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広報小田原 第1120号

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広報小田原 第1120号

平成26年12月1日 発行

#01 若者の「未来」を応援 若年者雇用支援事業
#02 小田原市の財政状況
#03 目指せ! エコスクール! おだわらっこ☆エコアワード
#04 御殿場線80周年
#05 嚶鳴フォーラムin小田原その2 各地の先人
#06 交通事故をなくそう
#07 未来に伝える 小田原の文化遺産2
#08 おだわら情報
#09 〈連載〉探訪 わがまちの歴史資源/〈連載〉小田原のアートシーン
#10 〈連載〉みかんちゃんとジョー君の社会科見学
#11 〈連載〉おいしいよ!おいしいね!おだわらっこの給食


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テキスト版

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#01 若者の「未来」を応援 若年者雇用支援事業
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【問】産業政策課 電話 0465-33-1514

社会人になった自分を想像してみよう。
自分らしく働いていたい。
そのために、今することは何だろう。
地域で学んだ若者が、生活者として地域経済の担い手となり、生き生きと輝けるまちを目指します。

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◆若年層の高い離職率
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 学校を卒業後、就職した若者が3年以内に離職してしまう割合は、全国で中学卒が64.8パーセント、高校卒が39.6パーセント、大学卒が32.4パーセントとなっています(厚生労働省の平成26年11月発表「新規学卒就職者の在職期間別離職率の推移」)。若者の早期離職を防ぐためには、できる限り早い段階での職業教育が有効であるといわれています。
 市では、ハローワーク小田原や小田原箱根商工会議所、高校、企業と連携し、就職活動の開始まで、まだ余裕がある時期の高校1・2年生を対象に、さまざまな「働くことを知る」事業を実施しています。
 また、県と協力し、「就職スキルを上げる」相談を受け付けています。

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◆働くことを知る
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高校生ジョブツアー
 7月28日、初めての取り組み「高校生ジョブツアー」を開催しました。夏休みを利用し、若年者雇用に実績のある市内企業の中から、「株式会社コイワイ」「ライオン株式会社小田原工場」「ケイミュー株式会社小田原工場」の3社を見学。16人の高校生は、地元高校出身の社員から、職場の魅力や社会人としての心構え、学生時代の過ごし方などを話してもらいました。
 一日かけて企業を回ることで、「職場」を体感できました。

ジョブシャドウ
 高校生一人が企業の社員一人に「影」として張りつき、仕事や会議の緊張感や熱気を肌で感じるジョブシャドウ(※)。「仕事」を見て、仕事に打ち込む人の姿を観察することで、将来の就職活動や職業選択に役立てることが目的です。
 8月7日、アマゾンが若年者への職業教育の支援活動として、小田原フルフィルメントセンターでジョブシャドウを実施しました。企業の地域社会貢献活動として、次世代教育に関わることが注目されています。
※ジョブシャドウは、公益社団法人ジュニア・アチーブメント日本の登録商標です。

ジョブシャドウ体験者の声
 想像以上の責任の重さ
 小田原高校1年 鈴木耕大さん
 「仕事」とは、自分が生きていくためだけのものではなく、人のため、社会のためにするものであることに気づきました。そして、想像以上に責任の重さを感じました。また、電話やメールを英語でやり取りしているところを見て、これからは英語の勉強も頑張ろうと決心しました。
 鈴木さんは、手帳を持ち始めました。ジョブシャドウで知った手帳の活用法を参考に、テストの準備など、計画的にスケジュール管理をしています。

ジョブスタディ
 地域企業の魅力や仕事の内容を伝え、そのよさを知ってもらうジョブスタディ。将来、職業を選択するときに、企業の知名度ではなく、自らの能力を発揮し、生きがいを感じて活躍できる職場として地域企業を選んでもらうために、地域企業と高校生が交流するジョブスタディを開催しています。
 毎年、約15社が参加し、仕事の内容や採用状況、求められる社員像などを説明。少し大人びた表情で企業の人事担当者と向き合う高校生は、真剣そのものです。
 参加する高校生にとっては、将来希望の仕事に就くために、学生時代をどう過したらよいかなどを考えるきっかけにもなっています。

ジョブスタディ今年度も開催!
開催日 平成27年3月13日金曜日
場所  小田原アリーナ
申込  各高校の進路指導教諭を通じて

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◆就職スキルを上げる
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若者のための働き方相談
 県と市が連携して、月1回開催。キャリアカウンセラーが、一対一で就職活動の悩みや模擬面接、応募書類の添削などに対応します。
開催日 平成27年1月16日金曜日、2月6日金曜日、3月6日金曜日
場所  市役所
申込  産業政策課 電話 0465-33-1514
●相談には事前予約が必要
●一人の相談時間は、おおむね1時間
●対象年齢は39歳まで

若者のための働き方相談利用者の声
自己分析の大切さ
中矢聖華さん
 1月から定期的に「若者のための働き方相談」を活用し、このたび、第一希望から内定をいただきました。初めて相談した頃は、大学を卒業してもアルバイト生活が続き、「このまま一生就職できないのでは」と心が折れていました。
 それでもあきらめずに頑張れたのは、相談という支援があったからです。自己分析の大切さを学び、あらゆる視点から自分を見つめ直せたことが、内定につながったと思います。

