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広報小田原 第1122号

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広報小田原 第1122号

平成27年1月1日 発行

#01 2015新春 メッセージ
#02 進む計画 芸術文化創造センター
#03 いつまでも自分らしい生活を住み慣れた小田原で
#04 あなたの力でまちを元気に! 始めよう市民活動
#05 嚶鳴フォーラムin小田原その3 各地の先人
#06 未来に伝える 小田原の文化遺産3
#07 おだわら情報
#08 〈連載〉探訪 わがまちの歴史資源/〈連載〉キラリ 若人
#09 〈連載〉みかんちゃんとジョー君の社会科見学
#10 〈連載〉おいしいよ!おいしいね!おだわらっこの給食 その9


PDF版

テキスト版

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#01 2015新春 メッセージ
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あけましておめでとうございます

2015年の始まり。市を代表する2人が、未来を見据え、生まれ変わろうとしている小田原に対する思いを語ります。

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将来にわたり、持続可能な小田原に向けて
小田原市長 加藤憲一
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 昨年は、日本創生会議が人口減少による「消滅可能性都市」を発表し、我が国の人口急減・超高齢化の現実が改めて浮き彫りになりました。この国家的課題に対し、それぞれの地域が持続可能な社会づくりに取り組むことの重要性が論じられたことを、私たちは重く受け止めなければなりません。
 一方で、フィギュアスケートの羽生選手やテニスの錦織選手が世界の舞台で活躍し、日本人科学者3人がノーベル物理学賞を受賞するなど、日本人として誇らしく思う出来事もありました。また、群馬県の「富岡製糸場と絹産業遺産群」が世界遺産に、さらには「手漉の和紙技術」がユネスコ無形文化遺産に登録されたことは、私たちに伝統と歴史が育んだ地域資源の価値を改めて認識させてくれました。

活かされる市民力
 長野県御嶽山の噴火や同県北部地方で発生した地震、さらには広島市での土砂災害を目の当たりにし、災害に対する備えに引き続き万全を期さなければならないと身が引き締まる思いがしました。市では昨年7月、台風8号の接近に備え、初めて小学校全25校を避難所として開設しました。これは、関係者の協力により実現できたことであり、さまざまな地域課題の解決に向けて着実に地域の力が高まっていることを、大変心強く感じるところです。今後も、地域の課題解決に取り組む担い手の育成を支援するなど、地域コミュニティ活動の促進に取り組んでいきます。
 また、昨年は6本の「市民提案型協働事業」が新たに実施され、こうした取り組みからも、市民力が着実にまちづくりに浸透してきていると実感しています。

三大事業と地域の活性化
 昨年11月1日、多くの人の協力と支援を得て、小田原地下街「HaRuNe小田原」がオープンしました。生まれ変わった地下街は、地場の工芸品や野菜を売り出すなど、小田原固有の地域資源を活用した小田原スタイルを発信し、中心市街地活性化の拠点として、その名のとおり根を強く張り、まち全体に大きな実りをもたらすものと期待しています。
 本年、お城通り地区では、新しい市民活動の拠点となる「(仮称)市民活動交流センター」を含む駐車場施設ゾーンが完成するとともに、広域交流施設ゾーンも事業者の公募を行っていきます。また、芸術文化創造センターも、いよいよ建設工事に取りかかります。
 地域の活性化をより一層加速できるよう、これら三大事業を着実に推進していきます。
 第5次小田原市総合計画「おだわらTRYプラン」は、平成28年度で前期基本計画が完了するため、29年度からの後期基本計画の策定に取りかかります。前期の取り組みを振り返り、さらに進展させることはもちろん、社会・経済の環境変化を踏まえて事業の選択と集中を進めるとともに、皆さんに最も身近な基礎自治体としての在り方も考えながら、後世につなぐまちづくりのシナリオを描いていきます。
 人口減少・少子高齢化をはじめとする課題に直面し、今まさに自治体の在り方が問われています。明るい未来への道筋は平たんではありませんが、市民の皆さんの熱心な活動や職員の強い意志を通じ、本市は将来にわたり希望を持って暮らすことのできる、持続可能な都市へ進化してゆけるものと信じています。
 2015年が皆さんにとって明るく健康で、幸せと喜びに満ちた年になりますよう、心からお祈りします。

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大きな節目を迎え、より一層開かれた議会を
小田原市議会議長 井原義雄
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 本年、小田原市は市制施行から75周年、特例市に移行して15周年を迎えます。さらに、2020年東京オリンピック・パラリンピックの機会を捉えた地域活性化や文化・観光振興、広域化を見据えた周辺市町とのごみ処理場や斎場の連携など、今後のまちづくりを展望していくうえでも非常に大きな節目を迎えています。皆さんから負託を受けた市議会の議長として、市政運営に重要な判断を行ううえで、市民にとって何が最善の選択なのかを、今まで以上に強く意識して、まちづくりに取り組む決意を新たにしているところです。

市議会機能の強化と充実を
 市議会では、昨年5月に常任委員会化した「議会広報広聴常任委員会」を中心に、市議会に関するアンケート調査を実施した他、昨年度に引き続き議会報告会を開催するなど、広報広聴機能の充実に努めています。また、昨年6月に設置した「議会改革検討委員会」で、市議会に必要とされる機能の強化と充実を目指し、広範かつ詳細な調査検討を進めています。
 これからも、多様なご意見を政策提言に数多く反映できるよう、市政に対する皆さんの声に耳を傾け、市政情報を分かりやすく伝えることに注力し、皆さんにとって身近で、より一層開かれた議会を目指していきます。

市民の暮らしを守る
 昨年は、広島県での豪雨による大規模土砂災害や御嶽山噴火など、自然の猛威を感じるとともに、犠牲者への深い悲しみに心を痛めた1年でした。
 現在、市では、防災力を高め、災害に強い安全なまちづくりを目指す取り組みの一つとして、公共施設の耐震改修を進めています。特に昨年は、大規模災害時に災害対策本部として重要な機能を担う市庁舎の耐震改修工事に取りかかりました。また、酒匂川水系の土砂環境改善のさらなる推進を求めるため、本市議会が主体となり酒匂川流域の関係市町議会に呼びかけ、県に要望書を提出しました。
 本年も、市民の代表である市議会として市政はもとより、県や国に対しても、伝えるべきことはしっかりと伝え、皆さんの安心・安全な暮らしを守っていきます。

