小田原文学館 過去の特別展など

小田原文学館では、小田原出身やゆかりの文学者たちの生涯や作品を、特別展(不定期)などで紹介してきました。
このページでは、過去に開催された特別展の情報を掲載しています。
解説冊子やチラシもこちらからご覧いただけます。

小田原文学館特別展 小田原時代前後の白秋とその周辺-没後80年目の回想-【令和4年10月27日(木)~11月27日(日)】

開催情報
会期 令和4年10月27日(木)~11月27日(日)休館日を除く。
会場 白秋童謡館1階
電話 0465-49-7800
展示に関する問い合わせは上記へ。

貴重資料特別公開 第二回 川崎長太郎自筆原稿「独身返上(ローソク)」(昭和29~30年頃、掲載誌未詳)

場合により「同棲生活」も考えていた25歳の女性が、「屋根も、ぐるりも、トタン一式で出来上がった物置小屋」(「伊豆の街道」より)を訪ねてきた際の様子が描かれています。原題は、長年の「小屋暮し」で「伴侶」としていた電燈代わりの「ローソク」とされていましたが、編集者によって「独身返上」と改められています。
開催情報
会期 令和4年1月4日(火)~30日(日)休館日を除く。
会場 小田原文学館 本館1階第2展示室
電話 0465-49-7800
展示に関する問い合わせは上記へ。
直筆原稿「独身返上(ローソク)」

直筆原稿「独身返上(ローソク)」

川崎長太郎写真

川崎長太郎写真

小説家。明治34年、小田原に生まれる。神奈川県立小田原中学校中退。大正9年「民衆」の同人になり詩や小説を書き始める。初めアナーキストの周辺で詩作をしていたが、14年「無題」で文壇にデビュー。以後、私小説一筋に執筆活動を続け、「路草」「朽花」「裸木」など芸者、娼婦との交渉を題材にした作品を発表した。戦後は、小田原の生家の物置に引きこもり、「抹香町」「鳳仙花」など身辺の話を素材にした作品を書いた。昭和52年に菊池寛賞、55年には「川崎長太郎自選全集」(全5巻)で芸術選奨文部大臣賞を受賞。60年死去。

貴重資料特別公開 第一回 北村透谷『楚囚之詩』明治22年

日本で初となる自由律の長編詩『楚囚之詩(そしゅうのし)』です。政治犯として投獄された囚人の心情が情熱的に謳いあげられています。透谷自身もかかわっていた自由民権運動で投獄された友人をモデルにしたとされています。出版後に透谷自らが回収し、廃棄したため、世に10点ほどしか残っておらず、幻の本とされています。通常は複製を展示しています。
北村透谷肖像

北村透谷肖像

『楚囚之詩』

『楚囚之詩』

令和2年度企画展「素顔の尾崎一雄 ―未公開の書簡と写真から―」

尾崎一雄は、明治32年(1899)に、祖父の代まで足柄下郡下曽我村(現小田原市)宗我神社の神官を務めた家に生まれました。

第五回芥川賞受賞作となった『暢気眼鏡』(のんきめがね)は、自分と松枝夫人をモデルに、貧乏作家夫婦の生活をユーモアをもって描いたものでしたが、尾崎は家族など身近な人々との交流を多く小説の題材としました。

本展では、ご遺族や生前親交のあった方からご寄贈いただいた800点以上にのぼる資料から、家族とのつながりが感じられる写真や書簡などを中心に紹介しました。
開催情報
会期 令和3年3月22日(月)~5月16日(日)
会場 小田原文学館 本館1階第2展示室
尾崎一雄・松枝夫妻

尾崎一雄・松枝夫妻

令和元年度特別展「『坂口安吾』ができるまで」

坂口安吾は、明治39年(1906)に新潟に生まれ、24歳の頃に発表した小説「風博士」が小田原出身の作家牧野信一に激賞され、文壇に登場しました。
昭和15年(1940)には三好達治の誘いで小田原に転居し歴史小説などの執筆を行ったほか、尾崎一雄、北原武夫など小田原の作家たちとの交流をもつなど、小田原とのゆかりが深い安吾の生涯や業績について紹介しました。