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#02 小田原市の財政状況
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平成25年度の決算概要
【問】財政課 電話 0465-33-1312

 一般会計の財政状況は市税が増収となったものの、子育て支援や高齢者福祉などの扶助費が増え続け、非常に厳しい状況にあります。そのため、将来の財政負担を考え限られた財源をメリハリをつけて重点配分するなど、収入と支出のバランスを考慮した財政運営に努めています。

歳入 計653億1,700万円
自主財源
 市税 324億3,400万円
 繰越金 35億6,100万円
 諸収入 21億1,500万円
 使用料及び手数料 15億4,900万円
 その他 13億400万円
依存財源
 国庫支出金 103億6,200万円
 県支出金 37億5,100万円
 市債 55億7,200万円
 地方消費税交付金 19億1,000万円
 地方交付税 16億3,000万円
 その他 11億2,900万円

歳出(目的別) 計615億5,300万円
 民生費 242億1,300万円
 総務費 77億1,100万円
 土木費 64億3,300万円
 教育費 63億3,700万円
 衛生費 62億8,700万円
 公債費 57億8,500万円
 消防費 23億6,500万円
 商工費 9億8,500万円
 農林水産業費 8億1,500万円
 議会費・労働費 6億2,200万円

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一般会計の前年度比較
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歳入
 市税は、個人市民税や固定資産税、県からの移譲による市たばこ税の増加により、約4億9,300万円の増額。また、前年度からの繰越金が約4億8,500万円、施設整備費の増加に伴い、国庫支出金・県支出金が約3億6,100万円、市債が約9億6,700万円増加し、全体では約27億9,000万円の増額となりました。
歳出
 障がい者の福祉サービス費の増加、国民健康保険や介護保険事業特別会計への繰出金の増加などにより、民生費が約13億6,500万円増額。また、財政調整基金への約7億円の積み立てなどにより、総務費が約4億1,800万円の増額となった他、小田原地下街再生事業などで土木費が約4億6,400万円の増額となり、全体で約25億8,700万円の増額となりました。

平成25年度特別会計・企業会計の決算状況
特別会計
 会計名/収入済額/支出済額/収支差引額
 競輪事業/119億9,600万円/116億5,400万円/3億4,200万円
 天守閣事業/2億2,000万円/1億5,700万円/6,300万円
 下水道事業/75億8,800万円/73億7,900万円/2億900万円
 国民健康保険事業/225億6,200万円/221億1,900万円/4億4,300万円
 国民健康保険診療施設事業/3,300万円/3,100万円/200万円
 公設地方卸売市場事業/1億6,800万円/1億6,100万円/700万円
 介護保険事業/121億3,300万円/120億9,200万円/4,100万円
 宿泊等施設事業/4億100万円/3億1,800万円/8,300万円
 後期高齢者医療事業/37億600万円/36億6,200万円/4,400万円
 公共用地先行取得事業/2,500万円/2,500万円/0円
 広域消防事業/37億6,500万円/37億6,500万円/0円
 特別会計 計/625億9,700万円/613億6,300万円/12億3,400万円

企業会計
 水道事業/27億2,300万円/26億3,700万円/8,600万円
 病院事/116億7,500万円/115億7,500万円/1億円
 企業会計 計/143億9,800万円/142億1,200万円/1億8,600万円

※収入済額には、一般会計からの法令などの基準に基づく繰出金などを含みます。
※100万円単位で表示しています。

一般会計とは別に、特定の収入で特定の事業を行う11の特別会計と、特定事業の収益を財源に運営する2つの企業会計があります。全会計の収支は黒字となっています。

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性質別経費の前年度比較
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義務的経費
 支出が義務づけられ減らすことが難しい、扶助費、人件費、公債費です。支出に占める割合が高いと自由に使えるお金が少なくなるので、弾力的な運営が難しくなります。

歳出(性質別) 計615億5,300万円
 扶助費 154億3,600万円
 繰出金 95億4,700万円
 物件費 90億2,300万円
 人件費 88億5,300万円
 投資的経費 74億3,100万円
 公債費 57億8,500万円
 補助費等 35億6,900万円
 積立金 9億4,900万円
 貸付金 7億2,600万円
 維持補修費 2億3,400万円

●扶助費
 生活保護や障がい者の福祉サービス、医療費の助成などの経費。高齢化の進展や少子化対策など、社会情勢に応じた福祉政策により、年々増加しています。
 平成25年度は、前年度に比べ児童手当が減少したものの、障害福祉サービス費や保育サービス費が増加し、全体で約1億6800万円の増額となりました。
●人件費
 職員の給与、議員や各種委員の報酬などの経費。消防広域化に伴い、消防職員の人件費約17億円が広域消防事業特別会計に移動した他、定年退職者の減少に伴う退職手当の減少などにより、約20億7900万円の減額となりました。
●公債費
 公共施設を建設する場合などに借り入れた、市債の元金と利子の返済のための経費。これまでの市債残高の減少や、消防施設整備に係る公債費の広域消防事業特別会計への移動に伴い、約3億5100万円の減額となりました。

市税収入と義務的経費の推移(億円)
 H20 市税 342/扶助費 105/人件費 117/公債費 64
 H21 市税 329/扶助費 112/人件費 118/公債費 63
 H22 市税 321/扶助費 140/人件費 118/公債費 67
 H23 市税 322/扶助費 149/人件費 112/公債費 65
 H24 市税 319/扶助費 153/人件費 109/公債費 61
 H25 市税 324/扶助費 154/人件費 89/公債費 58