三大事業のその先を
 三大事業の一つである小田原地下街再生事業が、昨年11月、小田原地下街「HaRuNe小田原」のオープンにより実を結びました。また、芸術文化創造センター整備事業とお城通り地区再開発事業も着実に進められています。永年にわたり議論を重ねてきた事業が、目に見える形で結実することは大変喜ばしく、市議会としても、市のにぎわいを創出していく重要な拠点として大きな期待を寄せています。
 しかし、事業の完成が最終到達点ではありません。整備された施設やサービスが、地域を活性化させる効果的な手段として適切に運営される必要があります。市議会としても、二元代表制の議決機関として皆さんの負託に応えるため、三大事業のその先をしっかりと見据え、市政に対するさらなるチェックと提言をしていきます。

 小田原市議会は、本年も皆さんの幸せを第一に考え、市政の発展に努めていきますので、今後ともご理解とご協力をお願いします。
 2015年が皆さんにとって明るくよい年でありますことと、皆さんのご健勝とご多幸を祈念します。

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#02 進む計画 芸術文化創造センター
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【問】文化政策課 電話 0465-33-1702

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実施設計の作業は大詰め
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実施設計では、市民との意見交換を基に、専門家による検討や模型などを作成して、立体的に細かな確認作業をしています。
将来にわたり市民ニーズに対応できるよう、「ハレ」の場にふさわしい質を保ちながら、初期投資や維持管理費用にも配慮した施設です。
実施設計完成を目指し、作業は大詰めを迎えています。

実施設計(案)概要
計画地/本町一丁目138番6
敷地面積/9,367.34平方メートル
延床面積/約10,074平方メートル
構造/鉄筋コンクリート造、一部鉄骨造
階数/地上4階
建物高さ/30.91メートル
駐車場/41台
駐輪場/約105台
施設構成/■ホール/●大ホール:固定席1,112席(2層構造)、多目的室(親子室)2室、舞台寸法:演技スペース8×8間(約14.4×約14.4メートル)、間口10間(約18メートル)、自動オーケストラピット、車椅子席6席
施設構成/■ホール/●小ホール:固定席295席、多目的室(親子室)2室、舞台寸法:6×5間(約10.8×約9メートル)、車椅子席6席
施設構成/■展示系機能/ギャラリー:310平方メートル(天井高さ:約4メートル)、大スタジオとの連携利用可能
施設構成/■創造支援系機能/大スタジオ、中スタジオ、小スタジオ2室、ワークショップルーム
施設構成/■その他機能/創造スタッフ室、カフェ、文化情報コーナー など

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主な検討内容
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大ホール
●ホール内の静けさ、音の質、音の響きなどの確認
●全ての座席からの舞台の見え方の確認
●オーケストラピット(舞台と観客席の間に設けられた演奏スペース)などの舞台設備に係る機能性や費用の検討
●障がい者や高齢者などへの配慮
 ・客席最上部へ上るエレベータの設置
 ・各ゾーンに「みんなのトイレ」の配置
 ・施設入り口の段差解消など、バリアフリーへの配慮

小ホール
●ホール内の静けさ、音の質、音の響きなどの確認
●全ての座席からの舞台の見え方の確認
●市民が舞台を利用することを想定した、舞台設備の機能や費用の検討
●景観に配慮し、費用を抑えるため、屋根構造を再考し高さを低減

ギャラリー
●さまざまな展示に対応できるよう、必要器具や照明などを検討
●大スタジオやオープンロビーとの連携に対応できるよう検討

大スタジオ
●大・小ホールでの公演・イベントのリハーサル、小規模公演やギャラリーにおける展示の補完など、さまざまな利用を想定した機能の検討

景観への配慮
●舞台上にある、演出に必要な機材をつり下げるため吹き抜けになった高い天井(大・小ホールのフライタワー)を、小田原城からなるべく離れた位置に配置することで、圧迫感を低減
●小田原城側に、ひさしをつけることによる街なみとの調和と圧迫感の低減
●外壁や屋根に凹凸をつけ、影を作ることで、建物が大きな塊に見えない工夫
●既存の樹木を生かした外構計画を立て、歴史的な環境を保存

安全性・利便性
●敷地内に歩行空間を確保

その他
●利用者の使いやすさを考えたトイレやオープンロビー、広場、車寄せなどを検討

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管理運営方法の検討
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 昨年度、「管理運営実施計画」を策定しました。これを基に、開館日・開館時間・利用申し込み方法や創造スタッフ室の利用方法について検討しています。
 また、効率的に柔軟な運営ができ、文化政策を長期的な視点で実現できる組織と、専門性の高い人材の確保ができる運営方法について検討を重ねています。

今後の予定
●平成27年度~ …建設工事 オープン準備
●平成29年度秋 …オープン

設計者の声
株式会社 新居千秋都市建築設計 代表取締役 新居千秋さん
 実施設計においても市民の皆さんの生の声、専門家のかたがたの経験に基づいた意見を反映しつつ、よりよい施設とすべく設計を進めています。
 設計も大詰めとなり、現在はより詳細な検討を行っているところです。小田原から芸術文化を発信し、市民の皆さんに愛される施設を造り上げることができると考えています。

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芸術文化創造センターへの思い
指揮者 栗田博文
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国内外のオーケストラで活躍する、本市出身の指揮者・栗田博文さん。
1月6日火曜日に市民会館大ホールで開催する「宝くじ文化公演ニューイヤーコンサート」で、神奈川フィルハーモニー管弦楽団を指揮します。
他市で市民参加の公演などにも関わる栗田さんに、行動力の源と、芸術文化創造センターへの思いを語っていただきました。

音楽との出会い
 僕の舞台デビューは市民会館です。幼稚園の帰り道に楽器店に飾ってあるピアノを見ていたら、父が「これやるか」って言うのでピアノを始めました。小ホールで発表会があって、足をブラブラさせながら弾きました。
 小学生の頃は、「小田原少年少女合唱隊」にも参加していました。声変わりして辞めてしまいましたが、合唱隊の桑原妙子先生には大変お世話になりました。

