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広報おだわら 第1042号

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広報おだわら 第1042号

平成23年9月1日 発行

#01:遺跡は先人たちの知恵袋
#02:無尽蔵プロジェクト シマネとライブのまちづくり
  「小田原映画祭」 「小田原城ミュージックストリート」 市民の力で今年も盛り上げます!
#03:身のまわりの危険と安全を正しく理解しよう!
#04:あなたも主役!市民による文化祭
#05:おだわら情報 今月の笑顔
#06:〈連載〉市民力 
#07:〈連載〉おいしい小田原いただきます
#08:〈連載〉駅のある風景


PDF版

テキスト版

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#01:遺跡は先人たちの知恵袋
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小田原の遺跡を知り、保護にご協力を
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【問】 文化財課 電話 0465-33-1715
小田原には現在、中里遺跡や小田原城跡など279か所の遺跡(埋蔵文化財包蔵地)が確認されています。平成23年度の調査では、歴史的に重要な古墳時代前期の「銅鏃」と「銅鏡」が発見されました。かけがえのない大切な
遺跡を保護するため、ご理解とご協力をお願いします。

┃遺跡とは┃
 遺跡は、先人たちが残した生活の痕跡であり、小田原の歴史を語る貴重な文化財です。私たちは、発掘調査などから遺跡のようすを知ることによって先人たちの知恵を学び、現代に生かすことができます。まさに遺跡は、先人たちが残してくれた生活の知恵袋ともいえるでしょう。
 このように貴重な文化財である遺跡を、私たちは後世に伝えていかなければなりません。
 遺跡は、一度壊れてしまうと二度と元には戻らないことから、分布図に示した遺跡内で土木工事などを行う場合、計画の段階から早めに文化財課へご相談いただくようお願いします。

┃遺跡の取り扱いについて┃
 遺跡内で土木工事などを行う場合、文化財保護法により、工事着手の60日前までに市文化財課を通じて県教育委員会へ届け出ることが定められています。このとき計画した工事が遺跡に影響を及ぼす場合には、事前に試掘調査を実施します。
 その結果、遺跡への影響が避けられないと判断されると本格調査を行うことになります。

┃試掘・本格調査について┃
 試掘調査は、遺跡の内容などを確認する小規模な調査を、数日間で行うもので、事業者の費用負担はありません。
 本格調査は、工事によって遺跡に影響を及ぼす範囲を対象として行うもので、その費用は事業者負担が原則ですが、個人が自己住宅を建設するなどの場合は、事業者の費用負担はありません。
 
┃国指定史跡の取り扱いについて┃
 小田原城跡などの「国指定史跡」は、遺跡の中でも、歴史・学術上価値のあるものとして、将来にわたって保存が図られています。その現状を変更する場合や保存に影響を及ぼす行為を行う場合は、文化庁などの許可が必要となるなど、通常の遺跡よりも非常に厳しい規制がかかっています。内容によっては、許可が得られない場合もありますので、計画の段階から早めの相談をお願いします。

(1)羽根尾貝塚から発見された縄文時代前期の土器(県指定重要文化財)
(2)曽我谷津岩本遺跡の縄文時代後期の柄鏡形敷石住居跡
(3)千代寺院跡(千代廃寺)に使用された古代瓦の出土状況
(4)弥生時代中期の中里遺跡で発見された堅穴住居跡
(5)北条幻庵屋敷跡に関連すると考えられる堀(久野沢尻遺跡)
(6)小田原駅前で発見された古代の大型掘立柱建物跡群(愛宕山遺跡)
(7)小田原用水から町屋に引き込んだ竹製の管(城下筋違橋町遺跡)
(8)三の丸幸田口跡の堀から発見された16世紀の漆塗りの弓
(9)江戸時代の一分判金(1両の1/4)と土製模造品(城下欄干橋町遺跡)
(10)復元的整備の完了した小田原城馬出門、二の丸を守る重要な門
(11)石積側溝を伴う戦国時代の道路(三の丸大久保弥六郎邸跡)
(12)江戸時代初期に江戸城の石垣を切り出した丁場(早川石丁場群)

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文化財課 学芸員 吉田千沙子
 遺跡は、私たちの祖先がどういった生活をし、その場所がどのように利用されていたのかを知ることのできる貴重な財産です。着実に引き継いでいくためには、市民の皆さんのご理解とご協力が何よりも必要です。
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発掘調査Q&A
Q:発掘調査は、どのくらいの費用と時間がかかるの?
A:発掘する遺跡によって異なりますが、調査費用の平均は小田原城周辺で1平方メートル当たり5万円、そのほかの地域で2~3万円前後です。また、調査面積100平方メートル程度で2か月前後の期間がかかっています。
Q:発掘調査の結果によっては、工事ができなくなることがあるの?
A:ほとんどの場合は、発掘調査によって写真や測量などで遺跡の記録を残した後、予定通り工事が行われています。ただし、重要な遺構などが発見された場合には、工事位置の変更や盛り土を行うなど、その保存について別途協議していただくことがあります。
Q:発掘調査で出土した遺物は、誰のものになるの?
A:出土した遺物は、遺失物として警察署へ届け出ます。そして、県教育委員会で文化財と認定されると、発見者および土地所有者に通知されます。出土した遺物は、その後、県に帰属することになり、市教育委員会が保管することになります。
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平成23年度 発掘調査 古墳時代前期の銅鏃と銅鏡が出土
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文化財課 学芸員 土屋了介
 私たちの足元には貴重な遺跡が埋まっています。発掘調査などで得られた文化財を有効に活用し、小田原の文化を発展させることが、今を生きる私たちの役目です。ほんの一例ですが、ここでは今年度に発掘された銅鏃と銅鏡をご紹介します。
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┃銅鏃┃
 銅鏃は、矢の先端部に取り付ける銅製の鏃で、府川諏訪ノ前遺跡第Ⅲ地点から4点出土しました。この銅鏃は、一緒に出土した土器から古墳時代前期(3世紀後半~4世紀)のものと考えられます。銅鏃の出土は、市内で4か所めとなります。
 銅鏃は、銅を溶かし鋳型に入れて造られ、長さ5.6センチ、幅1.3センチの大きいものから長さ3.0センチ、幅1.0センチの小さいものまで、大きさはさまざまです。
 府川諏訪ノ前遺跡では、昭和41年の発掘調査の際にも5点の銅鏃が発見されており、これまでに9点が出土しています。このように多数の銅鏃が出土した遺跡は、県内でも例がありません。
 銅鏃は、実用品ではなく何らかの祭祀に伴って使われたと考えられることから、9点もの銅鏃が出土した府川諏訪ノ前遺跡は、祭祀性の強い特殊な遺跡ではないかと推定されます。当時、大変貴重であった銅鏃などの金属製品を手に入れることができた有力者が、この遺跡に深く関わっていたと考えられます。