投資的経費
 社会福祉センターの建て替えや小田原地下街再生事業などで、約20億9,300万円の増額となりました。

市民1人にいくら使われているの?
 皆さんが納めた税金のうち、市民税、固定資産税、市たばこ税などは、防災対策や学校教育、福祉・子育て環境の充実など、さまざまな事業に使われています。また、使い道が限定された目的税として、都市計画税は都市計画事業などに、入湯税は観光振興などに使われています。

市民1人当たりの費用
 市民1人当たり納税額 165,425円
 市民1人当たり支出額 313,940円

 福祉や子育て環境の充実のために(民生費)123,504円
 防災対策、住民登録や市庁舎の維持管理などのために(総務費)39,337円
 借入金の返済のために(公債費)29,510円
 道路や公園の整備、まちづくりのために(土木費)32,807円
 健康や医療対策、ごみ処理などのために(衛生費)32,053円
 学校教育、生涯学習施設の整備、文化財の保護などのために(教育費)32,336円
 市民を火災や水害から守るために(消防費)12,055円
 商工業、観光の振興のために(商工費)5,023円
 農業、林業、水産業の振興のために(農林水産業費)4,144円
 議会の運営、労働対策のために(議会費、労働費)3,171円
※平成26年3月31日現在の住民基本台帳による人口196,067人で計算。

家計簿に置き換えてみると・・・
 市の一般会計決算を家計簿に置き換えてみました。1年間の家計の収入と支出を、一般会計決算額の1万分の1とすると、次のようになります。
収入と支出の構成
 収入 計653万円
  給料(市税)324万円
  親からの仕送り(国・県からの補助金・交付金など)188万円
  事業収入・預貯金の取り崩し(繰入金、繰越金、諸収入)59万円
  新規のローン(市債)56万円
  パート収入(使用料など)24万円
  不動産収入(財産収入など)2万円

 支出 計615万円
  医療費(扶助費)154万円
  電気代・保険料(物件費、補助費)126万円
  食費(人件費)89万円
  子どもへの仕送り(繰出金)95万円
  ローン返済金(公債費)58万円
  家の改築(投資的経費)74万円
  貯金(積立金など)17万円
  車の修理(維持修繕費)2万円

※収入(653万円)と支出(615万円)の差額(38万円)は、翌年度へ繰り越します。

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#03 目指せ! エコスクール! おだわらっこ☆エコアワード
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【問】環境政策課 電話 0465-33-1472

市内の小学校では、身近な環境を改善する活動に取り組んでいます。
市では、その活動を小学校版・地域環境認証事業「おだわらっこ☆エコアワード」として認証することで、児童の励みとし、活動の輪が広がることを目指しています。

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富水小学校
〜健やかな心とからだを育む 学校づくり〜
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学んで、自分で考える
 富水小学校では昨年度、研究授業のテーマに「ごみ」を取り上げました。児童は、「ごみを減らす大切さ」を学び、自分もごみを捨てる地域住民の一人であることを自覚することで、自ら考え、日常生活の中で自分でできることを実践しています。日常的に行う活動は、学校全体の「ごみ」に対する意識の高さにつながっています。

他校に広がる「ごみを減らす大切さ」
 「ごみを減らす大切さ」を学ぶ授業では、身近なごみの状況や、市全体のごみの現状・取り組みを学び、「自分には何ができるのか」を考える機会となっています。
 この授業は今年度、富水小学校以外の8校でも実施しました。

「おだわらっこ☆エコアワード」に認証された富水小学校には、12月24日水曜日に、認証盾が授与されます。

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みんなで、いろいろな活動!
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阪野智也さん(6年)
 「ボランティアクリーン委員会」は、月1〜2回のアルミ缶回収、週3回の「学校をきれいにする活動」を行っています。「学校をきれいにする活動」では、校内のみんながよく通る場所を掃除。朝行うことで、みんなが心地よく過ごせる1日を目指しています。

田中七海さん(5年)
 着られなくなった洋服をごみに出さず、友達や親戚にあげるようにしています。あげた洋服を着てもらえるとうれしいし、洋服が新しい命を持つような気がします。これからも続けていきたいです。

池淵叶泰さん(6年)
 「自然守ろう委員会」は、学校の自然を守り育て、緑を増やすことにより、自然豊かな学校を目指しています。1年中花が咲くよう雑草を抜いたり、花を植え替えたり、日頃から頑張っています。

角倉一樹さん(5年)
 ごみを減らす大切さを学んでから、使った紙の裏をメモ用紙などにしています。紙も無駄にならないし、ごみも減って身の回りがきれいになるので、周りのみんなも喜んでくれます。

梅城和さん(5年)
 ごみ箱には、紙類などいろいろな種類のごみが混ざっていることに気づきました。それに気づいてからは、できるだけ分別するように意識しています。学校だけでなく、家でも分別を心掛けていきたいです。

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#04 御殿場線80周年
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【問】都市計画課 電話 0465-33-1267

豊かな自然の中を走る
明治の鉄道創世期に東海道線として誕生した御殿場線は、いくつもの変遷を経て現在に至りました。
現在の御殿場線となってから、12月で、80年になります。

