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広報おだわら 第1002号

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広報おだわら 第1002号

平成22年1月1日 発行

#01: 〈おだわら新春メッセージ〉明日の、未来の小田原を、私たち一人ひとりの手で
#02: 〜だれもが生き生きと暮らすために〜 ケアタウン構想検討委員会の中間報告がまとまりました
#03: 市の財政状況
#04: 〜響きあうまち・小田原〜市民がはぐくむ芸術文化の創造
#05: 平成21年度 市民功労賞が決定! 栄えある賞は、このかたがたに
#06: おだわら情報 Odawara Information
#07: 【連載】尊徳道歌のこころ1
#08: 【連載】市民力
#09: キラリ☆若人!
#10: 地産地消 小田原のおいしい果物 一日のスタートをさらにフレッシュに!!“朝フルーツ”してますか?
#11: 連載ウォーキングタウン小田原


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※以下のページは、目の不自由なかたでもご利用いただけるよう、市販の音声読み取りソフトに対応するため、文字データのみを記載しました。
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まちづくり情報誌 広報 小田原
1/1─1/31
https://www.city.odawara.kanagawa.jp
平成22年1月1日発行 No.1002
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========目次========
#01: 〈おだわら新春メッセージ〉明日の、未来の小田原を、私たち一人ひとりの手で
#02: 〜だれもが生き生きと暮らすために〜 ケアタウン構想検討委員会の中間報告がまとまりました
#03: 市の財政状況
#04: 〜響きあうまち・小田原〜市民がはぐくむ芸術文化の創造
#05: 平成21年度 市民功労賞が決定! 栄えある賞は、このかたがたに
#06: おだわら情報 Odawara Information
#07: 【連載】尊徳道歌のこころ1
#08: 【連載】市民力
#09: キラリ☆若人!
#10: 地産地消 小田原のおいしい果物 一日のスタートをさらにフレッシュに!!“朝フルーツ”してますか?
#11: 連載ウォーキングタウン小田原
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#01: 〈おだわら新春メッセージ〉明日の、未来の小田原を、私たち一人ひとりの手で
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「新しい小田原」に向けた新たな一年の幕開けです。皆さんはどのような気持ちで新年をお迎えでしょうか。
21世紀も10年目を迎え、節目のとき。
市を代表する2人から、この一年にかける抱負と小田原の未来を描くメッセージをお届けします。

◎小田原市長 加藤 憲一
明けましておめでとうございます。
「持続可能な市民自治のまち」の具体の実現に向けて、今年もより一層努めてまいります。
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地道な「基礎づくり」の段階から、目に見える形でのまちづくりへ
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●明確なビジョンとあらゆる英知で
 世界的な景気停滞は、わが国へも消費の低迷、雇用の悪化など多大な影響を及ぼしました。本市においても、企業収益の悪化などによる法人市民税の減収や個人所得の減少による個人市民税への影響など、より一層厳しい予算編成を迫られる状況となっています。
 このような時だからこそ、未来を担う子どもたちをはぐくむこと、郷土に住み続けることへの希望と安心、「持続可能な市民自治のまち」を体現したまちづくりがとても大切であると考えています。
 就任以来、「いのちを大切にし、希望と活力あふれた、市民が主役の小田原」を築くため、市民の皆さんと着実に議論を重ねてきました。その地道な「土台づくり」「基礎づくり」とも言うべき作業はほぼ終息し、2010年はいよいよその具体化が始まります。

●50年・100年先を見据えて
 今年は、昨年来、全面的な市民参画のもとで策定してきた新しい総合計画をまとめ上げていく年であり、50年・100年先の小田原を創るための要の年となります。市民の皆さんとともに検討してきた重要案件「お城通り地区再開発」「小田原地下街」「市民ホール」の各事業については、その実現に向けて着実に推進します。今後の市政運営の骨格となる自治基本条例をはじめケアタウン構想や環境再生プロジェクトなどの各検討委員会、その他のマニフェストに掲げた事業についても、その具体化の作業を進めていきます。
 また、地域経済振興については、「徳は無尽蔵にある(人の持つ可能性は尽きることがない)」という二宮尊徳先生の教えを生かし、民間団体や企業、市民の皆さんの自由な発想と活力により新しい小田原スタイルの創造を目指す無尽蔵プロジェクトに取り組みます。

●一人ひとりの無尽の力とともに
 一方、こうした一つひとつの事業を軌道に乗せる中で、その必要性・緊急性を見極め、事業の聖域なき見直しも行わなければなりません。昨年、国政に先駆けて実施した事業仕分けは、単なる歳出削減ではなく、将来を見据えた必要な投資への原資を確保するために、スリムで弾力的な行財政運営システムの構築の契機となると考えました。80事業を対象に行いましたが、多くの市民の皆さんに関心を寄せていただけたことが何よりの成果であると認識しています。
 そして、平成23年4月スタートの市政における最重要施策である新総合計画の策定に向けては、全身全霊をかけて取り組みます。昨年、「おだわらTRY フォーラム」や「地域別計画への取り組み」などの手法により市民ニーズや生活者視点で提案された内容を取りまとめ、市民の皆さんへその計画素案を示し、ご意見・ご提案をいただく予定です。
 厳しく困難な状況は、見方を変えれば、私たちがこれまで発揮したことのない知恵と力とエネルギーを大いに発揮し合う、絶好の機会でもあります。「新しい小田原」を創り上げる原動力は、市民の皆さん一人ひとりの無尽の力です。本年も引き続き、共に考え、行動し、歩み続けていきましょう。

◎小田原市議会議長 志澤 清
新年あけましておめでとうございます。
本年が皆さんにとって明るく、良い年でありますことと、ご健勝とご多幸を祈念いたします。
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市民ニーズに合った政策を策定し、行政と議会が協働する体制づくりを
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●行政と議会が両輪となった体制整備
 昨年は、世界的な経済不況が続く中、米国ではオバマ氏が圧倒的な国民の支持のもと第44代大統領に就任し、現状の打開に注目と期待を集めました。
 国内では、野球やサッカーなどスポーツ界における世界のひのき舞台での日本人の大活躍が、多くの人々に感動と勇気を与えるなど明るい話題があった一方で、長引く景気の低迷や新型インフルエンザの流行など、私たちの生活に直接影響を及ぼす問題も少なくありませんでした。
 また、政治に目を向けると、衆議院議員総選挙により政権が交代し、国政が大きく舵を切り始めたことにより、国から地方へ、官から民への改革の流れはより一層加速されることが予想され、地方自治体の運営にも大きな影響を及ぼすことが推測されます。
 今後、小田原の市政を遅滞させることなく運営するためには、国の動向を十分に把握し、行政と議会が両輪となって、国政の変革に的確に対応する体制を整えておくことが必要です。

