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広報おだわら 第992号

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広報おだわら 第992号

平成21年8月1日 発行

#01:おだわらっ子の夏休み
#02:史跡 小田原城跡八幡山古郭・総構保存管理計画を策定しています
#03:国土交通省「建設業と地域の元気回復助成事業」助成事業者に決定!〜おだわら久野地域の魅力を再生する協議会〜
#04:富士箱根伊豆交流圏(S・K・Y・広域圏)ロゴマーク募集
#05:事業仕分 外部の視点で市の事業を点検!
#06:行政改革アクションプログラム〜取り組み結果を報告します〜
#07:SHISEI〜至誠・市政〜
#08:おだわらインフォメーション Odawara Information
#09:設立50周年 松永記念館と耳庵・松永安左ヱ門(5)
#10:自治基本条例検討委員募集
#11:連載 学校自慢!
#12:県・市合同総合防災訓練
#13:連載 市民力
#14:市民と市長のまちかどトーク
#15:今月の笑顔
#16:キラリ☆ 若人!
#17:連載 ウォーキングタウン小田原


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※以下のページは、目の不自由なかたでもご利用いただけるよう、市販の音声読み取りソフトに対応するため、文字データのみを記載しました。
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まちづくり情報誌 広報 小田原
8/1─8/31
平成21年8月1日発行 No.992
========目次========
#01:おだわらっ子の夏休み
#02:史跡 小田原城跡八幡山古郭・総構保存管理計画を策定しています
#03:国土交通省「建設業と地域の元気回復助成事業」助成事業者に決定!〜おだわら久野地域の魅力を再生する協議会〜
#04:富士箱根伊豆交流圏(S・K・Y・広域圏)ロゴマーク募集
#05:事業仕分 外部の視点で市の事業を点検!
#06:行政改革アクションプログラム〜取り組み結果を報告します〜
#07:SHISEI〜至誠・市政〜
#08:おだわらインフォメーション Odawara Information
#09:設立50周年 松永記念館と耳庵・松永安左ヱ門(5)
#10:自治基本条例検討委員募集
#11:連載 学校自慢!
#12:県・市合同総合防災訓練
#13:連載 市民力
#14:市民と市長のまちかどトーク
#15:今月の笑顔
#16:キラリ☆ 若人!
#17:連載 ウォーキングタウン小田原
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#01:おだわらっ子の夏休み
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 8月、夏休み真っ只中!
 皆さんは、子どものころの夏休みに、どんな思い出がありますか。
 家族で旅行をしたこと、遠くに住む親戚を訪ねたあの日。いつもは行けない場所で、いつもは会えない人と、いつもはできない体験をした、それぞれに特別な夏休みが思い浮かぶかもしれません。
 一方で、より日常的な夏休みも、よみがえるのではないでしょうか。
 せみの大合唱、高く昇る入道雲、プールまで歩いた道の草いきれ、たくさん泳いだ体のほてり、冷たい麦茶に真っ赤なスイカ、夏の終わりに暮れなずむ空、美しく燃える花火の炎・・・。ありきたりな夏休みの情景が、忘れられないふるさとの温かい記憶となり、心の底にしみ込んでいます。それは、いつもより長い時間を共に過ごし、いつもよりたくさん話をした、大切な家族がいたからこそ。
 小田原には、夏休みを過ごすのにふさわしい環境があります。子どもたちが目を留めるべき自然が身近にあり、夏の暑さ、恵みを体中で感じられるのです。
 料理をしたり、昆虫を見つけたり、夏休みの子どもたちには、夢中になれることがたくさん!! その中で、子どもたちが感じる一つ一つは、これからの生きる力となり、もしかすると、人生を変えていくきっかけとなるかもしれません。
 おだわらっ子の夏休みが、たくさんの発見と、触れ合う人たちとの温かい交流で満たされ、かけがえのない思い出になるように…。小田原で、親子で過ごせる夏休みを、大切にしてほしい。
 今回は、子どもたちを対象にした講座を受け持つお二人に、親子で過ごす夏休みのヒントとなるお話を伺いました。

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親子で一緒に…。
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とびきりの料理づくりを!

