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広報小田原 1068号

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広報小田原 1068号

平成24年10月1日 発行

#01 北原白秋と小田原 今年は没後70年
#02 下水道事業の取り組み
#03 行政改革の取り組み
#04 小規模特認校 片浦小学校で育つ 平成25年度の児童募集を始めます
#05 納税促進センターを開設 納税は納期内に
#06 おだわら情報
#07 〈連載〉市民力 〈連載〉キラリ若人
#08 〈連載〉おいしい小田原いただきます
#09 〈連載〉駅のある風景


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#01 北原白秋と小田原 今年は没後70年
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小田原で多くの代表作を生み出した北原白秋。
この秋、小田原では、白秋にちなんだ展覧会、講座などが多く開かれます。
【問】市立図書館 電話0465-24-1055

 「からたちの花」などで知られる北原白秋は、1918(大正7)年から1926(大正15)年の間、小田原に居住しました。
 この時期、白秋は鈴木三重吉の誘いを受けて児童雑誌「赤い鳥」に童謡の担当者として参加したことをきっかけに、本格的に童謡の創作を始めました。小田原に居住した8年間に、「赤い鳥小鳥」、「待ちぼうけ」、「この道」など、今も歌い継がれる作品を送り出し、さらにイギリス童謡「マザー・グース」の翻訳も行いました。またこの時期に、長男の隆太郎と長女の篁子が生まれ、白秋にとって創作と私生活が充実した時期だったということができます。
 関東大震災で自宅が半壊した白秋は、その後東京に転居。1942(昭和17)年に、逝去しました。
 白秋は小田原について「全く私にとりましては、生まれた土地、母の里についで最も懐しく、また最も意義深い藝術の母胎」と後に記しており、小田原への愛着が伺えます。

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北原白秋の初版本が寄贈されました
6月、東京都在住の石丸麗子さんから市に、白秋の作品約60冊が寄贈されました。これらは石丸さんのご主人(元早稲田大学教員)が生前収集したもので、代表作「邪宗門」の初版本など貴重な作品が多く含まれています。
寄贈いただいた作品は10月20日土曜日から小田原文学館で開催される特別展「北原白秋―小田原での日々―」で公開します。また、今後、小田原文学館の常設展示などで随時紹介していきます。
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白秋を歌う園児たち
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 白秋が住んだ「木兎の家」のあった城山の伝肇寺。その隣にある、「みみづく幼稚園」では、園児の歌声が毎朝響きます。
 千葉恵美園長は、白秋の妻、北原菊子さんが、東京から訪ねてきた時に、白秋の思い出話をよく聞いたそうです。
 「酒が大好な白秋は、昼からよく酒を飲んでいましたが、夕方になると一生懸命原稿を書き、1週間分ほどの原稿がたまると、昼夜を問わず、原稿を投函するよう菊子さんに言いつけました。夜道を行くのが怖かった菊子さんは、投函に行ったふりをして庭に原稿を隠し、次の日、白秋がまた昼間から酒を飲み眠った隙に、原稿を投函したと言います」。
 千葉園長は、全国各地から、伝肇寺に文学散歩に訪れたかたがたにも、そういった逸話を語り、皆さんと白秋をしのんでいます。
 白秋を記念して設立したみみづく幼稚園では、設立当初から園児たちが、白秋の童謡を歌ってきました。
 「待ちぼうけ、待ちぼうけ ある日せっせと、野良稼ぎ そこに兔がとんで出て ころりころげた、木のねっこ」
 毎年、8月に小田原漁港で開催される「みなとまつり」などの行事でも白秋の童謡を披露しています。また、園児の保護者を中心に結成された「かやの木コーラス」も、白秋の童謡を広めています。
 白秋の暮らした小田原に、これからも、白秋の童謡が歌い継がれていきます。

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白秋童謡館
小田原文学館の敷地内にある大正モダン調の和風建築です。白秋が、児童雑誌「赤い鳥」に童謡の担当者として参加した頃の資料の他、日本で初めて本格的に翻訳した英国童謡〈マザー・グース〉のコーナーもあります。

南町2-3-4
電話0465-22-9881
観覧料250円(小田原文学館と共通)
★★★★★★★★★★

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「からたちの小径」
代表作「からたちの花」は、白秋が水之尾への小径を散策して作ったとされています。
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佐藤北久山創作木版画展
―北原白秋の挿絵世界―
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郷土文化館 電話0465-23-1377

創作木版画家・佐藤北久山さんが、白秋童謡集の挿絵などをもとに制作した木版画を紹介します。
日時:9月27日木曜日~10月21日日曜日 午前9時~午後5時
場所:松永記念館
観覧料:無料

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小田原文学館特別展
「北原白秋 ―小田原での日々―」
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市立図書館 電話0465-24-1055

小田原での白秋の業績を振り返るとともに、童謡を中心に作品を紹介します。
日時:10月20日土曜日~12月26日木曜日 午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
※10月28日日曜日と、11月25日日曜日の午後2時から、学芸員による展示解説を行います。
場所:小田原文学館
観覧料:250円

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清閑亭の白秋記念日
歌の散歩道
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NPO法人小田原まちづくり応援団/小田原邸園文化ネットワーク
(小田原邸園交流館 清閑亭 電話0465-22-2834)

白秋忌に、白秋童謡の生まれた舞台(からたちの花の小径、木兎の家、聖十字教会、清閑亭)を訪ね、ソプラノ歌手の橋本京子さんと一緒に白秋ゆかりの曲を歌い歩きます。
日時:11月2日金曜日
午前の部:午前10時~午後1時30分(小田原駅新幹線改札前集合)
午後の部:午後0時~3時30分(清閑亭集合)
出演者:橋本京子さん(ソプラノ)
定員:各回25人(電話申込先着順)
参加費:2500円(昼食付き)

