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広報おだわら 第1010号

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広報おだわら 第1010号

平成22年5月1日 発行

#01:市民の皆さんの安心を守るために〜災害に強いまちづくりへ〜
#02:行財政改革検討委員会から報告書が提出されました
#03:小田原城天守閣で、一筆箋を発売
#04:すべての子育て家庭を支援していくために
#05:ケアタウン構想検討委員会から報告書が提出されました
#06:平成22年度当初予算の概要  〜未来へ向かって着実に〜
#07:SHISEI〜至誠・市政〜
#08:おだわら情報 Odawara Information
#09:〈連載〉尊徳道歌のこころ
#10:6月1日からがん検診・特定健診・長寿高齢者健診・成人歯科健診がはじまります
#11:〈連載〉市民力
#12:今月の笑顔
#13:市長の現場訪問
#14:「ありがとう片浦中学校」
#15:〈連載〉あの日 あのとき小田原


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※以下のページは、目の不自由なかたでもご利用いただけるよう、市販の音声読み取りソフトに対応するため、文字データのみを記載しました。
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まちづくり情報誌 広報 小田原
5/1─5/31
https://conv.bingocms.tech
平成22年5月1日発行 No.1010
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========目次========
#01:市民の皆さんの安心を守るために〜災害に強いまちづくりへ〜
#02:行財政改革検討委員会から報告書が提出されました
#03:小田原城天守閣で、一筆箋を発売
#04:すべての子育て家庭を支援していくために
#05:ケアタウン構想検討委員会から報告書が提出されました
#06:平成22年度当初予算の概要  〜未来へ向かって着実に〜
#07:SHISEI〜至誠・市政〜
#08:おだわら情報 Odawara Information
#09:〈連載〉尊徳道歌のこころ
#10:6月1日からがん検診・特定健診・長寿高齢者健診・成人歯科健診がはじまります
#11:〈連載〉市民力
#12:今月の笑顔
#13:市長の現場訪問
#14:「ありがとう片浦中学校」
#15:〈連載〉あの日 あのとき小田原
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#01: 市民の皆さんの安心を守るために 〜災害に強いまちづくりへ〜
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 『地震』『風水害』『火災』…暮らしの中で起こる突然の災害。国内だけではなく海外でも地震などの被害が相次いでいます。最近では、ハイチやチリ、中国での大地震。国内では昨年7月に起こった中国・九州北部の集中豪雨などが記憶に新しいところです。災害に備えるために重要な、公的な施設の整備など、市が進めている取り組みを紹介します。
問 教育総務課 電話0465-33-1673、河川課 電話0465-33-1626、警防課 電話0465-49-4420

 阪神・淡路大震災から15年。私たちはこの災害から多くのことを学びました。日ごろの備えはもちろん、建物の耐震性の向上、避難所の確保など、災害は対策を講じることで、被害を最小限にとどめることができます。まさに、『備えあれば憂いなし』。いつ起こるか分からない地震や風水害、そして火災への備え。『災害に強いまち小田原』へ、一歩ずつ着実に進んでいます。

◎地震に強く!
■学校・幼稚園の耐震化が完了!

 子どもたちの学校生活の安全確保のため、災害対策を進めてきた市立の小中学校、幼稚園施設の耐震化(耐震補強工事など)が平成22年3月末で完了しました。学校は、子どもたちが毎日過ごす場所であり、また、大きな地震などの災害が発生したときは地域の皆さんの避難所にもなります。
 耐震化を進めた結果、すべての学校施設が、国の定める耐震基準を満たし、震度6強程度の大きな地震に対しても、倒壊する危険性が低くなりました。
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子どもたちと地域が安心して利用できる施設のために
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 市内には25の小学校と11の中学校、そして6の幼稚園があります。その施設の多くが、子どもの人口が急増した昭和40年代から50年代前半に建設されたものです。現在の耐震基準は昭和56年に定められたものですから、ほとんどの施設がその基準より前に建てられた施設ということで、耐震の調査や工事を進めてきました。体育館の工事のときは部活動もできなくなり、子どもたちに不便をかけたこともありました。この耐震化には多くの年月と費用がかかりましたが、皆さんの理解と協力により進めることができました。これからも子どもたちが安心して学校生活が送れるよう施設整備に取り組んでいきます。

◎水害に 強く!
(1)酒匂川防災ステーションが4月にオープン!
 酒匂川防災ステーションは、昨今の局地的なゲリラ豪雨や台風時の大雨などによる災害時に、水防活動を行ううえで必要な土砂等緊急用資機材を備蓄し、災害時には緊急復旧を迅速に行うための現地対策基地となります。
 災害時以外にも水防訓練や防災学習などの拠点として活用します。

(2)大蓮寺排水路工事
 シールドトンネル工事(※)に着工!
 小田原駅周辺などの中心市街地は、都市化により台風や集中豪雨時に浸水被害が発生しやすく、早急な対応が望まれていました。
 そこで、平成20年度から3年間の予定で、浸水被害を解消するための大蓮寺排水路工事に着手しました。
 この工事は、小田原駅東口臨時駐車場から小田原城跡の史跡を迂回しながら、旧城内高校前の駐車場まで約680mの排水路工事です。
普段、私たちの目に見えない地面の下で、安心で安全な暮らしのために、日夜作業が続けられています。

◎火災に強く!
■南分署に最新鋭のはしご付消防自動車、消防ポンプ自動車、高規格救急自動車が配備!