┃銅鏡┃
 銅鏡は、別堀前田遺跡第Ⅰ地点の古墳時代の溝から出土しました。直径10.4センチの小型の銅鏡で、くちばしを開けた鳥らしき文様と、乳と呼ばれる円形の突起が交互に6個ずつ飾られています。鳥の文様や乳の特徴から、古墳時代前期に日本で造られた製品と推定され、市内では4か所めの出土になります。
 銅鏡の多くは、古墳の副葬品として発見されますが、市内の事例は、いずれも森戸川右岸の直径約1.5キロの範囲に集中しており、住居跡や溝といった集落内やその周辺から発見されています。
 類似した文様の銅鏡は、東海地方や関東地方内陸部の古墳からも出土しています。永塚・千代・高田周辺はこれらの地域との政治的・経済的な結びつきがあったことが推察され、さまざまな地域の人々との交流によって小田原が発展したようすを、出土した銅鏡から垣間見ることができます。

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出土品などについて、もっと知りたい場合には…
 発掘調査で発見された遺物の一部については、展示や冊子として公開しています。
● 小田原市郷土文化館常設展示
● 「最新出土品展」(11月11日~27日、かもめ図書館)
● 「遺跡調査発表会」(11月27日、かもめ図書館)
● 小田原の遺跡探訪シリーズ(小田原市郷土文化館、文化財課窓口にて配布中)
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史跡小田原城跡の魅力を高めるために御用米曲輪の史跡整備に着手します
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江戸時代の特色がよく残されている小田原城址公園。国指定史跡としての整備も徐々に進んでいます。平成23年度からはいよいよ御用米曲輪の史跡整備に着手します。
【問】文化財課 電話 0465-33-1718

御用米曲輪の史跡整備
 御用米曲輪の整備は、3年程度に分けて実施することになります。平成23年度の整備内容としては、旧城内野球場の観覧席など曲輪の形をわかりにくくしている構造物を撤去するとともに、その下に残されている土塁や建物跡の遺構の状況などを確認するために発掘調査を行います。

緑との共生を図りながら
 御用米曲輪の整備を行うに当たり、史跡と緑との共生を図るうえで樹木をどのように扱っていくか、史跡小田原城跡調査・整備委員会に植栽専門部会を設置して、専門家や市民代表の皆さんに検討していただいています。
 平成23年度の整備工事は、その議論に基づいて次のように進めていきます。
 北東側の土塁の一部のクスノキについて、観覧席を撤去しても倒れないように、植栽専門部会の立ち会いのもと、枝の剪定を行います。また、北西側の土塁の観覧席を撤去する際に自立が難しいマツについては、やむを得ず伐採します。このほか、城内弓道場西側に植えられている生け垣などについても、曲輪の形を明確にするとともに、景観を整える目的で除去します。
 なお、北東側の土塁上のクスノキについては、発掘調査の結果などと合わせたうえで、再度植栽専門部会であり方を検討していきますが、その内容は市民見学会を開催するなど、市民の皆さんにお知らせしていきます。

史跡整備へのご協力を
 平成23年度の工事は、9月末から10月初めに着手する予定です。なお、工事を行うに当たり、安全性の確保などのために仮囲いを設置します。そのため、現在お使いいただいている、弓道場から北入口までの土塁上の通路は、史跡整備が完了するまでは通行するこ
とができなくなります。ご迷惑をお掛けしますが、ご了承ください。
 工事着手や仮囲い設置、市民見学会の開催など、日程が決まりましたら、随時、市ホームページや現地の立て看板でお知らせします。

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#02:無尽蔵プロジェクト シマネとライブのまちづくり
  「小田原映画祭」 「小田原城ミュージックストリート」 市民の力で今年も盛り上げます!
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無尽蔵プロジェクトの一つとして、映画や音楽などの市民に身近な文化を通じて、
小田原のまちが感性豊かな文化都市として発展していくことを目指す「シネマとライブのまち」。
その大きな取り組みである「小田原映画祭」と「小田原城ミュージックストリート」が開催間近です。

問い合わせ
小田原映画祭実行委員会 電話090-7214-6401
小田原城ミュージックストリート実行委員会事務局(文化政策課内)電話0465-33-1703

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CINEMA シネマ
第5回 小田原映画祭 シネマトピア2011
9/24土曜日~10/2日曜日
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(1)9月24日 午後5時30分~9時
「小田原城銅門野外上映会とオープニングセレモニー」(雨天時は三の丸小学校アリーナ)