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歴史的建造物リレー第4走
「白秋童謡館の魅力」
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板橋秋の交流会実行委員会 
事務局(郷土文化館) 電話0465-23-1377

板橋周辺に点在する歴史的建造物の価値や魅力をリレー形式で紹介するシリーズの4回めです。
日時:11月3日土曜日・祝日

(1)竹村忠孝さん「蓄音機で聴く北原白秋の声」 午前11時~12時
(2)白秋好みのメニューによるランチ 午後0時~1時
(3)竹村忠孝さん「北原白秋の世界―白秋と白秋ゆかりの人びとの自筆の手紙」 午後1時~2時
(4)島田澄子さん「白秋童謡コンサート」 午後2時10分~3時

場所:小田原文学館・白秋童謡館
定員:30人(電話申込 先着順)
参加費:3000円(ランチ代 他)

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無尽蔵プロジェクト 文学のまちづくり
小田原文学館西海子サロン
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「無尽蔵プロジェクト文学のまちづくり」事務局(市立図書館) 電話0465-24-1055

「無尽蔵プロジェクト 文学のまちづくり」が企画する「小田原文学館西海子サロン」。本年度第3回として、北原白秋をテーマに次のイベントを行います。

●柳川市の白秋祭水上パレード参加
白秋生誕の地、福岡県柳川市で、白秋の命日に合わせて行われる「白秋祭水上パレード」に参加してみませんか。
日程:11月1日木曜日~2日金曜日
定員:10人(電話申込先着順)
費用:7万8000円程度

●講演会「近代日本史のなかの白秋」(講師:文芸評論家 川本三郎さん)
日時:11月24日土曜日 午後1時30分~
場所:市民会館6階 第6・7会議室
定員:150人(電話申込先着順)

●童謡の散歩道
小田原駅西口から水之尾を経由し文学館へ向かう「白秋童謡の散歩道」。からたちの花の小径を通り、随所にある歌碑を訪ね、白秋が「野外劇場の観客席のよう……」と例えた風景に出会いませんか。
日時:11月25日日曜日 午前10時集合
定員:30人(電話申込先着順)

●「白秋童謡のメロディをうたう」「白秋の詩の朗読会」
みみづく幼稚園の園児のうたと小田原高校演劇部による詩の朗読会。
日時:11月25日日曜日 午後1時~
場所:小田原文学館庭園

●文学館カフェ
白秋ブレンドコーヒー、自然酵母のパン、キッシュ、カステラや白秋にちなんださまざまな飲食物を販売します。
日時:11月25日日曜日 午前10時~
場所:小田原文学館庭園

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第59回 小田原市民文化祭
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文化政策課 電話0465-33-1706
12月16日日曜日まで開催中の小田原市民文化祭でも、一部の参加団体が白秋に関連する事業を行います。

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キャンパスおだわら
文学講座「白秋の玉手箱ステップ2」
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けやき 電話0465-33-1871
白秋童謡集の編集や年譜の作成など、グループワークで学習します。
日程:10月18日~12月20日の毎週木曜日(全10回)
※ 詳しくはお問い合わせください。
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#02 下水道事業の取り組み
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スイッチを入れると電気がつき、蛇口をひねると水が出る…。私たちは、電気、水道、ガスなどにより、快適な生活を送ることができます。
下水道については、ふだん意識することは少ないかもしれませんが、電気や水道と同じように暮らしを支える大切なもので、汚れた水を集めてきれいな水に戻し、川や海の環境を保全しています。
ここでは、私たちの生活に欠かせない下水道事業について紹介します。

【問】下水道総務課 電話0465-33-1611

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小田原市の下水道
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 市が下水道事業に着手したのは、昭和34年。それから約半世紀を経て、今では市民の約4分の3が下水道を利用し、河川の水質や生活環境が向上しました。
 市では、下水道整備計画区域の約2900ヘクタール(※)のうち、約2400ヘクタールの整備を完了しました。今後も引き続き、計画区域の整備を進めていきます。

※平成22年度に、人口の推移などの社会情勢を考慮して計画を見直し、それまでの約4200ヘクタールから、市街化区域(積極的に整備・開発を行っていく区域)とほぼ同じ区域に縮小しました。

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下水道事業の課題
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老朽化の進行
 市の下水道管の総延長は約560キロメートルです。これは、およそ小田原駅から姫路駅までの線路の長さに相当します。
 現在、標準耐用年数の50年を超える下水道管は、全体の約1パーセント(5キロメートル)です。10年後には、これが約20パーセントを超え、更新のため、多額の費用が必要となることが予想されます。
 また、東日本大震災の教訓から、市立病院や避難所などの防災拠点と、下水処理場を結ぶ下水道管の耐震化が求められています。

下水道財政の健全化
 下水道事業は、一般会計とは別に特別会計を設けて、独立採算の原則により運営しています。
 平成23年度は、下水道使用料で賄うべき経費が約41億2400万円であったのに対し、利用者からの下水道使用料は35億4000万円で、不足分は、一般会計からの繰入金と、借入金によって賄われました。
 一般会計は、市民の皆様からの税金を財源にしているため、下水道サービスを受けていないかたとの公平性を保つためには、繰入金を減らしていくことが必要です。

下水道使用料で賄うべき経費(平成23年度) 41億2,400万円
下水道使用料 35億4,000万円
不足分 一般会計からの繰入金・借入金 5億8,400万円

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これからの取り組み
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 市では、平成23年度に「小田原市下水道中期ビジョン」を策定し、各種課題に対する取り組みを進めています。その一部を紹介します。

