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広報おだわら 第978号

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広報おだわら 第978号

平成21年1月1日 発行

#01:「新しい小田原」を市民の皆さんとともに
#02:「国際交流」を考えよう 外国人、小田原に住む。
#03:地域が、一人一人がつくる医療体制かかりつけ医が、あなたの生命を守ります
#04:市の財政状況
#05:平成20年度市民功労賞・市民栄誉賞が決定!栄えある賞は、このかたがたに
#06:小田原彩時記 県境を越えて、37市町村長によるサミットを開催〜S.K.Y.広域圏市町村サミット〜
#07:キラリ☆若人!
#08:ニュース NEWS 深き音色を響かせて20年〜小田原北條太鼓の会〜
#09:身近にある小田原の史跡〜芦子・山王原・網一色地区編〜
#10:早春のおもてなし〜小田原食楽〜
#11:ニュース NEWS 海を渡る「二宮金次郎像」の出発式を生家前で開催
#12:連載 学校自慢!
#13:おだわら花通信


PDF版

テキスト版

※以下のページは、目の不自由なかたでもご利用いただけるよう、市販の音声読み取りソフトに対応するため、文字データのみを記載しました。
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まちづくり情報誌 広報 小田原
1/1─1/31
平成21年1月1日発行 No.978
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#01:「新しい小田原」を市民の皆さんとともに
#02:「国際交流」を考えよう 外国人、小田原に住む。
#03:地域が、一人一人がつくる医療体制かかりつけ医が、あなたの生命を守ります
#04:市の財政状況
#05:平成20年度市民功労賞・市民栄誉賞が決定!栄えある賞は、このかたがたに
#06:小田原彩時記 県境を越えて、37市町村長によるサミットを開催〜S.K.Y.広域圏市町村サミット〜
#07:キラリ☆若人!
#08:ニュース NEWS 深き音色を響かせて20年〜小田原北條太鼓の会〜
#09:身近にある小田原の史跡〜芦子・山王原・網一色地区編〜
#10:早春のおもてなし〜小田原食楽〜
#11:ニュース NEWS 海を渡る「二宮金次郎像」の出発式を生家前で開催
#12:連載 学校自慢!
#13:おだわら花通信
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可能性の大地 小田原

「小田原城天守閣」
朝焼けに包まれた関東唯一の天守閣。相模湾を望むそのシルエットは、新年の幕開けを鮮やかに演出します。

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#01:「新しい小田原」を市民の皆さんとともに
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2009年、「小田原まちづくり元年」がスタートしました。今年は、小田原にとって、どのような1年になるのでしょうか。
新年の抱負、今後のまちづくりの方向性について、市政の舵取り役である2人に語っていただきました。

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明けましておめでとうございます。
「持続可能な市民自治のまち」の実現・推進に向けて、本年もより一層励んでまいります。

小田原市長 加藤 憲一
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「無尽蔵」
二宮尊徳先生の言葉を胸に、市民の皆さんが持つ可能性、地域資源を最大限に生かしていきます。

使命と責任のもとに

 世界的な金融危機や原油価格の高騰など人々の暮らしに不安を招いた昨年は、本市においても、解決すべき課題が数多く残る1年となりました。まだまだ先行きの見えない昨今ですが、そうした中で市長に選出いただいた私の使命と責任はとても重いものであると認識しています。市民が主役の市政実現に向けて、その課題を明確にし取り組んでいきたいと思います。

 まず、地域経済の活性化。可能性を秘めた地域資源を最大限に利活用し、たくさんのかたに小田原へお越しいただくことで交流人口の拡大を図ります。また、事業の優先度を明確にし、事業仕分け(行政と民間よる事業分担の見直し)を行うとともに、行政のスリム化・効率化を図ると同時に行政サービスが低下しないように努め、市民生活に直結する緊急度の高い3分野(福祉・医療・教育)に重点的に取り組みます。

その他の課題も着実に

 特に教育では、家庭・学校・地域が連携したスクールコミュニティづくりを目指し、待機児童、学童保育、学区の弾力化などの課題に取り組み、小学校低学年からの少人数教育実現に努めます。地域単位での防災能力の向上を高め、学校や各施設などの都市基盤整備を強化します。また、経済振興につながる芸術文化振興に向けたスタートラインとして、そのネットワークの充実も図ります。

 また、2市8町の合併は、県西地域の豊かな地域資源の活用を図り、地域の総合力を一層発揮するためにも必要と考えており、引き続き各市町の首長とともに、合併検討会で議論を重ね、方向性を見出していきます。

誇りの持てる郷土づくりに向けて

 「市民の力を生かす市政」として、市民と行政が一体となって取り組む重要懸案事項の解決に向けた4つの課題別検討委員会(地域医療、行財政改革、地域コミュニティ、小田原駅・小田原城周辺まちづくり)では、市民の皆さんが持つ知識と知恵を十分に発揮してもらい、未来につながる提案をしてほしいと思います。まさに、市民主体の運営の試金石です。そして、平成23年度にスタートする新たな総合計画の策定は、未来の小田原を創るための設計図であり、本格的な市民参画のもと、全市を挙げて取り組んでいきます。平成21年度は重要懸案事項の解決に向けた取り組みを進めるとともに、「新しい小田原」を創り上げるための第一歩を踏み出すことになります。

 市民の皆さん一人一人が誇りを持てる地元・小田原へ、互いに支え合い、一緒に汗を流していきましょう。

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新年明けましておめでとうございます。
本年が皆様にとって明るく良い年でありますことを心より祈念いたします。

小田原市議会議長 大野 眞一
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開かれた議会を目指し、さらなる改革に取り組み、小田原のまちづくりに一層の情熱を注いでいきます。