●チェック機能と提言の決意を新たに
 今、市では、市民ホール整備、お城通り地区再開発事業、小田原地下街の再生など、将来のまちづくりにおける重大な懸案事項を抱えています。さらには、「新しい小田原」へ向けて歩みを固めるための新総合計画の策定や、事業仕分け・自治基本条例などの新たな取り組みに着手しており、まちづくりの転換期と言える重大な局面を迎えています。
 このような大きな課題が山積する中、本市の財政は経済不況の影響による税収の低迷により収入が減少する一方、少子高齢化や経済対策をはじめとするさまざまな支出の増加が見込まれるなど、今までになく厳しい情勢にあります。
 市議会では、この難局を打開するため、これまで以上に行政に対するチェック機能を発揮するとともに、行政に提言し強く働きかけるなど、議会本来の役目を果たさなければならないと、決意を新たにしています。

●議会基本条例でさらなる住民参加を
 現在、市議会では議会基本条例の制定について調査研究を進めています。議会基本条例は、議会として目指すべき目標、議会や議員の役割、市民と議会との関係などを明文化するものです。この条例を制定することにより全議員の共通認識が形成され、議会機能の強化や議会改革が推進されるとともに、その結果として「開かれた議会」や「議会への住民参加」が進められることとなります。
 わが国では、地方分権の推進により、地方都市独自のまちづくりを展開することが求められています。小田原がよりよいまちとなるためには、市民の皆さんのニーズに合った政策を策定していくことが重要であり、行政と議会は住民のかたがたの意見を十分に把握しなければなりません。その上で、それぞれの立場で是々非々の議論を交わし、市政のさまざまな問題について結論を出すことが大切であり、市民と行政と議会が協働する体制づくりを進めていくことが、大変重要であると考えています。
 市議会は、本年も市民の皆さんの幸せを第一に考え、市政の発展に努めていきますので、今後とも変らぬご支援、ご協力をお願いします。

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#02: 〜だれもが生き生きと暮らすために〜 ケアタウン構想検討委員会の中間報告がまとまりました
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 市では、昨年6月に「ケアタウン構想検討委員会」を設置し、高齢者、障害者、子育て家庭など支援を必要としているかたがたを、市民・事業者・行政などが一体となって支える仕組みづくりについて検討してきました。このたび、その中間報告書がまとまりました。
 だれもが安心して暮らすことができるよう、地域における新たな支え合いの仕組みをつくり、助け合うことのできる、ケアタウンおだわらを目指します。
問 福祉政策課 電話0465-33-1861

●ケアタウン構想の基本理念
いのちを大切にする ケアタウンおだわら
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基本目標(1) 
市民一人ひとりが地域福祉を「自分自身の問題」ととらえ、主体的に行動するまち
基本目標(2)
市民、事業者、行政などが協力して支援する体制が整備され、誰もが安心して暮らせるまち
基本目標(3)
市民一人ひとりが、自分にあったサービスを受けられるまち
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●重点検討事項
・地域福祉の担い手が育つ環境づくり
・保健福祉関係者のネットワークの構 築
・地域の既存施設の活用の検討
・だれもが気軽に参加でき、交流でき る場づくり

●ケアタウン構想の取り組みの方向性
1.人材・担い手の育成
 民生委員児童委員、社会福祉協議会、自治会などの活動を支援するなど環境づくりに努めるとともに、既存の担い手を補完する制度を検討します。
2.市民意識の向上
 市民同士がお互いに理解し合い、地域の課題や活動を自分自身の問題として受け止めることができるように、さまざまな機会をとらえて市民意識の向上に取り組みます。
3.福祉教育の推進
 次代を担う子どもたちが、福祉の大切さを認識するために、保育園・幼稚園や小中学校での福祉教育を推進します。
 また、ボランティア活動や地域福祉活動に関する講座や研修会などを推進し、福祉意識の醸成に努めます。
4.相談・交流の場の確保
 あらゆる世代のかたがたが、身近な地域で相談や交流、活動ができるように、既存施設や地域資源を活用した拠点の確保について検討します。
5.交流の仕組みづくり
 市民と地域がつながりを持ち、顔の見える関係を築くため、だれもが気軽に参加でき、多くの人たちが交流できる機会や場の提供について検討します。
6.団体間の連携促進
 地域福祉活動をより活性化するため、民生委員児童委員、社会福祉協議会、自治会、NPO、ボランティア、福祉事業者、行政など保健福祉関係者の連携、交流を図ります。
7.相談体制の充実
 市民が安心して生活や福祉の相談ができるよう、また多様な保健福祉に関するニーズに対応できるように相談体制や相談機能の充実に取り組みます。
8.情報提供の充実
 市民が保健福祉サービスや地域福祉活動などの情報を容易にえられるように、提供方法や体制を整備します。
 また、地域福祉の担い手や団体などの連携を図るため、相互の情報共有に取り組みます。
9.生活支援サービスの提供
 単身高齢者や高齢者世帯が増加する中、買い物・ごみ出し・草むしりなど日常生活に関する支援を行うため、関係機関と連携しながら新たなサービス提供に取り組みます。
10.災害時支援体制の充実
 災害時などに備え、地域における災害時要援護者の把握や情報の共有・活用を行うとともに、災害時要援護者の支援体制の構築に努めます。

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「いのち」を大切にするまちへ
ケアタウン構想検討委員会委員
西大友保育園園長 松原 宣孝さん
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だれもがひとつだけ持っている両親から授かったかけがえのない「いのち」。
この「いのち」を自分自身・家族はもとより、地域の皆で守っていくことが共助・共生の姿であり健全な地域コミュニティといえるのではないでしょうか。
しかし、個人の考えや思いが尊重されるようになるにつれ、生活様式の多様化、複雑化が進んできましたし、また近所にだれが住んでいるのか、元気なのか病気なのか、何か困っていることはないのかなど、まったく無関心で近所づきあいの関係を持ちたがらないかたが増えてきたという一面も表出してきました。その結果、福祉サービスを利用せずに「いのち」が守られていないという実態も見受けられるのです。
今こそ地域の力を結集し、「いのち」を見守る仕組みづくりが必要です。小田原のケアタウンは、真に支援が必要なかたに優しく、きちんと手が届くまちを目指します。