上映作品:「陰陽師」
ゲスト:原作者で小田原出身の小説家夢枕獏さん、阿藤快実行委員長ほか
応募方法:住所、氏名、電話番号、同伴者(1人まで)の氏名を記入し、往復ハガキで。先着200人。
あて先:〒250-0815 小八幡4-6-14 小田原城銅門上映会係

(2)10月2日
「ショートフィルムコンテスト」上映:小田原コロナシネマワールド
授賞式:ダイナシティ
 第1回映画祭から続けている、若手映画監督の人材発掘と育成を目指したコンテストです。

(3)9月24日から
「前回コンテスト受賞監督 最新作ロードショー公開」
 南足柄市出身の勝又悠監督の劇場デビュー作『はい!もしもし、大塚薬局ですが』が映画祭期間中にあわせてロードショー公開されます。

(4)9月30日・10月1日
「名作・話題作の上映」
 小津安二郎監督特集「麦秋」「東京物語」「彼岸花」「秋刀魚の味」のほか、小田原ゆかりの作品を一挙上映します。

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小田原映画祭を運営する特定非営利活動法人 おだわらシネマトピア
 小田原映画祭を企画し始めた頃に東日本大震災が発生し、「開催してもいいものか」と大変悩みました。しかし、私たちの団体ができることは、映画で元気を取り戻すことだと考え、開催することにしました。
 小田原映画祭の醍醐味は、「野外上映会」と「ショートフィルムコンテスト」。特に、銅門での「野外上映会」は、幻想的な雰囲気が漂い格別です。
 全国で映画館が減少する中、映画に携わる若手を応援し、いろいろな年代のかたが映画に親しんでもらえるように、今後も小田原映画祭を続けていきたいと思います。
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LIVE ライブ 第5回 小田原城 ミュージックストリート
10/16日曜日 午前10時30分~午後5時
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 小田原駅周辺のストリートがライブ会場に変わる楽しい1日。今年もアマチュアミュージシャンを中心に、100組もの出演者があらゆるジャンルのライブパフォーマンスを繰り広げます。
 フォークやロック、ポップスといった音楽の生演奏のほかにも、ダンスや民族舞踊などもあります。

 会場
小田原城址公園、小田原駅東口ペデストリアンデッキ、小田原地下街、北條ポケットパーク(錦通り)、ナックビル前(お堀端通り)、アプリ前(ダイヤ街)、おしゃれ横丁、東通り商店街、三の丸憩いの広場などのほか、飛び込み参加も可能なフリーステージも用意する予定です。

※東通りでは「おいしいもの横丁のうまいもん祭り」、そして城址公園では「ふるさと食の祭典2011」が同時開催され、今年もにぎやかな小田原城ミュージックストリートです。

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SHISEI~至誠・市政~ 「北条五代」を、表舞台に 小田原市長 加藤憲一
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どんなまちも、さまざまな時代における人の営みやまちづくりの集積の上に、現在の姿があり、受け継がれた文化が有形無形にまちの個性を形作っています。小田原はその集積に関わる時代ごとの要素が特に多彩で、例えば小田原城周辺を少し歩くだけで、実にさまざまな歴史の遺産に触れることができます。史跡や建築物など今日まで形に残っている遺産もさることながら、小田原ならではの多彩な「なりわい」や、暮らしの中の知恵や文化など、私たちが日頃当たり前のように思っている無形の遺産もまた、現代の私たちに大きな恩恵をもたらしているものであり、その意義や価値はしっかりと評価されねばなりません。
それらのルーツはさまざまですが、その多くをこの小田原に根づかせた時代は、やはり北条の時代でありましょう。北条といえば、武略と狡猾さで成り上がった戦国武将のはしり、最後は「小田原評定」のあげくに秀吉率いる大軍に滅ぼされた、とのイメージがこれまでありました。しかし最近の研究などでは、実に優れた領国経営を行ったことが次第に明らかになっています。
この春から、朝日新聞出版の季刊誌「小説トリッパー」に、「北条五代」の連載を始められた小説家の火坂雅志さんは、私との対談や講演会などで、次のように語られています。「武田・今川・上杉という強大な戦国大名に囲まれながら、五代にわたって領国を拡大すると共に民を安寧に治め、親兄弟同士の諍いもなく、また小田原城下には商業を起こし、ものづくりを集積し、文化を育てるなどしながら、地域経済を興した。京の都の人口が当時20万人と言われるが、小田原城下には10万人が住んでおり、まさに第二の都とも言うべきまちを創り上げた」。その基礎には、当時五公五民、あるいは六公四民といわれた租税を、四公六民として民を安んじたこと、医療・福祉的な策を手厚くするなどの善政を敷いたことが挙げられています。つまり、減税、殖産興業、経済振興、文化奨励などを集中して行った領国経営であったわけで、今日においても十分に学ぶべき点がありますし、何より当時の小田原に育った技術や文化が、今の小田原にも受け継がれているのです。
この北条五代を顕彰し、学び、これからのまちづくりに生かすべく、9月23日、北条に縁のある全国の市町が集まり「北条五代観光推進協議会」がスタートします。当日は、火坂さんらによる講演やシンポジウムも予定されており、文字通り「北条五代」の旗揚げとなります。小田原を挙げて、盛り上げていきましょう。

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#03:身のまわりの危険と安全を正しく理解しよう!
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3月11日の東日本大震災やそれに伴う原発事故により、私たちは地震や津波、放射能について不安を抱いています。今こそ、正確に情報を理解することが重要です。ここでは、放射能と、酒匂川の上流にある三保ダムの地震に対する安全性についてお答えします。