老朽化対策
 下水道管の老朽化が進むと、下水道管にひびや隙間、腐食が発生する場合があり、放置しておくと、道路の陥没などの発生原因となることから、傷んだ下水道管を修繕してきました。今後は、より長く使用していくために、下水道管の老朽度を把握する状態調査を行ったうえで、「下水道長寿命化計画」を策定し、計画的に補修工事をしていきます。

地震対策
 大地震が発生した場合でも、市立病院や広域避難場所などは、水洗トイレが使用できる状態にし、また、下水道管が壊れないようにするために、「地震対策整備計画」を策定し、地震に強い下水道管にする工事を行っていきます。

事業の効率化
 下水道が整備されても、各家庭で利用してもらわなければ、無駄な投資になってしまいます。市では、下水処理が可能になった地域のかたに、速やかに下水道へ接続してもらうための、PRを行うとともに、下水道接続工事費の助成や貸付の制度を設け、接続率の向上に努めています。
 また、現在、市内には、市および県が管理する下水処理場が3か所ありますが、社会状況の変化に伴い、汚水の減少が見込まれます。
 汚水処理の効率化を図るため、市が管理する寿町終末処理場での処理を止め、県が管理する2つの処理場で集約処理する準備を進めています。

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次世代に引き継ぐために
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 市の大切な財産である下水道を次世代に引き継ぐためにも、計画的で効率的な下水道事業を行う必要があります。
 市では、外部の有識者や市民が参画する下水道運営審議会を設置し、各方面の意見を取り入れながら、健全な下水道運営に努めていきます。

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下水道ふれあいまつり
 下水道への理解と関心を深められるよう、下水処理場を開放し、模擬店やゲームなどの催しを行います。
 楽しみながら、下水道について勉強できます。
日時:10月20日土曜日 午前10時~午後3時(模擬店などのスタンプラリー参加台紙の配布は午後2時30分まで)
場所:酒匂きらり広場(西酒匂1-1-54 酒匂管理センター内)
内容:下水処理場見学、下水道学習室、模擬店、ゲーム、おはやし演奏、踊りの披露など
お問い合わせ:公益財団法人 県下水道公社企画課 電話0463-55-7438
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 下水道事業の現状や課題、今後の取り組みなどをまとめた「小田原市下水道中期ビジョン」は、ホームページで公表しています。
 
 トップページ上のバー「暮らしの情報」をクリック→暮らし→下水道・し尿→小田原市下水道中期ビジョンの策定について
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#03 行政改革の取り組み
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【問】行政管理課 電話0465-33-1305

市では、少子高齢化、人口減少、税収減少などの変化に機動的に対応した行政改革に取り組むため、平成23年3月に「小田原市行政改革指針」を策定しました。
この指針に基づき、各部署が事務事業の見直しを行い、その結果、改善・改革を行うものについては、具体的な取り組み計画である「行革アクションプログラム」として取りまとめ、行政改革に取り組んでいます。

平成23年度の取り組み
 「小田原市行政改革指針」で設定した3つの視点に基づき、83件の取り組み計画を「行革アクションプログラム2011」としてまとめ、これに基づき行政改革に取り組みました。
 また、これらの取り組みに加え、各部署において自主的な業務改善に取り組みました。

平成23年度の行政改革による主な効果額(7,751万1千円)
●歳入増加額 530万円
 ・ホームページへのバナー広告の掲載
 ・自動販売機設置場所の貸付方法の見直しなど
●歳出削減額 7,221万1千円
 ・各種補助事業の見直し
 ・住居手当の見直し
 ・施設の節電対策等の見直し

平成24年度以降の取り組み
 「行革アクションプログラム2011」を事務事業の見直し結果や社会情勢の変化などを踏まえて見直し、「行革アクションプログラム2012」としてまとめました。
 今後も継続して行政改革に取り組んでいきます。

新たに加えた主な取り組み
■市庁舎における省エネルギー化推進の取組
■市税等収納率向上の取組
■市有地の有効活用による新たな歳入確保の取組

トップページ上のバー「市政情報」をクリック→「行政改革」

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「小田原市行政改革指針」の3つの視点
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視点1 効率的・効果的な行財政運営の推進
厳しい財政状況の中で、重要政策などの推進や市民ニーズに着実に対応するため、4つの推進項目に基づき、行政資源の効率的で効果的な活用に取り組みます。
平成23年度に取り組んだ項目
推進項目1 事業の休廃止、見直し、類似・重複事業の整理・統合
主な取り組み ■消防の広域化の実施 ■委託事業者の選定方法の見直し
推進項目2 施設の管理運営方法等の見直し(ファシリティマネジメントの推進)
主な取り組み ■清閑亭の改修及び活用
推進項目3 定員管理の適正化、人材育成と人事給与制度の見直し
主な取り組み ■住居手当の見直し
推進項目4 職員の意識改革
主な取り組み ■業務改善・職員提案制度の推進 ■コンプライアンス推進体制の整備

視点2 健全な行財政運営の推進
歳入面では税収が伸び悩み、歳出面では社会保障関係費(扶助費)の増加が進んでいます。2つの推進項目に基づく歳入歳出構造の見直しを行い、財源確保に努めます。
平成23年度に取り組んだ項目
推進項目1 歳入確保
主な取り組み ■広告収入等による新たな歳入確保策の導入 ■自動販売機設置場所の貸付方法の見直し
推進項目2 歳出抑制
主な取り組み ■健全化指標に基づく財政規律の確保 ■衛生環境保持事業の見直し