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小田原流の新しい福祉のスタイルを
ケアタウン構想検討委員会委員
県立保健福祉大学准教授 中村 美安子さん
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ケアタウン構想は、地域、行政、事業者が協力し合ってだれもが安心して暮らせる小田原を作ろうとするものです。その議論の過程では、行政は縦割りを乗り越えて総合的に支援できるようにするにはどうすればよいか、事業者はその専門的な機能や拠点をどう地域に役立てることができるか、そして地域は、つながりが弱まっているといわれる現状からどうやって回復できるのかが問われました。
小田原市では、地域の支え合いに関する活動の多くが自治会や民生委員といった歴史ある活動に担われているようです。ただ、これからもこれまでと同じように地域に必要な活動をここに上乗せしていけば、今ある活動を逆に圧迫してしまうことにもなりかねないのも現状でした。
自治会や民生委員などの活動しやすさと、地域の支え合いを広げることとが共に行われるようにするためには、まずは小田原の地域福祉を担う新しい担い手が必要ではないでしょうか。自分にそんな力があるとは気づいていない人も多いはず。新しい活動と新しい方法によって、気持と力のある人たちを見つけ出し、育てていくことです。こうすればOKという方法がないだけに小田原ならではの方法を見つけだしたいところです。ケアタウン構想の議論が、小田原の新しい福祉のスタイルを生む端緒になっていくことを願っています。

●市民の皆さんの意見を募集しています。
ケアタウン構想検討委員会では、3月に最終報告書を作成し、市長に提言します。この最終報告書の検討・作成に向けて、中間報告に対する市民の皆さんの意見を募集しています。中間報告書及び意見応募用紙は、市役所福祉政策課、各支所・連絡所・タウンセンターにあります。また、市ホームページでも閲覧・投稿ができます。
URL  https://www.city.odawara.kanagawa.jp/kadai_top/caretown/chukan.html
募集期間:1月15日金曜日まで。
※意見に対する市の考え方について、とりまとめの上、市ホームページで公表します(個別回答はしません)。

●あなたもケアタウン構想検討委員会を傍聴してみませんか?
 この会議は公開となっていますので、興味のあるかたは傍聴にお越しください。
※第6回会議(最終回)の日程は、決まり次第お知らせします。

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#03: 市の財政状況
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今回は、平成20年度の決算状況をお知らせします。
問 財政課  電話0465-33-1312

【平成20年度一般会計決算】
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歳入/579億3,600万円
☆自主財源計422億2,200万円(72.9%)
 ★その他14億4,800万円(2.5%)
 ★使用料及び手数料22億5,500万円(3.9%)
 ★諸収入25億3,400万円(3.9%)
 ★繰越金25億3,400万円(4.4%)
 ★市税342億4,700万円(59.1%)
□依存財源計157億1,400万円(27.1%)
 ■その他15億4,400万円(2.7%)
 ■地方消費税交付金18億8,500万円(3.2%)
 ■市債25億2,300万円(4.3%)
 ■県支出金32億9,800万円(5.7%)
 ■国庫支出金64億6,400万円(11.2%)
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歳出/557億7,500万円
◆民生費170億6,300万円(30.6%)
◆総務費73億3,700万円(13.2%)
◆土木費73億300万円(13.1%)
◆公債費64億1,900万円(11.5%)
◆衛生費66億5,100万円(11.9%)
◆教育費59億400万円(10.6%)
◆消防費23億9,700万円(4.3%)
◆商工費12億4,500万円(2.2%)
◆農林水産業費8億700万円(1.4%)
◆議会費、労働費6億4,900万円(1.2%)
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「昨年度の一般会計決算」
平成19年度と比べると、歳入は、法人市民税などの市税が4億575万円、前年度からの繰越金が7億7,921万円、市債が6億8,880万円減少したことなどにより、国庫補助金が8億9,892万円増加したものの、総額で22億6,398万円の減額となりました。
歳出では、義務的経費は、生活保護費などの増加で扶助費が3億4,794万円増加し、退職手当などの減少により人件費が7億7,762万円、公債費が4,942万円減少したことで、義務的経費全体では約4億7,910万円の減額となりました。
また、投資的経費は、街路築造事業や史跡用地取得事業費などの減少により、総額51億8,401万円で、10億180万円の減額となりました。
そのほか、積立金が3億1,178万円、特別会計などへの繰出金が4億5,589万円減額となったことなどから、歳出の総額は18億9,103万円の減額となりました。

「市の財政運営」
市では、一般会計とは別に下水道や国民健康保険など特定の収入で特定の事業を行う特別会計として10会計、また、その事業の収益を財源に運営される企業会計として、水道と病院の2会計を処理しています。
財政状況は、市全体の収入が伸び悩む一方で、義務的経費の扶助費などは増え続けており、非常に厳しい運営状況にあります。その中で、予算にメリハリをつけ重点配分を行いながら、市債の新規発行を返済金以内に抑え市債残高を減少させるなど、収入と支出のバランスや将来の財政負担を考慮し、健全な財政の運営に努めています。
なお、平成20年度末の一般会計の市債残高は約523億円で、特別会計などを含めた市債残高の合計は、約1,226億円となっており、昨年度末に比べ、一般会計で約27億円、全会計で約45億円の削減となっています。

「指標で見る財政状況の推移」
それぞれの地方自治体では、毎年の決算の確定に合わせ、収入と支出の状況の把握や、財政運営のよしあしを見るため、財政運営の健全性、収入・支出の弾力性、収入の安定性などを客観的に表す財政指標を算定しています。

●財政力指数
財政力の「強さ」を表します。どの自治体でも行わなければならない福祉や医療、教育などの行政サービスに必要な支出に対する、その自治体が自前で賄える市税などの収入の割合です。財政力指数は「1」を超えると、超えた分だけ財政力が強いとされ、「1」を下回ると、その下回った分を補うため、国から普通交付税が交付されるようになります。
平成18年度 1.058
平成19年度 1.087
平成20年度 1.099

●実質収支比率
市税など使い道を決められていない収入の規模に対する、その自治体の黒字または赤字の割合です。(黒字はプラス、赤字はマイナス表示)
平成18年度 9.1%
平成19年度 6.4%
平成20年度 5.3%

●経常収支比率
財政の「ゆとり」を表します。市税など使い道を決められていない経常的な収入のうち、人件費、扶助費、公債費、物件費、維持補修費などの義務的な性格の経常的経費にどの程度充てられたかを示す比率です。数値が低いほど財政にゆとりがあることになります。これが100%となると、自治体が使い道を決めることのできるお金がなくなってしまうことになります。
平成18年度 85.6%
平成19年度 89.7%
平成20年度 90.6%