開催情報
会期 令和元年6月29日(土)~8月18日(日)
会場 小田原文学館 本館1階第1・第2展示室
「『坂口安吾』ができるまで」展チラシ

坂口安吾展チラシ

特集展示「田中光顕の回顧録を読む」

第15回図書館総合歴史講座「田中光顕~『最後の志士』としての晩年~」および内閣府が推進する明治150年を記念する事業の一環として、田中光顕の回顧録をご紹介しました。

おもな展示資料
富田幸次郎『田中青山伯』青山書院、大正6年、小田原市立図書館所蔵
田中光顕『維新風雲回顧録』大日本雄弁会講談社、昭和3年、小田原市立図書館所蔵
田中光顕『維新夜語』改造社、昭和11年、小田原市立図書館所蔵
田中直樹編『憂国遺言』鱒書房、昭和15年、小田原市立図書館所蔵
田中光顕墓所写真、護国寺
年表
開催情報
会期 平成31年3月30日(土)~4月15日(月)
会場 小田原文学館 本館1階第2展示室内
田中光顕(『田中青山伯』より)

田中光顕(『田中青山伯』より)

平成30年度特別展「The People「民衆」展―われらは郷土から生まれる」

詩誌「民衆」は、大正7年(1918)1月に小田原出身の詩人福田正夫や井上康文らが創刊しました。
創刊号の表紙では、「われらは郷土から生まれる。われらは大地から生まれる。われらは民衆の一人である」と宣言し、彼らは「民衆詩派」と呼ばれました。
口語自由詩の普及など以後の詩史に足跡を残したとされる「民衆」創刊100年を記念し、この雑誌やそこに集った詩人たちの軌跡をたどりました。
開催情報
会期 平成30年10月13日(土)~12月2日(日)
会場 小田原文学館 本館1階第1・第2展示室
民衆展ポスター

民衆展ポスター

特集展示「白秋と童謡、「赤い鳥」」

大正期に開花した日本初の児童文芸誌「赤い鳥」は、子ども向けの読物がなかった時代にあって、子どもたちの童心によりそった優れた物語や童謡を子どもたちに届けることを目指した児童文化運動でした。当時小田原に住んでい文学者北原白秋はこの運動に賛同し《りすりす子栗鼠》や《赤い鳥小鳥》《あわて床屋》など今日でも親しまれている童話の名作を「赤い鳥」に発表しました。「赤い鳥」100年を来年に控え、小田原文学館では「赤い鳥」をキーワードとして白秋の童謡をめぐる主要な作品を館蔵資料のなかから紹介しました。
 
開催情報
会期 平成29年9月2日(土)~平成30年10月9日(火)
会場 小田原文学館 本館展示室
白秋と童謡、「赤い鳥」ポスター

白秋と童謡、「赤い鳥」ポスター

平成29年度特別展「生誕110年記念 北原武夫展 ―あるモラリストの告白―」

北原武夫(1907~1973)は、小田原中学時代から文学に親しみ、大学在学中には「三田文学」を中心に評論や小説を発表。昭和14年には「妻」が芥川賞候補となり、文壇に進出します。戦時中の従軍体験を経て、戦後は宇野千代とともに復刊した雑誌「スタイル」が人気を博す一方、自身の体験を交えた『告白的女性論』がベストセラーとなりました。
生誕110年を記念して開催された本展では、生涯をかけて文学への理想を追求し続けた作家の軌跡をたどりました。

開催情報
会期 平成29年10月14日(土)~12月3日(日)
会場 小田原文学館 本館1階第1・第2展示室
北原武夫展チラシ

北原武夫展チラシ

特集展示第1期「小田原の文学者と春」

特集展示「小田原の文学者と春」では、小田原にゆかりのある文学者たちが、桜の名所でもある小田原文学館周辺にとって、もっとも華やかな季節である春を描いた作品をご紹介しました。

 