変化に対応できる体制づくり

 昨年は、ノーベル賞や北京オリンピックをはじめ世界の舞台において多くの日本人が活躍し、歴史にその名を刻みました。
 一方、多くの生活必需品の値上げや産地偽装問題などの食の品質を問われる事件、年金問題や都市における集中豪雨の多発など、国内では私たちの日常生活にかかわる問題が多く発生したほか、サブプライムローンを発端とした世界的な混乱は、金融市場のみならず我が国の実体的な経済にまでさまざまな影響を及ぼしています。このような変化の激しい時代の中、地方自治体は将来を見据えつつ、変化に対応できる体制を整えることが求められています。

広域連携で「地方政府」の検討を

 現在の小田原には、少子高齢化をはじめ環境保全や地域経済の活性化、行財政改革など将来を左右する問題は数多くありますが、その中でも、市民ホールの建設や駅前再開発事業については、喫緊に方向性を見出すことが必要です。そこで昨年、本市では四つの課題別検討委員会が立ち上げられ、まちづくりにおける重要懸案の解決に向け具体的な協議が始まりました。議会としては各検討委員会の動向に注視するとともに、今後の施策の展開に対して的確に対応し、その役割を十分に果たしていきます。

 また、少子高齢化や環境保全などの将来に向けた問題については、多くの市町村が抱える共通の問題となっており、自治体間の広域的な連携により対応することが必要であります。これらの問題を解決するためにも、また、地方分権の推進により増加する地方自治体としての責務を果たすためにも、私たちの住む県西地域が団結し、住民に最も身近な基礎的自治体である「地方政府」へと発展する可能性について、具体的に検討する時機にあると考えています。

市民の皆さんの幸せを第一に

 小田原は今、加藤市長という新たなリーダーを迎えさまざまな手法によるまちづくりが進められているところです。いくつかの事業については従来の方向性の見直しが検討されていますが、私たちに与えられた時間は有限であり、今後、着実な成果が上がるように議会と行政が両輪となって努力しなければなりません。私は、市政に携わる者として、また、議会を代表する議長として、昨年導入した議会インターネット中継をはじめ開かれた議会を目指し、さらなる議会改革に取り組むとともに、小田原のまちづくりに一層の情熱を注ぐ決意を新たにしているところであります。

 市議会としても、市民の皆さんの幸せを第一に考え、市政発展のためさらに努力していきますので、今後とも変らぬご支援、ご協力をお願いします。

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#02:「国際交流」を考えよう 外国人、小田原に住む。
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小田原に住む外国人市民は約1,800人。
生活習慣や言葉などの違いから、「日本は暮らしづらい」と感じるかたもいるでしょう。
しかし、どこにいても自分らしく快適に暮らしたい。その願いは、すべての人のものです。
タイ出身で市内在住の原田スダラさん。
国際交流イベントなどでとても積極的に活動しています。
今回は彼女と一緒に、さまざまな国の人たちが「共に生きる」ということについて考えていきます。
問 文化交流課 電話0465-33-1703

日本に来て驚いた

 スダラさんはタイで日本人とタイ人との通訳をやっていました。とはいっても、日本語が話せたわけではなく、独学で覚えた英語を使っての仕事でした。「そこで知り合った日本人男性と結婚したんです」。そして日本に来たのが17年前のこと。
 初めて日本に来て、東京を車の窓から見ました。「ビルばかりと思っていたら、緑があるのでびっくり! 今思えば当たり前ですけどね」と笑います。「小田原は富士山も見えてとてもすてきなところだなって、まず思いました。それと、小田原と箱根の気温が違うでしょ。こんなに近くなのにって、驚きました」

日本語を学びたい

 「日本に来て、一番困ったのはやっぱり言葉」。今は日本語が堪能なスダラさんですが、初めは言葉の違いに戸惑いました。
 「病院へ行っても、自分の病状が伝えられない。私、日本に来て間もなく入院したんです。うまく自分の体調のことも伝えられません。看護師さんに尋ねられても、適当に答えちゃって」と笑って話しますが、そのときは深刻だったはず。
 「でも、周りの患者さんを含めてみんな優しくて、おばあちゃんには編み物まで教えてもらったの。日本語もたくさん教えてもらって、あの入院から日本語が上手になったんです。出産も日本の病院。みんな親切で、いい時間でしたよ」。入院がいい時間だったなんて、前向きに物事を考えるお手本ですね。

通訳ボランティア

 スダラさんが経験したように、言葉が分からないと毎日の生活も大変です。特に、行政窓口での手続きや通院では、なおさら。そこで市では、相談に応じて通訳ボランティアを派遣しています。現在、登録されているかたは中国語、ポルトガル語、フィリピン語など11言語です。外国語の通訳が必要なときは文化交流課にご相談ください。
 スダラさんも、このボランティアに登録しています。「自分も困ったときは人に助けられたから、今度は私がお手伝いしたいと思っています」

ボランティアの日本語教室

 そのほかにも、ボランティアが教える日本語教室があります。その一つ、「いろはの会」の西村敏秋さんにお話を伺いました。
 「初心者には50音の発音から始めて、日常よく使うあいさつと自己紹介へと進みます。私たちの教室では、基本的にほぼ日本語だけでマンツーマン指導をしています。この会ではインド、中国、ペルーなど、さまざまな国のかたが学習していますよ。皆さんとても熱心で、上達するのが本当にうれしい。日本語を習いたい人が近くにお住まいだったら、ぜひ一声かけてあげてください。予約なしでも大丈夫ですので、お気軽にどうぞ」

●いろはの会
1 月曜10時30分〜12時 おだわら国際交流ラウンジ
2 火曜10時30分〜12時 市民活動サポートセンター
3 金曜19時30分〜21時 市民活動サポートセンター
 1回100円

●小田原海外市民交流会にほんごクラス
 水曜18時30分〜21時 生涯学習センターけやき
 無料

国際交流の拠点「おだわら国際交流ラウンジ」

 市内に住んだり、活動したりする外国人のための施設もあります。スダラさんもよく使うこのラウンジには会議スペースがあり、国際関係団体などが利用できます。
 「私はここで子どもたちに英会話を教えています。駅の近くで便利なんですよね」。打ち合わせができるフリースペースや、お茶を自由に飲める休憩コーナーもあります。
 また、市民主催の小さなイベント「ティーサロン」では、日本や海外の文化紹介や国際関係団体の活動発表などをしています。
 このほかにも、ラウンジでは、外国人向けに生活・防災・観光などの情報を多言語で提供しています。インターネット閲覧用のパソコンもあります。
 「この施設があることを知らない外国のかたも多い。ぜひ、周りの人へ教えてあげてほしいです」