◎市民1人にいくら使われているの?
皆さんが納めた税金は、都市基盤の整備や学校教育、福祉・子育て環境の充実など、さまざまな事業に使われています。
市民1人当たりの市税納付額・・・17万3,916円
「市民1人当たり、1年間に使われる合計額28万3,241円」
○福祉や子育て環境の充実のために(民生費) →86,651円
○防災対策、住民登録や市庁舎の維持管理などのために(総務費) →37,262円
○道路や公園の整備、まちづくりのために(土木費) →37,088円
○健康や医療対策、ごみ処理などのために(衛生費) →33,774円
○借入金の返済のために(公債費) →32,599円
○学校教育・社会教育施設の整備、文化財の保護のために(教育費) →29,981円
○市民を火災や水害などから守るために(消防費) →12,174円
○商工業・観光の振興のために(商工費) →6,321円
○農業・林業・水産業の振興のために(農林水産業費) →4,097円
○議会の運営などのために(議会費、労働費) →3,295円
市民1人に使われる合計額  283,241円
(平成20年度の決算額を、21年3月31日現在の人口196,916人で計算)

◎義務的経費の推移を見てみよう
義務的経費は、支出が義務付けられていて自由に減らすことができにくい経費で、人件費、扶助費、公債費がこれに当たります。支出に占める割合が高いと、自由に使えるお金が少ないため、財政の硬直化が進み、弾力的な運営が難しい状況にあるとされます。
●人件費
議員や各種委員の報酬、職員の給与など、勤労の対価として支払われる経費です。市では職員数の適正化と人件費の削減に努め、全会計の職員数のピーク時であった平成6年度の2,338人から、平成20年度までに462人の職員を削減しています。
【人件費と職員数】
職員数、人件費の順
H15 132人 2,027億円
H16 128人 1,991億円
H17 131人 1,961億円
H18 124人 1,910億円
H19 125人 1,896億円
H20 117人 1,876億円

●扶助費
生活保護費や児童手当、小児医療費助成、就学援助費などの経費です。高齢化の進展や少子化対策など、社会情勢に応じた福祉施策により逓増の傾向にあります。
【扶助費】
H15 84億円
H16 90億円
H17 94億円
H18 97億円
H19 101億円
H20 105億円

●公債費
公共施設を建設する場合などの財源として、国や県、民間金融機関などから借りた借入金の返済金とその利息です。借入金は、世代間の負担を調整する機能がありますが、将来負担額を増加させる要因にもなるので、借り入れは注意して行う必要があります。
【公債費と市債残高】
公債費、市債残高の順
H15 70億円 608億円  
H16 69億円 598億円  
H17 66億円 594億円 
H18 66億円 570億円 
H19 65億円 550億円 
H20 64億円 523億円

   
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#04: 〜響きあうまち・小田原〜市民がはぐくむ芸術文化の創造
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 市では市民の皆さんの長年の願いである、新しい市民ホールを建設するため、議論を重ねています。
 そうした中、「将来の芸術活動と市民の創作活動が両立できるホール」を実現しようとする、市民活動の機運が高まっています。
 新市民ホール建設応援イベントとして開かれる、「市民によるオペラ・ガラ・コンサート」もその一つ。
 市民一人ひとりの思いが、歌声となって響き渡ります。
問 文化交流課 電話0465-33-1706

●われら市民合唱団!
 市民による合唱団は、市の公募により集まった約180人で構成されています。そして、市民自らが運営にかかわり「市と市民の協働」により演奏会を実施します。中には、初めて合唱に挑戦したかたもいる、手づくりの活動は今年で4年目を迎えました。
 毎年9月に合唱団を結成し、3月まで、ほぼ週1回のペースで練習を重ねて本番の演奏会に臨みます。
 午後6時45分から始まる練習には、会社帰りにスーツ姿で駆けつけたサラリーマン、家事を済ませて参加するかた、「テノール」と「アルト」で仲良く参加のご夫婦や親子など、個性豊かな皆さんが思い思いのスタイルで集まります。年齢や立場を超えて集まる市民合唱団には小田原の草の根の芸術文化の息吹を感じます。

●歌うことは素晴らしい!
 「いろいろな地域の文化活動を見てきましたが、小田原の皆さんの活動に対する情熱は素晴らしいです。市内で開かれる市民文化祭などの作品・発表のクオリティーの高さがそれを証明しています」と、実行委員会副委員長の福井隆さん。
「芸術活動の盛んな地域では、そのホール専属の合唱団やオーケストラがあります。新しいホールが計画されていますが、建物だけではなく、その中に宿る文化も大切にしていきたいです」と、事務担当の鈴木利佳さん。
「まったくの素人の私が、世界的な指揮者のもとで歌うことができるということは、何物にも代えられない財産です」と、1年目から連続参加する、事務担当の稲子紀夫さん。
 「好きなことをやって、小田原のまちづくりにも貢献できるって、なんか得した気分ですよ」という皆さんの歌声が、小田原の芸術文化創造のうねりとなり花を咲かせます。

「4年間見つめてきた市民合唱団への想いを込めて」
合唱指導 富澤 裕先生
 立ち上げから合唱指導にかかわる富澤先生は「小田原の皆さんのコンサートを成功させたいという意識は練習からものすごく伝わってきます」と感慨深げに一言。
「今年の歌のテーマはオペラです。合唱する人には不慣れなジャンルの曲です。だからこそ、やりがいがあります。とことん楽しみたいですね」と、来たるべき3月7日に備えます。
 ユーモアあふれる巧みな話術に情熱的な指揮さばき。 2時間の練習は徐々に熱を帯び富澤先生の世界に引き込まれていきます。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
市民によるオペラ・ガラ・コンサート
■3/7日曜日午後2時〜 
■市民会館 大ホール 
チケット好評発売中!

“地元ゆかりのソリストも出演!!”
ソプラノ:菊地 貴子さん
バ  ス:飯田 裕之さん
ソリストとして出演する菊地さんは小田原市在住。 飯田さんは小田原市出身。このお二人をお招きして、本番のコンサートをより楽しんでいただくための特別企画を実施します。素敵な歌を交えながら、オペラの魅力やエピソードなどを、親しみやすくお話しいだだきます。

★★★★★★★★★★★★★★★★★
〜オペラへの誘い〜レクチャーコンサート
■日時 2月14日日曜日午後2時〜
■場所 市民会館 大ホール
■チケット 500円(高校生以下は無料)
■発売所 市民会館、井上楽器
★★★★★★★★★★★★★★★★★

曲目/●第一部 ビゼー「カルメン」より「ハバネラ」「闘牛士の歌」など
   ●第二部 ワーグナー「タンホイザー」より「歌の殿堂をたたえよう」など
チケット/3,500円(全席自由)
発売所/市民会館、伊勢治書店、井上楽器、大村楽器、ダイナシティウエスト4Fチケットぴあ、ベルジュ1Fインフォメーション、南足柄市文化会館
※チケットのお問い合わせは井上楽器(電話0465-24-0515)へ、託児が必要なかたは文化交流課へ。
主催/市民による小田原音楽フェスティバル実行委員会

