段ボールコンポストQ&A

1.基本編

Q1 上手く続けるコツはなんですか?

好気性菌(空気が好きな微生物)の働きで生ごみを分解するため、(1)全体をよく混ぜる(空気を入れる)ことと、(2)ある程度の水分量を保つことがコツです。

菌の働きが活発になると温度が上がってきます。


Q2 入れてはいけないものはどのような物ですか?

基本的には生ごみであれば何でも大丈夫ですが、鶏の骨や貝殻などは分解されにくいため、長い間かたちが残ってしまいます。(分解しづらいもの:貝殻、鶏などの骨、とうもろこしの皮、玉ねぎの外皮、アボカドの種など)


Q3 生ごみはどのくらい投入できますか?

毎日の生ごみの投入量はおよそ0.5~1kgまでが目安です。

また、大きいものは小さく切ってから入れると早く分解されます。


Q4 食べ残しは投入して大丈夫?塩分は大丈夫ですか?

食べ残しや塩分の多いものでも、通常の家庭の量であればほぼ大丈夫です。


Q5 段ボールコンポストはどのような所に置けば良いですか?

雨がかからなければどこでも設置可能です。

日当たりのよい所の方が温度も上がりやすいので理想的ですが、日当たりの悪い所でも特に問題ありません。(冬場は寒いので屋内の方が良いようです。)


Q6 段ボールの底板のほかに新聞紙を敷いた方が良いですか?

底板の上に新聞紙を敷いた方が隙間に基材が落ちにくくなり、補強にもなります。

基材をかき混ぜる際は、段ボールの底を破らないように注意してください。


Q7 段ボールのフタは外に折り返した方が良いですか?

はじめは外に折り返した方がかき回しやすいので便利です。

基材の量が増えた時には、フタを立てて四隅を布テープでとめて使うこともできます。


Q8 旅行に行きたいので、1週間以上お休みしたいのですが。

2~3日でしたら問題ありませんが、長期間家を空けるような場合には、雨の当たらない風通しの良いところに置きます。少しずつ温度が下がり、休眠状態になります。

再開するときは乾燥していますので、水分や米ぬかを加えてよく混ぜてから再開しましょう。


Q9 どのくらいの期間使い続けられますか?

投入する生ごみの量にもよりますが、2~6ヶ月が目安です。

ベトついて混ぜづらくなってきた、温度が上がらなくなってきたなど、今までと違うサインが現れたら基材を更新しましょう。

次の段ボールコンポストを始める際には、前回の堆肥を1/4程度加えて始めると最初の時よりも早く分解が始まります。

段ボール箱は、使用状態によっては1ヶ月くらいで取り替えた方が良い場合もあります。

二重の丈夫な段ボール箱を使えば、かなり長持ちします。


2.水分

Q10 水分はどのくらいが良いのでしょうか?

水分の目安は、基材を握ってみて、塊になるかバラけるかのぎりぎりのところ(水分量60%といわれています)が最適です。

お団子が完全にできてしまう場合は水分が多すぎるようです。


Q11 基材が乾燥しているようですが、どうしたら良いですか?

水分調整が必要です。内部がしっとり湿り気を保っている状態が最適ですが、水を加える際は一度に多量に加えず、少しずつ加えるようにしましょう。


Q12 基材がベタベタ水っぽくなってしまいました。

温度が上がらない時は、水っぽくなっていることが多いです。ひどい時は基材や米ぬかなどを加えて水分調整してください。

温度が上がるとどんどん蒸発して基材が乾燥していきますので、全体をよく混ぜてなるべく良い状態を保つようにしましょう。


Q13 設置場所によって水分量は変わりますか?

たとえば、乾燥しやすい場所(風通しのよい屋外など)と湿りやすいところ(密閉した小屋の中など)では基材の状態は変わってきます。

基材の状態と生ごみの量のバランスなどを観察して水分調節していきましょう。


3.温度

Q14 温度計は必要ですか?

微生物の活動状況は目で確認できませんが、段ボール内の温度を測ることで確認することができます。活動が活発になると温度が上がってきますので、分解具合を測る目安としてあった方が取り組みやすいです。


Q15 基材の温度が上がりません。

よくかき混ぜることが大切です。最初の2、3週間はなかなか温度が上がりませんが、20度前後でも分解はゆっくりと進んでいます。早く温度を上げたい場合は、廃てんぷら油など油分が多いもの、米ぬか、魚などのタンパク質を入れると良いでしょう。

一回り大きい箱を用意して、箱を二重にするのも外気の影響を受けにくく保温され効果的です。


Q16 温度はどのくらいまで上げれば良いのでしょうか?

温度が低くても分解はゆっくり進んでいます。20度前後でも大丈夫ですが、30度から40度になると生ごみの分解も早くなるようです。

廃てんぷら油を入れた場合などには60度を超えることもあります。


Q17 油はどのくらい入れれば良いのでしょうか?