情報紙よりも人とのつながり

 外国人に情報を伝える手段は、インターネットをはじめとしてパンフレットなどさまざま。「パンフレットよりも、周りの人から口コミで教えてもらう情報が役に立つんです。それに日本語の勉強にもなるし、やっぱり人とお話しするのが一番」とスダラさんは、人とのつながりの大切さを語ります。
 周囲とよい関係を築き、ネットワークをつくること。それは簡単なようで難しい、とても大切なことです。生まれた国や文化は違っても、同じまちで暮らす仲間たち。外国人も日本人も共に暮らしやすいまちをつくるために、私たちは何をしたらよいのでしょうか。

まず関心を持ってみよう「そうだ、地球市民フェスタへ行こう」

 世界にはどんな国があるのか、興味を持つことから始めてみましょう。それにうってつけなのが、毎年2月にマロニエで行われる地球市民フェスタ。これは、県西地区最大の国際交流のお祭りです。さまざまな国の料理、歌や踊りなどを楽しめるのです。
 スダラさんも毎年タイ料理で参加しています。「私が生まれた国のことを、小田原の皆さんにも知ってもらいたい。今年はタイカレーを作ります。とてもおいしいですよ」

文化が違うって面白い

 地球市民フェスタには、海外姉妹都市・友好都市との交流を行っている「小田原海外市民交流会」と「ときめき国際学校実行委員会」も参加しています。
 昨年の夏、姉妹都市アメリカ・チュラビスタ市との交流に参加した渡辺絵梨子さんは、チュラビスタでの経験をこう語ります。「初対面のホストファミリーに、いきなり抱きすくめられてびっくり。国民性の違いを感じました。就職活動中ですが、ぜひ色々な国の人々と触れ合える仕事に就きたいと思います」

 「ときめき国際学校」でオーストラリア・マンリー市を訪れた高校1年生の広瀬渚さん。「こちらがオープンになれば、相手もオープンになるってことに改めて気がつきました。英語が堪能じゃなくても、面と向かえば気持ちは通じます。ときめき国際学校に参加して、将来の夢が、よりはっきりしてきました」
 二人の話から「相手のことを、相手の国のことをもっと知りたい」という気持ちが交流を深めているのだと分かります。
 来年度の派遣生の募集は、広報おだわらなどでご案内します。

国際交流で大切なこと

 外国のかたたちと共に生きることを「多文化共生」といいます。その第一歩は相手を知ることから始まります。
 しかし、実際には言葉の壁もあり、地域や行政に外国人市民の声が届きにくいのが現状です。今後、市は国際関係団体やボランティアに協力をお願いしながら、外国人市民のニーズを把握する方法を検討していきます。
 では、私たちが外国人と接するときに大切なことは何でしょう。

 日本語教室いろはの会の西村さんは「外国人と接するとき、日本人は英語を話さなくちゃって、まず構えるでしょ。普通につきあえばいいんですよ。まず普通に日本語で話しかければいい。身ぶり手ぶりでもいいでしょう。だいたい相手が英語が話せるかどうかも分からないんだから」と日本語が話せない外国人と11 年接してきた経験から語ります。スダラさんも自らの経験から、次のように語っていました。「国際交流っていっても、問題はイベントや集まりに参加するかどうかだから、日本人とか外国人とか関係ないと思うのね。もっとみんな人とお話しして、もっと世界のことを知りましょうよ。何もやらないより何かやったほうが悔いが残らないでしょう?」

みんなが住みやすい社会

 日本に来たときには、戸惑うばかりだったスダラさんも、今は子育てをしながら、小学校でタイの紹介をしたり、地域でタイ料理の教室を開いたりと、すっかり小田原の暮らしになじんでいます。そして、それも「いろいろな人と出会うことが大好きだから続いているんです」
 外国人が住みやすい社会は、日本人にとっても住みやすい社会になるはずです。日本人のあなたも、時には外国人の気持ちになって小田原を眺めてみましょう。ふだん見えない何かが見えてくるかもしれませんよ。

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【「地球市民フェスタ」〜楽しもう! 多文化の出会い〜】
2月15日(日)10:00〜16:00 川東タウンセンター「マロニエ」
楽しい雰囲気の中で、多国籍のかたがたが共に触れ合い、共に生きる仲間として理解し合うイベントです。
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◆世界の歌と踊り
特設ステージで世界の歌と踊りを堪能しましょう。
フラダンス/二胡/ゴスペル/ディジュリドゥ(アボリジニの楽器)など

◆世界の味
世界の料理に舌鼓
シシカバブー/韓国のチヂミ/イラン料理/タイ料理/ベトナム料理など

◆展示・バザー
国際交流団体の活動のようすを展示。交流先の民芸品の販売もありますよ!

◆体験コーナー
ふだん、体験できないものばかり。この機会にぜひチャレンジ!
手作り甲冑・着物・タイ衣装・インド衣装の試着/ぶんぶんゴマ作りなど

◆映画"無料"上映
イスラエルの建国とともに70万人以上のパレスチナ難民が誕生した。そのとき、何が起こったのか…。世界のほとんどが何も知らない。
2008春公開 長編ドキュメンタリー映画
−パレスチナ1948− NAKBA

ほかにもあるお楽しみイベント!
○交流スタッフ〜外国籍の"たすき"をかけたスタッフが会場のあちこちに。気軽に声をかけて、楽しく交流しましょう!
○おさるぽりん〜中庭に巨大"おさる"現る!
○スタンプラリー〜会場内をくまなく回り、スタンプ10個集めて、ステキな賞品をゲットしよう!

