■鉋がつなぐ時代と人■
― そういう知識を、棟梁のような代々の家系でない人はどうやって身に着けるのでしょうか。
仕事をしながら勉強会に参加できます。私たちも「職人学校」を始めました。
大会では子供たちが小田原の材の素晴らしさに触れ、いつか家を建てるときに思い出してくれれば嬉しい。小田原材の素晴らしさをみんなに知らせたいという願いがあります。
小田原大会に関わった人すべてが「よかった」と思える会にしたい。これで終わりにすることなく次につなげる。多くの人に知ってもらう。それが私の仕事であり、私の「つなぐ」です。
自分が存在していなかった時代の声を聞きとって次の世代につなげる。
300年……気の遠くなるような時間をさらりと飛び越えるように話してくれた芹澤棟梁。
宙を舞う削り華は、受け継がれてきた巧の証。今度はあなたがつなげてみませんか。