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1 放射能について
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【問】環境保護課 電話 0465-33-1482

Q: 放射能とは、どんなもの?
A: 「放射能」とは、放射性物質が「放射線を出す能力」のことを言います。「放射性物質」とは、放射線を出している物質(放射性ヨウ素、セシウム、ストロンチウム、プルトニウムなど)を言います。 「放射線」とは、放射性物質から出る粒子線(アルファ線やベータ線)や電磁波(ガンマ線など)のことです。放射性物質が人体の外部にあり、体外から被ばくする場合を「外部被ばく」、放射性物質が身体の内部にあり、体内から被ばくする場合を「内部被ばく」と言います。アルファ線やベータ線は貫通力が弱いため、外部被ばくの影響を調べるにはガンマ線を測定します。

Q: 身近なところに放射能は存在するのですか?
A: 私たちは、日常生活を送るうえで常に放射線を受けています。宇宙から降り注ぐ放射線(宇宙線)や天然の放射性物質からの放射線、さらに食べ物からも発せられ、私たちの身の回りにはいろいろな放射線があります。これらを総称して「自然放射線」といいます。また、人間の身体の中には、体重60キロの人で約7,000ベクレルの放射性物質があるといわれています。

Q: 放射線量の基準値って何?
A:  国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告では、平常時には年間1mSv[ミリ・シーベルト](=1,000μSv[マイクロ・シーベルト])以下、緊急事態期には年間20~100mSv以下、事故収束後の復旧期には年間1~20mSv以下とされています。
※現在は、緊急事態期の20~100mSvの一番厳しい20mSvが採用されていますが、将来的には年間1mSv以下まで戻すための防護策が講じられる予定です。
● 学校のグラウンド利用…福島県に対し、学校グラウンド利用制限に係る暫定規制値を1時間当たり3.8μSv以下と勧告しています。
※当初、上限を年間20mSvとしていましたが、現在は「年間1mSv以下を目指す」とし、線量を下げる取り組みを進めています。

Q: 小田原市の状況はどうなっていますか?
A:  大気については、5月30日から8月9日まで幼稚園、保育所、小・中学校、公園など計115か所(243地点)で地表から、5センチ、50センチ、1メートルの高さで測定し、 1時間当たり0.03~0.14μSv(マイクロシーベルト)となっています。
 水道水については、3月23日から毎週測定し、不検出となっています。
 また、県が測定した農林畜産物(原乳、しいたけ、梅、ほうれんそう、たまねぎ)、魚介類(あじ、さば、いわし、あゆなど)、農産地土壌(水田土壌中の上限値は1キログラム当たり5,000ベクレル)の検査では、放射性物質は不検出もしくは暫定規定値を大きく下回っています。なお、今年産の茶については、暫定規定値を上回る放射性セシウムが検出されたため、出荷停止の措置がとられています。
※県の調査では、セシウムは4月5日、ヨウ素は4月22日以降、ちりや雨からは不検出であり、現在観測されているのは、それ以前のちりや雨の影響と考えられます。

参考:厚生労働省食品安全部長通知による暫定規制値(平成23年3月17日付け)

原子力施設等の防災対策に係る指針における摂取制限に関する指標値

飲用水 牛乳・乳製品/放射性ヨウ素300 乳幼児用は100/放射性セシウム200
野菜類/放射性ヨウ素2,000 根菜・芋類を除く/放射性セシウム500
穀類 肉・卵・魚 その他/放射性ヨウ素―/放射性セシウム500
(単位:ベクレル/kg)

実効線量当量(単位:マイクロシーベルト)
人工放射線
6900 胸部X線コンピュータ断層撮影検査(CTスキャン)(1回)

1000 一般公衆の線量限度(年間)(医療被ばくは除く)

600 胃のX線集団検診(1回)

50 胸のX線集団検診(1回)

自然放射線
10000 ブラジル・ガラパリの放射線(年間・大地などから)

2400 1人当たりの自然放射線(年間・世界平均)
(宇宙から380、大地から480、食物から240、空気中のラドンなどから1,300)

800~1,200 国内の自然放射線(年間・県別平均)

190 東京・ニューヨーク航空飛行機(往復)(高度による宇宙線の増加)

日本の1人当たり自然放射線(年間)(単位:マイクロシーベルト)
● 宇宙から:300
● 大地から:400
● 食物から:400
● 空気中のラドンから:400
● その他に医療被ばく:2,250
資源エネルギー庁・文部科学省の資料をもとに作成

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2 三保ダムの安全性について
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【問】建設政策課 電話 0465-33-1529

Q: 三保ダムはどの程度の地震まで耐えられるの?
A: 三保ダムは、国が定めた基準に従って設計し、関東大震災クラスの地震(マグニチュード7.9)が相模湾で発生した場合の地震力を考慮し、さらに十分な安全性を確保するよう設計・施工・管理を行っています。今回の東日本大震災は、マグニチュード9という巨大地震でしたが、震源に近く、大きな揺れを観測した岩手・宮城・福島の各県でも、河川法のもとに管理されているダムでは、異常は見つかっていません。
Q: ダムの近くに神縄・国府津― 松田断層があるが、決壊などの危険性は?
A: 三保ダムの建設に当たっては、断層や地質に関する綿密な文献調査と現地調査を実施し、活断層や弱い地質を避けて良好な地盤を選定し、ダムの位置を決めています。また、三保ダムは底幅が587メートルもある非常にゆるい斜面勾配のダムなので、「決壊」というような壊れ方をする可能性は極めて低いと考えられています。通常、震度4以上の地震が発生した場合には、速やかに点検を行い、万が一、異常が見つかった場合には、貯水池の水をダムから放流して水位を下げる措置をとります。ダム底部にも放流設備があり、貯水池の水を空にすることもできます。