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#05: 平成21年度 市民功労賞が決定! 栄えある賞は、このかたがたに
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 市民功労賞は、学術・文化・福祉・産業など市民生活のさまざまな分野において功績のあったかたにお贈りしています。今年度の受賞が次の皆さんに決まりました。
 贈呈式は1月10日日曜日に市民会館で行います。
問 文化交流課 電話0465-33-1707

○岸 忠義さん
 小田原地方の民俗芸能であり、国指定重要無形民俗文化財である相模人形芝居下中座の座長として、芸の伝承及び普及の活動に長年にわたり尽力し、また、後継者の育成にも努められ、地域の文化振興に大変貢献されています。
○(故)小瀬村 武二さん
 小田原市老人クラブ連合会会長、神奈川県老人クラブ連合会理事長を歴任し、長年にわたり老人クラブの活動を行いながら、地域の老人クラブの活性化を図り、また、明るい長寿社会の実現に寄与し、高齢者の生きがいや健康づくりに大変貢献されました。
○堀口 弘道さん
 小田原安全運転管理者会会長、神奈川県安全運転管理者連合会の委員として従事しながら、長年にわたり地域に根づいた活動を続け、地域・職域の交通安全推進団体の育成に貢献されています。
※この賞は、市民のかたがたからの寄附金をもとに設置した、小田原市ほう賞基金により運営しています。

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#06: おだわら情報 Odawara Information
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事業仕分け後の市の事業見直しの方向性
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問 行政改革推進課 電話0465-33-1305

事業仕分けの結果を踏まえた市の事業見直しの方向性をお知らせします。
去る10月3、4日に実施された本市の事業仕分け後、仕分けられた80の事業について、行政内で検討を行いました。
事業仕分けとは、仕分け人と呼ばれる外部の有識者の皆さんに、市の仕事の根本的な在り方を外部の目線で点検していただき、市の事務や事業の見直しの契機とするものです。
市では、事業仕分けの結果を参考に、平成21年11月現在の市の事業見直しの方向性を決定しました。
今後の予算編成や新総合計画策定などの過程において、見直しの具体化を図っていきます。

※80事業のそれぞれの見直しの方向性については、市ホームページをご覧いただくか、行政改革推進課へお問い合わせください。

■事業仕分けの結果(数字は事業数)
不要 24
民間で実施 4
国・県・広域で実施 5
市が実施するが改善を要する 46
市が現行どおり実施 1
計 80

■市の見直しの方向性(数字の事業数)
廃止 3
廃止方向で検討 6
民間での実施に向けて検討 2
広域的な取組みに向けて県に要望 4
改善の方向で検討 62
一年間休止 1
市が現行どおり実施 2
計 80
※なお、今回、事業仕分けの対象にならなかった事業についても、80事業と同様の視点で見直しを検討していきます。

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富士箱根伊豆交流圏市町村サミットを開催 〜県境を越えた観光連携策を推進〜
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問 企画政策課 電話0465-33-1239

11月19日木曜日に、足柄下郡箱根町で「第10回富士箱根伊豆交流圏市町村サミット」が開催されました。
これは静岡・神奈川・山梨県内の38市町村が、富士箱根伊豆地域を一つの圏域ととらえ、県境を越えた交流を進めるために実施しているもので、今年度は小田原市長が会長を務めています。当日は各市町村長が一堂に会し、3県の知事らをお迎えして、ロゴマークの発表のほか、観光連携施策の事例紹介・観光PR戦略の民間発表と意見交換が行われた後、加藤市長からさらなる観光施策の充実に向けたサミット宣言が発表されました。
そのほか、圏域内施設の優待利用を始める旨の報告や、地域の地場産品をPRするため、百貨店や旅行エージェントなどの関係者をお招きして内覧会を開くなど、第10回の節目のサミットにふさわしく多岐にわたる内容でした。
※S・K・Y・広域圏とは:静岡県(S)、神奈川県(K)、山梨県(Y)の頭文字を取り、富士箱根伊豆地域のことをS・K・Y・(スカイ)広域圏と呼んでいます。

■ロゴマークが決定しました
 富士箱根伊豆交流圏(S・K・Y・広域圏)のロゴマークを募集したところ、全国から424点の作品をお寄せいただき、構成38市町村による厳正なる審査の結果、茨城県水戸市のグラフィックデザイナー、小田倉 充さんの作品に決定しました。今後、パンフレットやポスターなどに使用し、圏域の魅力を内外に発信するために、幅広く活用していきます。

■S・K・Y・広域圏内の観光周遊に優待券をご利用ください
 S・K・Y・広域圏内の観光施設(全66施設)の優待利用を、1月1日から開始します。
 富士箱根伊豆交流圏のホームページ(http://www.3pref-sky.com/)から優待券をプリントして、入場券売り場などの窓口に持参すると、各施設の入場割引などが受けられます。優待施設にはロゴマークステッカーが掲示してあります。
※施設や優待内容などの詳しい情報は、ホームページをご覧ください。

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広報おだわら12月15日号(9ページ)の『太田治子氏 文学講演会』の会場は、市民会館に変更となりました。
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片浦中学校が閉校します〜最後の1年・最高の1年をみんなで作り上げましょう〜
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問 片浦中学校〈閉校事業実行委員会〉 電話0465-29-0134

■これまでの経緯
 片浦中学校は、少子化の影響などにより、著しく生徒数が少ない状況となり、子どもたちの教育環境を心配する声が上がりました。
 「片浦中学校をどうすべきか!」片浦地域の住民や保護者、学校関係者などが何度も話し合った結果、平成21年度をもって閉校し、片浦地域は城山中学校の学区とすることになりました。

■今年度の取り組み
 今年度は、片浦中学校の最後の年です。「最後の一年ではなく、最高の一年の創出を皆の手で」を合い言葉に、運動会の地域種目や学習発表会の「校歌を歌おう」など、卒業生、地域の皆さんと一体になって行事を盛り上げてきました。また、12月には地域への感謝を込めて全校地域清掃を行いました。
 2年生は、城山中学校の行事見学や保護者会参加など、統合に向けて生徒・保護者の交流をより深める取り組みを進めています。
■閉校事業
 片浦中学校卒業生や地域の皆さんによる実行委員会が中心となり、記念式典の開催、記念碑の建立、校歌合唱CDの作成、記念誌の発行などの閉校記念事業を企画しています。
 これらの事業は、打ち合わせを何度も開きながら、地域の皆さんの「手作り」により作り上げていきます。
 記念事業のフィナーレは3月13日土曜日の閉校記念式典&懇親会!
 片浦地域に居住しているかたのほか、卒業生で現在、他の地域にお住まいのかたも参加可能です。参加をご希望のかたは、住所・氏名・記念式典および懇親会参加の有無をご記入のうえ、1月29日金曜日までに、はがきでお申し込みください。
 併せて、2月下旬に発行予定の閉校記念誌を1,000円でお譲りします。ご希望のかたは、1月29日金曜日までに、現金書留でお申し込みください。
申込先:〒250-0024 根府川41 閉校事業事務局

