残高の縮減
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 市では、市債について、新規の借入額が償還元金を超えない範囲内にとどめることを基本に、市債残額をできるだけ削減することに努めています。一般会計については、平成23年度末の市債残高は、前年度と比べ約26億円減の467億円となる見込みです。
 また、一般会計に特別・企業会計を含めた全会計の平成23年度末における市債残高は、前年度同期と比べ約41億円減の約1,118億円、ピーク時の平成14年度末からは約303億円の減少を見込んでいます。

市債残高(全会計)

H14年度/1,421億円
H15年度/1,390億円
H16年度/1,368億円
H17年度/1,352億円
H18年度/1,314億円
H19年度/1,271億円
H20年度/1,226億円
H21年度/1,208億円
H22年度/1,159億円
H23年度/1,118億円

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#03:悠久の歴史を感じて… ~江戸時代にタイムスリップ・小田原城の城跡整備~
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小田原城の城跡整備では、3月に馬屋曲輪の修景整備が完了しました。
今年度からは、御用米曲輪の整備が始まります。
江戸時代の小田原城、そこに生きた人々に思いを馳せ、その歴史を体験してみませんか。

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馬屋曲輪全体の修景整備完了
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 市では史跡小田原城跡の本丸・二の丸の整備を進めています。近世小田原城の正面口である大手門を経て三の丸、馬出門・銅門を経て二の丸、常盤木門を経て本丸へと至る大手筋のうち、馬出門から銅門に至る馬屋曲輪の修景整備を、平成12年度から行い、この3月に整備が完了しました。これにより江戸時代の小田原城をより具体的にお楽しみいただけるようになりました。

絵図に見る馬屋曲輪
 江戸時代の絵図から、馬屋曲輪が、小田原城の大手口(正面)として、厳粛かつ厳重な空間を構成していたことが分かります。
 もともと、曲輪内には砂利が敷かれ、「馬屋※」と「大腰掛※」という二棟の建物を中心に番所や井戸などがあり、住吉橋の東には「住吉松」と呼ばれる小田原城の名物松、曲輪南東隅には、寛永20(1643)年に幕府から許可された二重櫓※がありました。

発掘調査で分かったこと
 実際に発掘調査でも、「馬屋」と「大腰掛」の建物跡が確認されています。そのほか、切石敷の井戸や二重櫓櫓台石垣、土塁を支える内法石垣、「馬屋」と「大腰掛」をつなぐ「塀」の跡などが確認できました。絵図から曲輪内に敷かれていたことが分かる砂利も、塀を境に表と裏で石の大きさや密度が異なっていたことまで確認されています。

調査の成果を生かして整備
 今回の整備では、絵図に描かれた馬屋曲輪の姿や発掘調査の成果を踏まえ、土塁と土塁内側の石垣(内法石垣)を復元するとともに、当時の曲輪の状況に合わせて曲輪内には砂利を敷きました。石列で塀を表示し、空間が区切られていたことを明確にしています。
 馬屋跡・大腰掛跡については、発掘調査の成果をもとに位置が分かるように舗装し、示しています。
 切石敷井戸については、貴重な「小田原石(「水道石」「風祭石」とも)」を用いた特徴的な井戸であったことが確認できたので、復元するにあたり、福島県よりこれに似ている石(溶結凝灰岩)を取り寄せ、表現しました。
 また、幕末維新の頃には存在していたことが分かっている老松を、丸太と竹を使った四つ目垣で囲み保護しています。

