白秋童謡館

童謡館遠景

【登録有形文化財(平成12年9月26日登録)】

白秋童謡館の建物は、ちょうど白秋が小田原に在住していたころに元宮内大臣・田中光顕伯爵が建てた別邸です。大正13年に建てられた楼閣風の軽快な意匠が印象的な和風建築であり、一階と二階の主座敷の座敷飾りや、小紋硝子を嵌めた建具など細部の意匠が優れています。日本庭園にモダンな佇まいの和風建築がよくマッチしています。

白秋と童謡

白秋が童謡の創作をはじめたのは、大正7年、鈴木三重吉の児童雑誌「赤い鳥」に童謡の担当者として参加したときのことでした。
小田原天神山の伝肇寺に「木兎の家」を建てた直前のことです。

大正11年に長男隆太郎が生まれると、
白秋の童謡に対する思いは一層ふくらんでいったようです。
白秋はこう言っています。

「私はひとりで楽しんで歌ひ、赤ん坊のお母さんにも歌わせ、揺籠をゆすり、乳母車を押し、寝床でまで歌ってきかせました。」

愛する子どもに歌ってきかせるための作品づくりが、白秋の童謡創作のモチベーションでもありました。

白秋は「赤い鳥」だけでなく大隈重信主宰の「大観」や作曲家の山田耕筰と共に創刊した「詩と音楽」など、他の雑誌にも作品を発表しています。

また、「赤い鳥」で毎号1編から2編の創作童謡を発表するだけでなく、新作童謡を募集して優れた童謡作家を世に送り出し、また各地のわらべ唄を蒐集、整理するなど、日本の童謡文化確立に精力的に取り組み、大きな足跡を残しました。

なお、白秋童謡館には創作童謡のほか、白秋が日本で初めて本格的に翻訳した英国の伝承童謡〈マザー・グース〉のコーナーもあります。

小田原時代の主な童謡

りすりす子栗鼠/雨/お祭り/赤い鳥小鳥/あわて床屋/ちんちん千鳥/離れ小島の/揺籠のうた/鐘が鳴ります/

げんげ草/お月見/砂山/かやの木山の/からたちの花/ペチカ/待ちぼうけ/かえろかえろ/この道/もとゐたお家/

あめふり

観覧料

※小田原文学館と共通


大人 250円(20名以上の団体の場合は180円

小・中学生 100円(20名以上の団体の場合は70円)
 

小田原文学館

【登録有形文化財(平成12年9月26日登録)】
この洋風建物は、三階建の本館と木造平屋建の管理棟よりなり、ともに屋根はスペインから輸入した瓦を用いたスパニッシュ瓦葺です。
本館一階の談話室と二階洋室の南面に張り出したサンルーム及び三階のべランダは昭和初期のモダニズム建築の特徴をよく示しています。
また、北面中央部に設けた階段はゆったりした勾配の造りで、笠石に大理石を用いた手摺の意匠は繊細で優れています。
平成6年には、小田原の出身及びゆかりの文学者にまつわるさまざまな資料を展示する小田原文学館に改装されました。

主な施設内容:展示室(有料)


住所 神奈川県小田原市南町2-3-4
TEL 0465-22-9881
休み 月曜日(休日にあたるときは翌平日)、年末年始(12月28日~1月3日)、臨時休館あり
開館時間 3月~10月 午前10時00分~午後5時00分(入館は午後4時30分まで)、11月~2月 午前10時00分~午後4時30分(入館は午後4時00分まで) ※特別展開催時等変更あり
関連リンク [小田原市公式ホームページへ]

アクセスマップ

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この情報に関するお問い合わせ先

小田原文学館

電話番号:0465-22-9881

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