消防署南分署に、はしご付消防自動車、消防ポンプ自動車、高規格救急自動車が配備され、消防・救急体制をさらに強化しました。
1.30m級先端屈折式はしご付消防自動車 
 新型のはしご車は、最新のコンピューターを装備し、高度な機能と安全性を備え、中高層建物の火災などに対し優れた能力を発揮するだけでなく、低所における救助活動にもその威力を発揮することができる最新鋭の車両です。
2.消防ポンプ自動車
 新型の消防ポンプ車は、道幅の狭い道路での走行も考慮し、車体をコンパクトに設計した低排出ガス車で環境にも配慮しています。
3.高規格救急自動車
 新型の高規格救急車は、車内でも救急救命士が高度救命用資機材を使用して救命処置をすることができ、増加する救急需要に対応した円滑な救急活動を進めます。

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災害に備え、日ごろの心掛けも大切に
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 2か月前、地球の裏側のチリで発生した地震では、丸1日以上も経過してから日本に津波が到達しました。小田原では20cmの津波を観測しましたが、幸いにも被害はありませんでした。
 災害の被害を抑えるには施設(ハード)の充実だけではなく、それを最大限に活用する、人の力(ソフト)が重要です。今回の津波では、警報が発表されたにもかかわらず、避難勧告に従わなかった海岸でのレジャー客が、全国で1,000人を超えていたとの報告もあります。
災害の被害を最小限にとどめるためには、市民の皆さん一人ひとりの心掛けも大切なのです。

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#02: 行財政改革検討委員会から報告書が提出されました
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行財政改革検討委員会は、「新しい小田原」を支える健全で持続可能な行財政運営の在り方を検討するため、平成20年11月に課題別検討委員会の1つとして設置されました。
問 行政改革推進課 電話0465-33-1305

 平成20年度に抜本的な行財政改革の実施項目やそれを支える土台を提言した報告書が提出されたのに続き、前田成東委員長(東海大学教授)のもと、5人の市民委員のかたが「市民と行政の情報共有」と「市民によるモニタリング」について検討し、このたび平成21年度報告書が市長へ提出されました。

〜平成21年度報告書の要旨〜
■市民と行政の情報共有
 市民が情報を得やすい環境を整備することや、市政情報に関心を持つ市民の裾野を広げること、市民と市(職員)がお互いに情報共有の意識を高めることなどが重要。

○具体的な方策
・メディア戦略に基づく効果的な情報発信
・「市長への手紙」の効果的、効率的な運用
・行政情報センターの有効活用
・市民と市長が対話する機会の充実
・情報交換の役割を果たす地域SNS(※)の立ち上げの検討
・市民と行政の協働による「財政白書」の作成
※地域SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)…特定の地域住民に限定した会員制コミュニティウェブサイト

■市民によるモニタリング
 市民が市の取り組みをモニタリングできる仕組みを整えることや、その結果がどのように反映されているかを透明化すること、より幅広く市民の意見や提案を集める工夫をすることなどが重要。

○具体的な方策
・パブリックコメントの制度化
・審議会や委員会の活性化
・市民参加による外部評価制度の導入

※行財政改革検討委員会の報告書は、市ホームページでもご覧いただけます。
トップページ左メニューの「課題別検討委員会」をクリック →「行財政改革検討委員会」→「報告書」
※提言された取り組みの進捗状況は、市ホームページなどで今後お知らせしていきます。

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#03: 小田原城天守閣で、一筆箋を発売
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問 観光課 電話0465-23-1373

市では、所蔵資料からデザインした一筆箋を作成しました。1冊で、2種類の図柄が楽しめます。
家族や友人へのプレゼントに、小田原城でしか手に入らない一筆箋を、ぜひお買い求めください。

販売場所  小田原城天守閣1階、本丸売店、三の丸売店
      ※天守閣に入場しなくても購入できます。
種  類  2種類(小田原城版、小田原北条氏文書版)
値  段  1冊250円
概  要 
(1)小田原城版(縦184mm×横82mm)
 24枚(図柄2種類、各12枚)
 図柄元資料名・小田原城図「弘化図」に描かれた天守
 ・小田原城図「文久図」に描かれた馬出門
(2)小田原北条氏文書版(縦82mm×横184mm)
 24枚(図柄2種類、各12枚)
 図柄元資料名・永禄12年3月13日付 北条氏康書状の氏康の花押(※)
  ※花押→署名の代わりに使用される記号・符号
 ・天正10年6月26日付 北条家虎朱印状の虎朱印

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#04: すべての子育て家庭を支援していくために 〜次世代育成支援対策行動計画・後期計画〜
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問 子育て支援課 電話0465-33-1453

 子どもたちの「育ち」を地域全体で支えていくため、今後5年間に取り組む具体的事業をまとめた「次世代育成支援対策行動計画・後期計画」を策定しました。
 子どもは、私たちの未来を担う大切な社会の宝です。すべての人々が子どもや子育てに関心を持つことで、学校、地域、企業、行政などの社会全体が一体となって子育てを支援する環境を整備し、子どもを産み育てることに夢と希望と誇りを持てる『すこやかに子どもを育む地域の環 子育て安心都市小田原』の実現を目指します。

〈7つの基本施策〉
(1)地域における子育て支援サービスを充実します。
・子育て支援拠点事業
・ファミリーサポートセンター事業
・こんにちは赤ちゃん事業
(2)子どもや母親の健康の維持・増進に努めます。
・妊婦健康診査事業
・母子健康教育事業
・食育実践活動事業
(3)子どもの心身の健やかな成長に資する教育環境の整備に努めます。
・キャリア教育推進事業
・少人数学級編成事業
・家庭教育学級事業
(4)子育てを支援する生活環境の整備を進めます。
・バリアフリーネットワーク事業
・交通安全施設の充実事業
(5)仕事と子育ての両立を支援します。
・一般事業主行動計画促進事業
・ 通常保育事業
(6)子どもの安全を確保していく取り組みを進めます。
・地域防犯力強化事業
・交通安全教育推進事業
(7)要保護児童への対応などきめ細かな取り組みを推進します。
・養育支援家庭訪問事業
・障害児療育支援体制整備事業

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“こんにちは赤ちゃん事業”は10月から! 〜赤ちゃんのいる家庭を訪問します〜
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 家族が増えるということは大きな喜びですが、半面、大変なこともあります。それを支援するために市では、平成22年10月より生後4か月までの赤ちゃんのいるすべての家庭を訪問し、子育て情報の提供や相談を受ける「こんにちは赤ちゃん事業」を始めます。
 「初めて赤ちゃんが生まれて、ちょっとしたことがよく分からなくて心配」「下の子が生まれたけど、上の子の世話はどうしたらいいの?」など、ちょっとした相談から、「近所で、赤ちゃんと一緒に楽しめる場所はあるの?」「赤ちゃんの世話もあるけど、上の子も外で遊びたがるし、2人を連れて一緒に行ける場所はあるの?」など、身近な子育て情報の提供も行います。
 この事業は、生まれて間もない子育ての時期から安心して過ごせるよう支援していくものです。これまで行ってきた「新生児訪問事業」についても、「こんにちは赤ちゃん事業」として位置づけ、引き続き実施していきます。
 また、この事業により、継続して支援や見守りが必要だと思われる家庭には「養育支援家庭訪問事業」も行っていきます。