開催情報
会期 平成29年4月1日(土)~5月28日(日) 会期中無休
会場 小田原文学館 本館1階第2展示室特集コーナー
小田原の文学者と春ポスター

小田原の文学者と春ポスター

平成28年度 秋季特別展「生誕120年記念 牧野信一の心象風景」

小田原出身の牧野信一(1896~1936)は、大正8年に発表した「爪」が島崎藤村に激賞され、はじめ父母をテーマとする私小説で作家的地位を固め、その後「ゼーロン」など幻想的な作品を発表しました。
本展はその作品と生涯を、自筆原稿など貴重な資料から紹介しました。会期中には「幻想文学としての私小説――牧野信一の世界」と題した記念講演会を行いました。
 
開催情報
会期 平成28年10月15日(土)~12月4日(日) 会期中無休
会場 小田原文学館 本館1階第1・第2展示室
牧野信一

牧野信一展ポスター

平成27年度 特集展示「牧野信一とサクラの花びら」

平成28年に生誕120年・没後80年となる作家、牧野信一(1896~1936)は、明治29年11月に旧小田原藩士族の家に生まれ、幻想化された郷里小田原を舞台とした神話的物語を多数発表し、「ギリシャ牧野」と評価されるなど活躍しますが、39歳で自ら命を絶ちました。
本展示では、秋の特別展に先がけて、遺作となった「サクラの花びら」の草稿などの貴重な資料を公開しました。
開催情報
会期 平成28年3月20日(日)~4月24日(日) 会期中無休
会場 小田原文学館 本館1階第2展示室
「牧野信一とサクラの花びら」展チラシ

「牧野信一とサクラの花びら」展チラシ

平成27年度春季 生誕130年記念交流特別展「北原白秋―詩人の見た風景―」

詩人・童謡作家として知られる北原白秋(1885~1942)は、水郷として有名な福岡県山門郡沖端村(現・柳川市)に生まれ、明治37(1904)年に上京すると、詩壇・歌壇で注目を浴び、小田原時代には児童雑誌「赤い鳥」で童謡面を担当するなど、その才能を発揮しました。
平成27年の生誕130年を記念し、故郷である柳川市やゆかりの地三浦市との交流展として、各地での白秋の足跡をたどり、その創作活動をご紹介しました。
開催情報
会期 平成28年1月23日(土)~3月16日(水) 会期中無休
会場 小田原文学館本館 1階第1・第2展示室、2階第3展示室
北原白秋展チラシ

「北原白秋―詩人の見た風景―」チラシ

平成27年度秋季 没後30年特別展「川崎長太郎の歩いた路」

平成27年で没後30年を迎えた小田原出身の私小説家・川崎長太郎の“歩いた路(みち)”をたどりながら、その生涯や創作活動を、直筆原稿や、約20年間起居した物置小屋の模型などの貴重な資料からご紹介しました。会期中には市民会館で「川崎長太郎・小屋と世界」と題したシンポジウムも行いました。
会期 平成27年10月10日(土)~11月29日(日) 会期中無休
会場 小田原文学館本館 1階第1・第2展示室、2階第3展示室ほか
川崎長太郎展ポスター

「川崎長太郎の歩いた路」ポスター

平成26年度 春季特別展「没後10年記念 藤田湘子と近代俳句」

大正15年に小田原で生まれ、水原(しゅう)(おう)()に師事し、「馬酔木」を経て「鷹」を主催した俳人・藤田湘子の没後10年を記念し、明治以降に展開した近代俳句の動向を踏まえつつ、湘子の業績や交友関係などを紹介しました。 

会期 平成27年3月21日(祝)~5月10日(日)会期中無休
会場 小田原文学館1階第2展示室
藤田湘子肖像

「藤田湘子と近代俳句」チラシ

第11回図書館総合歴史講座関連展示「小田原ゆかりの皇族 閑院宮を知る」

小田原市立図書館では閑院純仁(春仁王)の遺族より受託した書籍、日記、写真などからなる小田原ゆかりの閑院宮資料を所蔵しています。これらの資料のなかから、閑院宮の家系や地域との関わりが分かる資料約50点を初公開しました。  