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御殿場線の歩み
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東海道線の「箱根越え」ルート
 1872(明治5)年10月、日本初の鉄道が品川―横浜間で開業してから、各地で多くの路線が開通しました。1886(明治19)年、東京―京都を結ぶ幹線を「東海道」とすることが決定。1887(明治20)年には、国府津から沼津に至る「箱根越え」ルートが決まり、1889(明治22)年に国府津―沼津間が開通しました。これが御殿場線の始まりです。当時は、国府津・松田・山北・小山(現在の駿河小山)・御殿場・佐野(現在の裾野)・沼津の7駅でした。

東海道線から御殿場線へ
 産業の発達に伴い、旅客や貨物が増加。国府津―御殿場―沼津間には傾斜が多く、輸送の障がいとなりました。そのため、熱海―三島間にトンネルを通すことを決め、1934(昭和9)年、16年間の工事により「丹那トンネル」が貫通。東海道線は、国府津から熱海を経て沼津まで結ばれました。これに伴い、同年12月、従前の東海道線であった「国府津―御殿場―沼津」間は、「御殿場線」と改称されました。

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観光地を結ぶ
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 現在、2県の12市町を走る御殿場線には19駅あり、神奈川県内の8駅では毎日約1万4,000人が乗降しています。沿線に住む人の重要な交通手段となっている他、山・川・海のある富士・箱根・伊豆といった観光地を結んでいるため、観光路線にもなっています。
 御殿場線の沿線自治体は、地域住民の利便性と地域の活性化を推進するため、1964(昭和39)年に協議会を設立。現在は「御殿場線利活用推進協議会」として、沿線の駅を拠点にスタンプラリーを開催するなどしています。多くの人に親しみを持ってもらうとともに、利用促進のための取り組みを進めています。

Web 御殿場線利活用推進協議会ホームページ
「ごてんばせんネット」で検索

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#05 嚶鳴フォーラムin小田原その2 各地の先人
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【問】尊徳記念館 電話 0465-36-2381

 来年1月31日、ふるさとの先人を生かしたまちづくり、人づくりを目指す「嚶鳴協議会」に加盟する全国14自治体の首長が集まる「嚶鳴フォーラム」が市民会館で開催されます。
 「嚶鳴」とは、中国の詩集『詩経』に出てくる言葉で、鳥が仲間を集めて鳴き交わすという意味です。転じて、「交流し学び合う場」としてフォーラムの名称になりました。
 各市町ゆかりの先人と取り組みを紹介していきます。

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細井平洲と江戸時代の教育者
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細井平洲の私塾「嚶鳴館」には、上杉鷹山をはじめ多くの人が学びました。
平洲ゆかりの先人と、同時代に各地で私塾を開いた先人を紹介します。

【愛知県東海市】
細井平洲
1728(享保13)~1801(享和元)年
教育者
 尾張国平島村に生まれる。江戸で私塾「嚶鳴館」を開き、上杉鷹山の教育にも当たった。尾張藩の藩校「明倫堂」の総裁となり、庶民の教育にも力を注いだ。平洲の思想は、『嚶鳴館遺稿』や『嚶鳴館遺草』などにまとめられている。
 東海市では、平洲の「学思行相まって良となす」という教えを根幹に、体験学習を重視する学校教育を進めている。

【長野県木曽町】
山村蘇門
1742(寛保2)~1823(文政6)年
学者代官
 代官の家に生まれる。全国的な飢饉が発生すると、領内を巡視するなど救済に尽力し、多くの人が餓死を免れた。その業績が認められ、尾張藩の家老職に迎えられた。隠居後は江戸に住み、細井平洲など多くの学者と交流した。優れた漢詩を作ったことでも知られる。
 木曽町では、先人たちが培った歴史や文化などを考察し、山間地方における人と人の在り方を探求するために、「木曽学」の講座を開催している。

【山形県米沢市】
上杉鷹山
1751(宝暦元)~1822(文政5)年
米沢藩第9代藩主
 高鍋藩主の次男として生まれ、米沢藩第8代藩主上杉重定の養子となる。細井平洲から藩主教育を受けた。自ら率先して倹約に努め、藩の改革に着手し、積極的な殖産政策を推進した。藩校「興譲館」を設立し、人材育成にも努めた。隠居後は藩政を後見し、藩政改革を成し遂げた。
 米沢市では、鷹山の心や米沢にゆかりのある先人の考え方を紹介するため、郷土道徳資料『ふるさと米沢の心』を作成し、小・中学校で配布している。

【大分県日田市】
廣瀬淡窓
1782(天明2)~1856(安政3)年
儒学者・漢詩人
 豊後国日田に生まれる。寺の学寮を借りて開塾。その後、場所や名称を変え、私塾「咸宜園」を開いた。咸宜園では、門下生の学力を引き上げながら、社会性を身につけさせる教育を行った。開塾から1897(明治30)年の閉塾までに、約5,000人の門下生が巣立ち、国内で最大の私塾となった。
 日田市では、「治めて後、学ばせる」「師弟同行」などの咸宜園教育の理念を生かすことが大切と考え、学校教育に取り入れている。