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1月のティーサロン「日本のお正月」
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書き初め、すごろく、福笑い、かるたなど、日本の遊びを楽しみましょう!
1月17日(土)13:30〜15:00
主催 小田原海外市民交流会
申込 文化交流課まで直接ご連絡ください。

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海外姉妹都市青年交流事業
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 姉妹都市・アメリカ合衆国カリフォルニア州チュラビスタ市と本市の青少年が、お互いの国を訪れています。
 今年度はそれぞれ4人の派遣生が、ペアになってホームステイをしながら2週間を互いの国で過ごしました。派遣期間中は、お互いの文化に触れたり、ボランティア活動を行ったりしながら相互理解と親善を深めました。
 自分の持つ語学力はもちろん、行動力をフルに活用して外国で活躍してきた派遣生たち。この貴重な体験は彼らを大きく育ててくれました。この体験を小田原のため自分のために生かしてくれることでしょう。

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ときめき国際学校
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 小田原の中・高校生がオーストラリア・マンリー市の生徒と交流する「ときめき国際学校」。彼らは1対1のペアを組み、ペア同士でホームステイをし、今年度はお互いの国でそれぞれ11日間ずつのさまざまな交流を行いました。
 7,900キロも離れたまちで生まれた彼らは、異なる言葉や文化、環境で育ち、今年、このときめき国際学校で出会いました。
 言葉が通じないもどかしさを感じつつも、何とか気持ちを伝えたい、そして、その気持ちを分かりたい、こうしたお互いの歩み寄りが、彼らを強い"絆"でつないでくれます。
 交流を終えた彼らは、今でもメールなどでこの"絆"をより太く、強くしているようです。

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#03:地域が、一人一人がつくる医療体制かかりつけ医が、あなたの生命を守ります
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今、地域医療は、医療機関相互の連携、在宅医療の取り組み、救急体制の在り方など、さまざまな課題に直面しています。
市民の皆さんが適切な相談や処置を受けることのできる「24時間安心安全の体制づくり」に向けて、共に手を取り合い、考えましょう。明日の、未来の私たちのために。
問 健康づくり課 電話0465-47-0820

日ごろの生活を振り返ると

 体調が悪くなったときや何か体の変化が気になるとき、皆さんはどうしていますか。また、日ごろから健康上の悩みなどを抱えてはいないでしょうか。ご家族が同じような不安を抱いていることも、あるかもしれません。身近な医療問題への相談や適切な処置は、だれもが望むことです。
 また、そうした皆さんの思いは、地域医療機関が抱える課題と密接に関連しています。
 安心で安全な暮らしの実現、そのためには何をすべきでしょうか。どういったことに配慮し、互いに支え合うことが必要なのでしょうか。

身近な窓口・地域医療連携室

 市民の皆さん一人一人のニーズに十分にこたえ、よりよい医療環境を提供する一翼を担うのが地域医療連携室です。
 かかりつけ医や在宅医療・介護保険の主治医の紹介、リハビリ医療・一般医療の相談など、患者やご家族の不安を取り除くようにサポートしています。

【地域医療連携室】
場  所 保健センター3階
相談日時 月〜土曜日9時〜12時、13時〜17時(祝日及び年末年始は除く)
※土曜日の午後は医療機関の案内のみ
電  話 0465-47-0833
ファクス 0465-49-3766
Eメール odtiki@triton.ocn.ne.jp

かかりつけ医を持ちましょう

 また、ちょっとした風邪やけが、健康管理の手助けをしてくれる身近なお医者さん、「かかりつけ医」を持つことは、とても大切です。ふとした気掛かりなことがあるときに気軽に相談できると安心です。生活環境・疾病経過などを十分に分かっているかかりつけ医なら、患者の細かな体調の変化まで気がついてくれる。すぐに大きな病院へ行かなくても、かかりつけ医とこうした関係を築くことができれば、より一層充実した生活を送ることができます。

市立病院が直面すること

 県西地域の中核的な病院である市立病院は、高度で専門的な医療、救急、産科・小児科医療など多様な医療の提供を行っています。万が一の病気やけがの際に多くの市民の皆さんのよりどころとなる一方で、全国的な医師、看護師不足などから医療に従事する職員の環境は大変厳しい状況にあります。
 また、限りある医療資源を有効に活用し、効率的な医療を提供するためにも地域医療機関との連携や役割分担は、特に重要な課題です。

明日の、未来の私たちのために

 地域と市民の皆さん一人一人がつくる医療体制は、互いの健康や安心安全な生活へとつながります。そして、市立病院をはじめとする医療機関相互の連携へと結びつき、皆さんの生命を守り続けていくのです。明日の、未来の私たちを描く"支え合いの心"。ともに地域医療を見詰め、考えていきましょう。

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親しみの持てる医師会の窓口として「地域医療連携室」
小田原医師会 会長 伊藤 進さん
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 小田原市、箱根町、真鶴町、湯河原町をエリアとする小田原医師会は、年中無休の一次救急を市保健センターで行っています。また、皆さんとの交流の場として公開講座などを行っていますが、さらに"開かれた医師会"を目指して平成7年にスタートしたのが地域医療連携室です。

 連携室では、医療機関の案内、医療や介護保険の相談、かかりつけ医の紹介などを行っていますが、相談件数は年々増加しており、昨年度は3,000件を超える相談が寄せられました。そのため、今年度から、より専門的な医療相談等に対応するため、さまざまな診療科の医師が交替で、ほぼ毎日、相談に応じる時間を設けています。
 これからも医療機関相互の連携を促進し、地域全体で支え合う真の意味での地域医療を目指していきます。
 かかりつけ医を持つこと、それが上手な医者へのかかり方です。地域医療連携室へご相談ください。