会期 平成27年2月27日(金)~3月18日(水)会期中無休
会場 小田原文学館1階第2展示室
閑院宮一家

「小田原ゆかりの皇族 閑院宮を知る」チラシ

平成26年度 秋季特別展「没後30年藪田義雄 白秋とともに」

明治35年に小田原で生まれ、平成26年に没後30年を迎えた詩人・薮田義雄の初めての回顧展。その作品と業績を、師であり秘書もつとめた北原白秋との関わりも交え、3部構成、約40点の資料でたどりました。

会期 平成26年10月30日(木)~12月17日(水)
会場 小田原文学館1階第2展示室
藪田義雄展チラシ

「藪田義雄 白秋とともに」チラシ

平成26年度 夏季特別展「没後120年記念 北村透谷 アンビシヨンのかなたに」

 小田原出身の文学者・北村透谷は、島崎藤村や樋口一葉に大きな影響を与えた明治期の作家です。同展は20年ぶりの透谷展となりました。5章構成で約80点の資料を展示しました。現存する透谷の直筆資料はわずか30点。そのうち、3点を出品したほか、弟丸山古香の足跡を紹介したことが見どころとなりました。また、難解とされる透谷の文学に耳で親しんでいただく試みとして朗読会を開催しました。 

会期 平成26年8月21日(木)~9月23日(祝)会期中無休
会場 小田原文学館1階第1・2展示室
北村透谷展チラシ

「北村透谷 アンビシヨンのかなたに」チラシ

平成25年度 春季特別展「井上康文 ある民衆詩人の足跡」

小田原出身の詩人・井上康文は、大正期に民衆詩人として注目されるとともに、戦後はNHKラジオで作品が放送されるなど、幅広い分野で活躍しました。本展では、平成25年に没後40年を迎えた井上の生涯と作品を、3章構成で直筆原稿や書簡・写真など資料40点で紹介しました。 

会期 平成26年3月24日(月)~5月25日(日)会期中無休
会場 小田原文学館1階第2展示室
井上康文展チラシ

「井上康文 ある民衆詩人の足跡」チラシ

平成25年度 没後90年記念特別展「辻村伊助 アルプスに挑んだ小田原の登山家」

明治期に日本アルプスに登り、大正時代にスイスに渡ってアルプスに登った小田原出身の登山家・辻村伊助。本展は『スウィス日記』などの著作で知られる伊助の生涯と作品を、3章構成、37点の資料で紹介しました。 

会期 平成25年10月19日(土)~12月15日(日)会期中無休
会場 小田原文学館1階第2展示室
辻村伊助展チラシ

「辻村伊助 アルプスに挑んだ小田原の登山家」チラシ

平成24年度 特集展示「福田正夫 小田原が生んだ民衆詩人」

生誕120年を記念して、民衆詩人として大正期の詩壇を中心に活躍した福田正夫の足跡を紹介しました。

会期 平成25年3月23日(土)~5月26日(日)会期中無休
会場 小田原文学館1階第2展示室
福田正夫展チラシ

「福田正夫 小田原が生んだ民衆詩人」チラシ

平成24年度 特集展示「田中光顕と小田原文学館」

特集展示として、文学館本館及び白秋童謡館を建てた田中光顕を紹介しました。

会期 平成25年3月16日(土)~3月26日(火)会期中無休
会場 小田原文学館 本館2階サンルーム
田中光顕肖像

田中光顕肖像

平成24年度 没後70年記念特別展「北原白秋 ―小田原での日々―」

没後70年を記念して、小田原居住期に童謡をはじめ多くの作品を送り出した北原白秋の足跡を紹介しました。

会期 平成24年10月20日(土)~12月26日(水)会期中無休
会場 小田原文学館1階第2展示室
北原白秋展チラシ

「北原白秋 ―小田原での日々―」チラシ

平成24年度 特集展示「村井弦斎の小田原時代」

特集展示として、小田原市ゆかりの文学者である村井弦斎を紹介しました。

会期 平成24年7月21日(土)~9月30日(日)会期中無休
会場 小田原文学館 本館2階展示室特設コーナー
村井弦斎展イメージ

村井弦斎展イメージ

この情報に関するお問い合わせ先

小田原文学館

電話番号:0465-22-9881

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