【兵庫県養父市】
池田草庵
1813(文化10)~1878(明治11)年
儒学者
 但馬国宿南村に生まれる。京都で儒学、陽明学を学び、故郷の宿南村に私塾「青谿書院」を開く。共同生活をしながら、知識だけでなく、自分自身の行動に責任を持つ「慎独」を重んじた教育を行った。草庵の教えを受けた人には、文部大臣になった濱尾新や久保田譲などがいる。
 養父市では、「慎独」などの教えを基に、子どもが自主・自立的な生活を送り、「生きる力」を育む日として「そうあんくんの日」を定め、学校教育に取り入れている。

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至誠・市政
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「今なお生きる、先人の訓え」
小田原市長 加藤 憲一

 来年1月、回を重ねてきた「嚶鳴フォーラム」を小田原にお迎えします。平成20年の市長就任後、台風の影響で残念ながら中止となった昨年度を除き、私も毎年このフォーラムに参加し、深く学ばせていただいてきました。
 『代表的日本人』(内村鑑三著)に名を連ねる中江藤樹・上杉鷹山・二宮尊徳、高名な儒学者である佐藤一斎、画家であり蘭学者でもある渡辺崋山、鷹山の師匠である細井平洲、幕末に大きな影響を与えた佐久間象山など、毎回改めて出会う先人たちの足跡と遺訓は、過去に活躍した人たちの単なる名言や事跡としてくくられるべきものではなく、そのまま今という時代の課題解決に現役として通用するものばかり。
 さらに、毎回のフォーラムで感銘を受けるのは、それらを活かして現代のまちづくりに精進されている、開催地の首長さんたちの姿勢です。嚶鳴フォーラムの発起人であり会長である東海市の鈴木市長の人づくりにかける思いの深さを筆頭に、合併後の恵那市で一斎の教えを軸にまちづくりを進める可知市長、卓越した行動力で竹田市の歴史や文化の深みを発信し続ける首藤市長、鷹山の足跡をなぞるように温もりのある施策を次々に展開されている米沢市の安部市長…。各地域は、地方都市共通の課題に加えそれぞれが固有の難題などを抱えていますが、それらを越えて、望ましいまちづくりや人づくりへの思いを吐露し合う場となるこのフォーラムは、実に貴重な機会なのです。
 フォーラムの生みの親として毎回ご参加いただいている作家の童門冬二さんは、「このフォーラムは、我が国における良心の鉱脈を掘り下げ、繋いでいくものだ」と、以前お話しになられました。人口減少と超高齢化、医療・福祉を支える社会システムの行き詰まり、地域経済の疲弊、子どもの生きる力の弱まりなど、遭遇したことのない時代に突入している私たちには、暗闇や嵐の中でも迷うことのない、本当の意味での大局観が必要です。今回の小田原でのフォーラムが、先人の訓えを手掛かりに、私たちが向かうべき方向と、共に歩む絆を、しっかり確かめる機会になることを祈っています。

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#06 交通事故をなくそう
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年末交通事故防止運動 12月11日木曜日~20日土曜日
【問】地域安全課 電話 0465-33-1396

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無事故で年末 笑顔で新年
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年末交通事故防止運動
 年末年始は、家族で出掛ける機会や飲酒の機会が多い時期です。
 飲酒運転は重大な事故につながる犯罪です。一人一人が飲酒運転を「絶対にしない」「させない」強い意志を持ちましょう。

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特に注意しましょう
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交通事故が発生しやすい場所
[1]見通しの悪い交差点
 少しの油断で相手を見落とし、出合い頭の事故が多い。
 ●「自転車は車両である」ことを意識し、一時停止の標識では必ず止まる。
 ●自転車に乗る子どもと一緒に、自宅付近の一時停止場所を確認する。
[2]信号機のある交差点
 右折車が対向車に気を取られ、横断する自転車や歩行者を見落とした事故が多い。
 ●自動車は右折前に安全確認し、対向車がいたら通過を待つ。横断歩道の手前では減速する。
 ●自転車と歩行者は、青信号でも安全確認し、自動車の動きに注意。反射材などを活用する。
[3]歩道
 自転車の前方不注意で、歩行者に衝突する事故が多い。特に、午前8時~9時、午後4時~7時の通勤通学、帰宅の時間帯に事故が多く、被害者は高齢者が多い。
 ●自転車が通行可能な歩道でも「歩行者優先」の意識を持ち、車道寄りを徐行する。歩行者の通行を妨げそうになったら、一時停止する。

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楽しく学べる
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交通教室
 交通教室では、市の交通安全教育指導員が出向き、実技訓練、映像や手作り教材を使った講話、体を動かすゲームなどを実施します。交通安全について正しい知識を持ち、交通事故を防ぎましょう。
[内容]歩行者・自転車の交通ルールについて
[対象]自治会、子ども会、老人クラブ、その他の団体
[会場]公民館、集会所など
[申込・問い合わせ]地域安全課 電話 0465-33-1396

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交通ルールを守る意識を
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交通安全教育指導員 小川・鈴木・日吉・増山
 「交通教室に参加した人は、事故に遭う確率が低い」といわれています。年に1回、定期的に交通教室などに参加すると、注意しようという気持ちが続きます。交通教室は皆に必要なものです。毎年内容を変えていますので、交通教室の開催について、ぜひご相談ください。

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#07 未来に伝える 小田原の文化遺産2
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【問】観光課 電話 0465-23-1373
   郷土文化館 電話 0465-23-1377