視点3 市民との協働による行財政運営の推進
社会環境の変化により「公共」に求められる領域が変化しています。2つの推進項目に基づき、市民・民間・行政の役割分担を見直し、それぞれの特長を生かした事業展開や市民と行政との協働による行政改革を進めるための仕組み作りに取り組みます。
平成23年度に取り組んだ項目
推進項目1 市民や民間の力による事業展開の推進
主な取り組み ■「キャンパスおだわら」の開設
推進項目2 市民と行政の情報共有と市民によるモニタリング
主な取り組み ■パブリックコメントの制度化

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SHISEI~至誠・市政~ 「白秋が詠んだ小田原」 小田原市長 加藤憲一
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 今年は、北原白秋の没後70年ということで、文学館や白秋童謡館などを拠点としたさまざまな行事が予定されています。白秋は、小田原で暮らした8年間に、「赤い鳥小鳥」「あわて床屋」「揺籠のうた」「砂山」「からたちの花」「ペチカ」「待ちぼうけ」「この道」「雨ふり」など、私たちにたいへん身近な作品を含め、彼の生涯を通じた詩作、約1200点のうちの半分を詠んだとのこと。小田原は、白秋の詩作に極めて大きな位置を占めているのです。
 白秋が暮らしていた頃、すなわち大正期の小田原の街並みや、人々の暮らしのようすは、既に無くなってしまっているものが多いのですが、白秋が眺めたであろう風景、歩いたであろう小径は、今でも眺め、辿ることができます。小田原駅西口から谷津の丘陵部の尾根筋を辿り、伝肇寺を経由して板橋方面へ下る「白秋童謡の散歩道」沿いには、往時を偲ばせる眺めやたたずまいが随所に。私の家はこの散歩道のごく近くにあるため、散歩道の一帯は、幼い頃の虫取りのフィールドであり、また中学や高校の頃は友達と遊んだりランニングで通ったりと、私自身の成育環境でもあったので、会ったことのない白秋をとても身近に感じています。
 白秋が詩作した童謡には、自然の情景、その美しさ、その中で営まれている人々の暮らしの機微などが、やさしさ、ぬくもり、懐かしさや感慨を伴って描かれています。そこには、郷里である柳川など、過去において暮らした土地の記憶も入ってはいるのでしょうが、やはり小田原という土地が有していた、四季折々、時々刻々に見せる自然やまちの景色の多様性、繊細な美しさ、人々の優しさや温かさが、はっきりと映じていたのだと思います。小田原の、さまざまな意味における豊かさが、白秋の詩作を生み出したのです。「からたちの花」など、何度唄っても琴線に触れる気がするのは、そのような豊かさへの感謝(ありがたみ)が、共感をもって感じられるからかもしれません。
 往時とは姿をだいぶ変えているとはいえ、小田原にはそのような豊かさを感じられる風景や営みが、私たちの周りにたくさん存在しています。何気ない日常の中に見え隠れする、自然の表情、四季の移ろい、人々の温もりや優しさを大切にする心・・・。それらをたくさん持っている小田原の豊かさを、誰にでも分かりやすく、白秋の童謡は教えてくれているのです。

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#04 小規模特認校 片浦小学校で育つ 平成25年度の児童募集を始めます
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【問】教育総務課 電話0465-33-1671
教育指導課 電話0465-33-1730
片浦小学校 電話0465-29-0250

 片浦小学校では、片浦の豊かな自然や少人数指導を生かした教育を進めています。
 市内で初の「小規模特認校」に認定され、市内全域から入学・転入学を受け入れています。

小規模特認校制度とは
 少人数ならではのきめ細かい指導や地域と連携した特色ある教育活動を実施している小規模校で学ばせたいという保護者の希望を、一定の条件のもと受け入れる制度です。市内全域から通学することができます。

それぞれの力を伸ばす
 入学当初、1年生は根府川駅から学校までの坂を上るだけでも大変でした。今では学校生活にもすっかり慣れ、1クラス13人の児童が毎日元気に通っています。
 授業では先生と児童一人一人のコミュニケーションが多く、繰り返しの学習や個別指導など、それぞれの児童が持っている力を伸ばす指導を行っています。

家族のように温かい
 駅への帰り道にけがをした1年生に付き添って保健室に戻る上級生。異なる学年が一緒にサッカーをして遊ぶ休み時間。低学年、中学年、高学年ごとに行う体育の合同授業。沖津芳賢校長は、学校の一番の魅力を「学年の垣根を越えた交流」と言います。
 多くの児童は、職員室や校長室に立ち寄り、「おはようございます」、「さようなら」と挨拶をします。子どもたちの挨拶には、学校全体が家族のような温かい雰囲気があることが表れています。
 「ふだんから学年を越えて遊ぶことの多い片浦の子どもたちは、優しい心、助け合いの心を自然と身に付けるのかもしれない。『片浦のよさ』がさらに伸びるよう、保護者、地域と共に取り組んでいきたい」。今後も、家族のように温かい片浦小学校を目指していきます。

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平成25年度児童募集
■募集人数(平成25年4月時点の学年)
 1年生7人、2年生2人、3年生7人、4年生10人、5年生2人、6年生4人
■学校説明会
 日時:10月16日火曜日 午後3時~4時
    11月10日土曜日 午後2時~3時
 場所:片浦小学校
■学校公開日
 10月11日木曜日~16日火曜日(土・日曜日を除く)
 11月10日土曜日
 見学は随時受け付けます。詳細は片浦小学校へ。
■申請手続き
 事前に学校を見学し、保護者、児童などの面接をした後、申請書を提出してください。
 申請書は教育指導課、片浦小学校で配布しています。市ホームページからもダウンロードできます。
 申請期間:10月17日水曜日~12月14日金曜日