「こんにちは赤ちゃん事業」の訪問員さん募集!
ご家庭に訪問していただけるかたを募集いたします。詳細は、5月15日号でお知らせします。

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#05: ケアタウン構想検討委員会から報告書が提出されました
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問 福祉政策課 電話0465-33-1861

 社会的に何らかの支援を必要とするかたがたを地域でしっかり支える仕組みをつくるため、平成21年6月に設置された「ケアタウン構想検討委員会」から、このたび報告書が提出されました。
 報告書では、ケアタウン構想の基本理念を『いのちを大切にする ケアタウンおだわら』とし、地域の力を結集して、共に支え合い、助け合いながら、安心して暮らせるまちの実現に向けて、地域福祉コーディネーターの創設、地域ケアタウン会議の開催、身近な支え合いの実践、各種相談や活動の拠点となる場づくりなどが示されました。
市では、この提言を受け、平成22年度からモデル事業として、一部の地域や団体などに協力いただき、次の取り組みを進めていきます。

(1)地域ケアタウン会議
 地区社会福祉協議会、民生委員児童委員、自治会、福祉事業者、行政などの保健福祉関係者が、地域における福祉課題について具体的な解決に向け、実務的な協議を行います。

(2)ケアタウン構想推進会議
 ケアタウン構想の推進を図るため、有識者や団体推薦の委員などによる会議を開き、進捗状況を検証します。

(3)地域包括支援センターと障害者相談支援事業所との連携会議
 地域包括支援センターと障害者相談支援事業所の相談業務の充実を図るため、連携会議を開きます。

(4)社会福祉協議会による生活支援ボランティアの設立準備
 社会福祉協議会のボランティアセンターを活用し、ゴミ出し・買物などの生活支援サービスの仕組みづくりを検討します。

(5)福祉健康部内のケース検討会議・福祉研修の実施 
 部内で困難事例などの処遇や対策の検討を行うため、定期的にケース検討会議を開くとともに、福祉研修を実施し、情報共有と職員のスキルアップを図ります。

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検討委員会を終えて…
ニーズの多様化に応えたものにするためにますます議論を重ねていきたい
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伊東秀幸 委員長(田園調布学園大学人間福祉学科教授)
 少子高齢化や核家族化などが原因となって、近所付き合いの減少など人々のつながりは希薄化しており、地域団体への加入者も減少するなど、地域における協力体制は全般的に低下しています。このことは、民生委員児童委員や自治会役員の負担を増大させている側面にも表れています。
 また、地域との関わりを望まない高齢者や障害者などは、孤立を深め、支援の難しさにつながっています。そうした中で、制度の狭間や複合的な問題により、ニーズは多様化しているのです。
 さまざまな福祉の課題に対し、これからは地域を基本として、市民、福祉事業者、行政が協働して取り組み、従来の枠組みを越えた新たな支え合いを実現し、安心して暮らせるケアタウンおだわらが求められています。
 ケアタウン構想検討委員会では、これまで検討を重ね、「ケアタウン構想報告書」をまとめ上げました。これを基にさらに議論を深め、ケアタウンの実現を目指していきます。

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#06: 平成22年度当初予算の概要  〜未来へ向かって着実に〜
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市議会3月定例会で議決された、平成22年度当初予算の概要は次のとおりです。
世界的な経済情勢の低迷による影響などで、本市の財政も大変厳しい状況が見込まれています。こうした状況の中でも、市民生活の基盤に関する必要なサービスを維持しながら、各事業の優先順位を厳しく判断するとともに、未来へ向かって重点的に取り組むべき政策を着実に推進するための予算編成を行いました。
問 財政課 電話0465-33-1312

【総額:1,340億5,448万6,000円】
■一般会計:575億円
福祉や教育、まちづくりなどの、市の基本的な行政事務を中心とした会計で、市税収入などを主な財源としています。
■特別会計(11会計):603億9,800万円
特定の事業から生じる収入をもって、その事業を行うため、一般会計とは別に経理する会計です。競輪事業特別会計、下水道事業特別会計、国民健康保険事業特別会計など、全部で11の特別会計があります。
■企業会計(2会計):161億5,648万6,000円
地方公共団体が経営する企業として、独立採算制を基本に、その事業に伴う収入をもって運営される会計で、市には、水道と病院の2つの企業会計があります。

◎一般会計
〈歳入〉
市の基本的な行政運営の経費である「一般会計予算」。その最も大きな収入は市税です。市税など自治体が自主的に収入できる自主財源の大きさが、行政活動の自主性と安定性に関わるため、できるだけ多くの自主財源が確保されることが重要です。平成22年度当初予算では、厳しい経済情勢の影響などから、市税収入が前年度から大きく減収するなど、歳入予算に占める自主財源の割合が減少しており、財政運営の厳しさが増しています(左参照)。

【一般会計における『自主財源』の推移】
※パーセントは、歳入全体に占める割合

平成21年
○市税・・・・・・・331.7億円
○諸収入・・・・・・・19.4億円
○使用料及び手数料・・17.8億円
○その他・・・・・・・24.2億円
合計393.1億円/71.0%

平成22年
○市税・・・・・・・320.2億円
○諸収入・・・・・・・18.5億円
○使用料及び手数料・・17.6億円
○その他・・・・・・・31.0億円
合計387.3億円/67.4%