戦国時代は小田原北条氏の拠点、江戸時代は江戸城の西の守りをつかさどってきた小田原城。
1960(昭和35)年に再建された小田原城天守閣では、小田原城や北条氏の足跡を伝える資料を集め、資料館として古文書や武具・刀剣類を展示しています。

天守閣模型を探る
 1870(明治3)年に廃城・解体された天守閣は、写真があまり残っていません。当時のようすを知るには、絵図や文章、模型などが有力な手掛かりです。
 現在、天守閣の模型は3基あり、2基を天守閣で展示。そのうちの1基は東京大学から寄贈されたもので、もう1基は、大久保神社(市内城山)所蔵の模型です。大久保神社所蔵の模型は、高さが約1メートル30センチ、20分の1の縮尺で、外観は3重、中は4階に分かれています。最上階部分の中央に八角の柱があるのが特徴。東京国立博物館が所蔵する残る1基の模型も調査した結果、ここに戦いの神様・摩利支天像が祭られていたことが分かりました。

資料の展示環境
 天守閣は、再建から50年以上が経過し、診断の結果、耐震性に問題があることが分かりました。また、天守閣に展示している資料は、温度・湿度の変化、かびや虫食いにより劣化するので、適切な温度・湿度管理ができる展示設備が欠かせません。
 このため天守閣では、平成27年度の耐震、展示改修工事に合わせて、資料の展示環境を整えます。

休館期間 平成27年7月1日〜28年3月31日(予定)
工事内容 耐震補強、展示改修、屋根・外壁補強、空調設備など

小田原城天守模型等調査報告会
 江戸時代に作られた小田原城天守模型3基などの調査の成果を報告し、小田原城天守の実像に迫ります。
日時 12月20日土曜日午後1時30分~4時
場所 市民会館6階第6・7会議室
主催 小田原城天守模型等調査団
【問】文化財課 電話 0465-33-1718

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#08 おだわら情報
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小田原城址公園こども遊園地
ふれあい動物園
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【問】事業協会(こども遊園地) 電話 0465-22-3417
   観光課 電話 0465-23-1373

 小田原城址公園こども遊園地では、来年3月までの毎月第2日曜日に「ふれあい動物園」を開催します。
 会場では、ウサギやアヒル、ブタなどの動物と触れ合ったり、午前・午後にそれぞれ1回、ポニーとヤギにえさをあげたりできます。
 城址公園にはかつて、たくさんの動物がいる「小田原動物園」がありました。ふれあい動物園では、皆さんから愛された小田原動物園のイメージを大切にし、子どもから大人まで楽しめる空間作りを目指します。
 この機会に、ふれあい動物園に出掛けてみませんか。

日時 12月14日、平成27年1月11日、2月8日、3月8日
   ※雨天の場合は中止
   午前10時~11時30分 午後1時~3時
場所 城址公園こども遊園地
入場料 無料
展示動物 ポニー、ウサギ、モルモット、ヤギ、ブタ、アヒル
主催 一般財団法人小田原市事業協会
Web http://odawara-jigyo-kyokai.jp/
※展示動物の興奮による事故などを防ぐため、ペット同伴での入場はできません。
※もぐもぐタイム(えさやり)は、えさがなくなり次第終了します。

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みんなも乗ってみよう!
バスの乗り方教室
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【問】都市計画課 電話 0465-33-1267

 近年、路線バスにあまり乗ったことのない子どもが多くいるといわれています。箱根登山バス株式会社と市は、山王小学校の児童を対象に、市内で初めて「バスの乗り方教室」を開催しました。
 教室では、路線バスの乗車方法や車内でのマナー、バス周辺での安全対策を学び、バスの乗降などを体験しました。
 今後も、路線バスに親しみを持ってもらい、利用を促進する取り組みとして、継続的に「バスの乗り方教室」を実施していきます。

バス停が新設
 12月1日に、「銀座通り」バス停(小田原第一信用組合本店前)が新設されます。
 このバス停は、小田原駅周辺のバス利用者の利便性や歩行者の回遊性の向上を目指し、地域とバス事業者、行政の協働により設置されます。
 今後も、路線バスをはじめとする公共交通の利用促進、利便性の向上に取り組んでいきます。

〈停車するバス〉
●関本、栢山、城東車庫前、飯泉入口方面の箱根登山バス
●船原・フラワーガーデン、久野車庫方面の伊豆箱根バス
●新松田駅、下曽我駅方面、成田工業団地循環の富士急湘南バス

 停車するバスの詳細は、市ホームページをご覧ください。
Web トップページ「市の取り組み」をクリック→「都市基盤」の「交通」→「バス交通」の「路線バス」

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平成27年国勢調査
調査員を募集
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【問】総務課 電話 0465-33-1295

国勢調査
 国勢調査は、日本の人口や世帯の実態を明らかにするための、国の最も重要な統計調査です。
 平成27年10月1日現在で、日本国内に住む全ての人と世帯を対象に実施されます。
国勢調査員
 国勢調査員は、担当する地域の世帯を訪問し、書類の配布や回収をします。
 市では、平成27年9~10月下旬の業務に従事できる調査員を募集します。