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救急医療の現状にご理解を「市立病院救急科」
市立病院救急科 医師 大浜 史朗さん(※実際の「浜」は「濱」の旧字体)
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 救急医療は、他の診療科と異なり、予定を組んで行動することができません。救急隊から患者さんの情報が入ると、迅速かつ慎重にそして丁寧に対応するように心掛けています。
 また、容体の急変など予期せぬことにも柔軟に幅広く対応できるように努力しています。救急科は患者さんにとってはかかりつけ医ではなく、ご本人やご家族のかたが不安を抱くことのないように気をつけています。
 救急車は、多いときには日中だけで1日に15回以上来ることもあり、搬送件数の増加はもとより、集中傾向も年々高まっています。市立病院が急性期病院として、高度で専門的な医療を提供していくためには、地域の医療機関との密接な連携と機能分担が必要であると強く感じています。

 そして、皆さん自身が日ごろから相談できる医師を持ち、健康管理に関心を寄せていれば、救急患者となることを未然に防ぐことも可能となるでしょうし、もしそうなった場合でも健康状態を把握できているので、結果として、皆さん自身の安全と安心が図られることになると考えています。

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#04:市の財政状況
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毎年6月と12月に公表しています。今回は、平成19年度の決算状況をお知らせします。
問 財政課 電話0465-33-1312

昨年度の一般会計決算

 歳入は、平成18年度と比べ、個人市民税などの市税が21億1,342万円、県支出金が7億5,831万円増加したことなどにより、地方譲与税(※ 1)13億7,165万円や、地方特例交付金(※2)5億9,750万円などの減少が生じたものの、総額で23億604万円の増加となりました。
 歳出では、義務的経費は児童手当などの増加で扶助費が4億7,534万円、退職手当などの増加により人件費が5,888万円の増加となり、公債費は1億5,634万円減少しましたが、全体では約3億7,788万円の増加となりました。

 投資的経費は、地域センター整備事業や史跡用地取得事業費などの増加により、総額61億8,582万円となり、13億9,150万円の増加となりました。
 そのほか、物件費が2億5,273万円、補助費などが2億585万円、特別会計などへの繰出金が3億2,848万円の増加となったことなどから、歳出の総額は30億8,525万円の増加となりました。

※1「地方譲与税」
国税から市へ譲与されるもので、地方道路譲与税、自動車重量譲与税などがあります。平成18年度の税源移譲に伴い、所得譲与税が廃止されました。
※2「地方特例交付金」
児童手当の拡充や住民税からの住宅借入金等特別控除など、国の制度改正などにより生じる負担増や減収の補てんのために交付されるものです。

市の財政運営

 市では一般会計のほか、下水道や国民健康保険など特定の収入で特定の事業を行う特別会計として9会計、また、企業としての経済性を発揮しながら、主にその事業の収入により運営される水道事業と病院事業の2会計を処理しています。
 市の財政状況は、市全体の収入が伸び悩む中、義務的経費の扶助費などは増え続けており、非常に厳しい状況にあります。
 しかし、市民生活を守るため、予算にメリハリをつけ重点配分を行いながら、市債の新規発行を返済元金以内として市債残高を減少させるなど、収入と支出のバランスや将来の財政負担を考慮して、健全な財政運営に努めています。
 なお、平成19年度末の一般会計の市債残高は約550億円、特別会計などを含めた市債残高合計は約1,271億円となっており、昨年度末に比べ、一般会計で約20億円、全会計で約43億円の削減となっています。

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平成19年度一般会計決算
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歳入 602億円

★市税 346億5,300万円(57.6パーセント)
★繰越金 33億1,300万円(5.5パーセント)
★諸収入 28億4,100万円(4.7パーセント)
★使用料及び手数料 17億5,300万円(2.9パーセント)
★その他 17億5,100万円(2.9パーセント)
★自主財源計 443億1,100万円(73.6パーセント)

■国庫支出金 55億6,500万円(9.3パーセント)
■県支出金 33億9,700万円(5.6パーセント)
■市債 32億1,100万円(5.3パーセント)
■地方消費税交付金 20億6,200万円(3.4パーセント)
■その他 16億5,400万円(2.8パーセント)
■依存財源計 158億8,900万円(26.4パーセント)

歳出 576億6,600万円

◆民生費 167億1,400万円(29.0パーセント)
◆総務費 88億5,900万円(15.4パーセント)
◆土木費 81億5,000万円(14.1パーセント)
◆公債費 64億6,900万円(11.2パーセント)
◆教育費 63億2,800万円(11.0パーセント)
◆衛生費 60億3,000万円(10.4パーセント)
◆消防費 21億9,300万円(3.8パーセント)
◆商工費 12億400万円(2.1パーセント)
◆議会費、労働費、諸支出金 8億7,600万円(1.5パーセント)
◆農林水産業費 8億4,300万円(1.5パーセント)

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コラム1
義務的経費から見る財政の推移
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義務的経費は、支出が義務づけられていて自由に減らせない経費で、人件費・扶助費・公債費がこれに当たります。支出に占めるこの経費の割合が高いと、自由に使えるお金が少なくなるため、財政の硬直化が進み、弾力的な運営が難しい状況にあるとされます。

●人件費
議員や各種委員の報酬、職員の給与など、勤労の対価として支払われる経費です。市では職員数の適正化と人件費の削減に努め、ピーク時(平成6年度)の2,338人から、平成20年度までに462人の職員を減らしています。

年度、職員数(人)、人件費(億円) の順(平成20年4月1日現在)
H14、2,073、140
H15、2,027、132
H16、1,991、128
H17、1,961、131
H18、1,910、124
H19、1,896、125

●扶助費
社会保障制度の一環として支給される費用です。生活保護費や児童手当、医療費助成、就学援助費などがあります。高齢化の進展や少子化対策など、社会情勢に応じた福祉施策により増え続けています。

年度、扶助費(億円) の順
H14、76
H15、84
H16、90
H17、94
H18、97
H19、101

●公債費
公共施設の建設などの、市の資産形成につながる特定の事業などのために、国や県、民間などから借りた市債の償還金とその利息です。市債には、費用の世代間の負担を調整する機能もありますが、財政が厳しくなる要因でもあるので、借り入れには慎重に対応しています。