〈歳出〉
何に使われるの?
自分の税金がどのように使われているかは、気になるところです。限られた財源ですから、大切に、かつ効果的に使わなければ・・・というのはいうまでもありません。
■民生費:福祉や子育てに・・・・・・・・・・・・ 10万5,794円
■総務費:住民登録・庁舎管理・市政の運営に・・・・3万8,716円
■公債費:借入金の返済に・・・・・・・・・・・・・3万4,253円
■衛生費:健康や清潔なまちのために・・・・・・・・3万1,335円
■土木費:道路・公園・まちづくりに・・・・・・・・・3万945円
■教育費:学校教育や生涯学習に・・・・・・・・・・2万5,463円
■消防費:火災や水害からまちを守るために・・・・・1万1,462円
■その他:農林水産業・商工業の振興などに・・・・・1万3,627円
合計・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・29万1,595円
「市民1人当たりでは約29万円の支出」

◎3つの柱
1.「いのちを大切にする小田原」の確立
 福祉・医療・教育に手厚く予算配分し、小田原の基盤を作っていくとともに、子どもたちを育む支援策や教育の充実に取り組みます。
主な取り組み
ケアタウン構想推進事業
 高齢者や障害者、子育て家庭などの支援を必要としている人を、市民・事業者・行政が一体となって支える仕組みづくりを推進します。
早期発達支援モデル事業
 発達障害が疑われる児童に対し、現場の保育士が適切な支援を行えるよう、保健師などが保育園を訪問し、支援する仕組みづくりを進めます。
スクールコミュニティ推進事業
 子どもの安全確保と健全育成を図り、地域の子どもの見守り拠点づくりを試行的に展開します。 
2.「希望と活力あふれる小田原」の創出
 市民の「希望と活力」の源泉となる地域経済活動の振興のため、地域資源を活用した取り組みを進めます。
主な取り組み
「小田原・十郎梅」ブランド向上事業
 トップブランドとなりうる十郎梅の新商品開発や、観光客に向けた情報発信、イベントなどを行います。
全国丼サミット支援事業
 10月に本市で開かれる第2回全国丼サミットの開催を支援し、情報発信などを通じて地域経済の活性化を進めます。
無尽蔵プロジェクト
 地域資源を市民と行政が一体となって掘り起こし、磨き上げ、地域経済の活性化を図る取り組みです。
3.「市民が主役の小田原」の創造
 市民に適切な情報提供を行い、「市民力」が最大限に発揮される市政運営の仕組みづくりに取り組みます。
主な取り組み
自治基本条例策定事業
 本市が目指すまちづくりや、基本ルールを定める条例の策定に向け、公開検討会などによる検討を進めます。
地域コミュニティ推進事業
 地域のさまざまな団体などが連携し、課題解決への共同作業を行う「地域運営協議会」について、モデル地区における取り組みを進めます。
環境(エコ)シティ推進事業
 環境意識啓発の講演会などを開催し、環境(エコ)シティとしての取り組みを進めます。

◎財政健全化に向けた取り組み
 市では、健全な財政運営に向け、市債残高の削減や職員数の適正化などに取り組んでいます。
市債残高の削減……市債とは借入金のことで、新規の借入額を返済額の範囲内に止め、市債残額をできるだけ削減していくことに努めています。
 一般会計に特別・企業会計を含めた全会計の平成22年度末における市債残高の見込額は約1,171億円で、平成21年度末の見込額の約1,208億円からは約37億円の減少、ピーク時の平成14年度末残高の約1,421億円からは約250億円の減少を見込んでいます。

【市債残高(全会計)】
平成14年…1,421億円
平成15年…1,390億円
平成16年…1,368億円
平成17年…1,352億円
平成18年…1,314億円
平成19年…1,271億円
平成20年…1,226億円
平成21年…1,208億円
平成22年…1,171億円

【職員数】
平成14年…2,073人
平成15年…2,027人
平成16年…1,991人
平成17年…1,961人
平成18年…1,910人
平成19年…1,896人
平成20年…1,876人
平成21年…1,907人
平成22年…1,936人

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#07:SHISEI〜至誠・市政〜
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「あいさつの効用」 文 加藤憲一
 4月1日、小田原市では昇任・昇格を含め719人の大規模な人事異動を行いました。また、病院の医療職を除くいわゆる一般職の新規採用が 70人。4月1日現在の職員数が1,936人ですから、全体の3分の1近い人数が何らかの形で動いたことになります。動いた本人も心機一転ですが、それを受け入れる立場になる、異動の無い人にとっても、新たな関係が生まれるという意味では、やはり心機一転。この年度初めというタイミングは、そういう意味で組織の活性化には極めて重要なポイントなのです。
 新たに採用された職員、新たに係長や課長補佐クラスになる職員、さらには21人中19人が異動もしくは昇任となった部局長クラスなど、組織の節目に相当する階層の職員には市長講話をさせて頂いたのですが、その締めくくりに必ず話をするのが、あいさつのことです。
 明るく大きな声での元気なあいさつには、さまざまな効用があります。その筆頭は言うまでもなく、市民との協働を命題とする市役所組織にとって最も重要な、市民の皆さんとの関係づくり。職員が市民の皆さんと接触する状況や要件はさまざまですが、何よりも職員からの元気な声掛けが、市民の皆さんとの間にある「空気」を無条件に大きく改善する力を持っています。「市長への手紙」には、職員のあいさつの良し悪しに関する感想が少なからずあるのですが、良いあいさつはそれだけで、難しい行政改革よりも大きなインパクトを市民の皆さんに与える力を持っていることが、お手紙の文面から伺えます。
 またもうひとつの効用は、市役所という、ともすれば硬く儀礼的、そして保守的な空気が支配しがちな組織の空気を、明るく快活に切り拓く力を持っている点です。荻窪の庁舎だけでも職員が700人以上働く大所帯、全ての職員がお互いに顔を見知っているわけではなく、だからこそ声を掛け合って、風通しのよい組織風土を作っておくことが必要ですし、職員の力が伸びやかに発揮される、自由闊達で創造的な市役所を創ることに繋がります。
 さらに、大きな声であいさつすることは、自分自身の気持ちの切り替えになり、それだけで、何か吹っ切れて事が良い方向に動き出すチャンスにもなるのです。
 早速、職場で出会う新採用職員が、遠くからも聞こえるような大きな声で「おはようございます!」と周囲にあいさつをしてくれており、嬉しい限りですが、とかく慣れてくると、特に上司の立場になる職員があいさつをしなくなる傾向があるようです。大袈裟にあいさつ運動などするまでもなく、元気よくあいさつするのが当たり前の小田原市役所でありたいと思います。