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三保ダムの概要
堤高95.0メートル、堤長587メートル、総貯水容量6,490万立方メートルの土質遮水壁型ロックフィルダムで、昭和53年から貯水を開始しています。
※ロックフィルダム…土や岩石などの自然材料を使用して造られたダム

Q: ダムの管理体制はどうなっているの?
A: 三保ダムの管理は24時間体制で監視しています。また、ダムの中には監査廊と呼ばれる通路があり、ダム内部からも異常がないかを点検しています。
Q: 今回の地震を踏まえ、ダムの耐震診断等は行わないの?
A: ダムの耐震性については、設計の段階から十分に安全を見込んで建設しました。今回の大震災を踏まえ、耐震基準の見直しなどダムの安全性に関わる国の動向を注視し、対応していきます。

三保ダムに関する問い合わせ先 酒匂川水系ダム管理事務所 電話 0465-78-3711
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#04:あなたも主役!市民による文化祭
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来場者と一緒につくる
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主に市内で活動する各種文化団体が、それぞれの日頃の成果を発表する「市民文化祭」。
今年も約30の団体の参加協力を得て、9月19日祝日から12月11日日曜日まで開催します。
【問】文化政策課 電話0465-33ー1706

市民文化祭は、これまで多くの市民の皆さんに親しまれ、今年で58回めを迎える歴史ある文化祭です。
しかし近年では、参加団体の高齢化や後継者不足、来場者層の固定化、個別発表であるために参加団体同士の交流や共通の目的意識が少ないなどの課題を抱えるようになりました。
文化祭を企画・運営する「小田原市民文化祭運営委員会」では、魅力あふれる文化祭を目指し、これらの課題の解決に向けた取り組みを始めました。
今年は、文化祭の目的を再確認し、コンセプトをはっきりと打ち出すため、新たにロゴマークを作成し、文化祭のチラシやポスターに用いることにしました。また、各地域メディアを活用した情報発信、ギャラリートーク、製作体験などの「来場者参加型」の催し、参加団体によるコラボレーション企画などを実施し、参加団体、会場に足を運ぶ市民の皆さんが文化芸術を身近に感じられる市民文化祭を目指していきます。

ロゴマーク
3月11日の大震災の後、世界中で人と人のきずなが叫ばれ続けています。2つのハートと軽やかに飛ぶ蝶に心と心がつながる願いを込め、文化祭のコンセプトとして表現しています。

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藤川理一さん 文化祭運営委員 FMおだわらプロデューサー
アート&カルチャーは、それを発信する側の人々ばかりでなく、それを受け取って楽しむ側の人々との、一種のコラボレーションによって育ち、展開するものと考えます。市民文化祭は、市民のためのアート&カルチャー・フェスティバルとなるために、誰もが参加できるオープンな存在を目指していきたいです。

芹川明義さん 文化祭運営委員 アートディレクター
文化祭ロゴマークを作成
いろいろなまちの文化祭を見てきましたが、小田原の文化祭は参加団体も多く、地域に根づいた文化力の歴史があります。もっと外に向けて発信ができると思います。
東西の文化の中継地として、歴史ある小田原の文化祭を楽しみにしています。

岩城葉子さん 文化祭運営委員会 委員長
文化活動というと、創作や演奏を行う発表者側の活動に注目しがちですが、見る側をなくして文化活動は成り立ちません。展覧会で気に入った作品を知人に紹介するのも文化活動です。「文化」というと難しいイメージを抱きがちですが、多くのかたに「見ることから始まる楽しさ」を感じてもらいたいと思います。
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「無尽蔵プロジェクト・芸術文化 プロデュース!」文化祭オープニング
9月30日金曜日~10月2日日曜日(ダイナシティウエスト 1階キャニオン)
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伝統芸能から現代舞踊といった幅広いジャンルの催しや、親子を対象としたワークショップなどを無尽蔵プロジェクトで企画し実施します。詳細は、広報おだわら9月15日号をご覧ください。

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#05:おだわら情報
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秋の全国交通安全運動 9月21日水曜日~30日金曜日
安全は心と時間のゆとりから無くそう 高齢者の交通事故
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【問】地域安全課 電話0465-33-1396

 平成22年中、小田原警察署管内では、65歳以上の高齢者のかたが亡くなる交通事故が3件発生しました。
 高齢者の重大事故は、日没前後に自宅から500メートル以内の交差点で多く発生しています。
● 外出するときは、目立つ服装にしましょう!
● 反射材を効果的に使いましょう!
● 横断歩道を渡りましょう!

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豊川地区は 安心・安全 大家族のまち
豊川地区 自治会連合会会長 栢沼行雄さん
 豊川地区では、自治会役員、民生委員が中心となって地域の社会福祉・交通団体、防犯指導員などの協力をいただきながら、小田原警察署、県、市と共に高齢者世帯を訪問し、交通事故や振り込め詐欺などの被害を防止するため「安心・安全アドバイス」を行っています。
 地域の人が顔を合わせて、直接お話をすることでお互いに親近感を覚え、地域の連帯意識や防犯力が強くなっていることを実感しています。これからも安心・安全をキーワードに、隣近所は1つの家族、豊川地区は大家族といった思いでさまざまな自治会活動に取り組んでいきます。
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9月12日月曜日より受付開始! 秋の産業体験!!
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【問】産業政策課 電話0465-33-1518