 馬屋曲輪は、この修景整備で、江戸時代の姿が、想像できるようになっています。ぜひ、足を運び、お楽しみください。

※馬屋…馬小屋。ここの馬屋は徳川将軍家用。
※腰掛…従者の詰所。番所。
※櫓……城門や土塁の上に造った建物。見張りや倉庫などに使用。

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御用米曲輪の整備が始まります
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 今年度からは、本丸の北側にあたる御用米曲輪の整備を行います。
 御用米曲輪は、江戸時代には幕府の米などを保管していた蔵があった場所で、これまで整備を行ってきた馬屋曲輪など石垣で造られている近世的な部分とは異なり、土で造られている中世的な要素が残されています。
 そのため、今回の整備の手法としては、曲輪のラインを明確にするという原則とともに、できる限り現在の樹木などは残し、史跡と緑の共生を目指した修景的な環境整備を行っていきます。
 昨年度は、整備内容の策定作業として、樹木の取り扱いについて植栽専門部会で議論し、また素案についてパブリックコメントなどを行い、市民の皆さんの意見を伺いながら、実施設計の策定を進めてきました。
 御用米曲輪の整備は、今年度から3年間を予定しています。旧野球場の観覧席など構造物を撤去して土塁を整備して本来の曲輪のラインを明確にし、蔵跡を表示するとともに、平地部分には芝生を植え、市民の皆さんや観光客がくつろげるスペースを造ることを考えています。
 しかし、樹木の取り扱いや整備手法については、今後も発掘調査などを行いながら決定するものもあります。植栽専門部会などで議論するとともに、市民の皆さんにも進捗状況に応じて見学会などを開催してお知らせしていきます。

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#04:市民の知恵と力を文化のまちづくりに 市民ホール基本構想を策定
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小田原の新たな芸術文化創造拠点として整備を進めている市民ホール。その基本的な整備の方針を定めた基本構想を、3月に策定しました。今年度は、より具体的な「基本計画」や、文化のまちづくりを推進するための「文化振興ビジョン」を、市民の皆さんと一緒に作っていきます。
問 文化政策課 電話0465-33-1709

市民ホール基本構想が目指しているもの
 小田原には、歴史や文化、芸術活動など多くの文化的な資産があります。子どもから大人まで、芸術文化を楽しみ、将来にわたって活動していく多くの潜在的な力もあります。しかし、市民会館の老朽化が、こうした力を十分に発揮することを制約してしまうこともありました。
 市民ホール整備は、小田原の文化にとって大きな転換点です。確かな運営体制や市民参加の仕組みを作り、文化振興への取り組みを強化することで、市民の文化活動を豊かにし、創造力や人々の熱意がまちにあふれ、未来に開かれた文化都市となることを目指します。

使いやすく親しまれる施設の整備(ハード)
 市民の多様な文化活動やプロフェッショナルな演出要求にもこたえられる1,000席~1,200席規模の多目的ホール。200席~300席規模の多目的小ホール。多様に使える400平方メートル程度の展示スペース。オープンロビーやレストラン、カフェなどの交流系機能。練習室やリハーサル室、創造スタッフ室、託児室などの創造・支援系機能の整備も基本構想で位置づけています。

にぎわいを生み出す文化事業の整備(ソフト)
 市民ホール整備には大きな投資が必要となります。その投資を生かしきる文化活動の事業内容を明確にしていく方針も基本構想で定めました。長期的な視野に立った文化政策として、「そだてる<育成普及>」「感動する<鑑賞事業>」「つくりあげる<創造参加>」「つどい交流する<施設運営>」を使命とし、「芸術文化創造センター」の役割を持った施設として整備します。

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一緒に考えてみませんか?  平成23年度の取り組み
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 市民ホールは、これから長年にわたり市民が使い続ける施設となることから、多様な視点・価値観での検討が必要となります。そこで、ワーキング形式で市民検討委員会を開催し、提案された意見を、専門家で構成された委員会でとりまとめ、「基本計画」を策定します。
 また、小田原市の文化力の向上を目指し、市が取り組むべき文化振興の指針を定めるため、市民参加による策定検討委員会を設置し「文化振興ビジョン」を策定します。

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参加募集 市民ホール整備レクチャー研修会
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基本計画や文化振興ビジョン策定のため、先進都市で文化活動・まちづくりなどに実際に携わっている専門家や施設の館長などのお話を聞きながら、将来の小田原の文化活動やまちの姿などを考えてみませんか?

第1回
日時:6月18日(土)13:00~16:00
場所:保健センター大研修室(3階)

第2回
日時:6月26日(日)13:00~16:00
場所:市役所大会議室(7階)
事前申し込みは不要。詳しくは文化政策課まで。

トップページ「注目情報」の「生涯学習/文化」をクリック→「市民ホール」

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#05:おだわら情報
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 固定資産税等納税通知書を発送します
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問 資産税課 電話0465-33-1361

 固定資産税は、市内に土地・家屋・償却資産を所有しているかたに課税される税金です。市税収入のおよそ半分を占め、市民サービスの提供や公共事業などの財源として、重要な役割を果たしています。「固定資産税・都市計画税納税通知書」を5月に発送します。

課税対象者は
 固定資産税は、毎年1月1日現在、登記簿に登記されている所有者や未登記の家屋の所有者に課税されます。年の途中で土地や家屋を売却しても、その年度の税金は、すべて1月1日現在の所有者(売主)に課税されます。

