No.1290
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市長連載「誠実・信頼・希望」

小田原市長 加藤 憲一

―「応援したい」と思われる都市へ―

山積する地域課題の解決と、小田原が発揮しうる可能性の実現に向け、市政運営においては財政余力の確保が喫緊かつ最重要の課題となっています。この春より企画部内に財源確保推進係を新設、あらゆる観点から取り組みを始めていますが、中でも力を入れようとしているのが「ふるさと納税」です。

そもそもふるさと納税は、自分の生まれ故郷やお世話になった自治体に、離れた都市からでも納税できる制度ですが、昨今は納税の見返りに得られる返礼品ばかりに注目が集まり、制度の本旨からかけ離れた状況となっています。しかし、取り組み方によっては「応援したい自治体」に広範な人々から支援を集め、都市が目指す姿の実現を可能にすることができます。

その好例が、山梨県富士吉田市です。肉類や魚介類など、ふるさと納税で人気となるような特産品のない同市では、地域の事業者が取り扱う生活用品や食材などを丹念に拾い上げ、事業者と協力し返礼品として着実に育ててきました。その際に最も大切にしたのは、富士吉田が目指すまちの姿について、明確に発信していくこと。加えて、納税した寄付者への感謝を様々(さまざま)な形で伝え富士吉田の応援団になってもらうこと、一度きりの寄付だけでなく年間を通して富士吉田に足を運んでもらう機会を設定すること。また市民向けには、商品などのPRに向け地元高校生たちが事業者を取材し発信することで、若者と地域の繋(つな)がりを促している他、市民一人一人にもPRの担い手となってもらうなど、文字どおり富士吉田を挙げて「応援したいまち」づくりが進められています。

ここで形成された全国各地の「応援団」の力は、市が行う大型事業へのクラウドファンディングなどに如実に表れ、まちづくりや公共施設整備の事業費などにも多額の寄付が集まるようになっています。

小田原でも、ふるさと納税の抜本的な再構築に向け取り組みを始めています。自然・人・まち・産業・文化という「5つの力」を大切に育てつつ、広範な協働によって「持続可能な地域社会の創造」にチャレンジしている小田原を発信すること。そして、小田原にどれだけ素晴らしい企業や市民が存在し、事業や活動を行っているかを紹介すること。「応援したいまち・小田原」への進化を目指し、取り組みを進めます。

※題字は小田原市長

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