※申請者が募集人数を超えた場合は、原則として抽選とします。ただし、兄弟姉妹関係については考慮します。
※募集人数に満たない場合は、募集期間以降も申請を受け付けます。

トップページ上のバー「暮らしの情報」をクリック→入園・入学→小規模特認校児童募集
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#05 納税促進センターを開設 納税は納期内に
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市税は、さまざまな行政サービスを行うための貴重な財源です。定められた納期限までに、必ず納付してください。
市では10月から、納税促進センターを開設し、税金の滞納防止に、より一層努めます。

【問】市税総務課 電話0465-33-1345

未納のかたに電話でお知らせ
 納期限までに納付されなかった市税をできるだけ早く徴収し、滞納金額を減らすため、納税促進センターを開設しました。
 納期限までに市税を納付していないかたに、委託会社の専門オペレーターが電話をかけ、未納状況を説明して納付予定を確認するなど、効率的に納付を促していきます。
 対象となる税は、市県民税、固定資産税・都市計画税、軽自動車税、法人市民税です。

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振り込め詐欺にご注意を!
 納税促進センターでは、必ず納付書での納付をご案内します。ATM(現金自動預け払い機)の操作や金融機関の口座を指定して、振り込みを依頼することは絶対にありません。
 振り込め詐欺と思われる不審な電話などがあった場合、すぐに市税総務課までご連絡ください。
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未納が続けば「滞納処分」に
 市税を納期限までに納付しないと、納期内に納付したかたとの公平性を保つため、延滞金が加算されます。また、未納が続いた場合は、財産を調査し、差し押さえなどの「滞納処分」を行います。
 差し押さえる財産は、預貯金などの他、給料や生命保険、不動産に至ることもあります。

納税に困ったらまず相談を
 「納付したくても納付できない」。
 納税に困ったら、まず、市税総務課にご相談ください。ご相談の内容を踏まえた納付計画を立てていきます。
 また、毎週火曜日は、市税収納窓口の業務時間を午後7時まで延長し、納税相談を受け付けています。

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納付方法のご案内
市役所、支所・連絡所などの窓口や金融機関での納付の他、次のような納付方法もあります。
●口座振替
 納期限の日に指定口座から引き落とされるため、納付し忘れることもなく便利です。市内各金融機関の窓口でお申し込みください。なお、口座振替は開始まで40日程度かかります。
●コンビニエンスストアでの納付
 バーコードが印刷されている納付書は、指定のコンビニエンスストアでも納付できます。ただし、納付書には使用期限がありますので、ご注意ください。

また、アークロード市民窓口やマロニエ住民窓口などは、土・日曜日、祝日にも納付することができます。
●アークロード市民窓口(小田原駅東西自由連絡通路内)
 平日:午前7時30分~午後7時
 土・日曜日、祝日:午前8時30分~午後5時
●マロニエ住民窓口
 平日、土・日曜日、祝日:午前8時30分~午後5時
※いずれも原則として、納付書が必要です。
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#06 おだわら情報
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ご自宅の耐震化
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【問】建築指導課 電話0465-33-1433

東日本大震災では、津波による被害が甚大でしたが、地震の揺れにより被害を受けた住宅も少なくありませんでした。
大地震による被害を少なくするには、住宅などの耐震化を進め、倒壊を防ぐことが重要です。
特に、昭和56年5月31日以前に着工した建築物は、古い耐震基準で設計されているため、過去に発生した地震でも大きな被害を受けています。
市では、「昭和56年5月31日以前に着工した建築物」について、耐震化の支援をしています。
これらを活用して、ご自宅の耐震化を進めましょう。

木造住宅にお住まいのかたは…
(1)無料耐震相談会の実施
 建築士などが、ご自宅の平面図を見ながら耐震性を無料で診断するもので、各地区の公民館などで開催しています。対象者には、開催の1~2週間前までに、はがきでお知らせしますので、ご自宅の平面図を持参してご相談ください。
(2)一般耐震診断
 無料耐震相談会で「耐震性に不安がある」と診断された場合は、一般耐震診断を受けることをお勧めしています。
 設計図面などの資料や、ご自宅への訪問調査により、耐震性を診断します。診断を受けた場合は、診断費用の2分の1(上限4万円)を助成します。
(3)耐震改修工事
 一般耐震診断で「耐震改修工事が必要」と診断され、改修を行う場合、工事費用の2分の1(上限50万円)を助成します。

分譲マンションにお住まいのかたは…
耐震診断費用の助成
 管理組合などが行う耐震診断費用の一部を助成します。助成額は、診断費用の2分の1、または1戸あたり4万円のいずれか低い額(上限120万円)となります。

緊急輸送路沿いの建築物についても…
耐震診断費用の助成
 大規模震災時、支援物資などを運ぶ道路となる緊急輸送路沿いの建築物が倒壊し、輸送路をふさいでしまうことがないよう、緊急輸送路沿いの建築物の耐震化も重要です。対象となる建築物の診断費用の2分の1、または建築物の規模により算定した額のいずれか低い額(上限120万円)を助成します。

※各助成を受けるためには条件があります。必ず事前に建築指導課までお問い合わせください。

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小田原城址公園 10月からの第2日曜日は ふれあい動物園(平成25年3月まで)
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【問】事業協会(こども遊園地) 電話0465-22-3417
   観光課 電話0465-23-1373

 小田原城址公園こども遊園地では、10月から毎月第2日曜日に、「ふれあい動物園」を開催します。
 ポニーやウサギ、ブタなど、かわいい動物たちに触れ合い、癒しのひとときをお楽しみください。