 小田原に暮らしていても、その産業について知らないことはたくさんあります。
 この秋、産業体験講座がめじろ押し。地域の産業を学び、体験してみませんか。子どもも大人も、小田原の産業をより身近に体感できる絶好の機会です。
おだわらふれあい体験市場
申込先:小田原箱根商工会議所 電話0465-23-1811
1 ペーパードリップによるおいしいコーヒーの入れ方 10月5日・11月16日
2 簡単にできるお洒落な袋物製作 10月6日・20日・11月10日
3 縫わずにできる革製アコーディオンポーチ作り 10月11日・25日・11月1日
4 旬の魚の三枚おろし方 10月12日・11月15日
5 季節のおもてなし料理&ミニ会席会食 10月13日・19日・26日・11月2日・9日
6 「5歳若返る」メイクレッスン 10月15日・11月12日
7 季節のフラワーアレンジメント 10月19日・26日(ハロウィン向け)11月9日・16日(クリスマス向け)
8 梅コロッケ作り 10月23日・11月6日
9 簡単に出来るDIY塗装 10月27日・11月24日
10 米粉中華まんづくり 11月16日
11 家庭でも作れるピビンバ作りと国産牛焼肉ランチコース 11月19日
12 紅茶の美味しい入れ方とクリームティー 11月19日

街かど博物館
申込先:各博物館
1 梅の種の絵付け(要予約) 10月1日~11月30日 欄干橋ちん里う 電話 0465-23-1547
2 あじの開き体験・工場内見学(要予約)10月1日~11月30日の平日の午前中、早瀬幸八商店 電話 0465-22-4035
3 かまぼこ手づくり体験 水曜日を除く毎日、鈴廣 電話 0465-24-6262
4 寄木コースターづくり 10月1日~11月30日の日曜・祝日、第二土曜日以外の毎日、露木木工所 電話 0465-22-5995
5 ひものの開き方 10月1日~11月30日の日曜・祝日、第二水曜日以外、カネタ前田商店 電話 0465-23-4741

小田原の伝統工芸品展
11月18日~11月20日
なりわい交流館
1 小田原漆器研ぎ出し体験 11月19日
小田原市公益事業協会 電話 0465-23-6660
※各講座の受講料、参加人数は、それぞれ異なります。
※年齢制限がある講座もありますので、申込先にご確認ください。

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動物を大切にしましょう
9月20日火曜日~26日月曜日は「動物愛護週間」
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【問】環境保護課 電話0465-33-1481

「動物愛護週間」とは
 広く動物の愛護と適正な飼養についての理解と関心を深めるため、「動物の愛護及び管理に関する法律」で、動物愛護週間を定めています。
 この機会に、動物を大切にする気持ちや、飼い主のマナーや責任について考えてみましょう。

最期まで飼うことができますか
 興味本位で飼ったが面倒を見きれないなど、飼い主の身勝手から動物を遺棄するケースが増えています。最期まで責任をもって飼いましょう。

動物は、正しく飼いましょう
● 狂犬病予防注射と犬の登録を忘れずに。狂犬病予防法により、生後91日以上の犬は、犬の登録と毎年1回の狂犬病予防注射が義務付けられています。
● 飼い主の連絡先を記した首輪や名札、マイクロチップなどをつけましょう。犬の場合は、首輪に鑑札と狂犬病予防注射済票をつけることが狂犬病予防法で義務付けられています。
● ふんの始末は飼い主の義務です。また、犬を散歩させる時は必ずリードをつけましょう。
● 猫はできるだけ室内で飼いましょう。室外で放し飼いにすることは、他人に迷惑をかけたり、交通事故にあったり、感染症にかかる機会が多くなることが心配されます。
また、野良猫に餌をあげる場合は、繁殖やふん尿の始末にも責任を持ちましょう。

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予防接種を受けましょう
ヒブ、小児用肺炎球菌、子宮頸がん予防の各ワクチンが
平成24年3月31日まで無料で受けられます
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【問】健康づくり課 電話0465-47-0820

1 ヒブワクチン・小児用肺炎球菌ワクチン
 ヒブ(ヘモフィルス・インフルエンザ菌b型)と肺炎球菌は、健康な人の鼻やのどの粘膜にいるごく身近な細菌です。抵抗力が落ちたときに感染し、肺に感染すると肺炎を、血液の中に入ると菌血症を、脳や脊髄を包んでいる髄膜に感染すると細菌性髄膜炎を引き起こすことがあります。子どもの細菌性髄膜炎のうち、約9割がヒブと肺炎球菌によるものと考えられています。
 ワクチンを接種することで、これらの病気の発症や重症化を予防することができます。

対象者
生後2か月から5歳未満で、接種日に小田原市に住民登録、または外国人登録のあるお子さん(5歳以上のお子さんは、ほとんどが症状なしに感染して、免疫を持っていることが多いと考えられています)

接種スケジュール
初回接種時の月齢・年齢によって接種回数が変わります。

2 子宮頸がん予防ワクチン
 全国的なワクチンの供給不足によって中断していた接種を再開しました。

対象者
中学1年生から高校2年生相当(平成6年4月2日から平成11年4月1日生まれ)で、接種日に小田原市に住民登録、または外国人登録のある女性
※高校2年生相当のかたは、平成23年9月30日までに1回めの接種を受けないと、公費助成の対象にはなりません。

接種スケジュール(計3回)
1回め
2回め:初回から1か月後
3回め:初回から6か月後

※平成24年3月31日までに接種を完了するためには、平成23年9月30日までに1回めの接種を行う必要があります。

1・2共通事項
これらのワクチンは、保護者や本人の判断で接種するかどうかを決める「任意接種」です。接種の副反応や有効性などを理解したうえで、医師と相談しながら接種を行ってください。

