史跡 ・久野諏訪ノ原4号古墳

久野諏訪ノ原4号古墳(市指定 昭和32年3月30日)

所在

小田原市久野2575-イ-2

形状等

この古墳は、久野1号古墳と同様に久野古墳群に含まれる円墳です。墳丘の規模は径約20m、高さ約4mで、一部、自然石による葺石が確認されています。

概説

昭和26年、農道開設工事により破壊されていく古墳の適正な保存対策を講ずるため、文部技官齋藤忠の指導の下、久野4号古墳の学術調査が実施されました。

検出された横穴式石室は、墳丘の中央から南西に向かって口を開いており、石室の規模は、長さ約7m、幅約1.5mで、羨道(入口から石室までの通路)の長さは約1mありました。石材には久野川の河原石や根府川石が用いられています。

石室床面には、奥壁から入口に向かって約2.5m、幅約1m、厚さ3cm程の板状の石が敷かれており、遺物の出土状況やその位置から、棺座ないし祭壇と考えられます。

また、この石の下には、隙間を木炭で目張りした河原石が一面に敷かれていました。

側壁には、大小さまざまな自然石がそのまま築きあげられ、奥壁は扁平な一枚石、天井は8枚の板状の石材で築かれていたようです。天井の石は、調査時点では、石室の中に落ち込んでいました。

遺物は、玉類として勾玉2点、管玉5点、棗玉1点、切子玉4点、丸玉42点、小玉30点など、鉄製品としては、鉄鏃や刀子などが27点出土しています。土器類の出土は非常に少なく、土師器、須恵器の破片が出土したのみです。人骨は、石室内のところどころで発見されましたが、風化が著しく取り上げる事はできませんでした。しかし、その分布状況からは、複数の遺骸が葬られていたものと考えられます。

現在、この古墳は見学できるように復元され、出土品は小田原市郷土文化館に展示されています。

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