開催日:10月14日、11月11日、12月9日、平成25年1月13日、2月10日、3月10日 ※平成25年4月以降は開催未定です。
時間:午前10時~11時30分
   午後1時30分~3時30分
入場料:無料
主催:事業協会

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10月は、自転車の違法駐車追放強化月間
「ちょっとだけ 甘えが招く 迷惑駐車」「困ります! 自転車置きざり 知らんぷり」
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【問】地域安全課 電話0465-33-1396

 利用者が自転車から離れ、すぐに動かせない自転車は、時間の長短に関係なく、放置自転車といいます。買い物などのため、道路や歩道に短時間止めた自転車も放置自転車です。
 道路や歩道の放置自転車は、高齢者や身体の不自由なかたの通行を妨げ、交通事故や災害時には、避難や救助の障害になります。
 人を思いやり、自転車の違法駐車をしないよう、ご理解とご協力をお願いします。

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確認しましょう! 自転車を利用するかたへ
●自転車の盗難被害が増えています。盗難防止のため、2か所に施錠してください。
●自転車を購入したときは、忘れずに防犯登録をしてください。
●安全(点検・整備)・安心(付帯保険)な自転車のしるし、TSマークを貼ってください。
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安全・安心まちづくり旬間 10月11日木曜日~20日土曜日
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【問】地域安全課 電話0465-33-1396

市では、警察や防犯指導員と連携して、安全・安心なまちづくりを推進しています。安全・安心まちづくり旬間には、防犯パトロールや、自転車盗難・振り込め詐欺を防止するための啓発活動を重点的に実施します。

地域の防犯活動
 国府津地区防犯活動協議会は、平成18年12月に結成し、現在の会員は約200人です。
 児童の安全を守るため、毎日、登下校時に見守り活動を行う他、14台の青パト(青色回転灯装備車)を活用して、月に2回地域で一斉に防犯パトロールを行っています。
 毎月第1土曜日の地域内巡回時には、青少年健全育成協議会と一緒に、連携するコンビニエンスストアに立ち寄り、情報を収集しています。小田原警察署や小中学校と問題点の確認や今後の取り組みなどについて協議する情報交換会も開いています。
 国府津地区統一のスローガンである「子どもは宝 守ろう育てよう こうづっ子」をモットーに、より安全・安心な国府津地区を目指し、防犯活動に取り組んでいきます。

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平成24年10月1日
「障害者虐待防止法」が施行されました
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【問】障がい福祉課 電話0465-33-1467

虐待により障がい者の権利や尊厳が脅かされることを防ぐため、「障害者虐待防止法」が施行されました。
虐待に気づいた人の通報義務も定められています。「見て見ぬふり」は、虐待を許していることと同じです。皆で協力して、障がい者が安心して暮らせる社会を作りましょう。

虐待の例
(1)身体的虐待
 障がい者の体に傷や痛みを負わせる暴力を加えること。また、正当な理由がなく、身動きが取れない状態にすること。
(2)性的虐待
 障がい者に無理やり(または同意と見せかけて)わいせつなことをしたり、させたりすること。
(3)心理的虐待
 障がい者を侮辱したり、拒絶したりするような言葉や態度で、精神的な苦痛を与えること。
(4)放棄・放任(ネグレクト)
 食事や入浴、洗濯、排せつなどの世話や介助をせず、障がい者の心身を衰弱させること。
(5)経済的虐待
 本人の同意がなく、障がい者の財産や年金、賃金などを使うこと。また、正当な理由がなく、障がい者に金銭を与えないこと。

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障がい者の虐待に関わる通報や届け出、支援などの相談は…
市障がい者虐待防止センター(市障がい福祉課内) 電話0465-33-1467まで(午前8時30分~午後5時15分)
※土・日曜日、祝日や夜間などは、市役所守衛室(0465-33-1822)まで(守衛室から担当者に連絡し、対応します)。
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姉妹都市をつなぐ若い翼
小田原市・チュラビスタ市青年交流事業
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【問】文化政策課 電話0465-33-1703

 小田原海外市民交流会による、アメリカ合衆国カリフォルニア州チュラビスタ市との青年交流事業は、今年で29回めとなりました。
 この夏も、4人の青年が約1か月間の交流事業に参加し、多くの経験をしました。

磯﨑芙月さん
 初の海外で緊張しましたが、チュラビスタのかたはとても友好的で親しみやすく、たくさんの交流の場を設けてくれました。日本と違った価値観や地域社会との触れ合いは、生涯忘れることのない思い出になりました。これからも両市の友好の架け橋となるような活動をしていきたいです。

岩田昌さん
 実際にチュラビスタに行き、30年以上姉妹都市交流が続いている理由を知ることができました。それはホストファミリーや関係者の心からの親切心を感じることができたからです。チュラビスタで私の知らなかった物事、価値観に出会うことができました。それらは、これからの私の人生をより豊かなものにすると確信しています。

岡本有香利さん
 この事業に参加して、チュラビスタの歴史や社会情勢、小田原の文化を学んだ他、ホストファミリーや派遣生と過ごすことで人間関係や語学力を養うことができました。約1か月間、同じメンバーと一緒に生活したことは、貴重な経験となりました。

河口美優さん
 交流事業に参加し、人の温かさを強く感じました。いい意味で厳しい日程の毎日でしたが、日々さまざまな人と出会い、温かく迎えてくれる。疲れて家に帰ると、ホストファミリーがいてほっとさせてくれる。両市の友人に支えられ、本当に楽しい、すてきな毎日を過ごすことができました。