年度、市債残高(億円)、公債費(億円) の順
H14、604、64
H15、608、70
H16、598、69
H17、594、66
H18、570、66
H19、550、65

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コラム2
財政指標〜経常収支比率って?
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市税など使途が特定されていない収入が経常的な経費に充てられている割合を示す指標です。
数値が低いほど財政の弾力性(ゆとり)があるとされますが、近年は各自治体とも厳しさが増しています。
なお、市の19年度決算における経常収支比率は前年度に比べ4.1ポイント悪化していますが、これは算定方法が変更されたためです。

全国市町村平均 92.0パーセント
県内市町村平均 89.6パーセント
本市 89.7パーセント

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コラム3
市民一人いくら使われているの?
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皆さんが納めた税金は、都市基盤の整備や学校教育、福祉・子育て環境の充実など、さまざまな事業に使われています。

○福祉や子育て環境の充実のために(民生費) 84,721円
○防災対策、住民登録や市庁舎の維持管理などのために(総務費) 44,905円
○道路や公園の整備、まちづくりのために(土木費) 41,312円
○借入金の返済のために(公債費) 32,790円
○学校教育・社会教育施設の整備、文化財の保護のために(教育費) 32,079円
○健康や医療対策、ごみ処理などのために(衛生費) 30,567円
○市民を火災や水害などから守るために(消防費) 11,114円
○商工業・観光の振興のために(商工費) 6,103円
○議会の運営などのために(議会費、労働費、諸支出金) 4,439円
○農業・林業・水産業の振興のために(農林水産業費) 4,276円

市民一人に使われる合計額 292,306円

(平成20年3月31日現在の住民基本台帳による人口197,279人で計算)

市民一人当たりの市税納付額       17万5,653円

【家庭に置き換えると?】
決算を身近に感じていただくために市の一般会計を家計簿に置き換えてみました。
1年間の家計の収入と支出を一般会計総額の1万分の1とすると、次のようになります。

収入合計 602万円

●給料(市税) 347万円
●親からの仕送り(国・県からの補助金・交付金など) 127万円
●事業収入・預貯金の取崩し(繰入金、繰越金、諸収入) 67万円
●借金(市債) 32万円
●パート収入(使用料など) 26万円
●不動産収入(財産収入など) 3万円

支出合計 577万円

●食費(人件費) 125万円
●電気代・保険料などの生活費(物件費、補助費) 125万円
●医療費など(生活保護などの扶助費) 101万円
●子供たちへの仕送り(他の会計への繰出金) 74万円
●ローン返済金(公債費) 65万円
●家の改築など(投資的経費) 62万円
●友人への貸付金など(貸付金、積立金) 22万円
●車の修繕など(維持補修費) 3万円

収入(602万円)と支出(577万円)の差額25万円は次年度へ繰り越します。

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#05:平成20年度市民功労賞・市民栄誉賞が決定!栄えある賞は、このかたがたに
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市民功労賞は、学術・文化・福祉・産業など市民生活のさまざまな分野において功績のあったかたに、市民栄誉賞は国や世界レベルで大きな記録を樹立したり、成果を上げたりすることで、市民の皆さんに明るい希望と誇りを与え、小田原の名を高めたかたにお贈りしています。
今年度の受賞者が次の皆さんに決まりました。贈呈式は1月12日(祝)に市民会館で行います。
問 文化交流課 電話0465-33-1703

【市民栄誉賞】加藤勇次さん
2008年4月に開かれた世界マスターズベンチプレス選手権大会(パワーリフティング・ベンチプレスマスターズ3の部)で、世界記録を樹立し、優勝されました。

【市民功労賞】コール・めんどり
長年にわたり音楽を通して地域に根づいた活動をし、多くの市民に感動を与えました。
小田原ゆかりの楽曲も多く取り上げ、本市の文化振興に大きく寄与されました。

【市民功労賞】西島邦好さん
長年にわたり地域の清掃及び緑化活動に取り組み美しい街並みづくりに尽力し、また市民の環境意識の高揚に貢献されました。

【市民功労賞】石川一明さん
NPO法人小田原市障害者福祉協議会会長、小田原市肢体障害者福祉会会長、小田原市肢体不自由者父母の会会長、神奈川県身体障害者連合会副会長を歴任し、障害者福祉の増進・向上に尽力されました。

※この賞は、市民のかたがたからの寄附金をもとに設置した「小田原市ほう賞基金」により運営しています。

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#06:小田原彩時記 県境を越えて、37市町村長によるサミットを開催〜S.K.Y.広域圏市町村サミット〜
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問 企画政策課 電話0465-33-1239

 11月21日(金)に、山梨県富士吉田市で「第9回富士箱根伊豆交流圏市町村サミット」が開かれました。
 これは神奈川・山梨・静岡県内の37市町村が、富士箱根伊豆地域を一つの圏域ととらえ、県境を越えた交流を進めるために実施しているものです。当日は各市町村長が一堂に会し、3県の知事らをお迎えして、基調講演のほか、広域的な振興策、連携策について意見交換が行われました。
 これまでの9年間で積み重ねてきた信頼関係の上で、具体的な取り組みを可能なところから進めていく旨が合意されました。
来年は10周年という節目であり、S.K.Y.広域圏のさらなる連携を図っていきます。

※S.K.Y.広域圏とは静岡県(S)、神奈川県(K)、山梨県(Y)の頭文字を取ったもので、富士箱根伊豆地域を意味しています。

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#07:キラリ☆若人!
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みなぎる可能性、描く夢、そして、奏でる未来。このコーナーでは、若者たちの活躍する姿やメッセージをお届けします。

小田原看護専門学校

 私たちの暮らしと密接にかかわっている地域医療。少子高齢化社会の到来とともにその重要性はますます高まっています。創立から40数年、市民の皆さんと歩み続けてきた同校では、世代を越えて、多くのかたが看護の道を志されています。