本物に触れる
 白山中学校では吹奏楽部に入り、2年生のとき、先輩に市民会館で行われるNHK交響楽団の公演に誘われたんです。尾高忠明先生の指揮で、ピアノ協奏曲第5番『皇帝』、交響曲第3番『英雄』という全曲ベートーヴェンの演目。それを聴いたら感激して、その瞬間に指揮者になると決めました。
 当時、家にステレオがあり、レコードは聴けましたが、「生の音に触れる」ことがとても衝撃的でした。オーケストラが舞台に大勢いて、聴衆の目の前でドーンと音を出す。その感覚と集中力がすごいと思いました。
 高校生のときに、神奈川県民ホールで小澤征爾先生が指揮するボストン交響楽団の演奏を聴き、舞台から遠い席にもかかわらず、目の前で音がしていることに衝撃を受けました。そして、ますます音楽に夢中になりました。人間の行為で成り立っている音楽、その「生のものに出会う」ことに感動しましたね。
 今、音楽大学で教える機会もありますが、学生や若い皆さんには「本当に心からやりたいことを見つけてほしい」と願っています。すぐに見つかるわけではないですが、自分の人生の中心となるものに出会えることが大事だと思います。

海外で見た、ホールの役割
 海外のホールや劇場には、そこを拠点に活動するオーケストラやオペラ、バレエ団などがいます。イベントなどでは、違うホールを拠点とする音楽家が訪ねてきて、「ここではどんな演目をやっているのか」と聞かれることがあり、音楽家同士の交流も盛んですね。公演に応じて、ホールに音楽家が来る日本とは状況が違います。
 ホールや劇場は、建物だけの問題ではなく、地域の中での位置づけや、外に向かってどう発信していくか、という視点が重要だと思いますね。

芸術文化創造センターへの期待
 以前、他市で地元ゆかりの詩人の作品を基に、市民参加の「童謡詩劇」を指揮しました。メインの俳優やオペラ歌手はプロですが、企画や合唱に市民も参加し、子役もオーディションで選びました。
 練習が進むと皆、やる気が出ます。子どもがせりふを間違えたときに悔しがったり、何度もチャレンジしたりして、どんどんよくなる。その姿を見て「ああ、いいな」と思いましたね。舞台が終わった後の達成感はとてもいいものです。
 市民参加の企画は、企画段階から本番まで3~4年かかるので根気が要ります。でも、ホールを本当の意味で自分たちのものにし、皆さんの記憶に残るような作品にするためには、運営組織が、プロの音楽家や支えてくれる市民、ホール職員ときちんと協力体制を作って、総合的にプロデュースしていくことが必要です。そうすれば、お客さんも来てくださいますし、地域も活性化すると思います。
 小田原には多くの合唱団があるし、音楽家もいる。そこにプロの音楽家も交えて練習を重ねる催しが実現できたらいいですね。

今回の公演の見どころ
 今回は、僕と神奈川フィルハーモニー管弦楽団のニューイヤーコンサートです。宮本益光さん(バリトン)、三宅理恵さん(ソプラノ)も出演するので、ぜひ小田原で素敵な歌声を楽しんでほしいです。前半がオペラのオーケストラ曲とアリア(※1)。後半は少し気軽にオペレッタ(※2)の名曲を楽しみ、最後は皆さんもご存じの『美しく青きドナウ』でウィーン風に楽しんでもらいたい。話を交えて進むので、楽しいコンサートになります。聞き逃すのは惜しいと思います。
 ぜひ、生の音楽、本物の音に触れて、その感動を味わってほしいですね。

※1 アリア…オペラなど、大規模で多くの曲を組み合わせて作られている楽曲の中の、叙情的、旋律的な独唱曲。または類似の曲につけられる曲の名前。
※2 オペレッタ…せりふと踊りのあるオーケストラ付きの歌劇。

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宝くじ文化公演 ニューイヤーコンサート
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神奈川フィルハーモニー管弦楽団
日時 1月6日火曜日午後3時~(開場 午後2時15分)
場所 市民会館大ホール
料金 一般3,000円、高校生以下1,500円(宝くじの助成により、特別料金となっています) ※全席自由
出演 栗田博文(指揮)、宮本益光(バリトン・進行)、三宅理恵(ソプラノ)、神奈川フィルハーモニー管弦楽団(管弦楽)
曲目 第1部 ロッシーニ/歌劇『セヴィリアの理髪師』序曲
       マスカーニ/歌劇『カヴァレリア・ルスティカーナ』間奏曲 他
   第2部 レハール/喜歌劇『メリー・ウィドウ』より「メリー・ウィドウワルツ」
       J・シュトラウス/『美しく青きドナウ』 他
チケット販売 市民会館事務室、ダイナシティウエストチケットぴあ、ハルネ小田原街かど案内所、伊勢治書店本店、井上楽器 など

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#03 いつまでも自分らしい生活を住み慣れた小田原で
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【問】福祉政策課 電話 0465-33-1863

少子高齢化に伴い、高齢者の単身世帯や高齢者のみの世帯は増え、支援を必要とする人が多くなっています。
市では、地域で高齢者などを支える「ケアタウン構想」を進めてきました。
さらに、地域住民だけでなく、医療や介護などに関わる人も一体となって高齢者を支援する取り組みも始まっています。

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自宅での生活をサポート
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 「健康に不安がある」「慢性の病気を持っている」「退院後自宅で療養する」などの高齢者が、安心して生活できるよう支援する専門機関があります。
 高齢者が自分らしい生活を送ることができるよう、家族が安心して看護・介護できるよう、サポートしています。

【退院時の支援】
市立病院地域医療相談室
 退院に当たって、自宅での看護や看取りを不安に思う人が多いですが、自宅での療養生活をサポートする体制が整っています。
 市立病院地域医療相談室は、病院の職員だけでなく、他の医療機関や介護・福祉の機関などと連携し、退院後の本人や家族の生活を支援しています。

【看護師などによる自宅への訪問】
訪問看護ステーション
 訪問看護師は、医療的な観察や処置を必要としている人の自宅を訪問し、療養生活を支援します。
 最近、自宅で最期を迎える人が増えています。住み慣れた自宅で一緒に生活し、看取ることができてよかったと思ってもらえるよう、本人や家族の意思を尊重した看護を心掛けています。