申込条件
・20歳以上
・調査期間中、責任を持って業務を遂行できる
・調査中に知り得た秘密を守れる
・税務、警察、選挙に直接関係ない
申込期間 平成27年1月31日土曜日まで
申込方法 電話または市ホームページで。
報酬 1調査区(50〜70世帯)当たり3万8,000円前後
※書類選考と面接で、採用を決定します。
Web トップページ「市の取り組み」をクリック→「統計」の「お知らせ」→「国勢調査の調査員を募集します」

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つなぐべき小田原の智恵
『技人(WAZABITO)』
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【問】広報広聴課 電話 0465-33-1268

 小田原は、温暖な気候や豊かな自然、城下町・宿場町として栄えたことなどから、さまざまな「なりわい」が発達。まちの歴史や文化を彩り、人々の暮らしを豊かにしてきました。
 『技人(WAZABITO)』は、こうした古くから伝わる「智恵」を、今に受け継ぐ人(「技人」)を通じて紹介する情報誌です。
 これまでに、12人の「技人」を取り上げてきました。小田原の豊かな地域資源を守り続けてきた人の姿をご覧ください。
配布場所 市内公共施設、広報広聴課
※市ホームページからもご覧いただけます。
Web トップページ「小田原デジタルアーカイブ」をクリック→「つなぐべき小田原の智恵「技人」(WAZABITO)」の「詳細はこちら」

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振り込め詐欺に注意
市内でも被害が増加
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【問】地域安全課 電話 0465-33-1396
   小田原警察署 電話 0465-32-0110

 今年1〜10月に、市内で発生した振り込め詐欺の被害件数は29件。被害総額は1億円を超えています。
 直接現金を受け取る「現金手渡し詐欺」や、市役所や税務署の職員を名乗り、だます「還付金詐欺」など、手口が多様化しています。
 被害に遭わないために、次の点に注意しましょう。
●電話の話を信じない
 「電話番号が変わった」「事故を起こしてしまった」「会社のお金をなくしてしまった」などの電話が多くかかっています。必ず、お子さん、お孫さんなど名乗られた本人に連絡し、事実を確認してください。
●知人を名乗る知らない人に、現金を渡さない
 「知人に現金を渡してほしい」「現金を受け取りに来ました」など、知らない人に現金や通帳を渡さないでください。
●市役所や税務署の職員を名乗る人の指示で現金を振り込まない
 市役所や税務署の職員が現金や通帳を要求したり、金融機関のATMの操作を指示し、現金の振り込みを要求することは、絶対にありません。

 少しでも詐欺が疑われるときは、一人で悩まず、警察に相談しましょう。
 日頃から、家族で小まめに連絡を取り合い、被害に遭わない環境を作りましょう。

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#09 〈連載〉探訪 わがまちの歴史資源/〈連載〉小田原のアートシーン
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その2 城下の伝統工芸
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 1532(天文元)年、鎌倉の鶴岡八幡宮造営には、鎌倉や小田原などの職人だけでなく、京都や奈良の先進技術を持った鋳物師や大工、刀鍛冶など多くの職人が参加しました。八幡宮造営後、小田原に定住した京都や奈良の職人たちの技術が、小田原の職人技術に影響を与え、茶湯釜「小田原天命」、甲冑「小田原鉢」などの美術工芸品や武具が誕生しました。
 伝統工芸の一つである「小田原漆器」は、室町時代中期に、木材を椀や盆、皿などに加工し、漆を塗ったことが始まりです。その後、北条氏康が塗師を城下に招いたことで発展し、江戸時代中期には、実用漆器として江戸に出荷されました。「ろくろ」による挽物技法で、木目の美しさを生かしているのが特徴です。
 江戸時代中期に小田原の職人が考案したといわれる「小田原提灯」は、折り畳めて携帯しやすく、雨や霧に強くなるよう工夫してあります。材料に大雄山最乗寺(南足柄市)のご神木を使ったことから、「魔よけになる」と人気を博しました。
 他には、かつて、鍋や釜、火鉢などの日用品から、鉄砲や大づつといった軍事用品まで幅広く製造し、現在では鳴物を中心に製造している「小田原鋳物」などがあります。
 このような伝統工芸は、歴史や伝統を受け継ぎ、現在も製造・販売されています。
 皆さんも、一度手に取ってみてください。

出掛けるともっと詳しく 伝統工芸品に触れられます
●街かど博物館(全19館のうち、石川漆器、柏木美術鋳物研究所、大川木工所、露木木工所など)
●ラスカ小田原5階 WAZA屋
●小田原地下街「ハルネ小田原」 TAKUMI館
●器に小田原漆器が使われている「小田原どん」の提供店(全27店舗)

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心に届くお芝居を
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芝居屋

 「芝居屋」は、演劇に魅せられた6人が、県内各地から集まってできた小さな劇団で、演劇と朗読劇を上演。活動地域が広く、場所もライブハウスやギャラリー、カフェなど、多岐にわたるため、「広域演劇集団」とも呼ばれています。
 平成18年7月に横浜で旗揚げ。以来、丁寧な大人の芝居作りを心掛け、何よりも舞台や演劇をより身近に感じてもらいたいと思っています。
 特に芝居屋の「動く朗読」は、舞台演劇に親しんでもらうためには、ちょうどよいかも知れません。観客は目をつぶっていても、その情景を思い思いに描くことができるでしょう。
 一生懸命、物事に向き合うことの素晴らしさを伝えたい、観客の心に響く作品を届けたいというのが、私たちのモットーです。アマチュアだけど、心意気はプロに負けない。そんな気持ちでいつも稽古しています。