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今回の交流のようすや、派遣性によるテーマ別研究などの報告書を展示しています。
場所:おだわら国際交流ラウンジ(栄町1-15-19 栄町駐車場3階)
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10月13日土曜日~12月2日日曜日
小田原城天守閣特別展「戦国最大の城郭 小田原城」
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【問】観光課 電話0465-23-1373

 北条氏が関東支配の中心拠点として整備拡張した小田原城。豊臣秀吉との合戦に備え、城下を囲む総延長9キロメートルの総構を築き、戦国時代最大の城郭に発展しました。
 市ではこれまで、小田原城とその城下約400か所で発掘調査を行い、戦国時代の小田原城のイメージが明らかになってきました。小田原城天守閣特別展では、障子堀をはじめとする北条氏の築城技術の具体的な特徴や文化水準を示す、豊富な出土品や写真パネルを展示します。
 北条氏の残した歴史と文化、「戦国最大の城郭 小田原城」をぜひご覧ください。

日時:10月13日土曜日~12月2日日曜日 午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
会場:小田原城天守閣 中4階
入館料:大人400円、小中学生150円
ギャラリートーク:10月21日日曜日、28日日曜日、11月11日日曜日 午後1時30分~2時30分 
         学芸員による展示解説を行います。

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10月6日「登録の日」に
松永記念館、清閑亭、小田原文学館、小田原文学館別館(白秋童謡館)を歴史的風致形成建造物に指定
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【問】都市計画課 電話0465-33-1593

歴史的風致形成建造物の指定
 市ではこれまで、「文化財保護法」や、「文化財保護条例」、「小田原ゆかりの優れた建造物保存要綱」に基づき、歴史的建造物を保存・活用してきました。
 平成23年度には、「小田原市歴史的風致維持向上計画」(※)を策定し、このたびこの計画に基づき、10月6日の「登録の日」に、4つの建造物を歴史的風致形成建造物に指定します。
 歴史的風致形成建造物は、計画の中の重点区域にある建造物のうち、意匠、技術が優れ、歴史や地域性、希少性などの観点から価値の高いもの、芸術的価値または学術的価値の高いもの、および外観が景観上の特徴を有している建造物です。

※小田原市歴史的風致維持向上計画…
 国の「地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律(通称:歴史まちづくり法)」に基づき、地域の歴史的な建物や伝統的な人々の活動が一体となって形成する良好な環境(歴史的風致)を守り育て、後世に継承していくことを目的に、策定しました。
 (平成23年5月26日認定)

指定する建造物
●松永記念館(「老欅荘」[国登録有形文化財]、「葉雨庵」[国登録有形文化財]、「本館」、「収蔵庫」、「庭園」の5施設を一体的に松永記念館として指定)
●清閑亭[国登録有形文化財]
●小田原文学館[国登録有形文化財]
●小田原文学館別館[国登録有形文化財](白秋童謡館)

松永記念館
電力王と呼ばれた実業家で茶人の、松永安左ヱ門(耳庵)が昭和21年に建てた居宅「老欅荘」をはじめ、収集した古美術品を公開した「本館」・保管した「収蔵庫」、松永と同時期に活躍した茶人、野崎幻庵が建てた「葉雨庵」がある。また、自然の趣を基調とした「庭園」もあり、現在は市の管理のもと、資料を展示・公開している。

清閑亭
貴族院副議長を30年間務めた黒田長成が別荘として、明治末期から大正初期に建てた数奇屋風の純和風建築。現在はNPO法人の管理のもと、公開・活用されている。

小田原文学館
幕末の志士で元宮内大臣の田中光顕が別邸として、昭和12年に建てた南欧風の洋館。現在は市の管理のもと、小田原ゆかりの文学者にまつわる資料を展示している。

小田原文学館別館(白秋童謡館)
田中光顕が別邸として、大正13年に建てた大正モダン調の和風建築。現在は市の管理のもと、北原白秋にまつわる資料を展示している。

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#07 〈連載〉市民力 〈連載〉キラリ若人
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小田原にプレイパークを
pp@seisho(プレイパークをつくる会@西湘)
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 子どもが自分の責任で自由に遊ぶ場「プレイパーク」。
 聞き慣れない言葉ですが、全国約300か所で、行政と地域住民の協働によりプレイパークが開かれています。プレイパークには、「プレイリーダー」と呼ばれる大人がいて、子どもに寄り添い、自由に遊ぶ子どもを見守っています。プレイパークは、子どもだけでなく、大人も集まる、地域コミュニティの場となっています。
 プレイパークを小田原にも作りたいと発足した団体「pp@seisho」は、今年で活動3年め。今年度から代表になった戸田由紀子さんは、「都内のプレイパークを見て、『こんな場所が小田原にもあったら』と思い活動に参加しました。今は、どの公園も禁止事項が多く、子どもの自由な発想で遊べる場所が少なくなっている」と言います。
 同団体が市と協力して、7月末に上府中公園で開いたプレイパークには、2日間で約470人が参加。「滑り台を作ろう」と提案し、作り上げた頼もしい子どもたち、水や泥にまみれて思いっきり笑う姿や「次はいつやるの?」という声に、「こういった遊び場がやっぱり必要なんだ」と改めて実感したそうです。
 「小田原にプレイパークの理念を広めたい」。いつでも、誰でも集まる「日常的な、みんなの居場所」を作ることが戸田さんたちの目標です。

次回のプレイパーク
日時:11月23日金曜日 午前10時~午後3時
場所:南鴨宮富士見公園(南鴨宮3-24)

