平成24〜27年度使用小田原市中学校教科書の主な採択理由
国語:光村図書
- 教材ごとに、「確認しよう・読みを深めよう・自分の考えをもとう」「次へつなげよう」「言葉を広げる」と、学びが深まるような、具体的な視点が示されている点がよい。
- 近代文学の名作を取り上げるなどの工夫も見られ、声に出して読むこともきちんと押さえてあるとともに、各教材の最後には、古典を学習する上での、基本的な内容が完結にまとめてあるのも良い。「話す」、「聞く」、「書く」、「読む」という領域別の目次が採用されているので、生徒にとって大変使いやすいと思われる。
国語(書写):光村図書
- 1年生から3年生までまとめて1冊になっており、3年間の学習を見通したり、振り返ったりするにはとてもよい。
- 差出人の住所例が小田原市になっていて、生徒にとっても親近感が持てる。様々な場面でキャラクターを使ったアドバイスがあるのでポイントが分かりやすい。
社会(地理的分野):教育出版
- 随時「解説」を設けて、用語解説をしており、各単元に本時の学習内容を示し、「チェック&トライ」において、その単元の内容をまとめたり、説明したりすることができるように工夫され、言語活動の充実が図られている。
- 授業で行う作業が多く取り上げられており、生徒が活用できる教科書である。
社会(地図):帝国書院
- 日本の地形やプレートの境界などがクリアで分かりやすく、「世界の人口分布」や「日本における外国人の人口分布」など、色々と発展的にできるように同じページに記しているところが想像力をかきたててよい。
- 地図の印刷についてはとても見やすく、いたるところに資料図が載っており、あくまでも地図を基にして、地図にこだわった資料であり、地図帳として非常にすっきりしている。
社会(歴史的分野):教育出版
- 各章の終わりに時代の特色を捉える点が工夫されている。「学習のまとめと表現」というコーナーが3ページにわたって設けられており年表や写真、地図などが立体的に一目で特徴が捉えられるように工夫されている。また、自分の言葉で表現してまとめて、友だちと意見交換ができるように言語活動や関係力にも配慮されている。
- 「資料から歴史を探ろう」や「人物から歴史を探ろう」、「学習のまとめと表現」、「時代の変化に注目しよう」といった項目が必ず繰り返されており関係性が分からなくなる混沌とした時代のなか、構造化しながら学んでいける点は生徒にとって学びやすい。
社会(公民的分野):東京書籍
- AB版であり、一回り大きいサイズで見やすい。ページの上段に写真や資料、下段に文章が書いてあり、理解しやすい構造になっている。満遍なく網羅されている点がよい。また、必ず章の終わりに「ふり返ってみんなで考えてみよう」というコーナーが設けられており、様々な社会問題を思考させる工夫がされている点がとてもよい。
- 「くらしに生きる伝統文化」や「文化の多様性」など、生徒が共感を持てる内容になっており学びやすい。
数学:東京書籍
- 難しいと生徒が感じず、非常に興味を持つようにできている。色々と計算するというような部分があり生徒が身近に感じ、興味を持てるようになっている。問題の数も多く、満遍なく扱われている。
- 最初にノートの使い方をきめ細かに載せており、数学で具体的にノートのとり方を理解することはとても大切である。問題を解く過程も途中のプロセスで印を付けて、消さないで処理をするという記述は、つまずきやすい点の具体例の提示はとてもよい。
理科:大日本図書
- 思考力、表現力の育成あるいは観察実験の結果を、分析や解釈するための場面を設定し、結果に基づいて考えさせようとするだけでなく、自分でまとめたことを人に伝える言語活動の充実も図っている。
- 科学技術の利用と環境保全に関わる内容を取り上げ、人類の文明や社会生活に役立つようなことも追求しており、総合的にも非常に評価できる教科書である。
音楽(一般):教育出版
- 楽典のページが、中学校で覚えるべきものが分かりやすくきちんとまとめられている。
- ページの左端に学習のめあてが明記されており、生徒が何を学ぶべきかが分かりやすく表されており、写真や絵の色合いも優しく表記されている点で、優しい気持ちも持ちながら音楽の授業に入ることができるところがよい。
音楽(器楽合奏):教育出版
- 「浜辺の歌」などの日本の伝統的な曲についても知らない生徒が増えてきている中、現在流行っている曲もありつつ、大事な基本的な曲もあるといった点でとてもバランスが取れている。
- 楽器の説明が細かく、奏法も具体的にとても丁寧に記されており、子どもたちが具体的に演奏しやすいように書かれている。楽器について興味を持って演奏する奏法が書いてあり、その曲もそれに相応しい良い曲が選曲されているところがとてもよい。
美術:開隆堂
- 観察、工夫、表現という一連の流れが一貫しており、制作の過程を定着させることができる。また、2・3年上下を一冊にまとめたことで、同時により多くの作品を見・知り・制作に活かすことができる点がよい。
- 美術1で1年生での体験学習などを取り上げ、身近な造形に興味を持たせ、美術2・3へ発展する内容となっている。また、自己を見つめ社会とのかかわりを考えさせるなど、中学生に適した内容である。
保健体育:東京書籍
- 章末資料に「自転車安全利用五則」「犯罪被害の防止」「地域安全マップの作成」などがあり、中学生にとって具体的事例が多くとても有効である。全般にわたり抜けがなく良くできている。良かった点は、章末資料に「自転車安全利用五則」というものがあり、具体的に自転車に乗る時に気を付けるべきことが書いてあり、これは、教える時にとてもよい。
- 性情報への対処を具体的に示し、正しい行動ができるように記してある点がとてもよい。
技術家庭(技術分野):教育図書
- コンピューターについての扱いが充実している。また、バリアフリーとユニバーサルデザインの部分が載っている点が、これからの社会を考える上でとても重要な視点である。
- 原子力発電所の仕組みについて図と解説が載っており、水力・火力・原子力発電の長所と短所を比較した表があり、非常に見やすくてよい。
技術家庭(家庭分野):教育図書
- 単元のはじめに、身近な問題を取り上げて、生徒に課題を持たせる工夫をしている。そこで、話し合う活動を通して、生徒は学習と生活との関連に気づき、より自分の問題として学習をとらえることができる点がとてもよい。
- 調理の基礎である野菜の切り方について丁寧に書かれており、実物大の写真を使って詳しく掲載されている。特に、拍子木切りからさいの目切り、せん切りからみじん切りなど連続した切り方として変化させていく様子は生徒にはとても分かりやすいと思われる。
英語:東京書籍
- 「Warm-up」のコーナーが他社と比べて充実していて、曜日や色などが導入としてまとめて載っていて良い。また全体的に非常にストーリー性がある点もよい。
- 全体的に生徒にとってインパクトのある構成となっており、登場人物の表情や動きも自然であり、4技能習得の過程が明確に示されている点が良い。具体的には文型や文法事項の提示が適切で、繰り返して学習できるような配慮がされているところがよい。