納付方法は
 各納期限までに、市役所、指定の金融機関やコンビニエンスストアの窓口で納付書を持って納めていただくか、口座振替により納めてください。

※ 納付書は4期分をとじずに同封しますので、期別(納期)をよく確認してください。
※ バーコードがない納付書は、コンビニエンスストアでは納付できませんのでご注意ください。
※ 口座振替用と共有者用の納税通知書には、納付書は同封されていません。

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縦覧を行っています
 固定資産税の納税者が、自己の所有する土地や家屋を、他の土地や家屋の価格と比較できるようにするため、縦覧を行っています。
期間:5月31日(火)まで 午前8時30分~午後5時(土・日曜日、祝日は除く)
場所:資産税課(市役所2階11番窓口)
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よくある質問
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[Q]平成19年に木造住宅を新築しましたが、平成23年度分の家屋の固定資産税が急に高くなっています。なぜですか?
[A]新築の木造住宅は、原則として初年度から3年間に限り、床面積の120平方メートル(約36坪)までの固定資産税が2分の1に減額されます。平成19年に新築した木造住宅の場合、翌年度の平成20年度から課税されますので、平成22年度までの3年間は税額が2分の1に減額されていました。平成23年度からは減額適用期間が終了したことにより、本来の税額に戻ったためです。なお、3階建て以上の中高層耐火住宅等は、原則として5年間減額されます。

[Q]今年2月に土地と家屋を売却しましたが、固定資産税の納税通知書が送られてきました。なぜですか?
[A]土地と家屋の固定資産税は、毎年1月1日時点の所有者に課税されますので、年の途中で土地や家屋を売却しても、その年度の税金は1月1日現在の所有者(売主)に全額課税されます。なお、このような場合、固定資産税の支払方法は、売主と買主との間で契約書などによって取り決めることが多いようです。

[Q]口座振替で固定資産税を納めていましたが、今年度は口座振替ではなく、金融機関などの窓口で納付書により納めるよう納税通知書が送られてきました。なぜ、口座振替で納めることができなくなったのでしょうか?
[A]小田原市の固定資産税の口座振替は、固定資産の所有者が変更されますと、口座を引き継ぐことができません。たとえば、共有名義の構成員が変わった場合や、持分を変更された場合なども口座を引き継ぐことができませんので、第1期分については、金融機関などの窓口で納めていただき、改めて口座振替の手続きをお願いします。

[Q]共有者用納税通知書が送られてきましたが、税金を納めるのでしょうか?
[A]この通知書は、土地や家屋を共有されている場合、代表者以外のかたにお送りしているもので、固定資産税の税額や期別納付額などをお知らせするためのものです。税金を納めていただく際に必要な納付書は共有名義の代表者へお送りしています。なお、この通知書に記載されている金額は、共有者の持分によって分割したものではありませんのでご注意ください。

[Q]昨年、住宅を取り壊して更地にしたのですが、急に土地の固定資産税が上がりました。なぜですか?
[A]住宅が建っている土地は、特例により税額が軽減されています。住宅を取り壊して更地や駐車場にすると、この特例が適用されなくなるためです。

[Q]地価が下がっているのに土地の固定資産税が下がらないのはなぜですか?
[A]土地の評価額は平成6年度の評価替えから、全国的に地価公示の7割をめどに算定することとされ、大幅に引き上げられましたが、税負担の急激な増加を避けるため、段階的に引き上げる負担調整措置を行いました。現在では、税負担が高い土地は税額を引き下げたり据え置いたりする一方、税負担が低い土地は税額を引き上げています。そのため、税額が地価の動向と一致しないこともあります。

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 小田原市職員募集 人物重視の採用を行います
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 平成24年4月に採用する職員の採用試験では、これまで、第1次試験で実施していた、筆記試験を廃止し、より「人物重視」の採用を推し進めます。
 すでに採用試験受験の準備を進めているかたはもちろん、民間企業を中心に就職活動をしているかたや、転職を考えているかたからの申し込みもお待ちしています。
 6月頃に実施予定の第1次試験では個別面接を行います。第1次試験合格者に対して第2次試験(筆記試験など)を行い、第2次試験合格者に対して第3次試験を行います。