市学校給食センター 管理栄養士
 清水 啓子さん
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「夏休みはぜひ、親子で料理を作ってほしい」、8月に親子料理教室の講師を務める清水さんは、ご自身も娘さんと一緒に料理することを楽しんでいます。
 「料理の作り方を教えるだけでなく、いろいろな話ができ、子どもが今考えていること、学校でのようすなどを知る貴重なコミュニケーションの時間です」
 共働き家庭も多い今、親子で料理する時間はあまりないかもしれません。しかし清水さんはたとえ少しずつであっても大切なことだと言います。「子どものころに自分で作ったものを食べる経験をすることは、食べるものへの感謝の気持ちを養い、自分で料理ができるということ、旬の野菜などおいしくて栄養価も高い食事が必要なことを体で覚えられる。また、やればできるという自信にもなり、料理以外においても、一つ一つを積み重ねていけることにつながります」
 この夏休みに、ぜひ親子で料理を楽しんでみてください。小田原の夏は、新鮮でおいしい野菜もいっぱい。カレーライスやサラダなど簡単な料理でも、一緒に作れば、とびきりおいしい思い出の味になるはずです。

<親子料理教室> 問 学校給食センター 電話0465-36-7512
昨年の参加者は、「野菜を包丁で切るときに、手本を見て、わくわくしながらできた」と感想を寄せています。「お母さんと一緒だから」、「大変だったけど苦労したから」、いつもよりおいしく感じられるのですね。保護者からは、「子どもが何もできないことに驚いてしまった」などといった声もあり、一緒に料理をすることで初めて気付かされることがあります。でもそこから、「少しずつでも教えたい」思いと、「少しずつでもできるようになりたい」思いの、両方がはぐくまれます。
※今年度の募集は終了しました。たくさんのご応募ありがとうございました。なお、来年度も7月15日発行のおだわらいふでお知らせする予定ですので、ぜひご参加ください。

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自然との触れ合いを!

元小学校教員(自然観察会講師)
 山室 徹さん
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「子どもが『これ、なあに?』と昆虫などに興味を示したときには、要注意!」と山室さんは言います。
「大切なのは、『これは、○○虫だね、この虫はね…』という知識ではない。『おもしろい虫だね!立派そうなひげがあるよ』一緒に驚き、発見した喜びを一緒に味わい、初めて見る虫に出会ってわくわくドキドキする気持ちを見守ってあげてください」
 7月の自然観察会では、親子で必死に虫を探したり、採った虫を見せ合う光景が見られました。山室さんは、その姿をほほえましく思い、「子どもと一緒に自然に触れ、自分の感じたまま、思ったままを、共に語り合うことが子どもの感性を育てていく」と言います。
 夢中で虫を探すように、何か一つのことに夢中になることはまた、いろいろな場面で子どもたちを支える糧となります。
 小田原では、田畑や川がある場所はもちろん、比較的建物が多い地域でも、たくさんの虫を見つけられます。子どもと一緒に外に出て、自然に触れながら、語り合ってみてはいかがでしょうか。

<自然観察会> 問 教育研究所 電話0465-33-1730
 自然観察会で捕まえた虫は、原則としてその場で放しますが、どうしても飼いたいという子どもに山室さんは、「必ず最後まで大切に飼うこと」を約束させます。近くでずっと見つめ、自然を観察する機会はとても貴重です。大切にかわいがっても、永遠に虫は生きてくれない、すべてが自分の思うようにはならない自然の世界を身近に感じて、やるせない気持ちを味わうこともとても大切だからです。

〜今後の自然観察会の予定〜

・10月10日土曜日…
 「山地の自然 山の花や鳥を探る」
・11月7日土曜日…
 「小田原の地形 地質・地形を調べよう」
・平成22年1月16日土曜日…
 「酒匂川の野鳥 カモをみよう」

※対象は小学4年生から中学3年生まで。
詳しいご案内は、学校を通して配布されます。

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親子で出掛けて
夏の自然、大満喫!
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◆小田原フラワーガーデン 電話0465-34-2814
大温室トロピカルドームのほか、家族そろって楽しめる「花の楽園」。夏場は踊る噴水が子どもたちに大人気。