【医療に関する相談】
小田原医師会地域医療連携室
 「この時間に診療している病院を教えてほしい」「何科を受診すればよいのか分からない」「訪問診療について相談したい」など、小田原医師会地域医療連携室では、健康や医療に関する相談を受け付けています。お気軽にご連絡ください。
【問】電話 0465-47-0833

【身近な相談窓口】
地域包括支援センター
 地域包括支援センターは、高齢者と家族の一番身近な相談窓口です。
 「どのように暮らしていきたいか」などを聞き、困り事や不安を解決する具体的な方法を提案します。最初の相談窓口として、お気軽にご利用ください。
【問】地域包括支援センター
 ● 第一地区(城南・城山中学校区)    電話 0465-24-5601
 ● 第二地区(白山・白鴎中学校区)    電話 0465-66-3066
 ● 第三地区(泉・城北中学校区)     電話 0465-39-5551
 ● 第四地区(酒匂・国府津・橘中学校区) 電話 0465-45-3222
 ● 第五地区(鴨宮・千代中学校区)    電話 0465-42-1374

【介護サービスを利用するためのケアプラン作成】
ケアネットOHMY(ケアマネジャー)
 ケアマネジャーは、介護が必要な人のケアプランを作成します。プランを立てるには本人や家族とよく話し合い、信頼関係を築くことが大切です。その人に合ったプランがサービスに結びつくことで、住み慣れた家で最期まで生活することができます。
 ケアマネジャーは、高齢者の杖にはなれませんが、その人に合った杖を探すことができます。

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在宅医療を進めてほしい
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譲原平海さん
 昨年、弟を自宅で看取りました。自宅療養に不安はありましたが、訪問診療してくれる医療機関を紹介してもらい、何かあったときに駆けつけてくれる体制が整っていたので、大変助かりました。身内を亡くすのは悲しいことですが、最期を自宅で家族と迎えることができたのは、よかったと思います。

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専門家からアドバイス!
いつまでも健康で生活するために
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小田原医師会 小島時昭さん
 「かかりつけ医」は、患者の状態を把握し、初期治療や健康管理を行い、必要に応じて専門医を紹介します。病気や健康状態を気軽に相談でき、健康診断や予防注射を受けることもできます。かかりつけ医を持つと安心ですよ!
 また、高齢者がいつまでも健康でいるためには、定期的な運動が欠かせません。ウオーキングや趣味のサークルなどに積極的に参加し、日頃から体を動かしましょう。

小田原歯科医師会 安西由充さん
 「痛んだり、腫れたりしたら、診てもらえばよい」「年を取ると歯はなくなる」と思っている人は多いのではないでしょうか。
 歯を健康に保つには、自分で行う手入れだけでなく、プロの適切なアドバイスが必要です。いつまでもおいしく食事をするために、定期的に歯科医に診てもらいましょう。

小田原薬剤師会 鈴木賢治さん
 処方された薬を飲み、「ちょっとフラフラするような気がする」「効いているのかな」など、気になることがあれば「お薬手帳」を持って、薬局に相談してください。
 「お薬手帳」は、医師に診てもらうときはもちろん、災害時にも必要です。いつでも持ち出せるようにしておきましょう。

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地域包括ケアシステム
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 市では、団塊の世代が75歳以上となる2025年を目標に、介護が必要になった高齢者が、住み慣れた地域でいつまでも自分らしく生活できるよう、「医療」「介護」「予防」「生活支援」「住まい」の5つのサービスが一体的に受けられる支援体制「地域包括ケアシステム」の構築を目指しています。

高齢者を皆で支える「地域ケア会議」
 支援が必要な高齢者が、地域で安心して暮らし続けるためにはどうしたらよいか話し合う場が、「地域ケア会議」です。
 地域包括支援センターが中心となり、かかりつけ医をはじめとする医療関係者、ケアマネジャーや介護サービス事業所、民生委員・自治会などの地域の関係者が課題解決に向け話し合い、高齢者にとってよりよい支援体制を構築します。

「地域ケア会議」に参加して・・・
医師 武井和夫さん
 高齢者が住み慣れた環境で生活し続けるために、さまざまな専門職や地域の関係者が支援しています。その人たちが情報を共有してそれぞれの支援方法を理解し、協力していくことが大切です。
 このつながりを作っていく場が「地域ケア会議」です。高齢者を支える関係者と行政が一体となってこの会議を積み上げることが、高齢者にとって住みやすいまちづくりへの第一歩になると思います。

第四地区地域包括支援センター 小松田智子さん
 「地域ケア会議」は、高齢者の生活を支えている中での困り事や課題を、地域の関係者と専門職が一緒に話し合い、考え、解決していく場です。地域の課題解決には、地域の関係者の気づきや日頃の活動で培った力が重要です。
 高齢者のため、地域のため、さらには将来の自分のために、「地域ケア会議」を活用して、住みやすい地域を作っていきましょう。

酒匂地区民生委員 鈴木修一さん
 日頃から高齢者の自宅を訪問し、直接話を聞くことが多い民生委員は、高齢者の日常生活を把握しています。しかし、民生委員だけでは対応が難しい事例が増えているので、医療や介護の専門家に話を聞くことができる「地域ケア会議」は重要です。専門家の協力を得られるというのは、とても心強いことです。

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地域で支え合うますます広がるケアタウン
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「向こう三軒両隣」
高齢者が、住み慣れた地域で安心して生活するためには、地域住民による支え合いが必要です。地域コミュニティの意識が希薄化しているといわれる中、平成22年度にスタートした「ケアタウン構想」。地域住民同士が支え合うケアタウンを目指す取り組みが、ますます各地域に広がっています。
そのいくつかを紹介します。

私たちは、こんな取り組みをしています!