申込方法----
 市のホームページ上で、電子申請後、指定の申込書類を、5月25日(水)午後5時までに持参、あるいは、5月24日(火)の消印に間に合うように郵送してください。
 同内容の「職員採用案内」を、職員課、総合案内、消防本部、マロニエ、いずみ、支所・連絡所、窓口コーナーでも配布します。

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募集職種および受験資格
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職種
受験資格
採用予定人員

一般事務A
昭和60年4月2日以降に生まれたかた
15名程度

一般事務B
【育児休業代替任期付職員※】
昭和29年4月2日以降に生まれ、民間企業における職務経験が5年以上あるかた
若干名

保育士・幼稚園教諭A
昭和60年4月2日以降に生まれ、保育士・幼稚園教諭両方の資格を有する(見込み)かた
若干名

保育士・幼稚園教諭B
【育児休業代替任期付職員※】
昭和29年4月2日以降に生まれ、保育士・幼稚園教諭両方の資格を有し、保育士又は幼稚園教諭の職務経験が3年以上あるかた
若干名

保健師
昭和46年4月2日以降に生まれ、保健師の資格を有する(見込み)かた
若干名

栄養士
昭和46年4月2日以降に生まれ、管理栄養士の資格を有するかた
若干名

土木技術//建築技術/電気技術/機械技術
昭和51年4月2日以降に生まれ、専門の科目を履修したかた
若干名

その他の職種については、お問い合わせください。
中学校及び高等学校在学中(卒業見込みを含む)のかたは受験できません。
※ 育児休業を取得する職員の代替として、おおむね2年程度の任期が定められた職員です。

トップページ上のバー「市政情報」 をクリック→職員情報「採用情報」

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 子ども手当制度の暫定継続について
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問 子育て政策課 電話0465-33-1453

 子ども手当制度は、9月末まで、暫定的に継続されることになりました。昨年度と同様に、子ども1名につき月額13,000円、15歳到達後最初の3月31日までの間にあるお子さんが対象で、所得制限はありません。手当の支給は、5月分までを6月に、9月分までを10月に予定しています。
 なお、10月以降の子ども手当制度は未定のため(4月15日現在)、毎年5月末にご案内をお送りしている6月の現況届手続きは必要ありません。
 10月以降については制度が確定次第、随時お知らせしていきます。

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 春の全国交通安全運動が始まります!
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問 地域安全課  電話0465-33-1396

 「安全は 心と時間の ゆとりから」をスローガンに、春の全国交通安全運動が5月11日(水)から20日(金)まで実施されます。

自転車運転中の携帯電話、ヘッドホンなどの使用禁止
 県道路交通法施行細則が一部改正され、自転車に乗りながらの携帯電話、ヘッドホンやイヤホンなどの使用が禁止され、違反すると、5万円以下の罰金が科せられます。また、傘を差しながらの運転や、2人乗り、飲酒運転、無灯火運転などはすでに禁止されています。

守ろう! 自転車の交通ルール
 5月は「自転車マナーアップ強化月間」です。
 自転車は道路交通法で、車の一種(軽車両)とされています。ルールを守り、安全に利用しましょう。

自転車安全利用5則
1 車道が原則、歩道は例外
2 車道は左側を通行
3 歩道は歩行者優先で、車道寄りを徐行
4 安全ルールを守る
5 子どもはヘルメットを着用

TSマークを知っていますか
 自転車安全整備店の看板がある自転車販売店で、自転車安全整備士が法令に定める安全な自転車であることを点検・確認(有料)したときに、自転車につけるマークです。
 法律上、車検制度のない自転車を安全に利用するために、「TSマーク」制度があります。
 TSマークには、傷害保険と賠償責任保険がつきます(1年間有効)。詳しくは、お近くの自転車販売店にお問い合わせください。

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 完全義務化まであと1か月! 住宅用火災警報器を設置してください
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問 予防課  電話0465-49-4425

 住宅用火災警報器の設置
義務化がスタートして5年。市内でも警報機の作動によって火災を早期に発見し、被害を最小限にとどめることができたケースが7件ありました。
 住宅火災による死亡の原因の多くが「逃げ遅れ」です。火災の発生にすぐに気づくことで、被害を最小限にできるよう、住宅用火災警報器を必ず設置しましょう。

住宅用火災警報器(設置期限 平成23年5月31日)
 義務付けられているのは、煙を感知して音や光で火災を知らせる煙式の警報器を、寝室の天井や壁などに設置することです。寝室が2階などの場合は、階段にも設置が必要です。
 消防用設備取扱店、ホームセンター、家電販売店などで購入できます。購入の際は、国の技術基準に適合した「NSマーク」がついているものを選びましょう。