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#08:おだわら情報 Odawara Information
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合併検討会情報
県西地域における市町合併の方向性
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問 企画政策課 電話0465-33-1239

県西地域2市8町の各市町長による県西地域合併検討会平成21年度第3回委員会(以下、「委員会」)が、3月25日に県小田原合同庁舎で行われ、3年間にわたる検討結果を踏まえた、「県西地域における市町合併の方向性」が示されました。

県西地域における市町合併の方向性
 平成19年2月以来、県西地域2市8町における市町合併について、さまざまな角度から検討を進めた結果の方向性は次のとおりです。
【市町合併に対する認識について】
 2市8町の住民の皆さんが、安心して暮らし続けられる地域を実現するうえで、また、この地域が有する豊かな資源や潜在力を最大限に発揮し、活力あふれる地域にするために、合併などの手段によって地域の一体化を図っていく必要があるという認識は、全ての市町で共有しました。
【任意合併協議会の設立について】
 現時点における各市町の住民の皆さんの合併に対する意識や、当面のまちづくりに係る方針などを勘案すると、2市8町が足並みを揃え、直ちに市町合併に向けた任意合併協議会を設立することは難しいと判断せざるを得ません。
【2市8町による合併検討の終息について】
 2市8町そろっての合併検討は、平成21年度末をもって一旦終息させます。今後は、この3年間の検討の成果を踏まえ、住民の皆さんの生活圏や市町合併に対する意識などを考慮し、各市町それぞれが主体的に判断していくこととしました。
【将来の一体化に向けた取り組みについて】
 2市8町では、これまでも強固な連携のもと、さまざまな分野における具体の取り組みを進めてきましたが、県西地域の将来の一体化に向けて、これをさらに深めていくことが必須であるとの考えから、既存の連携組織である県西地域広域市町村圏協議会、西さがみ連邦共和国、あしがら広域圏ネットワークを統合して、新たに神奈川県西部広域行政協議会を設立し、広域連携を一層強化します。

小田原市の市町合併に対する考え方
 委員会では、各市町長の見解も述べられました。
 この中で加藤市長は、「2市8町がそろって合併実現に向け歩みを進めることが望ましいが、現時点では難しい」「現状を踏まえつつ、2市8町の一体化を進めるにあたり、直面する広域課題の具体的解決に向け、新たな広域行政のステージでより強固な絆づくりを行う」、「広域での課題解決に向けた各市町との共同作業において小田原市は、先頭に立って汗をかく覚悟である」、「合併推進に積極的な近隣市町があれば、小田原を中心としたいわゆる中心市域の拡大という形での、段階的な合併を進め、最終的な一体化を目指す道筋も現実的なアプローチと考えられる」との見解を表明しました。

※ 委員会の概要や配布資料は、市ホームページでもご覧いただけます。
 トップページ左メニューの「県西地域合併検討会」をクリック。

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神奈川県西部広域行政協議会を設立
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問 企画政策課 電話0465-33-1239

 自治体を取り巻く状況の変化への的確な対応や広域的課題についての共同研究、また、将来の地域の一体化に向けた取り組みを進めるため、県西地域の2市8 町で構成する神奈川県西部広域行政協議会(以下、「協議会」)を4月1日に設立しました。協議会の組織は、次のとおりです。

【協議会】各市町の長、県職員が委員となります。

【特定課題検討部会】各市町の副市町長のほか、必要に応じて学識経験者などが部会員となります。当面は、消防の広域化や地域医療体制などについての検討を進める予定です。

【常設部会】各市町の将来の一体化に向けた事業を企画、実施します。広報、職員研修、防災、環境、都市交通の5部会が設置されます。

【協議会事務局】各市町の広域行政所管課長などが事務局員となります。

 この協議会の設立により、県西地域の広域行政は、新たな段階に移行することとなります。今までのさまざまな取り組みを通じ、培ってきた県西地域の各市町間の絆がより強固なものとなるよう、一層の連携を深めていきます。

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倒産やリストラに遭われたかたに 〜国民健康保険料軽減制度が創設〜
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問 保険課 電話0465-33-1834

 倒産や解雇・雇い止めなど、事業者の都合で離職したかたの国民健康保険料の軽減制度が4月から始まりました。なお、倒産や解雇の時期により適用時期などが異なりますので、詳しくはお問い合わせください。
○対象 
 ・国民健康保険に加入しているかた(離職により国民健康保険に加入したかたも含む)
 ・ハローワークで、雇用保険の特定受給資格者(倒産や解雇などで離職したかた)、または特定理由離職者(雇い止めなどにより離職したかた)として失業給付を受給しているかた
○手続き場所 
保険課(市役所2階1-C窓口)
※支所などでは手続きできません。
○手続きに必要なもの
 (1)雇用保険受給資格者証(ハローワーク発行の書類)
 (2)印鑑(朱肉を使うものでお願いします。認め印可)
※この制度の詳細については、市ホームページでもご覧いただけます。
 トップページ中央の「分野別から探す」の「福祉/健康/介護」内の「国民健康保険」をクリック→「国民健康保険料」一覧へ→「倒産や解雇などにより…」

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固定資産税・都市計画税の納税通知書を発送します
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問 資産税課 電話0465-33-1361

 固定資産税は、市内に土地・家屋・償却資産を所有しているかたに課税される税金です。市税収入のおよそ半分を占め、市民サービスや公共事業などを行うための財源として、重要な役割を果たしています。今月は固定資産税・都市計画税納税通知書を発送する月です。

○課税されるかたは
 固定資産税は、毎年1月1日現在、登記簿に登記されている所有者や未登記の家屋の所有者に課税されます。年の途中で土地や家屋を売却しても、その年度の税金は、すべて1月1日現在の所有者(売主)のかたに課税されます。
○納付方法は
 各納期限までに、金融機関などの窓口で納付書により納めていただくか、口座振替により納めてください。
 納付書は4期分をとじないで同封しますので、期別(納期)をよく確認してください(口座振替用と共有者用の納税通知書には、納付書は同封されていません)。
※詳しくは、納税通知書裏面の説明や同封のお知らせをご覧ください。
○縦覧を行っています
 固定資産税の納税者が、自己の所有する土地や家屋を、他の土地や家屋の価格と比較できるよう、縦覧を行っています。
 期間:5月31日月曜日まで 午前8時30分〜午後5時(土・日曜日、祝日は除く)
 場所:資産税課(市役所2階11番窓口)