接種場所 市内取扱医療機関(接種前に医療機関への予約の有無を確認してください)

持ち物 母子健康手帳、健康保険証など

トップページ上のバー「暮らしの情報」をクリック→「福祉/健康/介護」→「健康づくり」→「予防接種」

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平成22年度 「情報公開制度」と「個人情報保護制度」の運用状況
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【問】総務課 電話0465-33-1288

 請求に応じて、市の公文書を公開する情報公開制度と、市が保有している個人情報をご本人に開示する個人情報保護制度の運用状況を報告します。

情報公開制度の運用状況
 情報公開制度により公文書の公開請求を行ったかたは381人、請求件数は851件でした。
 主な請求内容・処理状況は、表1のとおりです。

表1 情報公開制度の主な請求内容・処理状況
請求内容/担当課/決定/非公開理由
建築計画概要書/建築指導課/公開/
工事の設計書(内訳書 一位単価表)/下水道総務課/公開/
学校訪問講和会の資料/教育指導課/公開/
認可地縁団体一覧/地域政策課/公開/
宅地造成に関する工事の変更許可/開発審査課/一部公開/印影偽造防止のため
土地利用計画図 /開発審査課/一部公開/印影偽造防止のため
排水計画図/開発審査課/一部公開/印影偽造防止のため
擁壁平面図/開発審査課/一部公開/印影偽造防止のため

個人情報保護制度の運用状況
 市が保有している個人情報の開示請求を行ったかたは36人、請求件数は45件でした。
 主な請求内容・処理状況は、表2のとおりです。

表2 個人情報保護制度の主な請求内容・処理状況
請求内容/担当課/決定/不開示理由
救急報告書/消防総務課/開示/―
市立病院のカルテ/医事課/開示/―
市立病院のレントゲン写真/医事課/開示/―
家屋評価調書/資産税課/開示/―
印鑑登録証明書交付申請書/戸籍住民課(旧市民窓口課)/開示/―

市が保有している個人情報の内容の訂正を求める請求や、その取り扱いの利用停止を求める申し出はありませんでした。
また、財団法人小田原市公益事業協会、財団法人小田原市学校建設公社、財団法人小田原市体育協会、株式会社小田原水道サービスセンターの4団体が、情報公開、個人情報保護制度の指定団体に指定されています。
平成22年度は、このうち公益事業協会に1件の請求がありました。
※情報公開・個人情報保護制度の運用状況報告書は、行政情報センターと図書館に配架してあります。

トップページ上のバー「市政情報」をクリック→「情報公開・個人情報保護」

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こどもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)にご協力を
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【問】健康づくり課 電話0465-47-0820

 環境省が進める、身の回りにあるさまざまな化学物質が、身体にどのような影響を与えるのかを明らかにし、こどもたちが健やかに成長するための環境づくりを考えるためのエコチル調査。この8月以降に出産したかたとその赤ちゃん、お父さんを対象に始まりました。全国で10万組の親子の生活環境を妊娠中から13歳になるまで追跡するという大規模な調査です。
 市内の協力医療機関で出産予定の方には、妊婦健診時などにご案内しています。調査にご参加・ご協力をお願いします。
エコチル調査についての問合せ
エコチル調査かながわユニットセンター 電話 045-782-2770
(午前9時~午後5時 土・日曜日、祝日を除く)

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#06:〈連載〉市民力 今月の笑顔
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すばらしい自然環境をいつまでも 金次郎のふる里を守る会
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美しい田園風景が広がる市北部の東栢山地域は、酒匂川と仙了川の豊富な水の恵みを生かした稲作が営まれています。2月には本市で2番めとなる神奈川県の『里地里山保全等地域』に選定されました。
地元では、農業関係者などが中心となって『金次郎のふる里を守る会』を設立し、この地域の自然環境をいつまでも守ろうと活動を始めました。
会長の二宮義さんは「農家だけでは自然を守ることはできません。この地で成長していく子どもたちのためにも、まずは栢山の自然環境を知ってもらい、地域全体で協力していくことが何よりも大切」と言います。
6月の「田植え体験」に引き続き、7月には地元の子ども会を中心に参加者を募り「生き物観察会」を実施。子どもたちは、ふなやどじょう、たもろこ、なまず、やご、たにし、たいこうちなど、さまざまな水生生物を観察し、自然に触れる貴重な体験をしました。
この観察会の運営リーダーの黒柳昭平さんは「長年用水を守り、自然保護に努めてきたので、今でもこんなに生き物がいることがうれしい。『魚が住めるきれいな水の大切さ』をいつまでも忘れずに育ってほしい」と、子どもたちを優しいまなざしで見守っていました。
二宮尊徳翁のふる里で、子や孫の代まで豊かな自然環境を着実に引き継げるよう、地域が一体となった取り組みの輪が広がっています。

金次郎のふる里を守る会 主催
実りの喜びを分かち合う!「稲刈り体験」
日時:10月2日日曜日 午前10時から
参加費:1000円
問 農政課 電話0465-33-1494

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子どもたちの元気と笑顔のために学校保健功労者として文部科学大臣から表彰
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小田原市立大窪小学校 養護教諭 太田美智子さん