 「看護学科に所属しています。准看護師として医療現場に携わってきた経験を生かし、今は在宅訪問を担当しています。ご年配のかたが、人生の最後の時をご家族に見守られながら迎えるという現場に立ち会うこともあり、かけがえのない家族愛に触れることができます。また、ご家庭での看護は病院でよりもさらに慎重さなどが求められ、責任が重い分、そのやりがいも実感しています。仕事に、勉強に充実した毎日です」(井上さやかさん、小台在住)

 「准看護学科で看護師を目指し日々、課題に取り組んでいます。医療現場は未体験ですが、市立病院での実習(3日間)では、たくさんの貴重な経験を積ませていただくことができました。患者さんの自立を支援するということの必要性、心身共にさまざまなサポートをするには、創造力がとても大切です。より一層のスキルアップを図り、いつ、どんな現場にも臨機応変に対応できるようになりたいと思います」(佐藤智子さん、中里在住)

 「家族や同僚、地域のかたなど周囲の皆さんの励ましや協力があるからこそ、目標へ邁進することができます。本当にありがたいです」と笑顔の奥の真剣なまなざしで語ってくれた2人。子育て真っ最中(井上さんは1男1女、佐藤さんは2女)の"お母さんナース"は、とても心強くて頼もしい限りです。

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#08:ニュース NEWS 深き音色を響かせて20年〜小田原北條太鼓の会〜
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 小田原の創作太鼓の会として活動してきた小田原北條太鼓の会(会員数56人)が、間もなく結成20周年を迎えられます。
 小田原で開かれた「ときめき小田原夢まつり」の一環として平成元年に市が会員を募集、1年にわたり林英哲さんの指導を受け、平成2年4月に活動を開始されました。
 けいこは、平均週1回、舞台などでの演奏は多いときで年50回を越え、20年間の総演奏回数は700回を数えます。
 特に小田原北條五代祭りや小田原ちょうちん夏まつり、酒匂川花火大会や城下町おだわらツーデーマーチなど市の大きなイベントには毎年出演、平成7年には市民功労賞を受賞されました。
 一昨年4月には「林英哲アコースティックライブ」(市民会館)で念願の師弟競演が実現、次世代への文化継承のため、10歳未満の子どもたちを対象に幼児部教室(月2〜3回)も開いています。
 昨年9月27日・28日には、東京・国立劇場という大舞台で公演「人智千響」に出演、今後もますますの活躍が期待されます。

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#09:身近にある小田原の史跡〜芦子・山王原・網一色地区編〜
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私たちの身近に数多く残る史跡は、それぞれの土地の成り立ちや先人たちの暮らしぶりを静かに物語っています。
日々変化するまちなみの中で、郷土の歴史を記憶にとどめ、次の世代に伝えていきましょう。
最終回は芦子・山王原・網一色地区。
問 文化財課 電話0465-33-1714

 よく晴れた冬の休日の昼下がり、太郎君はお母さんと一緒に、酒匂橋の近くの八幡神社にやってきました。

太郎 この辺りで、旧東海道は今の国道から少し北側を通っていて、酒匂川を渡ってきた旅人は小田原の宿場へ向かったんだ。街道沿いにはお寺がたくさんあり、北条氏の時代にはお店が板橋の辺りまで建ち並んでいたんだって。
母 あら、よく知っているわね。
太郎 お父さんに教わったんだよ。江戸から小田原までは20里(約80キロ)ぐらい。車も電車もなく、一泊二日ぐらいかかったんだって。
母 昔の人は大変だったのね。
太郎 旧東海道を歩いてみようよ!
母 いいわね、そうしましょう!

太郎 八幡神社から南へ進み、国道を渡るよ。
母 小田原総合ビジネス高等学校の正門前を通るのね。あらっ、道の両端にあるのは石の欄干かしら?
太郎 そうだよ。ここには、千貫文の費用がかかったと伝わる千貫橋という石橋があったそうだよ。その先の十字路を右に曲がった辺りには、川会所があったといわれているんだ。
母 酒匂川に仮橋が架かる期間以外は歩行渡しで、旅人は川会所で川札を買って、川越人足に手渡して、手を引かれたり、肩に担がれたり、輦台に乗ったりして川を渡ったのよね。
太郎 そうだよ。国道に合流したら、道沿いにまっすぐに進むよ。
母 山王小学校の校門の前にある祠は何かしら?

太郎 あそこには、戦国時代に小田原の北条氏と戦った関東管領の上杉憲政の嫡男で、13歳のときに殺されてしまった上杉龍若丸がまつられているんだ。
母 まぁ、13歳で!恐ろしいわね。
太郎 僕は平和な時代に生まれてよかった!! さぁ、山王橋を渡るよ。
母 りっぱな松の木がある神社ね。
太郎 山王神社だよ。豊臣秀吉が攻めてきた小田原合戦の時には、この辺りにお城の防御を目的に作られた篠曲輪があったんだ。徳川家康の家臣・井伊直政との間の合戦で最も激しい戦いがあった場所なんだって。
母 歴史の舞台になった場所なのね。

太郎 少し行くと山王口だよ。
母 あらっ、江戸口見附って書いてあるわね?
太郎 小田原の江戸側の出入口は桝形のあった山王口(江戸口)で、番所が置かれていて、これを見附と言って旅人を看視していたんだよ。
母 なるほど。太郎は随分、小田原のまちのことに詳しくなったのね(驚)!!
太郎 うん!僕、もっともっと小田原のまちのことを知りたいから、これからも勉強頑張るよ!