ささえあい久野・ひまわりの会
 久野地区の地域福祉コーディネーターが、地域の福祉活動を推進するために組織化した「ささえあい久野・ひまわりの会」。
 ごみ出し、家具の移動、草むしりなど、日常生活を支援する「生活応援隊」事業を行っています。この活動を通じて、安否確認や地域住民同士の顔の見える関係作りに貢献するため、多くのボランティアと一緒に取り組んでいます。

ふらっとエスケイ
 酒匂・小八幡地区まちづくり委員会は、「地域の高齢者が気軽に集まり、いつまでも健康で楽しく生活を送ってもらいたい」という思いで、毎月「ふらっとエスケイ」を開設。
 囲碁や将棋、健康マージャン、体操、歌などを行い、参加者の輪が広がっています。

まいど扇町
 扇町商工振興会が運営する、手作りの弁当・総菜屋さん「まいど扇町」。
 「一人暮らしの高齢者にも、きちんと食事を取ってほしい」と願い、高齢者宅に弁当を配達しています。商店街内の事業所・店舗で組織しているため、弁当の宅配の他にも、日常の買い物や住宅のメンテナンスなど、困り事の相談も受け付けています。
 「お弁当を食べにきて、一緒にお話ししましょう!」 【問】電話 0465-20-3969

とみず向日葵会
 富水地区の地域福祉コーディネーターで組織する「とみず向日葵会」。
 高齢者が健康に生活するためには、かかりつけ医を持つことが重要です。地域の医療機関を紹介したパンフレット『近くのお医者さんをご存知ですか?』を作り、地域の75歳以上の高齢者に配布する予定です。

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介護保険制度の改正について
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【問】介護保険課 電話 0465-33-1827

 地域包括ケアシステムの構築と費用負担の公平化を図るため、4月から、介護保険制度の一部が変更されます。
〈主な変更点〉
●サービス利用料の変更(4月)
 介護報酬が改定されることに伴い、介護サービスを利用したときの料金が変わります。

●特別養護老人ホームの入所要件の見直し(4月)
 特別養護老人ホームへの新規入所は、原則として、要介護3以上の人に限られます。ただし、特別な事情がある場合は、要介護1・2の人でも特例で入所できます。

●利用者負担割合の見直し(8月)
 介護サービスを利用したときの費用負担割合について、一定以上の所得がある65歳以上の人は、2割負担に引き上げられます。

●高額介護サービス費の見直し(8月)
 高額介護サービス費の限度額について、現役並みの所得者がいる世帯は、月額4万4400円に引き上げられます。

●負担限度額認定の見直し(8月)
 所得の低い人が施設を利用するときの食費や居住費・滞在費を軽減する負担限度額の認定について、預貯金を勘案するなど認定要件の見直しが行われます。

●予防給付の見直し(平成29年4月までに)
 予防給付のうち訪問介護と通所介護が、地域支援事業に移行されます。要支援の人は、専門的サービスに加え、多様なサービスを利用できるようになります。

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#04 あなたの力でまちを元気に! 始めよう市民活動
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【問】地域政策課 電話 0465-33-1458

地域や社会の問題を自発的・積極的に解決しようという市民活動。
「よりよい社会にしたい」気持ちは、「みんなのため」の活動につながります。
あなたの力を生かし、市民活動を始めてみませんか。

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市民活動の強い味方
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おだわら市民活動サポートセンター 電話 0465-22-8001
 市民活動の拠点として、ミーティングルームや印刷機などを設置。情報の収集や発信、相談の受け付けなど、市民活動を支えています。
場所 市民会館4階
開所時間 午前9時~午後9時30分
休館日 月曜日(月曜日が祝日の場合、その翌日)、年末年始

サポートセンターの活動
◯企業との協働事業
 社会貢献・地域貢献に取り組む企業と市民活動団体の協働事業として、ミニコンサートや手作りおもちゃのワークショップなどを行っています。

◯夏休みボランティア体験学習
 学生にボランティア活動を通じて「自分の存在が誰かの役に立つ」ことを実感してもらい、市民活動を知ってもらおうと、夏休みに、市民活動団体の協力のもと体験学習を実施しています。
 今年も、中学生を中心に305人が参加し、多くのことを学びました。
※ホームページでは、利用予約や助成金などの情報を発信しています。
Web トップページ「暮らし」をクリック→「市民活動・地域運営」の「市民活動」→「おだわら市民活動サポートセンター」

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(仮称)市民活動交流センター開設に向けて
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 市では、平成27年秋、小田原駅東口のお城通りに、新しい市民交流施設を開設する予定です。現在、駅周辺に点在する市民活動サポートセンターや国際交流ラウンジ、女性プラザ、市民会館中・小会議室の機能を集約します。
 より使いやすく魅力的な施設にするため、施設の使い方やサービスをテーマとしたワークショップ、設備や予約期間に関するアンケートなどを実施してきました。2月には、「オープンをどのように迎えるか」をテーマに、ワークショップを開催します。

(仮称)市民活動交流センターワークショップ
日程 2月1日日曜日午後1時~4時
場所 市民会館6階第6・7会議室
申込 地域政策課

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市民活動を応援
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市民活動応援補助金
 市民活動を資金面で支援する制度。「スタートアップコース」と「ステップアップコース(プランA・B)」があり、書類審査と公開プレゼンテーションにより補助団体を決定します。

平成26年度スタートアップコース
スクールボランティア・色えんぴつ20
 平成21年度から小学校のスクールボランティアとして、子どもが「自分の身は自分で守る」ことができるように、防犯教室やサマースクールを実施。
 今年度は、「子どもの安全とみまもり講座」を開催し、安全教育の専門家や活動に関わっている人と交流しました。
 今後は、一緒に活動する人を育成し、活動の場を幼稚園などにも広げたいと考えています。

平成26年度ステップアップコース プランA
サシバプロジェクトチーム
 絶滅危惧2類に指定されているサシバ(タカ科)がかつて営巣した小田原。サシバが再び営巣できるように、棚田の整備や周辺の環境保全に取り組んでいます。
 稲作や生き物観察などを通じて、農業従事者をはじめ、地域の人と交流や連携が深まっています。また、専門家による水生生物調査では、珍しい生き物が見つかるなど、成果を実感しています。
 再び営巣するには時間が必要ですが、継続して活動することで目標が達成できると思います。

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協働のまちづくり
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市民提案型協働事業
 市民活動団体が行政に事業を提案し、協働で取り組むことで、地域の課題解決や新たな市民サービスの創出を目指す制度。団体はノウハウを生かした活動、行政は連絡調整や情報発信などを行います。