◆県立おだわら諏訪の原公園 電話0465-34-0404
里山の自然を感じられる広大な公園です。虫はもちろん、広い空を飛ぶトンボもたくさん見られます。パークセンターでは、昆虫などの情報を知ることができます。

◆いこいの森 電話0465-24-3785
キャンプやバーベキューで、自然を満喫。体験交流センター「きつつき」では木工の体験もできます。バードゴルフも、親子一緒に楽しめます。

◆わんぱくらんど 電話0465-24-3189
豊かな自然の中で、熱中できる遊びがいっぱい !ヤギや羊などの動物にも触れ合えます。

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#02:史跡 小田原城跡八幡山古郭・総構保存管理計画を策定しています
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問 文化財課 電話0465-33-1715

市では、小田原城跡のうち、戦国時代につくられた八幡山古郭・総構(※1)について、保存管理・整備活用などの指針となる保存管理計画(※2)を策定するため、学識経験者・市民代表などで構成された策定委員会を設置して検討を行っています。ここでは、これまでの検討内容をお知らせします。          

主な検討内容

■保存管理の基本的な考え方
 策定対象範囲が広大(約132万平方メートル)なことから、全体を8区画に分けて検討しています。
 八幡山古郭・総構は、空堀・土塁などの遺構が周辺の自然地形と一体であるという考え方に基づき、良好に遺構が残っている箇所は、土地所有者などの理解を得ながら史跡指定を積極的に進め、さらに遺構の周辺部は、都市計画や景観的な手法と連動した方策で保全することとしています。
■整備活用の基本的な考え方
 八幡山古郭・総構のうち7箇所程度を想定し、天正18(1590)年の小田原合戦当時の空堀・土塁などが体感できるように整備していきます。また、これらの整備箇所を回遊する散策路の整備、パンフレットの発行などを考えています。

今後の進め方

 今後は市民の皆さんの意見を聞きながら、さらに策定委員会で議論を尽くし、平成21年度末に保存管理計画を取りまとめます。なお、この中間とりまとめの資料は、文化財課や行政情報センター(市役所4階)でご覧いただけます。

※1 八幡山古郭は、15世紀末、伊勢宗瑞(北条早雲)が大森藤頼を破ったころの小田原城の中心地であったと考えられている場所で、中世の小田原城を考える上でとても重要な場所です。また、総構は、小田原北条氏が城と城下町を空堀と土塁で囲んだ全長約9キロメートルの防御施設です。これは天正 18(1590)年、豊臣秀吉との小田原合戦に備えて構築されたものであり、小田原城が戦国時代最大の城郭であったことを示す歴史的価値の高い文化遺産です。
※2 保存管理計画は、史跡を適切に保存・管理していくための基本方針で、土地公有化の方向性、現状変更などの取り扱い基準、整備活用の将来構想策定などを定め、史跡を次世代へと確実に伝えていくための指針です。

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#03:国土交通省
「建設業と地域の元気回復助成事業」助成事業者に決定!
〜おだわら久野地域の魅力を再生する協議会〜
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問 国県事業促進課 電話0465-33-1529

建設業が異業種と連携して行う事業の立ち上げを、国が助成する制度の支援対象に、「おだわら久野地域の魅力を再生する協議会」が行う、「遊休農地や間伐材を活用したビジネスモデルの研究・実施に関する事業」が選ばれました。(6月24日選定)

●おだわら久野地域の魅力を再生する協議会とは?
 市土木建設協同組合が、その保有する人材、機材やノウハウ等を活用し、JA・森林組合・市環境緑化協会・久野地区自治会連合会・美しい久野里地里山協議会および市と連携し、建設業の再生や地域を活性化することを目的に、平成21年5月22日に立ち上げた組織です。

●なにをするの?
 遊休農地等の復元技術の習得、高付加価値農作物等の栽培、間伐材等を活用した各種製品の研究開発などの検討に取り組み、里山の魅力再生を行います。

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地域の皆さんと一緒に
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市土木建設共同組合理事長 譲原 彰さん

 当組合は、農業ビジネスなどへの参入を検討していましたが、このたび、このような機会に恵まれ、関係する地域団体や異業種団体と一緒に、遊休農地の問題解決や里地里山の保全に向けた新たな挑戦をします。地域経済や建設業界の活性化の一端に寄与できるよう、頑張ってまいります。