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 自治基本条例が制定されました
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問 地域政策課  電話0465-33-1457

 本市のこれからのまちづくりの指針となる、自治基本条例。平成21年5月のキックオフフォーラムを皮切りに、約2年をかけて、オープンスクエア(公開検討会)や検討委員会、パブリックコメントなどを通じてさまざまな立場のかたの意見や思いを集約させて作り上げられました。
 市議会3月定例会の審議では、施行前に市民の皆さんへの周知期間を十分に設けるべきとのことから、施行日を平成23年4月1日から平成24年1月1日とする修正案が提出され、可決されました。
 市民一人一人にとって、自治基本条例が身近なものに感じられるよう、今後の広報小田原でも、詳しくお知らせしていきます。

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#06:〈連載〉市民力/市民力特別版 東日本大震災 小田原からの支援の動き
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謝恩会用積立金を被災者へ
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国際医療福祉大学小田原保健医療学部 23年3月卒業生
 国際医療福祉大学小田原保健医療学部の卒業生が、3月19日に予定されていた「謝恩会」を中止し、これまでに積み立てた開催費用(約100万円)を東日本大震災の被災者に贈りました。
 謝恩会実行委員会の委員長を務める岡道さんは、被災者のことを思い、「医療人として」どうすればよいか考え、仲間に相談。謝恩会の中止を決めました。募金の意思確認をしていく中で、親戚が被災した仲間がいることも知りました。「医療スタッフが被災地で奮闘する姿を見て、理学療法士として4月から働く自分が、まず一人前になり、日本の医療の力になりたい」と言います。
 作業療法士となった森さんは、震災前からリハビリをされていたかたなどのことを心配し、「できるだけ早く環境が整うとよいが、どういう状況でも、少しでも、できることを見つけること、精神的なフォローも大切。おかれた環境の中で最善を見つけるのは、医療に携わる上で大切な心構えだ」と感じています。
 看護師となった鈴木さんは、「被災地の入院患者や、在宅療養中のかたが困っているニュースに、そういったかたを守るために、電源が確保できる環境などのハード面、ご近所の助け合いなどのソフトの面の両方が必要だという、教科書で学んできたことを目の当たりにした」そうです。
 被災者のかたが、ボランティアをはじめ、あらゆる人と手を携え、苦難を乗り越えようとする姿は、医療の現場で、患者をチームで支え、患者とスタッフが共に病気を克服する、3人が目指していく姿と重なります。
 医療に携わる一人として自分に何ができるのか。社会への一歩を踏み出す、その直前に起こった未曾有の大震災は、3人の胸に誓いと責任を刻み、その力が日本の医療を強く支えることでしょう。

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商工業者のつながりで物資と思いを届ける
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小田原箱根商工会議所青年部
 東日本大震災から5日後、小田原箱根商工会議所青年部(以下、青年部)では、被災地の求めにこたえるため、現地の青年部や日本商工会議所青年部連合会と連携し、3月17日から19日まで支援物資を受け付け、翌20日早朝には福島県会津若松市の救援物資集積所へ届けました。
 物資提供の呼びかけや、搬送の手配を行った青年部の金井俊典会長は「青年部には物流に携わるメンバーがいたため、迅速に搬送ができた。今後も現地の情報を収集し、商工会議所や市などと何ができるかを検討していきたい」と語っています。
 青年部は、小田原箱根商工会議所(鈴木吉兵衛会頭)の一組織として、地域の商工業の発展と活性化、そして青年経済人としての自己研鑽を目的に昭和58年4月に結成。小田原に在住、在勤で、年齢が50歳までのかたが会員となっています。
 4月に行われた2回目の救援物資の搬送には、金井会長自ら宮城県気仙沼市に赴き、活動してきました。「現地では道路に大型船が乗り上げている光景を目の前に、正直、どこから手を付けていいかわからないほどの状況だった。避難所にレトルトのご飯やカップめん、豆腐を届けたほか、もちを焼いてふるまったところ、現地の皆さんに大変喜ばれ、『避難所の生活は大変ですが、みんな元気ですので、被災しなかった地域のかたまで暗い気持ちにならないでください』と逆に励まされた」と言います。
 支援物資とともに、金井さんが運んだ皆の思い。被災地のかたの強い思い。心と心の交流が復興への力となるでしょう。

