10日は、多くの皆さんとの交流が重なった1日でした。
朝一番でお訪ねしたのは、南町・諸白小路の交差点にある空き店舗に「親子と地域の人が出会えるまちの居場所」として開設されているカフェ「わってらか」。南町や板橋あたりにお住まいの子育て世帯の皆さんが中心となり、2021年に活動を開始し、親と子のあそび場の開催、親子まち歩き、居場所についての勉強会、事例視察、商店会との話し合いなどを経て、かつて「十字町ヒストリア」が運営されていたスペースを引き継ぎ、仲間の皆さんでのDIYにより、2024年10月にオープン。現在は、月水金の日中に開店、この日も私が滞在中、赤ちゃんを抱いたお母さん、小さなお子さんとの親子連れ、ご近所で応援して下さっているご婦人、お店に雑貨を出品している作家さんたちなど、様々な人たちが出入りし、とても和やか。お店の前の歩道を、すぐそばにある花園幼稚園の園児たちが大勢で通り、互いに手を振り合ったり。
代表を務める五十嵐さんをはじめ、主なスタッフの皆さんは大半がここ数年で小田原に移住してきた方々。小田原をとても気に入りつつ、地域の皆さんとの関わりの場が少ないことから、そうした場をご自分たちで立ち上げられたのです。幸い、地元の十字地区では第32区が自治会アンケートを取るなどコミュニティの活性化に意欲的、第30区も大久寺さんを拠点に多世代交流が活発と、立地する地域にそもそも自治や支え合いの気風があったことも、「わってらか」の運営の支えとなっています。
遊び場のあるコミュニティカフェ、各種親子向けイベント、放課後や長期休みを使っての子ども遊び、お弁当や駄菓子屋さんなどのお楽しみ出店、様々な手作り品の販売などを行いながら、集う人たちにとっては子育てや暮らしの情報を気軽にシェアする場ともなっています。
行政が設けたのではなく、いま子育てに取り組んでいる若い親世代の皆さんが、こうしてできることを持ち寄り、皆のため、地域のために開かれた場であり、私から見れば理想的な「居場所」と感じました。こうした場が、市内の各地域に生まれていったら、どんなに素晴らしいことでしょう。運営には費用の工面などのご苦労もあるようです。市として、市民活動や地域コミュニティへの支援は行っていますが、こうした場の継続と拡大に向け、出来ることを検討していきたいと思います。
「わってらか」にて、スタッフの皆さんからお話を聞く