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#04:富士箱根伊豆交流圏(S・K・Y・広域圏)ロゴマーク募集
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問 企画政策課 電話0465-33-1239

 富士山を中心とした富士箱根伊豆地域では、静岡県、神奈川県、山梨県内の38市町村で、「富士箱根伊豆交流圏市町村ネットワーク会議」を設立し、活気あふれる圏域づくりを目指して、県境を越えた交流を進めています。
 ネットワーク会議では、連携活動のシンボルとするためのロゴマークを作成するにあたり、広く募集することとしました。
 ロゴマークは、パンフレットやポスターに使用するなど、圏域の魅力を内外に発信するために、幅広く活用していきます。
※S・K・Y・広域圏とは…静岡県(S)、神奈川県(K)、山梨県(Y)の頭文字を取って、富士箱根伊豆地域のことをS・K・Y・(スカイ)広域圏と呼んでいます。

■募集内容 「S」「K」「Y」の文字入りで、富士箱根伊豆地域をイメージできるもの。 色彩は自由(モノクロ印刷でも使用できるもの)で、自作の未発表作品。
■申込方法 9月10日木曜日まで(当日消印有効)に、専用応募用紙1枚につき1作品と必要事項を記入し、企画政策課へ郵送またはEメールで。応募用紙は、企画政策課または富士箱根伊豆交流圏ホームページ(http://www.3pref-sky.com/)で入手できます。
 Eメール:sky-logo@city.odawara.kanagawa.jp
■賞金・記念品 
 最優秀賞(採用作品)1点…賞金10万円と名産品詰め合わせ
 優秀賞       3点…名産品詰め合わせ
 (受賞者が高校生以下の場合は、賞金相当額の図書カードを贈呈します)
※詳細については、各市町村にあるチラシ、またはホームページをご覧ください。

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#05:事業仕分け2 外部の視点で市の事業を点検!
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「本当に行う必要があるのか」「国や県が実施すべきものではないのか」「事業の実施手法は妥当か」
市の仕事の根本的な在り方を外部の視点で点検していただき、事務や事業の見直しの契機とするのが「事業仕分け」です。
問 行政改革推進課 電話0465-33-1305

「構想日本」加藤代表と市長が対談

 6月8日、市長をはじめ、市の管理職を対象に「事業仕分け」研修会を実施しました。研修会は、事業仕分けに専門的な立場からご協力いただく「構想日本」の加藤代表(以下、代表)をお招きし、事業仕分けの意義や活用方法について講演していただきました。また、この研修会終了後に市長との対談が行われました。

加藤秀樹:かとう ひでき
構想日本代表。大蔵省で、証券局、主税局、国際金融局、財政金融研究所などに勤務した後、平成9年4月、日本に真に必要な政策を「民」の立場から立案・提言、 実現するため、非営利独立のシンクタンク「構想日本」を設立。省庁設置法改正を皮切りに、国・自治体の事業見直し、教育行政改革など精力的に活動。NPO リンカーンフォーラムの代表、東京財団会長兼理事長。
平成21年6月現在、34自治体(39回)と6省(文部科学省、環境省、財務省、外務省・ODA、国土交通省、農林水産省)で事業仕分けを実施し、行財政改革の切り札的存在として注目されている。

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外からの視点が重要
★★★★★★★★★★
市長 研修会で、ぜひこれだけは伝えておきたいといった重点ポイントのような事柄はありましたか?
代表 職員も仕事が終われば一人の住民です。市民の立場に返って自分たちが行っている仕事を虚心坦懐に見つめ直すということが、まず基本です。また、公開の場で外部の人間が仕分けるという作業が非常に重要であるということをお伝えしました。
 プライドをもって推進してきた自分たちの仕事を、全くの第三者の厳しい目線で、しかも公開の場で点検されるということに抵抗感を感じる職員のかたもいるでしょうが、事業仕分けに限らず、物事を基本から見つめ直す時に、外部の目線だからこそ、当事者や関係者では思い浮かばないような大胆で柔軟な発想が出てくるものです。
 市民の皆さんも、傍聴を通して市が行っている事業を改めて理解することができるでしょう。