片浦中学校閉校式典
 3月13日土曜日午後1時〜 片浦中学校体育館
●記念碑の除幕式 式典終了後
●懇親会   午後4時〜 
 ヒルトン小田原リゾート&スパ  会費3,000円

※閉校記念事業の情報は片浦中学校ホームページでもご覧いただけます。
http:www.ed.city.odawara.kanagawa.jp/kids/chuugaku/kataura

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『技人』発刊!〜小田原の“智恵” をつなぎます〜
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問 地域資源発掘発信事業実行委員会事務局(広報広聴室) 電話0465-33-1261

小田原には、古より数多くの「なりわい」が発達し、歴史と文化を彩り、人々の暮らしを豊かにしてきた“技”が今に伝えられています。
そうした“技”を持つさまざまな人物に焦点を当て、その人物像と生き様を発信します。
第1号は足柄刺繍作家の上田菊明さん、第2号は木象嵌師の内田定次さんです。50年、100年先まで継承すべき“小田原の歴史的資産”を、ぜひ、ご覧ください。
配布場所 広報広聴室、市内公共施設(マロニエ、いずみ、各支所・連絡所、図書館ほか)などで配布しています。

※地域資源発掘発信事業実行委員会は小田原二世会、小田原箱根商工会議所青年部、小田原商店街連合会青年部、社団法人小田原青年会議所、市で組織されています。

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■休日・夜間急患診療所の受診について /問 健康づくり課 電話0465-47-0820
 新型インフルエンザの流行などにより、休日・夜間急患診療所が大変込み合い、診察までの待合時間が長くなっています。お越しの際は、あらかじめご了承ください。
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#07: 【連載】尊徳道歌のこころ
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問 尊徳記念館 電話0465-36-2381

 二宮尊徳は、その70年の生涯において、600以上もの道歌や道句を遺しました。それらは、尊徳の日記や手紙、また尊徳が各地の村むらを立て直すために作った計画書(仕法書)などのなかに書かれています。
 人びとが、幸せな一生を送るためや、心を広く豊かなものにするための教えを盛り込んだものがほとんどで、読み書きを学んでいなかった人たちにも十分理解できるよう、分かりやすい言葉で作られています。
 複雑で難しい教えでも、古くから慣れ親しまれてきた三十一文字の和歌などの形にすれば、だれでも覚えやすく、一人で口ずさむことも、何人かで一緒に声を出して読むこともできます。そうした歌を、折りにふれ、ことに当たって、人びとが目にしたり、読んだりすれば、きっと心の戒めとして役立つと尊徳は考えたのでしょう。
 この連載では、12回にわたり、毎回一首づつ尊徳の道歌を取り上げ、作られた背景やそこに込められた「報徳」の教えなどについて紹介していきます。

尊徳道歌のこころ(1)
〈すべてが一体となって生まれる力〉
天地の 和して一輪 福寿草 咲くやこの花 幾世経ると

 いつのことでしょうか、たまたま尊徳の目についたのでしょう。まだ寒さの残る早春、冷たい土の上で、素朴だけれど力強い茎の上に、春の陽を受けて淡黄色の可憐な花を咲かせる一輪の福寿草。
 この花が、こんなに美しく咲いたのはどうしてでしょう。
 天の恵みである太陽の光や温度、適度の雨、あるいは空気、大地の中の養分や水分など、天地の恩恵が一体となって芽を出し、花が咲いたのです。
 この歌には「和合」という題が付けられています。「和合」とは、仲良くする、調和する、解け合う、混ぜ合わせるなどの意味ですが、「報徳」の教えでは「一円融合」と呼んでいます。
 つまりこの福寿草は、いろいろな条件が「一円融合」して咲いたのですが、このことは自然界だけに当てはまるというわけではありません。
 どこの家庭でも、どこの社会でもそうなのです。男の人と女の人、老いた人と若い人、貧しい人と豊かな人、売り手と買い手、社長と社員、物を作る人と使う人など、それぞれ立場の違う人、人格や個性の違う人、対立関係にあるような人たちが、一体となり和合することによって、よりよい家庭、よりよい仲間、よりよい職場、よりよい地域、よりよい社会が作られ、はるか先の未来までも美しく栄えてゆくのです。
 この歌は、そのようにすべてのものが「一円融合」して、よりよいものになることの大切さを教えているのです。
※協力/報徳博物館館長代理 齋藤清一郎さん

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#08: 【連載】市民力
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“手のことば、見ることば”が、はぐくむもの
さあ、あなたも一緒に「アイ・ラブ・ユー!」
明治8年に京都が始まりといわれる手話。現在は3,000〜4,000語が使われ、者の皆さんの中で一定の法則性を持つ言語となっています。
今年で11年目を迎えた社協土曜手話クラブでは、市聴覚言語障害者福祉会とボランティグループの協力で、小・中学生(新規クラス11人、継続クラス12人)が、福祉の心の育成と手話交流による障害への理解を深めています。
ボランティアで手話を教える磯崎美沙さん(大学1年)と齊藤さん(高校1年)は、同クラブの卒業生。健常者が障害者と触れ合うことの大切さを自ら実践します。
「例えば、『要するに』という言葉は『簡単に言うと』の動作に置き換えたり、雷がゴロゴロというときの『ゴロゴロ』を『光って』に変換して擬音語を使わないようにしたり、機転を利かせることが必要です」と優しい笑顔の磯崎さん。齊藤さんは「普通の会話をするときよりもさらに、顔の表情を豊かにして伝えることが重要なポイントですね」とにこやかに語り、それぞれが教える立場となって新たな自覚を持ちながら、熱心に語ってくれました。
2人に導かれて子どもたちも、あどけない表情の中に真剣なまなざしと身ぶり手ぶりがいっぱい。一人ひとりが、一生懸命に手話で話しかけています。
市役所で7月に行った『昼のミニコンサート・手話ソングの発表』は今年で10回目、来年3月の修了式では『ALICE'S MY STERIOUS DREAM』(受講生共同作品)と題し、手話朗読を行います。
「地域のかたと交流の輪を広げ、もっともっと手話になじんでいただけるよう頑張ります」(磯崎さん)、「発表会などを通じて、多くのかたに手話をPRしていきたいです」(齊藤さん)と、輝いたひとみで素直な思いを伝えてくれた2人。
「手のことば」「見ることば」とともに、情熱と思いやりを併せ持つ若き市民力は、障害者福祉の未来への扉を開き続けていきます。