※「固定資産税のよくある質問」を、5月15日号に掲載します。

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自転車マナーアップ強化月間 〜自転車も のれば 車のなかまいり〜
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問 暮らし安全課 電話0465-33-1396

5月は「自転車マナーアップ強化月間」です。
昨年、小田原市内で発生した交通事故件数は、1,174件で、そのうち自転車の関係する事故は328件もあり、尊い命が奪われる事故もありました。
自転車は車の一種で、道路交通法で通行ルールが決められています。家庭でも交通のルールとマナーを確認し合い、譲り合いの心で交通安全に努めましょう。

「自転車の交通ルールやマナーを守りましょう!」
・ 携帯電話や携帯音楽プレーヤーなどのヘッドホンを使用しながら自転車に乗るのはやめましょう。
・ 夜は必ずライトをつけましょう。
・ 歩道を通行中、歩行者の通行を妨げるようなときは一時停止をしましょう。
・「一時停止」の標識があったら、必ずいったん止まって安全を確かめましょう。

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#09:〈連載〉尊徳道歌のこころ
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問 尊徳記念館 電話0465-36-2381

〈贅沢を戒める〉
めしと汁 木綿着物は 身を助く 其の余は我を せむるのみなり

 二宮尊徳がその教えを分かりやすく詠み上げた道歌は、現代の私たちが尊徳の教えを知るうえでも、確かな道しるべとなるものです。ここでは、そのうちのいくつかを連載で紹介します。

 この歌は、天保4年(1833)10月の『御借財返済方手段帳』という書類に書かれています。ほかに『二宮先生語録』(尊徳の弟子・斎藤高行著)や『二宮翁夜話』(同じく弟子の福住正兄著)などにも記されており、一部、漢字がひらがなになったり、逆にひらがなが漢字になったりしているところなどもありますが、言葉遣いに違いはありません。
 内容を見てみると、「食事にしても、着物にしても、ぜいたくをしてはいけません、ぜいたくをすれば、結局は自分が苦しむことになりますよ」という、たいへん明確な意味の歌です。
 私たちはとかく、おいしいものを食べたい、よい着物を身に着けたい、などと考えがちです。そのために、ついつい無駄遣いをしてしまうことがあります。そういうことを続けていると、自然と欲深くなり、ややもすれば人を慈しみ、人のために尽くすという「推譲」の心も薄くなってしまいます。そして、ついには自分自身に災いを招くことにもなりかねません。
 だからこそ、尊徳は、ぜいたくは慎みなさい、そのことが自分の身を守ることにもなるのだ、と諭しているのです。あるとき尊徳が、故郷へ帰る弟子が別れのあいさつに訪ねてきた際、「安全のお守り」としてこの歌を贈ったというのも、そのような意味からでした。

※協力 報徳博物館館長代理 齋藤 清一郎さん

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#10:6月1日からがん検診・特定健診・長寿高齢者健診・成人歯科健診がはじまります
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問 健康づくり課 電話0465-47-0820

●がん検診(40歳以上・子宮がん検診のみ20歳以上のかた)
国が平成23年度末までに目指すがん検診受診率50パーセントは、検診効果により死亡率が減るといわれている数値ですが、市の各がん検診の受診率は3〜26パーセントと大変低く、目標値までは遠く及びません。
がん検診は、自覚症状がないうちに受診することで、早期発見・治療へとつなげ、がんによる死亡を減らすことが目的です。自分の健康状態を確認するために、検診を受けましょう。

●特定健診(40〜74歳の国民健康保険にご加入のかた)・長寿高齢者健診(主に75歳以上の後期高齢者医療に該当のかた)
高血圧、脂質異常、糖尿病など生活習慣病は、発症しても自覚症状に乏しく、知らないうちに進行し、脳卒中や心筋こうそく、がんへ移行するといわれています。早いうちに生活習慣を改善し、予防対策を進めておけば、将来、生活習慣病による通院や入院を防ぐことができます。積極的に健診を受け、健康管理に努めましょう。
 ※特定健診は、平成22年4月1日現在、国民健康保険の被保険者で、1年間を通じて国民健康保険に加入しているかたが対象です。

●成人歯科健診(40・45・50・55・60・70歳のかた)
歯周病は、歯を失うだけでなく、食生活の楽しみが減り、生活習慣病発症のリスクを高めます。歯の健康を維持するために、積極的に健診を受けましょう。

●受診書類の発送など
対象となるかたには、がん検診の受診券(黄色のはがき)、特定健診・長寿高齢者健診の受診書類(A4版程度の封筒)、成人歯科健診の受診券(青色のはがき)を5月中旬から下旬に送付しますので必ずご確認ください。
 ※受診方法や受診期間は、健診(検診)によって異なりますので、受診書類及び健康カレンダーをご覧ください。
 ※40〜74歳で国民健康保険以外にご加入のかたの健診については、ご自分が加入している健康保険の保険者にお問い合わせください。

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#11:連載 市民力
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生涯学習推進員の会(情報提供部会)
より多くの情報を・・・
 平成17年12月に発足した生涯学習推進員の会は約40人の会員が、6つの部会と各種プロジェクトで活動し、そのうち情報提供部会では現在、学習・文化・スポーツ情報誌「自分時間手帖」(5月中旬発行予定)の編集作業を行っています。
 「すべての分野について言えることですが、生涯学習についても、情報を収集し、発信していくことはとても大切。この手帖もより多くの人に活用してもらい、生涯学習を始めるきっかけにしてほしい」と言う奥村さんは、インターネットでの講座や団体紹介などの情報発信や、それを活用した学習環境の充実にも力を入れています。
 また和田さんは、「編集は、一人ではとてもできないものですが、担当メンバーの力を合わせてこそできる作業。会員同士の情報交換や、会で行った活動に対する市民の皆さんの反応などがまた、メンバーのやる気につながる」と言います。
 生涯学習推進員の会は、民間企業や団体を中心に“市民力”の自由な発想と活力で新しい小田原スタイルの確立を目指す「無尽蔵プロジェクト」の「文学のまちづくり」にも参加。
 「小田原の文学にかかわる魅力も、生涯学習情報も、まだまだ発信が不十分」と、生涯学習の意欲を引き出す環境、生涯学習を支える人の力が有効的に使われる環境づくりに尽力される二人には、文学のみならずあらゆる分野において、小田原の魅力や潜在力を引き出す情報発信や共有のありかたが非常に重要であると教えられます。