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#07:〈新連載〉おいしい小田原いただきます
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おいしい小田原の味をかみしめながら、小田原の魅力を、もっと考えてみませんか。このコーナーでは、小田原のおいしい話題をお届けします。

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新たまねぎの季節です!! しもなかたまねぎ
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 市内上町で、長年にわたりたまねぎを生産されている大塔さんご夫妻。9月下旬から10月に植えつけたたまねぎは、今月から収穫時期を迎えます。
 毎年育てるたまねぎも、その年毎に育ち方が違います。自宅近くの畑のたまねぎと、じっくりつきあい、大切に育てています。
 たまねぎは通常、収穫後約1か月間、風を当てて乾かしますが、収穫のはしりとなる「新たまねぎ」はすぐに出荷します。辛味が少なく、たまねぎの甘さと香り、みずみずしさ、やわらかさを味わえるので、大塔さんも「新たまねぎをスライスして、そのまま食べるのが一番」と太鼓判を押します。
 たまねぎの名産地として知られる下中地区。約100戸の農家が20ヘクタールの畑で年間600トンもの「しもなかたまねぎ」を生産しています。粘土質の大地と有機質な牛ふん堆肥が、甘くて大きなおいしいたまねぎを育みます。
 平成4年からはじまった、県産品の消費拡大を目指した「かながわブランド」にも登録されていて、市内外から注目され、愛されています。和・洋・中、どんな料理にも欠かせない、地元で作られるおいしいたまねぎは、小田原自慢の逸品です。

ご家族で楽しむ「たまねぎオーナー制度」
 「しもなかたまねぎ」のオーナーになり、秋に苗を定植し、春に自分で収穫。JAかながわ西湘青壮年部下中支部がお手伝いしますので、誰でもおいしい「しもなかたまねぎ」を収穫できます。あなたも、「たまねぎオーナー」になって、ご家族で、採れたての「しもなかたまねぎ」を味わってみませんか。
● 「しもなかたまねぎ」についての問い合わせ
JAかながわ西湘 下中集出荷場 電話0465-43-4749
● 「たまねぎオーナー制度」についての問い合わせ
JAかながわ西湘 下中支店 電話0465-43-0312

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シャキシャキ!!
「オニオンスライス」のすすめ
 スライサーや包丁で新たまねぎを薄くスライスし、水にさらさずそのままいただきましょう。時間をおくと、さらに甘みが増していきます。
かつお節としょうゆをかけたり、サラダに添えたり。たまねぎの甘みと辛みを楽しみましょう。また酢漬けにすれば、冷蔵庫で保存もでき、さっぱりといただくことができます。
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#08:〈新連載〉駅のある風景
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絵 磯田和一
市内には、18もの駅があります。
毎日の、特別な日の、出発の駅。
帰ってきた安らぎを感じられる駅。
あなたの駅を訪ねます。

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五百羅漢駅
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1925年開業。1日の平均乗客数は1,574人

 扇町5丁目にある伊豆箱根鉄道大雄山線の駅。小田原駅から出発して3つ目の駅であり、上りと下りの列車の待ち合わせが行われる最初の駅です。
 駅舎は、1989年に改築され、4階建てマンションの1階部分にあります。入口の壁には「500 RAKAN STATION」と数字とローマ字で駅名が刻まれています。
 駅の西側にある徒歩3分程のところにある、 “五百羅漢”と呼ばれる「玉宝寺」が駅名の由来となっています。
 「玉宝寺」は、小田原北条氏の家臣垪和伊予守によって天文3(1534)年に建立された、曹洞宗のお寺です。本堂に所狭しと並ぶ、高さ24~60センチの526体の羅漢像が壮観です。昭和53年に市指定文化財にも登録され、一般のかたも拝観することができます。
 その隣にある「五百羅漢保育園」。子どもたちが元気よく遊ぶ園庭には洞穴が2つ。子どもたちお気に入りの隠れ家として活躍しています。

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広報 小田原
毎月1日発行
No.1034
発行:小田原市 〒250-8555 小田原市荻窪300番地 市役所総合案内 電話 0465-33-1302
編集:企画部広報広聴課 電話 0465-33-1261 FAX 0465-32-4640 〈C〉小田原市2011・5
広報小田原は、資源保護のため再生紙を使用しています。

3月1日現在 小田原市の人口 198,136人 77,811世帯
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