平成26年度市民提案型協働事業「外国出身者への日本語指導を中心とする生活支援」
提案団体 日本語教室いろはの会
市担当課 人権・男女共同参画課
 外国出身者に日本語を教え、日常生活の相談も受け付けています。この事業を提案した理由は、市と協働で取り組むことで情報発信が強化され、外国出身者へ情報が届きやすくなるなど、支援の充実につながると思ったからです。
 市との協働により、今まで小田原駅周辺だけでしか実施できなかった日本語教室を川東地区でも実施できるようになりました。また、日本語教室と併せて、市による「外国出身者のための生活相談」も実施され、効果的な活動ができています。
 今後は、1月17日土曜日から、おだわら国際交流ラウンジで、全4回の「日本語指導ボランティア養成講座」を開催します。

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こんな支援もあります
指定NPO法人制度
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 NPO(特定非営利活動)法人に対する寄附を促進する制度です。県や市の条例で指定されたNPO法人に寄附をした人は、個人住民税の税額控除を受けられます。詳しくは、市ホームページで確認できます。
市指定のNPO法人
・(特非)小田原市障害者福祉協議会
・(特非)小田原なぎさ会
Web トップページ「暮らし」をクリック→「市民活動・地域運営」の「市民活動」→「小田原市指定NPO法人制度」

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#05 嚶鳴フォーラムin小田原その3 各地の先人
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【問】尊徳記念館 電話 0465-36-2381

 1月31日土曜日、ふるさとの先人を生かしたまちづくり、人づくりを目指す「嚶鳴協議会」に加盟する全国14自治体の首長が、「嚶鳴フォーラム」に集まります。「以徳報徳~市民力・地域力を生かしたまちづくり~」をテーマに、各市町の取り組みを発表します。
 各市町ゆかりの先人と取り組みを紹介していきます。

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明治~昭和、多彩な人々
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全国各地に、さまざまな分野で活躍した先人がいます。嚶鳴フォーラム参加の自治体では、今も先人の教えを生かした取り組みを進めています。

【岩手県釜石市】
大島高任 1826(文政9)~1901(明治34)年
鉱山学者・事業家
 盛岡藩の医者の長男として生まれる。水戸藩の那珂湊に反射炉を造り、大砲鋳造に成功。盛岡藩大橋(現在の釜石市)には洋式高炉を建設し、鉄鉱石を原料とする連続出銑に成功。明治維新後も技術者として活躍し、日本近代製鉄業の父と称された。
 釜石市では、製鉄業に尽力した先人の「ものつくり」への情熱に触れる学習を実施している。

【佐賀県多久市】
志田林三郎 1855(安政2)~1892(明治25)年
物理学者・電気工学者
 佐賀藩に生まれる。工学寮(現在の東京大学工学部)を首席で卒業。日本初の工学博士。「電気学会」を創立し、第一回通常会の演説「将来可能となるであろう十余のエレクトロニクス技術予測」は、先見性が高く評価されている。
 多久市では、ロボットコンテストなど、理科好きな子どもを育てる事業を実施している。

【大分県竹田市】
瀧廉太郎 1879(明治12)~1903(明治36)年
作曲家
 東京に生まれる。東京高等師範学校附属音楽学校合格。ピアノ教授嘱託を命じられ、教師として指導。ドイツに留学したが肺結核を発病したため帰国し、短い生涯を閉じた。代表作に『荒城の月』『箱根八里』などがある。
 竹田市では、計画的な先人教育「地域学・地域学習」を学校教育に位置づけている。

【沖縄県沖縄市】
島マス 1900(明治33)~1988(昭和63)年
教育者・社会福祉活動家
 美里間切伊波村に生まれる。沖縄県女子師範学校を卒業後、小学校の教師となる。退職後、戦災母子世帯の救済や青少年の健全育成を目指し、「胡差児童保護所」「コザ女子ホーム」を開設した。
 沖縄市では、社会福祉協議会が若い人材の育成を目的に、「島マス記念塾」を開いている。

【小田原市】
二宮尊徳 1787(天明7)~1856(安政3)年
農政家・思想家
 栢山村の農家に生まれる。一家離散の状況から自家を復興し、後に小田原藩の復興を手掛けた。至誠・勤労・分度・推譲などの考えのもと、「報徳仕法」と呼ばれる手法で、各地の農村復興に尽力した。
 市内全小学校では、「尊徳学習」に取り組んでいる。「尊徳記念館」では、尊徳の生涯を展示物や解説員の説明から学べるなど、尊徳に親しむ環境が整っている。

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忘れてはならない 小田原の先人
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北条五代
 初代早雲から五代氏直まで約90年にわたり、小田原を拠点に活躍。最盛期にはほぼ関東地方全体を領国とした。
 検地や税制改正など、課税に関するさまざまな施策の実施、農民に直接文書を与えるための印判状の利用など、他の戦国大名に先駆ける制度を導入し、民政の充実に努めた。

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いよいよ開催
嚶鳴フォーラムin小田原
第8回嚶鳴フォーラム
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日時 1月31日土曜日午後0時45分~4時40分(開場 正午)
場所 市民会館 大ホール
定員 700人(先着順)
料金 無料
内容 ●歓迎演奏 午後0時15分~0時35分
    演奏 城北中学校吹奏楽部
   ●小学生による尊徳学習発表 午後0時45分~1時15分
    発表者 報徳小学校、桜井小学校の児童
   ●会長挨拶、小田原市長挨拶など 午後1時15分~1時30分
   ●記念講演 午後1時30分~3時
    講師 作家童門冬二さん、作家伊東潤さん
   ●市町長サミット 午後3時10分~4時30分
    出席者 嚶鳴協議会加盟自治体の市長・町長、東洋大学名誉教授 吉田公平さん

~プレイベント~
日時 1月18日日曜日午後1時~1時30分 午後2時~2時30分
場所 小田原地下街「ハルネ小田原」
内容 学芸員が各地の先人を2部に分けて、7人ずつ紹介

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#06 未来に伝える 小田原の文化遺産3
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【問】郷土文化館 電話 0465-23-1377

郷土の豊かな自然や歴史に関する資料を集め、調査研究に役立てようと、1955(昭和30)年に開館した郷土文化館と、その分館で、1980(昭和55)年に開館した松永記念館。
資料の中には、良好な保存状態で未来に伝えるため、頻繁には公開できないものもあります。
今回は、その一部を紹介します。

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郷土文化館
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 今年、開館60周年を迎える郷土文化館は、地域の研究者や研究団体らが資料を持ち寄るなど、市民の皆さんの協力によって誕生した施設です。現在は、歴史・考古・民俗・自然分野などの資料約2万3000点を収蔵しています。