※自分時間手帖は、5月中旬生涯学習センターけやき、支所・連絡所など市公共施設で配布します。

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#12:今月の笑顔
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素材の魅力を引き出せ
小田原挽物技術後継者育成事業

鈴木 友子さん
大木 淳さん

 小田原漆器の制作工程は主に“木地挽き”と“塗り”の2種類からなります。
 卓越した「ろくろ」加工で入念に磨き上げ、木目を最大限に生かした素地を作る“木地挽き”と、自然の木目の良さをそのまま生かしたすり漆塗や、木地呂塗(透明な漆を使って木地の木目を見せる塗り方)などの“塗り”。
 木製品の美しさに魅せられた大木淳さんと鈴木友子さんは、この3月に2年7か月の挽物技術後継者育成事業の研修を終え、木工職人への道を歩み始めました。
 「研修中は周りの職人さんたちが偉大すぎて、自分の技術がどのくらい向上しているか、実感を持てなかった」と語る大木さん。
 また、趣味の範囲に留まらず、一念発起し職人を目指した鈴木さん。「伝統工芸の職人さんが先生なので、怖いかなと心配しましたが、実際は優しく、丁寧に教えていただきました。終わってみるとあっという間でしたね。それだけ内容の濃い時間を過ごすことができたのだと思います」と話します。
 そんな二人に共通することは、脱サラをして、職人を目指したという点。
 「若い世代の人にも受け入れられる伝統工芸を作っていきたい。漆器をもっと多くの人に使ってもらえたらいいですね」(鈴木さん)。「まずは与えられたものを一人前に挽けるようになりたい。小田原で勉強しながら、一人前を目指していきたい」(大木さん)
 素材の中に隠れた美しい木目を見出す小田原のものづくりは、人づくりに支えられています。

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#13:市長の現場訪問
皆さんの活動現場にお伺いしています 〜現場で感じる市民の力〜
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小田原の中には、ふだん私たちの見えないところで、地域や町のためにさまざまな分野で活動をされている多くのかたがいます。そうした皆さんの現場にお伺いし、生の声を聴かせていただくことで、その体験やご意見を今後の市政に生かしていきたいと考えています。今回は昨年11月から3月までのようすをご紹介します。
問 広報広聴室 電話0465-33-1263

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2009年11月2日月曜日
「ハーブ栽培」
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NPO法人「小田原食とみどり」が開催する「農の学校」の中で、ハーブを無農薬で育てている「ハーブ倶楽部」の活動現場を訪問しました。
畑の草取りやハーブの剪定などの作業を一緒にした後、採れたてのフレッシュハーブティーをいただきながら、意見交換を行いました。

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2009年12月16日水曜日
「けやき図書室の整理」
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「生涯学習センターサポーティングスタッフの会」の活動現場を訪問しました。皆さんは、生涯学習センターけやきで行う「読み聞かせ」「図書室の整理」「よいこ名作劇場(映写)」にボランティアで協力していただいています。当日は、けやき図書室の整理を一緒に行った後、会員の皆さんと懇談をしました。皆さんの地道な活動により、けやきの事業が支えられています。

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2010年2月1日月曜日
「外国出身者への日本語指導」
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外国出身のかたがたへ、ボランティアで日本語指導を行っている「いろはの会」の活動現場を訪問しました。国際交流ラウンジで日本語指導のようすを見学した後、指導者の皆さんと懇談をしました。皆さんは、日本語がままならない子どもたちの教育について懸念されていました。もっとサポートしていきたいが、今の会員数では手一杯であるというお話などをいただきました。

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2010年2月8日月曜日
「託児ボランティア」
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託児ボランティアグループ「はちの会」の活動現場を訪問しました。当日は、ボランティアの皆さんが行っている託児に参加した後、懇談をしました。皆さんからは、子育ての悩みを抱えながら一人でがんばっているお母さんたちに、託児の場をもっと利用して外に出てきてほしいという、温かい言葉をいただきました。

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2010年3月13日土曜日
「竹の伐採作業」
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下曽我応援団「ぷらむ」を訪問しました。当日は、下曽我地区剣沢周辺で行われた竹の伐採作業を参加者の皆さんと一緒に行いました。この作業は、地域の資産である「剣沢」を増殖する竹から守るために、地域の皆さん自ら取り組んでいただいているものです。その後、青空の下で意見交換を行いました。ぷらむの皆さんは、ほかにカレンダー作成やビオトープの管理などの活動を地域の活性化のために地道に続けていられます。

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#14:「ありがとう片浦中学校」
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63年間の幕を閉じた片浦中学校。3月13日に閉校式、記念碑除幕が行われ、卒業生をはじめ地域の皆さんが駆けつけ、別れを惜しみました。
問 教育総務課 電話0465-33-1671

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片浦中学校のあゆみ 
〜地域と歩んだ63年間〜
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昭和22年5月、片浦村立片浦中学校として開校(当時は片浦小学校に併設)。
「子どもは地域の宝」といわれるように、子どもたちを地域全体で見守ってきた片浦地区の人々。63年間にわたり、地域に開かれた学校として、片浦中学校は、2,660人の卒業生を送り出してきました。
最後の在校生たちは、4月から、元気にたくましく、城山中学校に通い始め、新たな学校生活を送っています。
地域の思いあふれる片浦中学校は、今後、片浦地区の地域活性化の拠点となるよう、施設活用などを検討していきます。

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思い出を語り合いながら
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閉校事業実行委員長 山室 光正さん