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#09: キラリ☆若人!
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みなぎる可能性、描く夢、そして、奏でる未来。
このコーナーでは、若者たちの活躍する姿やメッセージをお届けします。

国際医療福祉大学
患者にとってのオンリーワンをめざしたい

大学であり、社会でもある? 。小田原保健医療学部(小田原キャンパス)の開設から4年目を迎えた同校は、常に“現場の視点”に重点を置き、医療と福祉・リハビリテーションの人材育成を目指しています。

看護学科2年科 竹村 真澄さん
横須賀から通う竹村真澄さんは看護学科2年生。「高校時代に入院したことで、医療関係に関心を持ちました。女性のイメージが強い分野ですが、遠慮せずに積極的に学んでいきたい」と意気込みをのぞかせ、「これから本格的な実習が始まりますが、支え合いの心を忘れず、取り組みます。保健師も視野に入れていきたいです」と、のんびり屋を自称する中に、確固たる信念をうかがい知ることができました。

理学療法学科3年 野地 剛史さん
理学療法学科3年生・野地剛史さんは生まれも育ちも生粋の小田原人。剣道、野球に励んだことがきっかけで、選手をサポートする側の立場を志す決意をしました。「実習の機会が増えて思うのは、患者さん一人ひとりに合った的確なケアを、ということです。処置技術の向上とともに、コミュニケーションの重要性も強く感じました。
今後も、さまざまな経験を積み重ねていきます」。

作業療法学科1年 平林 沙也佳さん
「進路動機は、高校時代に部活動でひざを痛め、その手術後にモノを使うリハビリを経験したことです」と話すのは、作業療法学科1年生の平林沙也佳さん。長野出身。「授業は大変ですが、暖かくて住みやすい小田原で、地域交流の家庭訪問ボランティア活動を通じて人と接することの楽しさを知りました。身体障害者のかたや、ご年配の皆さんの生活の質を守るため、リハビリをお手伝いしていきたいですね」。

サークル活動など、充実した学校生活を送る3人。それぞれの分野のエキスパートを目指すその姿は、患者にとっての“オンリーワン”の存在の大切さを物語っていました。

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#10: 地産地消 小田原のおいしい果物 一日のスタートをさらにフレッシュに!!“朝フルーツ”してますか?
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バランスの取れた食事をしていますか? 中でも野菜不足、果物不足になっていませんか?果物に含まれる栄養素には体の免疫力を高めるビタミンCなどが含まれています。果物は朝に食べると特によいといわれています。小田原産のおいしい果物でこの冬を元気に乗り切りましょう。
問 農政課 電話0465-33-1491

■自然の恵み、今が旬のフルーツ
朝は食欲も、ゆっくり食べる時間もない…というかたも“朝フルーツ”ならどうでしょうか。
農林水産省の「食事バランスガイド」によると、健康的な生活を送るためには一日約200グラム(みかんだと2個程度)の果物を摂取する必要があるそうです。風邪やインフルエンザの流行など、何かと不安なこの季節。体によいビタミンCを含む食品が効果的!
市内で栽培される果物は、今旬を迎えるものが盛りだくさん。
忙しい朝でも、果物ならば手軽で簡単。おいしくて、その上免疫力も高められる、いいことづくめの地場産フルーツを食べない手はありません!

ビタミンCが豊富ないちご。ハウスいちごはこれからが最盛期
栢山、富水、曽我地区などではビニールハウスを活用したいちごの栽培が盛んに行われています。12月から出荷が始まり、5月中旬まで味わい楽しめます。主に紅ほっぺ、さちのかの2品種が栽培されています。甘さがほしいときはハチミツをちょっとかける、また、ミルクとの相性もぴったりです。
ちなみに、いちご100グラムあたりに含まれるビタミンCは、なんと、みかんの約2倍! 食物繊維も豊富です。
「いちごを育てながら環境とのかかわりを強く感じています。最近は環境に配慮した栽培に取り組み、毎日、病害虫とにらめっこ。受粉に使うミツバチが最近は不足していて確保するのが大変。養蜂家のかたも深刻な状況にあります。これも環境問題と関係あるのかも知れません」と話すのは、いちご農家・小清水淑江さん(蓮正寺在住)。

みかん・キウイフルーツで冬こそビタミンCを積極的に!
年間11,000トン前後の生産量を誇る、小田原を代表する作物・みかん。これを市民1人当たりに換算すると1人55キログラムという驚異的な数字になります。
また、みかんに代わる果樹として栽培され始めたキウイフルーツ。面積こそ少ないものの、生産量は増えています。
どちらも収穫後、追熟させるため、1月から最盛期を迎えます。

■農業は子どもを育てるのと同じ
昨年、キウイフルーツで神奈川県議会議長賞を受賞した秋澤芳雄さんは、年間を通して、さまざまな果物の生産を手掛けています。
「よいものができたらうれしい。自分の子どもみたいだね。直売もしているけど、市場へも出すよ。自分の作物がどれくらいの値で競り落とされているか気になるね」と話します。
秋澤家は10人家族で、さらにタイからの研修生も受け入れ、とてもにぎやか。農業の大変さについて伺うと、「温暖化のせいかな、最近はハクビシンやタヌキ、病害虫も多い。でも農業は楽しいよ。要は考え方次第だね」と終始笑顔で答えてくれました。
秋澤さんは足柄地区農業経営士会会長でもあり、各種農業体験会を開催し、子どもたちに食の大切さを伝えています。「親御さんから、好き嫌いがなくなったと聞くとうれしいね。自分で収穫する、そういった体験は大人になっても心に残るもんだよ」。家で食べるほとんどのものは自給自足。
「その時期に取れるものを食べる。旬のものを食べて、体のコンディションを整えないと。農家に休みはないからね」。熱い想いと、旬の恵みが、寒さも風邪も吹き飛ばします。

料理の名わき役 小田原のレモン
「小田原でレモン?!」と驚くかたもいるのでは?
みかんと同様に、大窪、早川、国府津、片浦地区などで栽培されています。中でも「片浦レモン研究会」は農薬を使用しない、もしくは極力使用しない安心・安全のレモン作りに取り組んでいます。皮まで使えるので、お菓子作りにも最適。レモンは洗って輪切りにしてハチミツに漬け込む『ハチミツレモン』で保存しても。寒い冬はお湯割りでどうぞ!

