平成27~28年度小田原市水道料金審議会の開催概要
小田原市水道事業は、節水意識の浸透やライフスタイルの変化からくる水需要の減少にともない水道料金収入が減少する一方で、安心・安全な水を安定供給し続けるため、災害に備えるための老朽施設の耐震化や老朽管の更新に係る費用は増大するという現状に直面しています。
国では、人口減少社会の到来や東日本大震災の経験など、水道を取り巻く状況の大きな変化に対応するため、平成25年3月に「強靭」、「安全」、「持続」を3つの理想像として掲げた新水道ビジョンを策定しました。本市においても、この新水道ビジョンを踏まえつつ、平成27年3月に「おだわら水道ビジョン」を改定しました。
改定した「おだわら水道ビジョン」に基づき、平成27年度から小田原市水道料金審議会を開催し、今後の水道料金のあり方について審議しました。
これまでの経緯
平成21年8月27日から平成22年2月9日まで、計8回にわたり水道料金審議会を開催し、当時の財務状況や将来の事業計画、財政推計を基に、料金改定を視野に入れつつ審議を行いました。
そこでの審議を受けて、平成22年3月25日に市長に答申が行われました。その主な内容は次のとおりでした。
- 水需要の減少や施設の老朽化、水道事業の経営状況から判断すると、水道料金の値上げはやむを得ない。
- 改定率については、18%の引き上げとすることが妥当である。
- 改定時期については、平成23年度が適切であるが、今後の社会経済状況を見極め、適切に判断すること。
その後、平成23年3月11日の東日本大震災の影響で各家庭や企業の経済状況が悪化していることを考慮し、料金改定を見合わせました。
水道料金審議会への諮問について
市長から諮問を受け、平成27年7月24日から平成28年5月27日まで、計8回にわたり審議をしてきた水道料金審議会より、平成28年5月27日に「水道料金の改定について」答申がありました。
答申の概要
料金改定の是非
- 水需要の動向や水道施設の状況、水道事業の経営状況から、水道料金の値上げはやむを得ない。
料金改定率
- 平成29年度から33年度までの5年間の水道料金収入を、全体で20.84%引き上げることが妥当。
料金改定の時期
- 経営状況からは早急に料金改定を行うべきだが、周知期間などを確保するため、平成29年1月からとすることが妥当。
料金体系
- 料金収入に占める基本料金の割合を高めることが妥当。
- 基本料金の水量を2か月20立方メートルから16立方メートルに引き下げることが妥当。
- 従量料金は、使えば使うほど割高になる逓増度を緩和することが妥当。
- 家庭用と事業用の単価差を縮小することが妥当。
水道料金表(案)
- 現行と答申による改定案の水量別料金比較例(2か月、税込み)
用途 | 水量 | 現行 | 改定案 | 差額 |
---|---|---|---|---|
家庭用 | 40立方メートル | 3,261円 | 4,428円 | 1,167円( 584円/月) |
事業用 | 120立方メートル | 19,699円 | 22,658円 | 2,959円(1,480円/月) |
開催概要
第1回【平成27年7月24日(金)】
主な審議内容
- 水道事業の沿革と概要
- 前回(平成21年度)審議会の答申
- 施設見学(高田浄水場)
第2回【平成27年8月6日(木)】
主な審議内容
- 施設見学(高田浄水場、中河原配水池、久野配水池、小峰配水池)
第3回【平成27年8月26日(水)】
主な審議内容
- おだわら水道ビジョン
- 水道料金のしくみ
第4回【平成27年10月2日(金)】
主な審議内容
- 現行料金の分析
- 財政計画の策定
- 料金水準の算定
第5回【平成27年11月6日(金)】
主な審議内容
- 料金体系の設定
第6回【平成28年1月14日(木)】
主な審議内容
- 料金体系の設定
- 答申に向けた検討事項
第7回【平成28年3月29日(火)】
主な審議内容
- 答申書(案)
第8回【平成28年5月27日(金)】
主な審議内容
- 答申書(案)
この情報に関するお問い合わせ先
上下水道局:経営総務課(小田原市高田401)
電話番号:0465-41-1202