昨年秋、「100人校歌」と題して閉校記念誌に収録する校歌のCD録音を行いました。予想を超える203人もの卒業生、地域のかたによる大合唱。片浦中学校への感謝の気持ちを形に残すことができました。
また、閉校式では、加藤市長らのあいさつの後、スクリーンに懐かしい写真を映しながら、歴代の卒業生、元職員などが当時の学校生活の思い出を語り、生徒による言葉と歌、校歌斉唱、校旗返納が行われました。閉校式の来場者は500人以上。卒業生をはじめとする本当に多くのかたがたに見守られ、惜しまれつつ閉校しました。私たちにとって片浦中学校で過ごした日々はかけがえのない宝物です。

【片浦中学校 年表】
昭和22年度…片浦村立片浦中学校として開校
昭和25年度…校舎落成祝賀記念祭
昭和26年度…校歌制定発表会、施設優良校文部大臣表彰伝達式
昭和27年度…校服制定、学校植林優秀校県表彰
昭和29年度…小田原市合併による校名変更
昭和31年度…柑橘園整地・苗木植え付け
昭和35年度…文部省指定産業教育研究発表会
昭和37年度…環境美化優良校県表彰
昭和40年度…牛乳給食開始
昭和41年度…校旗制定
昭和44年度…県ソフトボール大会優勝、体育館兼講堂落成式
昭和47年度…プール落成式、給食開始
昭和48年度…県バレーボール大会男子優勝・関東大会出場
昭和50年度…よい歯のコンクール県表彰
昭和51年度…開校30周年記念「友愛の池」築造
昭和53年度…優良こども銀行大蔵大臣表彰
昭和60年度…旧校舎解体作業・改築工事開始
昭和61年度…新校舎落成
平成4年度…パソコン教室完成
平成8年度…開校50周年式典「青と緑の丘」造成
平成17年度…体育館天井板落下防止工事
平成21年度…体育館耐震補強工事、閉校式

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#15:連載 あの日 あのとき小田原
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第2回 人々がつくり、人々が集う、市の象徴 小田原城天守閣の復興

市制施行から70年という節目の今年。
先人の営みより継承されたもの、
自然事象とともに刻んだ足跡、
古きよき故郷の懐かしい面影など、小田原の歴史には
「無尽蔵の市民力」へとつながることがたくさんあります。
ここでは、そうした記録と記憶をたどります。

■市民の願い 実現に向けて
小田原城天守閣復興へ動き出したのは、終戦後まもなくのことです。市制施行10周年にあたる1950年、長い間崩壊したままになっていた天守台の復興に向け、市内の町内会が、「天守閣石一積運動」を始めました。この活動による24万円の募金も活用し1953年12月に天守台の石垣が復興しました。
一方、小田原商工会議所は1956年10月に「小田原城天守閣復興促進会」を設立し、天守閣復興に関わる募金活動を開始しました。翌年には市も本格的に天守閣復興に取り組み、その年の10月には天守閣復興資金のための起債の許可が自治庁からおり、さらに県からの補助金も認められました。

■進められた瓦一枚運動
小田原城天守閣復興促進会では1957年5月から募金活動を行い、1959年に市が「小田原城天守閣復興期成会」を設立し、この活動を引き継ぎました。こうした募金で集められた金額は2千万円以上に上りました。
これと並行して進められたのが「天守閣復興瓦一枚運動」です。1959年12月から、市役所商工観光課、城址公園本丸広場で受付が開始され、その後、小田原駅前広場、各支所、星崎記念館、銀座通りなどにも窓口が開設されました。金額にして約240万円、瓦の枚数2万1, 366枚が寄せられました。今も天守閣に葺かれた瓦の約3分の1には、この運動に参加された人々の名前が記されています。

■絶え間ない人々の訪れ 
1960年5月15日に総工費約8千万円で天守閣再建工事は竣工、5月25日午後1時に一般の入場が開始されました。開館初日は4,312人が入場し、開館後初めての日曜日にあたる5月29日には1万4,623人もの人が入場しました。開館後5年間は年間50万人以上の入場者を数え、1963年には過去最高の55万8,009人を記録しています。総入場者数は1979年には1千万人、2002年には2千万人を達成。2010年3月31日までの総入場者数は 2,257万4,744人に達しました。
多くの市民の願いにより復興された小田原城天守閣は、これからも大勢の市民や観光客で賑わうことでしょう。

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天守閣特別展
「天守閣復興50周年記念 写真で綴る天守閣復興50年の歩み」
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■期 日:5月15日土曜日〜6月13日日曜日
    午前9時〜午後5時(入館:午後4時30分まで)
■内 容:1960年5月15日の天守閣再建工事竣工から今日までの「50年の日々」を写真パネルで紹介
■入館料:大人/400円  小・中学生/150円
【同時開催】ギャラリートーク 
5月16日日曜日午後1時30分〜2時30分
※特別展の解説を学芸員が行います。
■銅門内部の特別公開  
6月13日日曜日午前10時〜午後3時 
無料 ※混雑時は入場を制限させていただきます。

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表紙の言葉
「まちなかの祭礼」小田原ふるさとの原風景百選 no.42
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5月4日・5日には、市内の4神社が例大祭を迎えます。威勢のいい木遣り歌とともに、勇壮な神輿が何十基も練り歩き、街中や神社の周りには露店が軒を連ねて賑わい、ゴールデンウィークには欠かせない小田原の原風景になっています。

■フラッシュバック 原風景
1950年の祭礼のようす

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広報おだわら May.1,2010 No.1010
【発行】小田原市
【編集】広報広聴室
Copyright(C),5.2010 City of Odawara.
〒250-8555  神奈川県小田原市荻窪300番地
(TEL)0465-33-1261
(FAX)0465-32-4640
○「広報おだわら」1日号は自治会配布、15日号「おだわらいふ」は新聞折り込み。
市役所、支所・連絡所、マロニエ、小田原駅、郵便局などでも配布しています。
○小田原市の市外電話番号は0465です。
広報おだわらは、資源保護のため再生紙を利用しています。
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3月1日現在 小田原市の人口198,390人 78,237世帯
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