養護教諭のイメージは、学校内でけがをした時、体の調子が優れない時、やさしく接してくれる保健室の先生。その職務は、健康診断や保健衛生知識の普及啓発教育と多岐に渡ります。
大窪小学校の太田先生は、8月4日に文部科学大臣から学校保健の普及と向上に尽力した学校保健功労者の表彰を受けました。
「今回の受賞は本当に驚きました。私は特別なことはしていません。小田原の学校保健がさらに充実するきっかけとなればうれしいです」と、小田原の学校保健、子どもたちを思う強い気持ちがあります。
子どもの頃に接した養護教諭へのあこがれが原点となってこの道を選んだそうです。これまで病や不登校に悩む多くの子どもや親の「涙」に触れ、子どもたちの「命の重み」や「元気に学校に行くことの大切さ」を実感し、教え子が元気に成長した姿を見るときなどに、仕事のやりがいと喜びを感じると言います。
「養護教諭の仕事も時代とともに変化し、昔にはなかったアレルギーや感染症、熱中症などに、特に気を遣うようになりました。また一昨年は、従来の学校保健の常識を覆す新型インフルエンザが流行し、各校の養護教諭や市教育委員会、医師会などと連携を密にして、子どもたちを守るため懸命に対応しました。今後もどんな感染症が流行するか分からないので、注意を怠ることはできません」と常に気を引き締めています。
「元気いっぱいの子どもたちは、親のみならず社会にとってもかけがえのない存在なのです」太田先生の笑顔が今日も子どもたちの笑顔を見守ります。

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#07:〈連載〉おいしい小田原いただきます
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おいしい小田原の味をかみしめながら、小田原の魅力を、もっと考えてみませんか。このコーナーでは、小田原のおいしい話題をお届けします。

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地元の食材を使った親子料理教室
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 8月、学校給食センターで、親子料理教室が行われました。県水産技術センターの職員や市管理栄養士から、魚や野菜、地産地消についての話を聞いた後、親子で楽しく実習。地元の食材を使っておいしい給食メニューを作りました。
 メニューは、「あじのコーンマヨネーズ焼きと付け合わせ」と「ラタトゥーユ」。小田原産のあじと野菜は新鮮だからこそ、また自分で頑張って作ったからこそ、どちらもとてもおいしく仕上がりました。ぜひご家庭でも、親子でチャレンジしてみてください。

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あじのコーンマヨネーズ焼き(4人分)
材料
● あじ 4尾 ● 塩 少々 ● こしょう 少々
● 白ワイン 大さじ1/2 ● ソース(たまねぎ小1/4個、ホールコーン 80g、マヨネーズ 40g、 乾燥パセリ 少々)
1 あじはゼイゴを取り、三枚におろして、塩水(分量外)につけたあと、水分をふき、塩・こしょう・白ワインを振る。
2 たまねぎをみじん切りにし、コーン・マヨネーズ・パセリとあえ、ソースを作る。
3 鉄板にオーブンペーパーを敷き、その上にあじを並べ、ソースをかける。
4 250度のオーブンで、約20分焼く。

付け合わせ(4人分)
材料 ● いんげん 10本 ● にんじん 1/2本 ● 塩 少々
1 にんじんは拍子木切りにし、いんげんはへたを落とし3等分ほどに切る。
2 にんじんは塩を入れた水に入れ、火にかけてゆでる。
3 いんげんは塩を入れて沸騰したお湯に入れ、ゆでる。
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★★★★★★★★★★
ラタトゥーユ(4人分)
材料
● サラダ油 大さじ1
● にんにく 1/2片
● ベーコン 1/2パック
● たまねぎ 小1個
● ピーマン 1個 ● 黄ピーマン 1/2個 ● なす 1/2本
● トマト 1/2個 ● かぼちゃ 1/8個 ● 砂糖 小さじ1
● 鶏がらスープのもと 4g ● 塩 少々
● こしょう 少々 ● ケチャップ 80g
1 にんにくはみじん切り、たまねぎとピーマンは角切り、なすはいちょう切り、トマトはざく切り、かぼちゃはくし型に切った後角切りにする。ベーコンは1.5cmの短冊に切る。
2 なべに油を敷き、にんにく、ベーコン、たまねぎ、なす、ピーマン、黄ピーマンの順に炒める。
3 (水分が足りないようであれば水を加え)、沸騰してきたら、調味料、トマトを加える。最後にかぼちゃを加え、柔らかくなればでき上がり。
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#08:〈連載〉駅のある風景
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ほのぼの歩く
絵 磯田和一
市内には、18もの駅があります。
毎日の、特別な日の、出発の駅。
帰ってきた安らぎを感じられる駅。
あなたの駅を訪ねます。

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穴部駅
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1925年開業、1日の平均乗降者数は1,410人

東には狩川が流れ、西には山々が迫る穴部駅。幹線道路の路地を入ったすぐ脇に、ひっそりとホームを構えます。
駅の南西へ山を登り、みかん畑や梅畑の間の小道を木漏れ日を浴びながら進むと、久野1号古墳に出会います。古墳時代の後期に属する県下有数の高塚式円墳で、市指定史跡となっています。この古墳を背にして、眼下には曽我丘陵まで続く足柄平野が広がります。
山を下り、駅の西側の住宅地を歩けば、落ち着きのある石垣と季節を告げる花々が、そこに営まれる穏やかな生活の息吹を感じさせます。
狩川が流れる駅の東側は、のどかな田園風景。小川のせせらぎと野鳥や虫の鳴き声が聞こえてきます。それを遮るように電車の音が近づけば、鉄道ファンならずとも心に留まる、田園風景とのコントラストが見られます。

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広報 小田原
毎月1日発行
No.1042
発行:小田原市 〒250-8555 小田原市荻窪300番地 市役所総合案内 電話 0465-33-1302
編集:企画部広報広聴課 電話 0465-33-1261 FAX 0465-32-4640 〈C〉小田原市2011・9
広報小田原は、資源保護のため再生紙を使用しています。
8月1日現在 小田原市の人口198,022人 78,196世帯 (平成22年国勢調査速報値による値)
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