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2023年01月25日(水)

三の丸ホール開館1周年記念事業『矢野顕子「さとがえるコンサート」』

文化レポーターのわだっちです。

2021年12月9日(金)。
三の丸ホール開館1周年記念事業『矢野顕子「さとがえるコンサート」』を観て来ました。
もう、ふた月近く経ってしまいましたが、是非読んで頂ければ幸いです。
併せて公演告知レポートもご覧下さい。 https://conv.bingocms.tech/index.php?p=&d=field/lifelong/culture/reporter/reporter&c=&type=article&art_id=7905

独自のスタイルを以て数十年単位の活動を続ける、ロック・ポップス系の様々なミュージシャン達。
「そんな中から、誰が一番最初に大ホールでワンマンを開くのだろうか!?」
それは、三の丸ホール開館のニュースを聞いたその日からずっと考え続けていた、なんとも幸せな疑問であった。

開館1周年を間近に控えた昨年7月。
遂に、その答えが発表された。
長い間その人の音楽に触れて来たが、コンサートには行った事が無かった、あの人が!なんと我が町に来てくれるのだ!!
しかも、矢野顕子(※1)の「さとがえるコンサート」(※2)と来ればポップス界でも指折りの名物コンサートである。

迎えた当日。
矢野顕子と共にやって来たのは、小原礼(ベース※3)、佐橋佳幸(ギター※4)、林立夫(ドラム※5) 最高峰プレイヤーの勢揃いに身震いする思いだ。
それぞれのファンは勿論、「あまりよく知らないけれど、有名な人が近くに来たから」、「家族や友達に誘われて何となく」そうした観客もあった事であろう。
地元公演は、そうした切っ掛けで足を運べる事も醍醐味だ。
何はともあれ小田原を始め各地からポップミュージックのファンが集結した三の丸ホールは、外気温に反比例し、熱気となった期待がホール全体に渦巻いていた。
開演早々2曲目に、ヒット曲「春咲小紅」(1981年)が演奏されるや、ステージではバラードからロックンロールに至る様々なセッションが次々に展開されて行く。
矢野顕子始めレジェンドプレイヤー達の音色からは、演奏曲のみならずJーポップスの歴史さえもが伝わって来る。 そんな気持ちにもなる、一瞬一瞬が贅沢なひとときだ。
そして、楽器交換の場面に対しても「次は何を演るの!?」と叫びたくなる程、観客も楽しむ事に忙しい。 「矢野が歌えば、全て矢野の歌になる」と言われる程の、至宝・矢野顕子のカバー。
勿論それらが披露されたのも言う迄もない。
◯ピアノ一台で歌うは、奥田民生作品「すばらしい日々」 (静まり帰った観客の呼吸。それを楽しむかの様な圧巻の弾き語り)。
◯この曲をこんなアレンジで!?と驚かされたのは日本の名曲「ちいさい秋みつけた」(筆者はスリリングな現代音楽と言った世界観を感じた)。
◯小原・佐橋・林による交替式リードボーカルも披露されたザ・バンド、1968年の名曲「The Weight」。
(ステージ上の4人。きっとアマチュア時代から慣れ親しんだ、言わば青春ソングなのであろう)。
バラエティー豊かな選曲だ。 更に、真新しさ漂う三の丸ホールから、知らぬ間に宇宙空間へと誘われた一幕。 それは舞台技術と演奏が相まった幻か?
そんな気にさえもなるこの歌は、今春の発表に先駆けて聴けた「ドラコンはのぼる」 (作詞は宇宙飛行士・野口壮一)。
様々なスタイルやコラボレートで魅了して来た矢野顕子の、此度は宇宙をも舞台にした一翼である。
本編最後は、今やポップス界のスタンダード「ひとつだけ」(※6)。
この時点でホールを包み込むのは、間もなくやって来る終演への名残惜しさだ。ホール内に響く手拍子も元気であり、優しくせつない。
「締めはラーメンで」の一言に続き披露されたアンコールラスト曲は、教科書にも掲載された「ラーメンたべたい」。