■地域の農業をもっと元気に
“身土不二”とは、人は住んでいる地域の風土や環境と密接にかかわりがあり、その自然に適応した作物を摂取する事で健康的に生活できるという意味です。小田原は自然が豊富で地元の野菜や果物などが身近にあります。地域に根付いた農産物をいただく。それは体によいだけでなく、地域の農業を元気にすることにもつながります。地域内を駆け巡る、循環の輪をみんなで作っていきましょう。

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地産地消で「強いカラダ」を
富水小学校 栄養士 田邊友美さん
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“医食同源”といわれるように、健やかに生活するためには朝ごはんに限らず、普段の食事がとても重要です。
おいしくて栄養満点の給食作りに奮闘している田邊さん。「年間を通して、給食には地元の食材が登場します。下中たまねぎ、小松菜、さといも、お米、みかんなど。キウイフルーツは追熟してもらい、手でもむけるぐらい軟らかくしてもらっています」と地場産食材へのこだわりを話します。
「給食は、生きた教材。この野菜は小田原で作られているもので、農家のかたが丹精込めて育ててくれたから大事なんだよ、生き物の命をいただいて、自分の命をつないでいるんだよ。だから、いただきます、と言うんですよと教えています。ほうれん草は夏ものと比べ、冬ものの方が断然栄養価が高く、味もいいし、色もきれい。旬を逃さず、地物を扱った方が、新鮮で経済的ですね」。

■神奈川県と環境保全型 農業推進運動協定の締結
県とJAグループ神奈川では、環境保全型農業推進運動を展開しています。この運動は、化学合成農薬や化学肥料の使用量を少なくした栽培方法を実践し、‘環境に優しい農業を進める宣言’をした生産者団体と知事が協定を結び、環境に優しい農業を推進しています。
現在市内では12団体(今年度は新たに、みかんの木オーナー会、片浦レモン研究会)が認定を受けています。

■果実品評会を今年も開催
1月23土曜日、24日日曜日の2日間、ダイナシティウエストで、果実品評会の出品物を展示します。今回展示するのは、みかん・キウイフルーツ・いちごの3品目。地元の農家が大事に育てた自慢の逸品が揃います。

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#11: 連載 ウォーキングタウン小田原
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問 観光課 電話0465-33-1521

「国府津・曽我丘陵ウォーキングコース」
国府津から曽我丘陵を尾根伝いに曽我の里へ。みかんや梅の香りを感じながら、相模湾や富士山、足柄平野などの眺望を楽しむ風光明媚なコースです。このコースからの富士山の眺めは、「関東の富士見百景」にも選ばれています。

<距離/約11キロメートル、所要時間/約2時間50分>JR国府津駅→眞楽寺→菅原神社→光明寺(上ノ山農道入口)→上ノ山農道→西山農道(途中、休憩所があります)→五国峠農道(五国峠碑)→上町隧道→曽我の里散策コースに合流→一本松跡→六本松跡→伝曽我祐信宝篋印塔→城前寺→宗我神社→瑞雲寺→中河原梅林→梅の里センター→ JR下曽我駅
「曽我の里散策コースは、来月号で詳しく紹介します。」

☆現在、六本松跡〜伝曽我祐信宝篋印塔の間で農道工事を行っています。工事区間については、迂回路を通行してください。

●菅原神社
学問の神菅原道真公を祀っています。「国府津の天神さん」と呼ばれ、古くから地域の鎮守として長い歴史を見守ってきました。境内には曽我兄弟の隠れ石や市の天然記念物のムクノキがあります。1月25日月曜日には初天神が行われ、多くの参拝客でにぎわいます。
●曽我梅林
別所、原、中河原の3つの梅林からなり、富士山と箱根の山々を背景に、約3万5千本の白梅がいっせいに咲き誇ります。今年は1月30日土曜日〜2月28日日曜日に「梅まつり」が開かれ、郷土芸能の寿獅子舞(ことぶきししまい)や、流鏑馬(やぶさめ)など、さまざまなイベントが行われます。
●宗我神社
旧曽我郷六ヶ村の総鎮守。曽我郷を拓いた宗我都比古命を祀っています。小田原北条氏の時代から小田原城の鬼門守護の神社とされていました。

ウォーキングタウンおだわら散策マップ
小田原内の歴史や自然を散策できる11コースなどを分かりやすく紹介。
観光課、小田原駅観光案内所のほか、小田原アリーナ、各支所・連絡所などでの公共施設で配布しています。
https://www.city.odawara.kanagawa.jp/kanko/Leisure/walking/walkingcourse.html

一緒に歩きませんか
■ウォーキングタウン小田原・市民ウォーク
今回紹介したコースを歩きます。
 日時:2月13日土曜日午前9時〜12時ごろ
 定員:60名(先着順)集合:午前8時40分(JR国府津駅前)
 申込:観光課へ

■小田原ガイド協会企画ガイド
曽我梅まつり(丘陵コース・里コース)
 日時:1月30日土曜日・2月の毎週土曜日・
   2月14日日曜日・21日日曜日午前9時〜10時40分の電車到着ごとに随時出発
集合:JR御殿場線下曽我駅前
問 NPO法人小田原ガイド協会 電話0465-22-8800

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表紙の言葉「相模湾の日の出」
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相模湾に面して約22キロメートルの海岸線を有する小田原には、たくさんの日の出スポットがあります。
凛と張りつめた寒さの中、だんだんと変わる空の色。水平線に出てきた太陽は、空に上がるにつれて丸くなります。美しく降り注ぐ光に1年の無事を祈る、心新たな喜びの瞬間です。
御幸の浜海岸では、毎年恒例の新春初泳ぎを前に、輝く海原に浮かぶ漁船が新年の幕開けを彩ります。

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広報おだわら January.1,2010 No.1002
【発行】小田原市
【編集】広報広聴室
Copyright(C),1.2010 City of Odawara.
〒250-8555  神奈川県小田原市荻窪300番地
(TEL)0465-33-1261
(FAX)0465-32-4640
○「広報おだわら」1日号は自治会配布、15日号「おだわらいふ」は新聞折り込み。
市役所、支所・連絡所、マロニエ、小田原駅、郵便局などでも配布しています。
○小田原市の市外電話番号は0465です。
https://www.city.odawara.kanagawa.jp/
広報おだわらは、資源保護のため再生紙を利用しています。

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11月1日現在 小田原市の人口198,499人 78,141世帯
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