油は冷めてから200cc(以下)くらいを目安に入れてください。


Q18 冬場は温度が上がりませんが大丈夫でしょうか?

温度が低くても分解はゆっくりと進みますが、やはり真冬はつらいようです。

温度がなかなか上がらない場合には次の手段が有効です。

・屋内に入れる。段ボール箱を二重にする、毛布などで包んで保温する。

・ペットボトルにお湯を入れ、基材に埋める(何日か続ける)。

・トロ箱(発泡スチロール)にしてみる(手間がかかります)。


4.虫

Q19 虫がわいてしまいました。

除去する場合には殺虫剤よりもなるべくアルコール消毒剤などを使用した方が好ましいです。

生ごみには流しで虫が卵を産んでいることもあり、虫の発生を防ぎきれない場合があります。

カバーや箱のつなぎ目に隙間があると、中に虫が侵入・産卵し繁殖します。テープでよく目張りして、布カバーでしっかり覆いましょう。なお、虫がわいても害はない場合が多く、虫が食べるということで生ごみの分解を助けてくれることもあります。


Q20 ダニのような白い小さな虫が表面に発生しました。

乾燥気味で温度が上がらない時に、ダニが発生することがあります。

人間には無害といわれておりますので心配はありませんが、発生した時には、温度を上げて虫が生育できないようにすることができます。

それには、生ごみを多めに入れるか、廃てんぷら油、米ぬかなどを入れ、温度を上昇(60度くらい)させることで虫を死滅させることができます。


Q21 うじ虫のような虫が大量に発生してしまいました。

これはアメリカミズアブの幼虫で、かなり手強いので完全に退治するのは難しいかもしれません。

ただ、そのままにしておいても刺される心配はなく、堆肥化にも問題ありません。

放っておくと、冬前にはいなくなってしまいますが、かなり大量に発生するので、気になる場合にはその時点で生ごみの投入を終了し、基材を交換するのもひとつの手です。(終了した基材は丈夫なビニール袋に入れておき、完熟させます。)


Q22 アメリカミズアブの幼虫の退治方法を教えてください。

殺虫剤はあまり使いたくありませんので、基材ごと黒いビニール袋に入れて炎天下にさらす、炎天下の自動車(高温)の車中に入れるなどが有効なようです。


Q23 虫の発生を防ぐにはどうしたら良いですか?

箱に隙間がないようテープでしっかり目張りし、布カバーをきちんと取り付け、虫の侵入を防ぐことが大切です。


5.その他

Q24 白いカビが発生しました。

基材の表面に白いカビが発生することがありますが、これは分解を助けてくれるものですので心配いりません。堆肥の中へ混ぜ込みましょう。


Q25 ニオイが気になります。

高温になった時やお魚などの動物性タンパク質を入れた時は、ニオイがきつくなります。

消臭効果のある炭やもみ殻くん炭などを入れても良いでしょう。

お魚のアラは熱湯をかけてから入れるとニオイを抑えることができます。

どうしてもニオイが気になる場合は、雨の当たらない風通しの良い所に設置しましょう。


Q26 できた堆肥はすぐに使えますか?

種や根に直接触れないようにすればすぐに使用できます。不安な場合は1ヶ月程度熟成させてから使うほうが良いでしょう。箱のまま熟成させる時は、たまに水を入れて全体を混ぜてください。熱が上がらなくなったら完成です。

段ボールコンポストからすぐに使いたい場合は、プランターの底に生ごみ堆肥を入れ、上に黒土など普通の土を敷き、そこへ種を撒くというやり方が良いでしょう。


Q27 段ボール箱を使うのはなぜですか?

段ボールという素材は、水分を外に逃がし、保温性もあるなど、生ごみを分解してくれる微生物の生息に適した環境を整えてくれる素材であり、また、身近なところで安価に手に入れることができるためです。


Q28 段ボール箱の欠点は何ですか?

段ボール箱という素材は水分調節を行ってくれる非常に良い素材ですが、耐久性に関しては少し弱いところがあります。特に温度が上がっているときなどは弱くなりがちです。

布テープで補強したり、金網やプラスチックの通気性のある枠の中に入れたり、または、大きさの違う段ボール箱を二重にする方法などがあります。

基材を洗濯ネットに入れて使用したり、内側にカーテンなどのレース生地を貼って補強する方法もあります。


Q29 雨よけのため段ボール箱をビニール袋で覆っても大丈夫ですか?

段ボール箱をビニール袋で覆うと水分を外に逃がすことができなくなってしまいますので、どうしても必要な場合には雨の間だけ上にかけるようにして、普段ははずしてください。


Q30 木箱やトロ箱(発泡スチロール)でもできますか?

水分調整が難しいので、管理に手間がかかるようになります。ただし、1日2回かき混ぜたり、手間をかけられる場合には、丈夫で保温性が高いなどのメリットがあります。


この情報に関するお問い合わせ先

環境部:環境政策課 資源循環係

電話番号:0465-33-1471

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