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松永記念館
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 「電力王」と呼ばれた実業家で、茶人としても高名な松永安左ヱ門(耳庵)が設立した美術館が前身で、現在は、耳庵ゆかりの資料や市が所蔵する美術品など約700点を収蔵しています。

小田原提灯(野呂勝治コレクション)
 小田原提灯を中心とする281点の灯火具。さまざまな時代や材質の提灯があり、日本有数のコレクションです。

石切図屏風
 江戸時代末期、江戸城の工事に必要な石材を小田原周辺で切り出すようすが描かれています。石材の採掘や加工、運搬など、当時の技術を探る貴重な資料です。昨年夏に、国立歴史民俗博物館で展示され、全国から注目を集めました。

牧野氏像
 小田原を代表する彫刻家・牧雅雄が、親友で作家の牧野信一をモデルにして制作した作品。牧野信一の短編小説『ゼーロン』にこのブロンズ像が登場します。

今回取り上げた資料を特別公開します。
日程 1月24日土曜日~2月22日日曜日
場所 郷土文化館

次回は、「図書館」で保存・活用する資料を紹介します。

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#07 おだわら情報
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平成26年度市民功労賞・市民栄誉賞が決定
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【問】地域政策課 電話 0465-33-1457

 市民功労賞は、学術・文化・教育・福祉など、さまざまな分野で功績のあった人や団体に、市民栄誉賞は、国や世界で大きな記録を樹立したり、成果を上げたりすることで、市民に希望と誇りを与え、小田原の名を高めた人や団体に贈呈しています。
 今年度の受賞者は、次の皆さんに決まりました。
 贈呈式は、1月12日祝日に市民会館で行います。
※この賞は、市民の皆さんからの寄附金を基に設置した「小田原市ほう賞基金」で運営しています。

市民功労賞
酒匂守 さん
 永年にわたり自治会長および地区自治会連合会長を務め、地域住民の健全育成や防犯活動、安心して生活できる地域環境作りに尽力しました。
 また、小田原市地区社会福祉協議会連絡協議会会長、小田原市社会福祉協議会会長などを歴任し、市民福祉の増進に貢献しました。

豊島シズ枝 さん
 永年にわたり美術作品を創作し、「女流画家協会展」や「近代美術展」などに参加。「小田原女流展」を開くなど、女流画家の育成に尽力しました。
 西相美術協会副会長・会長を歴任し、現在は同会相談役や「小田原市美術展覧会」の運営委員と審査員を務めるなど、市の文化振興に貢献しています。

ぴよぴよくらぶ
 乳幼児と保護者を対象に、手遊びや季節の遊びなど、親子のふれあいや情報交換ができる多彩なイベントを毎月開催。参加親子から高い評価を得るとともに、同様の活動のモデル事業として、子育て支援活動の充実、発展に貢献しました。
 また、青少年ボランティアを受け入れ、子育て支援の輪の広がりにも尽力しています。

まちをきれいにする会
 平成8年の設立以来、ボランティア清掃活動を行ってきました。近年は、市と協働でリサイクル事業などを開催し、ごみの減量やリサイクルに対する市民の意識向上に貢献しています。
 また、平成20年からは、落書き消去活動にも取り組み、学生や地域住民などと協働で行いながら、落書き防止の啓発活動にも尽力しています。

市民栄誉賞
相洋高等学校 陸上部
 「平成26年度全国高等学校総合体育大会陸上競技大会」で、男子総合優勝・女子総合5位という優秀な成績を収め、明るい話題を市民に提供し、小田原の名を高めました。
 その他の大会でも、各選手が目覚ましい活躍を続けています。

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市立病院産婦人科が認定
婦人科腫瘍専門医制度指定修練施設
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【問】経営管理課 電話 0465-34-3175

 市立病院産婦人科が、県西地域で初めて、「日本婦人科腫瘍学会」から「専門医制度指定修練施設」に認定されました。
 市立病院産婦人科は、婦人科がん手術の症例数や内容、実績だけでなく、豊富な学術発表や婦人科がん専門医養成の研修カリキュラム、病理診断や放射線治療の専門医と行う迅速で的確かつ高度な婦人科がん診療体制が評価されました。
 今後も、市立病院は、地域医療水準の向上を目指していきます。

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#08 〈連載〉探訪 わがまちの歴史資源/〈連載〉キラリ 若人
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その3 柑橘栽培
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 一般的に「みかん」といわれる温州みかんは、海沿いが栽培に適しています。小田原は温暖な気候と、富士山の火山灰による水はけのよい土壌、相模湾に面する地形に恵まれ、江戸時代に柑橘栽培が始まりました。1887(明治20)年の東海道鉄道、翌年の小田原馬車鉄道の開通をきっかけに商品化。1892(明治25)年頃には、下曽我村の長谷川勝五郎が栽培を奨励し、その後、足柄下郡で大規模な植栽が行われました。
 また、「網入りみかん」や「冷凍みかん」は小田原が発祥といわれています。1932(昭和7)年、小田原のみかん会社が破れた漁網を漁師から譲り受け、みかんを入れて売ったことが「網入りみかん」の始まりです。中身が一目で分かり、持ち運びに便利なので喜ばれました。1956(昭和31)年、この会社と冷凍食品会社が協力し、「冷凍みかん」を商品化。全国の国鉄(現JR各社)の駅で販売され、現在は、学校給食にも出されています。
 戦争による生産中断や価格下落による他品種への改植などを経て、今なお、温州みかんをはじめとする柑橘栽培は続けられ、柑橘類全体の生産量は県内で第1位です。
 石積みの段々畑を中心に行う柑橘栽培は、5月頃に咲く温州みかんの白い花、収穫期のオレンジ色の実、栽培に携わる人の営みとともに良好な地域環境を作っています。

出掛けるともっと詳しく 新種開発「湘南ゴールド」
神奈川生まれの新しい柑橘「湘南ゴールド」は、主に小田原で生産しています。県の「かながわブランド」に指定され、糖度と酸味のバランスがよく、爽やかな香りが特徴。3~5月に旬を迎え、一般市場にはほとんど出回らない希少な果物です。
■JAかながわ西湘農産物直売所「朝ドレファ~ミ成田店」(成田650-1)や「朝ドレファ~ミハルネ店」(栄町1-1-7)、農家直販所などで購入することができます。