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『身近にある 小田原の史跡 川西版』を刊行しました
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この本を片手に、小田原のまちを歩いてみませんか。
販売場所:行政情報センター(市役所4階)、市立図書館、かもめ図書館、文学館/1冊700円

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#10:早春のおもてなし〜小田原食楽〜
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小田原の老舗料亭にゲストをお招きし、トークや落語、演奏を楽しんだ後で老舗の味を堪能していただき、小田原の食文化、魅力を再発見してもらおうというイベントです。
多彩なゲストとともに過ごす、ぜいたくな時間と空間をお楽しみください。
問・申込 産業政策課 電話0465-33-1519 FAX0465-33-1286

期日/場所/ゲスト の順
2月 7日(土)/レストラン澤亭/俳優 合田雅吏さん
2月11日(祝)/割烹清風楼/落語家 柳家三三さん
2月14日(土)/料亭大松/音楽評論家・作詞家 湯川れい子さん
2月21日(土)/だるま料理店/フルート 池田みゆきさん・ギター 池田宏里さん
3月 4日(水)/千世倭樓 大清水/作家 夢枕獏さん

【時間】17:00〜20:30(ただし、3月4日は18:00〜21:00)
【定員】各日とも30人
【参加費】各日とも1万円(お食事代)
【申込】電話またはファクスで。
※定員になり次第、締め切ります。

主催 街なかにぎわいプロジェクト実行委員会

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#11:ニュース NEWS 海を渡る「二宮金次郎像」の出発式を生家前で開催
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問 尊徳記念館 電話0465-36-2381
 昨年6月、日本人のブラジル移民100年を記念して、松沢成文神奈川県知事がブラジルを訪問した際、在サンパウロ神奈川県人会から寄せられた「近代日本文化の象徴として、サンパウロ市内に金次郎像を設置したい」との要望に応え、ブラジルに渡ることになった「二宮金次郎像」の出発式が11月28日(金)、尊徳記念館の二宮尊徳生家(県指定重要文化財)前で開かれました。
 出発した像は、薪を背負い読書する、なじみ深い姿の石像(高さ85センチ)で、報徳博物館の平塚分室に設置されていたものです。渡航費用など必要な経費は、すべて募金で賄うことになり、松沢知事や河野洋平衆議院議長のほか、尊徳のふるさと小田原を代表して加藤憲一市長も募金呼びかけ人に名を連ねました。
 当日は、好天に恵まれて、松沢知事、加藤市長、報徳博物館の草山昭館長のほか200人近い関係者や報道陣、一般市民らが参列し、地元報徳保育園の園児たちによる「唱歌 二宮金次郎」の愛らしい合唱などが、式典に花を添えました。

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#12:連載 学校自慢!
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このコーナーでは、小・中学校でのユニークな取り組みを紹介します。
子どもたちの生き生きとした表情を見ると、小田原の未来も安心!という気持ちになりますね。
問 教育政策課 電話0465-33-1671

町田小学校(児童数:331人)

地域と一体となった活動「クリーン作戦」

 町田小学校では、「町のごみを減らし、町をきれいにしよう」をテーマに子どもたちの企画・立案で、保護者・地域などのボランティアに呼びかけて行う『クリーン作戦』が10年以上続けられています。これは環境委員会が中心になり、全校を縦割りにした仲良し班が協力して、ボランティアのかたと一緒に担当エリアの清掃活動を行うものです。
 恒例の行事として地域のかたの関心も高く、子どもたちと一緒の活動を楽しみに参加するかたが多いことが、子どもたちの励みになっています。参加したかたには、環境委員会が育てた花の押し花のしおりやお礼状を作って感謝の気持ちを伝えています。

 今年度のクリーン作戦にも、保護者や自治会の役員さんをはじめ、地域のたくさんのかたがボランティアとして参加しました。中には、近くのスーパーマーケットでポスターを見て参加したかたや町田小のクリーン作戦に合わせて地域で清掃をしたかたもいました。
 昨年よりは少なかったですが、子どもたちは全班で集めたゴミの量を見て、学区をきれいにしたという満足感を味わうことができました。
 クリーン作戦を通して、自分たちが住んでいる地域にゴミが落ちていたこと、まだ使える電化製品が捨てられていたこと、たばこの吸い殻がたくさんあったことなどに気づくことができました。
 クリーン作戦での体験を子どもたちの環境教育に生かし、今後も地域のかたと一体となった活動を目指していきたいと思います。

松田 宏規さん(6年生)
僕は仲良し班の班長です。クリーン作戦の準備は大変でしたが、当日はケガもなく安全に行うことができました。ゴミを拾う場所は狭いけど、いっぱいありました。僕たちがクリーン作戦を行った場所は町田小学区の一部ですが、いっぱいゴミが拾えてよかったです。これからも、地域がきれいになるようにがんばります。

伊藤 祐司さん(6年生)
僕は環境委員会の一員なので、代表委員会でクリーン作戦のことを提案しました。地域のかたが協力してくれたので、小学生では取れないところのゴミも取れてよかったです。昨年よりは少なかったけど、まだゴミがあるので来年は減っていればいいなと思いました。ゴミが減るように、これからも紙のリサイクルなどをしていきたいです。

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#13:おだわら花通信
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さまざまな花に彩られ、四季折々の表情を見せるおだわら。毎月、花の名所を紹介します。

その20
問 フラワーガーデン 電話0465-34-2814
https://www.city.odawara.kanagawa.jp/public-i/park/o-furawa.html

市の花である「梅」。バラ科の仲間で、中国が原産です。早咲きの梅は、12月中旬ころから蕾がふくらみ始め、1月初旬には寒さの中、春を告げるかのように花が咲き始めます。そのことから「春告げの花」の別名を持ちます。フラワーガーデンの「渓流の梅林」には、約200種480本以上の梅が咲き誇り、早咲き、中咲き、遅咲きと順番に開花していきます。3月上旬ころまで存分に梅の花をお楽しみいただけます。

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広報おだわら January.1, 2009 No.978
【発行】小田原市
【編集】広報広聴室
Copyright(C),1.2009 City of Odawara.
〒250-8555  神奈川県小田原市荻窪300番地
(TEL)0465-33-1261
(FAX)0465-32-4640
○「広報おだわら」1日号は自治会配布、15日号「おだわらいふ」は新聞折り込み。
市役所、支所・連絡所、マロニエ、小田原駅、郵便局などでも配布しています。
○小田原市の市外電話番号は0465です。
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11月1日現在 小田原市の人口198,730人 77,355世帯
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