組木細工 山中氏 作 18点 (くみきさいく やまなかし さく)

組木細工 山中氏 作

左から 国会議事堂(二代和市) 五十一本型(四代成夫) つる(初代常太郎) 五重塔(初代常太郎) 象(三代広吉)

市指定 昭和51年3月3日
指定名称 山中氏の組木
所在 荻窪384 山中組木工房

形状等

作者名

形状(品名)

材質

寸法(組上り)cm
縦×横×高さ

構成部材の数

初代
常太郎

五重塔

ホオノキ
チャンチン

7.0×7.0×23.0

26

陽明門

ホオノキ
チャンチン

13.0×8.0×12.5

29

つる

ホオノキ

15.0×19.0×10.0

13

三輪車

ホオノキ

19.0×43.0×38.0

8

二代
和市

国会議事堂

ホオノキ

14.0×29.0×13.0

32

名古屋城

ホオノキ

7.0×9.0×18.0

35

水泳(人形)

ホオノキ

4.0×9.0×12.0

9

レビュー(人形)

ホオノキ
ホオ神代

5.0×7.0×20.0

9

三代
広吉

神橋

ホオノキ
ニガキ

9.0×37.0×12.0

84

ライオン

ホオノキ

10.5×24.0×11.5

11

ホオノキ

11.0×17.0×13.0

13

ホオノキ

8.0×17.0×11.0

15

サクラ

4.5×16.0×10.0

13

サイドカー

ホオノキ

14.0×16.0×16.0

15

四代
成夫

五十一本型

ホオノキ

27.0×27.0×27.0

51

清水型

シウリザクラ

23.0×23.0×23.0

54

糸車

ウオルナット

27.0×27.0×27.0

15

二十七本型

シウリザクラ

22.0×22.0×22.0

27

概説

山中家は江戸時代から小田原の住人で、組木の創業者である初代山中常太郎(1874~1954)は、代官町(現本町三丁目)のあわび屋(箱根物産指物(さしもの)製造販売業)の門に入り、指物技術を修業し、明治30年(1897)に独立して指物業を開きました。

当初は、あんどん枕を生産していましたが、外国製の組木サンプル(角型、樽型など)を見て触発され、優れた考察力によって新製品を創作し、好評を博しました。
これらは智恵木(ちえき)と呼ばれ、国内だけでなく、海外にも輸出されました。
五重塔などの建造物をはじめ、三輪車、飛行機、船など乗り物を得意としました。

長男和市(二代)と、次男広吉(三代)もそれぞれ父の指導を受けて技術を習得しましたが、二代和市は、天守閣、国会議事堂などの建造物に秀作を残しました。

三代広吉は、動物の形に興味を持ち、多数の型を創作しましたが、特にライオン、象、猫などに示された造形力は優れたものがあります。

四代成夫も、父広吉の下で修業し、天性卓抜な創作力を生かして、昭和30年頃から独自の型を発表しました。
型は、先代たちと異なり、抽象的かつ現代的であって、昭和34年(1959)頃から柳宗理、勝見勝、清家清などの識者に注目され、高い評価を得ました。

このように、代々一族一統が連続して難しい創作組木一筋に歩み続けることは、まれな例といえます。

この情報に関するお問い合わせ先

文化部:文化財課

電話番号:0465-33-1717

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