市長コラム

2023年03月01日(水)

市長コラム(令和5年3月1日)

 2月14日に開会した市議会3月定例会は、27・28日の両日で令和5年度施政方針に対する各会派等からの代表質問・個人質問が行われ、次は、当初予算(案)の詳細な審査を行う予算特別委員会へステージが移ることとなります。この間、お休みしていました市長コラムで公務の様子を少しずつお伝えしていきます。
 
 12日は、一般社団法人茶道裏千家淡交会小田原支部から初茶会にお招きいただきました。
 小田原において茶道は古くから深い縁があり、小田原の三茶人(益田鈍翁、野崎幻庵、松永耳庵)は、近代における茶の湯の交流に大きな役割を果たしました。そのような歴史の中で、同支部は茶道の継承と地域文化の振興にご尽力いただいています。昨年には、松永記念館別棟の茶室「烏薬亭(うやくてい)」の設備改修に係るご寄附をいただきました。今は公務のためなかなか時間が取れませんが、時間があったらゆっくり茶をたしなんでみたいですね。
 その後は、根府川のWorkcation House U(ワーケーションハウス ユー)で開催されたローカルマーケットを訪問しました。
 旧片浦支所をリノベーションし、新しい働き方の受け皿として昨年6月にオープンしたワーケーション施設ですが、今日は地域に開かれた形でマルシェを開催。野菜、ワイン、パン、花、カレー、陶器、雑貨などを提供する小田原・西湘エリアの魅力的なお店が多く集まりました。根府川の素晴らしい景色と店内の素敵な雰囲気もあって、私もたくさんの買い物をさせていただきました。  
 その後は、いこいの森多目的ホールきつつきで開催されました「第1回小田原ジビエサミット」に出席しました。
 主催したジャパン・マルチハンターズ株式会社さんは、増え続けるシカやイノシシによる森林・農作物被害を守ろうと、小田原を中心に狩猟体験やジビエ料理などに関する活動を展開されています。
 今回、ジビエを活用した観光振興策が観光庁の補助事業に採択されたのを契機に、関連団体も参加した形で本日のジビエサミットを開催。観光振興の枠に留まらず、地域振興や自然環境の保全、美食のまちづくりにもつながる大きな可能性を秘めた取組、今後もおおいに注目していきたいと思います。  
 13日夜は、前羽地区まちづくり委員会の皆さんとの「市民と市長との地域活動懇談会」を開催しました。市長就任後、市内26の全地区での開催を進めており、今回で24地区目となりました。
 前羽地区まちづくり委員会は、地域の課題を解決することを目的に平成22年度に発足。自治会、各種団体、学校、子ども会など15団体で構成されています。今年度からは、特に優先度の高い課題に対して集中的に対応するため、まちづくり委員会に「防災分科会」「高齢化対策分科会」「環境美化分科会」の3つの分科会を新設。課題解決に向けて積極的に取り組んでいます。
 地域交通の問題や園児の減少など、どの地域も切実な課題を抱えています。いただいたご意見はしっかりと受け止めるとともに、地域の皆さんと一緒に課題解決に向け考えていきたいと思います。
 14日は、小田原市商店街連合会の役員の皆さんと意見交換を行いました。
 市内26の商店街が加盟する小田原市商店街連合会では、地域経済の活性化と賑わいの創出に日ごろからご尽力いただいています。特に近年のコロナ禍においては、市民生活と商業者を支援するため、プレミアム付商品券事業を実施されるなど、混沌とする経済状況の中、なんとか小田原を盛り上げようと行政と一体となって取り組んできました。
 最近では国が支援する「がんばろう!商店街」の補助金を活用して、忍者やイルミネーションなど数々のプロジェクトを実施。小田原をPRする動画(https://o-movie.net/)も制作されていますので、ぜひご覧いただきたいと思います。
 14日夜は、足柄地区まちづくり委員会の皆さんとの「市民と市長との地域活動懇談会」を開催しました。今回の懇談会で市内26地区中、25地区目の開催となりました。
 足柄地区まちづくり委員会は、平成28年2月に発足。自治会長、地区社会福祉協議会長、民生委員児童委員協議会長、防災リーダー、環境美化推進員などで構成されており、先月行われた地域活動シンポジウムでは、地域における好事例として、足柄地区社会福祉協議会が主催されている子ども食堂「まちだっこ食堂」の取組を発表していただきました。
 また、委員会では「環境分科会」と「防災・防犯分科会」を設立。環境分科会では、町田小学校と協力して、ごみ集積所に設置するごみ分別のポスターを作成。地域全体で意識啓発を行っているほか、防災・防犯分科会では、市いっせい総合防災訓練の企画・運営などをされています。自治会区域と学区との相違や災害への対応、担い手不足など様々な課題がありますが、地域の皆さんとともに考えていきたいと思います。
 15日は、「小田原市民生委員推薦会」の委員の皆さんに委嘱状を交付いたしました。
 民生委員推薦会は、地域からご推薦いただいた「民生委員・児童委員」の候補者を神奈川県知事に推薦するに当たり、その審査を主な職務としています。民生委員・児童委員は地域住民の福祉に関する困り事の相談や高齢者等の見守り活動など、その果たす役割は大変重要なものとなっています。
 このたび委嘱させていただいた民生委員推薦会の委員の皆さんには、地域住民の福祉向上のため、お力添えをいただきたいとお願いしました。
 その後は、市の歴史的建造物「豊島邸」がうなぎ料理専門店へと生まれ変わった「豊島鰻寮 一月庵(としままんりょう いちげつあん)」のお披露目会に出席しました。  
 本市の地域資源である豊島邸(一月庵)については、公民連携による利活用を進めるため、民間提案制度により事業者を募集。その結果、株式会社JSフードシステムの「小田原の旧城下町の武家地の様相を現代に伝える豊島邸にて、訪れた方々に当時を彷彿とさせる趣のある料理を提供する」提案が採択されました。
 建物内では、主屋でうなぎ料理を提供する飲食店を運営するほか、ギャラリーでは、前所有者で故豊島牧四郎氏の絵画や地域で活動されている方々の作品を展示します。営業は2月23日から、客席数は32席、営業時間は午前10時~午後2時、午後5時~午後9時となっています。このたびの利活用で、公民連携によるまちづくりの可能性が、また一つ広がった気がいたしました。
 その後は、新規就農者等の皆さんとの意見交換を行いました。今回参加されたのは、就農された方や就農に向けて研修を受けている方、親元就農をされた方の計6名の方々です。
 意見交換では、小田原を選んだ理由や苦労したこと、現在の課題などについてお聞きしました。本市では、新規就農者の方への支援として、家賃や農地の賃貸借料、神奈川県立かながわ農業アカデミーの授業料に対し補助をしていましたが、これらに代えて令和5年度予算では、新たに、新規就農希望者の農業研修に対し支援をする予定です。
 農業者の高齢化や担い手不足、耕作放棄地の増加など農業を取り巻く状況は厳しいものがありますが、地域の食を支えていただいている農業は大変重要なものと考えています。新規就農者への支援はもとより、農産物のブランド化や認知度向上などにもしっかり取り組んでまいります。

2023/03/01 17:15 | 未分類

 
 

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