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みなぎる可能性、描く夢、そして、奏でる未来。
このコーナーでは、若者たちの活躍する姿やメッセージをお届けします。
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被災地のためにできることをしたい
千代中学校 富田晟央さんが全国生徒会サミットに参加
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 8月1日~5日に岩手県釜石市で開かれた「全国生徒会サミット2012」。神奈川県代表として千代中学校から生徒会長の富田晟央さんと引率教諭の穂坂悠里先生が現地に赴き、「復興へのアイデアとまちづくりの夢」の検討に参加しました。
 サミットでは、全国から集まった参加者が、学校ごとに生徒会活動を紹介。千代中学校は、日頃、学校内のニュースを知らせている壁新聞を発表しました。
 また、参加者は参加地域により被災地と非被災地に分かれ、千代中学校を含む非被災地グループは「中学生が被災地のために何をできるか」をテーマに論議。「地域の人たちと防災訓練をし、災害に備えることが重要」とまとめました。
 富田さんは、いまだ地震の跡が色濃く残る町並みを見て「被災地の状況を知らせる報道が減ったので、被災地はよくなっていると思っていた。実際には復興が進まず地震で崩れたままの建物もあり、衝撃を受けた。報道からの情報だけでなく、自分で見て、感じて『知る』ことを学んだ」と言います。
 今後は、「学んだことや被災地を見て感じたことを中学校内で共有し、支援策を話し合い、地域における防災と被災地支援につなげていきたい」と目標を語ります。

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#08 〈連載〉おいしい小田原いただきます
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おいしい小田原の味をかみしめながら、小田原の魅力を、もっと考えてみませんか。このコーナーでは、小田原のおいしい話題をお届けします。
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ご当地グルメ
小田原どん&小田原おでん
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ご当地グルメ
 雑誌やテレビなどで話題のご当地グルメ。地産地消、地場産業の発展、地域経済の活性化など、地域振興の大きな原動力となっています。各地のご当地グルメは、郷土料理などとは異なるので、地域の伝統や特性にとらわれないメニューも見られますが、「小田原どん」や「小田原おでん」は、小田原の食材を使った小田原ならではの、おいしいご当地グルメです。

小田原どん
 平成21年に誕生した「小田原どん」。
 ●小田原の海と大地で育まれた食材を一つ以上用いること
 ●伝統工芸品・小田原漆器の器に盛って饗すること
 ●お客様に満足していただき、小田原がもっと好きになるように、おもてなしすること
 この3つのこだわりで、お客様をもてなしています。現在、市内の23店舗で提供中です。

小田原おでん
 市内の水産加工業者を中心に「小田原おでん会」を発足し、平成15年に「小田原おでん宣言」によりスタートした「小田原おでん」。
 伝統の技が受け継がれる小田原の練り物を使ったおでんを、市民の皆さんにたくさん食べてもらうため、また観光客に、小田原おでんを広くPRするため、毎年秋には「おでん祭り」、春には「おでんサミット」を行っています。

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オダワラ・ソウルフード・フェスティバル2012
 小田原どんをはじめ、県西地域を中心としたご当地グルメが楽しめます。神奈川県内の飲食店が作るさまざまなカレーを競う、湘南カレーコンテストも開催。
 日時:10月6日土曜日 午前10時~午後8時
      7日日曜日 午前10時~午後5時
 場所:城址公園二の丸広場

第10回小田原おでん祭り
 各店舗自慢の「小田原おでん」が大集合。お気に入りのお店を探すのも楽しみです。「おでんサミット」の「おでん種コンテスト」入選作品も味わうことができます。
 日時:10月13日土曜日・14日日曜日 午前10時~午後4時
 場所:城址公園二の丸広場

小田原おでん祭り実行委員会 委員長 露木一郎さん
 練り物を中心としたおでん種に、梅みそをつけていただく小田原おでん。皆さんからのアイデアでおでん種が生まれ、皆さんに親しまれ、愛され、育まれているところを大切にしていきたい。町がにぎわうように、おでん鍋がにぎわってほしいと思っています。
 小田原おでん祭りは、今回で10回め。10年の感謝を込め、皆さんに喜んでいただけるように、10年間で誕生した30種以上のおでん種をご用意します。
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#09 〈連載〉駅のある風景
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市内には、18もの駅があります。
毎日の、特別な日の、出発の駅。
帰ってきた安らぎを感じられる駅。
あなたの駅を訪ねます。
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飯田岡駅
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1926年開業、1日の平均乗降者数は1,760人

 狩川沿いの、ブロックで造られた駅舎が特徴の飯田岡駅。
 駅西側の県道沿いを少し山側に入ると、小田原の伝統工芸品である小田原ちょうちんを作る提灯店があります。所狭しと飾られたちょうちんと、代々受け継がれていく技に、その伝統と歴史の深さを実感することができます。
 程近くには養魚場があり、いくつも並ぶ水槽の中を、鮎や鯉が元気に泳いでいます。
 駅のすぐ東側、狩川に架かる飯田岡橋からは、箱根・足柄の山々や狩川の流れに、自然の豊かさを体感できます。春には、川沿いの土手に、桜と菜の花が咲き乱れます。
 狩川のすぐ東側には富水小学校。道沿いに給食場があり、道行く人は、給食を作るようすを見ることができます。楽しみな給食の時間、児童の笑顔が思い浮かびます。
 水と緑あふれる町並み、川に沿って電車が走るのどかな風景の中を、登下校する児童の姿が印象的です。

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広報 小田原
毎月1日発行
No. 1068
発行:小田原市 〒250-8555 小田原市荻窪300番地 市役所総合案内 電話0465-33-1300
編集:企画部広報広聴課 電話0465-33-1261 FAX0465-32-4640 〈C〉小田原市2012・10
広報小田原は、資源保護のため再生紙を使用しています。
9月1日現在 小田原市の人口196,876人 78,923世帯
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