国梅(二代年信) 十郎祐成・五郎時致　富士野狩場討入図

豪雨降りしきる中、曽我五郎・十郎が宿敵工藤祐経の宿所に討入った様子を描いている。中央に太刀をひっさげて宿所に斬り込もうとする五郎、背後には隙を狙って五郎を捕らえようとしている小舎人五郎丸を、後方では十郎が斬りあいをしているという構図になっている。国梅。後の二代年信は、森寛斎・川端玉章から日本画を学んだだけあって筆致は浮世絵的なものから抜け出ている。

出版元　松井栄吉