こうした約2時間に渡る、矢野顕子フルコースを「近い将来、また小田原で!!」と願う気持ちは言うまでも無いが、矢野自身がホールのピアノに向けて、なんとも嬉しいコメントを寄せてくれたのだ。
『小田原市民のみなさん。良いピアノお持ちですね!』 「SUPER FOLK SONG~ピアノが愛した女。~」(1992年)と言う主演ドキュメンタリー映画が作られ、ピアノが在る各所を巡る「出前コンサート」を行っていた、ピアノとは切っても切れない、あの矢野顕子がである!! 詳細は知らずとも開館以来このピアノに、選定を始めとした様々なプロセスがあった事を「ピアノが愛した女」が想像出来ない訳がない。 このコメントから見えたものは、音楽家は元より地域の学生達と言った若い世代も、ホールのピアノから、それぞれの思い出を刻み込んで行く「未来」である。 当日演奏された矢野顕子の楽曲「音楽はおくりもの」。正にそのタイトル通りのコンサートは、ホール開館の祝福であると共に、小田原の音楽シーンの未来さえも感じられた、ただただ希望に溢れた音楽イベントであった。

以上、文化レポーターわだっちでした。

(※1「矢野顕子」◯1976年アルバム「JAPANESE GIRL」でデビュー以降、シンガーソングライターとして活動。ロック、ジャズを始め多ジャンルのアーティストとの共演も毎回話題を呼ぶ。)
(※2「さとがえるコンサート」◯ニューヨーク在住の矢野顕子が日本への里帰りを兼ねて開催するコンサートツアー。1996年より定期開催されている、日本ポップス界の名物コンサートでもある。 2022年は東京・大阪・福岡等の大都市を中心としたなかでの貴重な、初・小田原公演であった)
(※3「小原礼」◯ベース奏者、音楽プロデューサー。サディスティック・ミカ・バンド、KYLYNセッション等に参加。著名ポップスシンガーのライブ、レコーディング等に多数活躍中)
(※4「佐橋佳幸」◯ギター奏者、音楽プロデューサー。2015年にはレーベルの垣根を越えた「佐橋の仕事 1983~2015」と言うコンピレーションアルバムが作られる程、多くのセッションに参加。)
(※5「林立夫」◯ドラム奏者、音楽プロデューサー。ティン・パン・アレー、ナイアガラセッションを始めとする歴史的セッションにも多数参加。現在、小原礼と共にバンド「SKYE」に参加」)
(※6「ひとつだけ」◯1980年のアルバム「ごはんができたよ」収録。矢野本人参加のデュエットバージョンや他のミュージシャンによるカバーも多数存在する)
◯追記 2022年12月31日放送の「NHK第73回紅白歌合戦」に小原礼、林立夫が演奏出演。 紅組トリのMISIAが矢野顕子作詞作曲による「希望のうた」を披露。
(文中の人名・名称は、恐縮ながら敬称略とさせて頂きました。)

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2023/01/25 11:16 | 未分類

2015年08月04日(火)

暑い夏到来!子どもも大人も御幸の浜プールに行こう!

暑くて天気の良い日が続きますね!
子どもさんのいるご家庭では、こんな日は「何より水遊び」ではないでしょうか。
我が家も上の息子(5歳)と『暑いからプールに行こう!』ということになったのはよいのですが、下の息子(6か月)がいるためあまり遠出はできず。
小田原市内で息子2人も遊べて楽しいプールはないかな?と検索したところ、見つけたのが小田原駅から徒歩15分、駅前から市民会館方面に歩き、国道1号線を海の方に入って少し歩いたところにある「御幸の浜プール」。なんと、昭和9年以前から小田原にはプールが存在し、西湘バイパスの工事のために移転して1969年からいまの場所にあるのだそうです。昔のプールの情報もぜひご覧ください。↓
https://conv.bingocms.tech/darc/item/448/
調べたら赤ちゃんもプール用おむつを着用すれば入れるとのこと!ということで行ってみることにしました!!

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2015/08/04 13:32 | 未分類

2014年12月24日(水)

小さなクリスマスツリー

市内七カ所にある学習塾エコール学院の各教室で、12月2日から16日にかけて
『小さなクリスマスツリー作り』が行われた。
講師は田中俊行さんで、主に子ども向けワークショップの企画制作をしている。

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2014/12/24 09:20 | 未分類

2014年11月21日(金)

はなやかに!にぎやかに!わいわいと!第10回サポセン祭り

「サポセン祭り」は毎年1回おだわら市民活動サポートセンター(サポセン)を利用している団体が「サポセン祭り」に参加することで、団体と団体の横のつながりを作ったり、団体と市民をつなぐことで、小田原市の市民活動を盛んにする目的で開催されています。

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2014/11/21 15:55 | 未分類

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