芝居屋 朗読劇
〜観る朗読、聴く演劇の世界〜
 安房直子原作の童話小説を中心に、芝居屋オリジナルの新作も上演します。
日時 12月6日土曜日・7日日曜日午後3時30分開演
場所 かもめ図書館2階視聴覚ホール
定員 各日100人(申込先着順)
料金 無料
申込 かもめ図書館(電話 0465-49-7800)に電話で
【問】芝居屋 メール shibaiya_s2006@yahoo.co.jp
※駐車場は台数に限りがありますので、できるだけ公共交通機関をご利用ください。

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#10 〈連載〉みかんちゃんとジョー君の社会科見学
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もの知りで優しいみかんちゃんと、やんちゃなジョー君が、市内地場産業の事業所を訪ねます。

21 神尾食品工業の巻(梅干し)

神尾食品工業株式会社
所在 飯泉1102

神尾食品工業株式会社は、1937(昭和12)年に創業した漬物店です。
塩だけで漬ける昔ながらの製法の梅干しを中心に、梅を使った商品などを製造・販売しています。
今回は、相談役の神尾秀雄さんに案内してもらいました。

1(ジョー)たくさんの梅の実が、籠に入っているよ。

この梅は、曽我梅林で収穫された「十郎梅」だよ。

(みかん)「十郎梅」は、小田原で作られ命名された、小田原発祥の品種なのよ。

2(ジョー)大きなタンクに梅の実が入れられたよ。

塩を一緒に入れて、約1か月漬けるんだ。漬けてから数日たつと、塩の作用で梅から水分が出てくるんだよ。

(みかん)出てきた水分は「梅酢」と呼ばれ、料理や他の漬物に使われるのよ。

3(ジョー)塩漬けされた梅の実を並べているよ。

水分を蒸発させるために、天日干しするんだよ。均等に日が当たるように、手作業で梅の実を裏返しているんだ。

(みかん)「3日3晩の土用干し」という言葉があるように、夏は3日間、冬は1週間くらい天日干しするのよ。

4(ジョー)たるが積み重なっているよ。

天日干しが終わった梅干しを寝かしているんだ。すぐに出荷しないで、長期間寝かすものもあるんだ。

(みかん)18パーセントの塩分で漬けているから、腐ったり、かびが生えたりしないのよ。

5(ジョー)梅干しを袋に詰めているよ。

手作業で丁寧に袋詰めするんだ。

(みかん)梅干しがつぶれていないか、一つ一つ確認しながら作業するのよ。

(ジョー)小田原では、なんで梅干し作りが盛んになったのかな?

(みかん)小田原が梅の産地で、梅干しはお土産に人気があったからといわれているわ。

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#11 〈連載〉おいしいよ!おいしいね!おだわらっこの給食 その8
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今日の献立は何だろう?
季節を感じ、地域の恵みをいただく献立・・・
学校給食をのぞいてみましょう。

歴史と文化を感じて大窪小学校

「小田原といえば、かまぼこ」そういわれるくらい、かまぼこの名産地として全国的に有名な小田原。
給食では、郷土の伝統ある優れた食文化や、地域の特性を生かした食生活に理解を深めてもらうため、小田原かまぼこをメニューに登場させています。

小田原かまぼこ
 「かまぼこ」は、平安時代の書物に記述があり、その頃から食べられていたと考えられます。
 小田原かまぼこは、程良い弾力と歯ごたえが特徴です。そのまま食べたり、茶わん蒸しやうどん、そばの具として食べたりもします。
 今日の献立は「かまぼこと鮭のもみじ焼き」。「全国蒲鉾水産加工業協同組合連合会」が、11月15日を「かまぼこの日」と定めていることにちなみ、小田原かまぼこを使った献立を考えました。かまぼこをそのまま食べることが苦手な子どももいるため、皆が好きな鮭とマヨネーズを合わせ、食べやすいメニューにしました。
 これからも、地域の食材を生かした給食を作っていきます。

かまぼこと鮭のもみじ焼き(4人分)
マヨネーズにすりおろしたにんじんを汁ごと加えて、紅葉を感じさせる色にしました。

材料
 ●かまぼこ 1/2本(1センチメートル角)
 ●秋鮭 2切れ(2センチメートル角)
 ●塩 小さじ1/2
 ●こしょう 少々
 ●日本酒 小さじ1
 ●マヨネーズ 大さじ3
 ●にんじん 20グラム(すりおろし)
 ●パプリカ(香辛料) 少々
作り方
(1)秋鮭に塩・こしょうで下味をつけ、日本酒を振りかける。
(2)マヨネーズ、すりおろしたにんじん、パプリカを混ぜ、ソースを作る。
(3)アルミカップに(1)の鮭とかまぼこを入れ、(2)のソースをかけて200度のオーブンで約10分焼く。

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広報小田原
毎月1日発行
No.1120
発行:小田原市 〒250-8555 小田原市荻窪300番地 市役所総合案内 電話 0465-33-1300
編集:企画部広報広聴課 電話 0465-33-1261 FAX 0465-32-4640 〈C〉小田原市2014・12
広報小田原は、資源保護のため再生紙を使用しています。
11月1日現在 小田原市の人口 195,063人 80,299世帯
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