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熱い闘志を胸に、次のステップへ
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芦子小学校6年 横川旦陽さん

ナショナルトレセンU-12関東に選抜
 サッカーをしていたお父さんの影響もあり、4歳からサッカーを始めた横川さん。現在は、「芦子サッカークラブ」に所属し、キャプテンとして活躍しています。また、「湘南ベルマーレ強化特待クラス」にも選ばれ、毎日の練習に励んでいます。
 市、県西、県とそれぞれの代表を経て、昨年9月には、山梨県を含めた関東8都県から各10人を公益財団法人日本サッカー協会が選抜し、日本サッカーの強化・発展のため、優秀な選手を発掘・育成する「ナショナルトレセンU-12関東」のメンバーに選ばれました。各都県を代表して集まった80人の中でサッカーをすることで、「まだまだテクニックが足りない。身長が175センチもある選手がいた。もっと練習して鍛えなきゃいけないと感じた」と話します。
 小学校卒業後は、「湘南ベルマーレU-15平塚」でプレーすることが決まっていて、今後の活躍がますます期待されます。
 「目標は、まずプロになって、日本代表に選ばれたい」
 もの静かに話す中に、熱い闘志を感じます。

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#09 〈連載〉みかんちゃんとジョー君の社会科見学
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もの知りで優しいみかんちゃんと、やんちゃなジョー君が、市内地場産業の事業所を訪ねます。

22 からくり企画の巻(からくりパズル)

有限会社からくり企画
所在 久野3764-9

有限会社からくり企画は、箱を開けるまでの過程に楽しい仕掛けがある木製品「からくりパズル」を製造・販売しています。
昔からある「秘密箱」や「組木」などの技術を受け継ぎ、新しい「からくりパズル」を仕掛けから考案しています。今回は、代表取締役の亀井明夫さんに案内してもらいました。

1(ジョー)ここは何の部屋だろう?

乾燥室だよ。大きな木材から切り出した板材を乾燥させるんだ。

(みかん)部屋の温度は約80度。3日間くらい板材を入れておくと、木の水分がほとんどなくなるのよ。

2(ジョー)木が積み重なっているよ。

乾燥が終わった木に自然の風を当てて、木に含まれる水分を5パーセントくらいまで戻すんだ。

(みかん)再び木が水分を含むことで、木が伸縮しにくくなり、精巧な仕掛けが作れるのよ。

3(ジョー)板材を加工しているよ。

仕掛けがしっかりと動くように、設計図で確認しながら作業するんだ。

(みかん)木は伸縮するから、時には設計図を直しながら作業するのよ。

4(ジョー)溝や切れ込みが入った木が組み合わさっているよ。

からくりパズルの仕掛けの一部だよ。さまざまな形にした板材を複雑に組み合わせることで、仕掛けが完成するんだ。

(みかん)完成した仕掛けを箱などに組み込んで、装飾すると完成よ。

5(ジョー)これが「からくりパズル」なの!?

いろいろな形があり、それぞれ開け方が違うんだ。

(みかん)開けるまで何十回も手順を踏むものもあるのよ。開け方が分かると、とてもうれしいわ。

(ジョー)僕も「からくりパズル」で遊んでみたいな!

(みかん)小田原地下街「ハルネ小田原」の「TAKUMI館」で、実際に手に取ることができるわ。

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#10 〈連載〉おいしいよ!おいしいね!おだわらっこの給食 その9
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今日の献立は何だろう?
季節を感じ、地域の恵みをいただく献立・・・
学校給食をのぞいてみましょう。

地域で取れた旬の食材を使う 矢作小学校

学校の周りに田畑が広がる矢作小学校。
学校農園では、地域の人の協力を得ながら、1年を通じてさまざまな作物を育てています。
学校農園など、地域で取れた旬の食材を給食に取り入れ、食に関わる人や自然の恵みに感謝する心を育てています。

里芋
 小田原では10月頃から出荷され、12~1月に出荷のピークを迎える里芋。独特の粘りと他の芋より煮崩れしにくいのが特徴です。親芋に寄り添うように子芋・孫芋とたくさんの芋ができることから、子孫繁栄の縁起物として、白煮や雑煮などの正月料理に使われることも多いです。
 今日の献立は、里芋を使った「豚汁」。かつお節でしっかりとだしを取り、肉や野菜を煮ていきます。いろいろな具がたくさん入った豚汁は寒い時季、子どもに大人気のメニューです。里芋だけでなく、豆腐・大根・葉ねぎといった地場産の食材が入り、小田原のおいしさがいっぱい詰まった豚汁になります。
 「小田原産の食材を食べて、元気に過ごしてほしい」
 そんな願いを込めて、これからも献立を考えていきます。
Web 「小田原市立矢作小学校」で検索

豚汁(4人分)
具材を炒める作り方もありますが、だしの風味を楽しむため、具材はだしでじっくり煮ていきます。
寒い日も体ポカポカ!

材料
 ●豚肉 100グラム(小間切れ)
 ●里芋 2個(厚めのいちょう切り)
 ●にんじん 1/3本(いちょう切り)
 ●大根 5センチメートル(いちょう切り)
 ●ごぼう 1/3本(ささがき)
 ●こんにゃく 30グラム
 ●豆腐 1/4丁
 ●葉ねぎ 3本(小口切り)
 ●かつお節 20グラム
 ●みそ 大さじ2
作り方
(1)800シーシーの水にかつお節を入れ、だしを取る。
(2)だしに豚肉を入れ、豚肉に火が通ったら野菜・こんにゃくを加え、あくを取りながら煮る。
(3)豆腐を入れ、みそをだしで溶かしながら入れる。
(4)味が整ったら葉ねぎを入れる。

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広報小田原
毎月1日発行
No.1122
発行:小田原市 〒250-8555 小田原市荻窪300番地 市役所総合案内 電話 0465-33-1300
編集:企画部広報広聴課 電話 0465-33-1261 FAX 0465-32-4640 〈C〉小田原市2015・1
広報小田原は、資源保護のため再生紙を使用しています。
12月1日現在 小田原市の人口 194,965人 80,321世帯
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