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仕分けは職員の意識を変える
★★★★★★★★★★
代表 仕分けの場で、現在の担当者たちが何十年も継続してきた事業の全責任を負って説明する必要はありませんし、ましてや、その職員を否定する場でもありません。
 単に事業をカットするための場ではなく、そもそも論で事業を見直す作業なのだということを十分理解していただきたいなと思います。本当に職員個人で背負い込まないように、市長をはじめ幹部職員のかたがたが、あらかじめ、この点を十分に伝えていただくことが重要です。
市長 職員は、公開の場で事業を説明することに慣れていないので、その点で仕分けの結果が左右されないように、仕分けの趣旨を十分に理解しながら、しっかりと説明できるように準備していきたいと思いますが、事業を見直す上で大切なことは何でしょうか?
代表 日本の公務員というのは、ある意味非常にまじめです。自分がかかわっている事業への責任感が非常に強いがゆえに、事業を守ろうという意識が強く働いてしまいます。
 自分たちの事業だけではなく、もう一段高い意識、あるいは、市民意識として見るとどうなんだろう? 市全体の財政から見てみるとどうなんだろう?というような意識に切り替えて、事業を見直していくことが大切なのです。

★★★★★★★★★★
市民とまちづくりの当事者意識を共有する
★★★★★★★★★★
市長 事業仕分けは、市民の皆さんにも意識変革を迫るものだと思っています。場合によっては、市民の皆さんに引き受けていただくような事業も出てくる可能性もあります。行政がやって当たり前だろうとの認識から脱却し、市全体のことを考えていただくよい機会にしたいと考えてます。
代表 北海道ニセコ町の逢坂前町長が、町長になった翌年に、「もっと知りたい今年の仕事(予算説明書を住民にも分かりやすい内容にした冊子)」を配布しました。
 当初、町民の反応は「こんな情報よりも、やることをしっかりやってくれよ」といったものでしたが、だんだん町民の建設的な意見が出てくるようになったそうです。
 情報の共有の結果、町役場や町長から、特に依頼したわけでもなく自然と町民が考えてくれるようになったのだと思います。情報の共有というのは「責任感の共有」「当事者意識の共有」だといえます。
 最近のマスコミのような、あたかも公務員のバッシングを目的とするような偏った情報ではなく、真に正確な「市役所レベル」の情報を公開していくことは、市民の意識を変革していくのにも有効であるし、その手段として事業仕分けは大変有用だと考えます。それにはどのような事業を選び、仕分けしていくのかということが本当に重要です。
市長 1,000本程度の事業を、2か月ほどかけて80事業まで絞っていきます。内部的にそれぞれの事業を点検する作業を行い、その点検結果から仕分ける事業の絞り込みを行います。

★★★★★★★★★★
仕分けの結果を有効に活用するには
★★★★★★★★★★
市長 仕分けの結果を受けての作業も大変重要です。
 次年度以降の予算に結果を盛り込んでいくことは、市長として当然考えなければなりません。80事業の仕分け結果から、市全体の事業構成の本質的な見直しやメリハリの利いた事業費配分を達成したいと思っています。
代表 仕分けの結果を歳出削減につなげることが大きい目標であることは間違いないですが、それだけが前面に出ると事業を選択していくプロセスが間違った方向に向かってしまいます。あくまでも、市民にとって本当に必要な事業は何かを、きちんと議論するのが本質です。
市長 事業仕分けをやると聞いて、職員は不安に感じていますが、私は、この時期にこそ実施しなければならないと考えています。なぜなら、平成23年度にスタートする新しい総合計画に向け、既存の事業を抜本的に見直すことができるのは、今しかないからです。事業の見直しを推進していく際に、従来型のコストカットの手法は限界にきています。
 また、新しい小田原を作り上げていくためには、市側が事業を根本的に見直すことが重要なことはもちろんですが、市民の皆さんにも行政がやって当たり前という意識を転換していただくケースが想定されます。市民の皆さんの理解がないと、財政構造も変革しながらの「市民との協働でのまちづくり」は実現しないと思っています。
 そのような点を踏まえると、事業仕分けは、これを実現するのに非常に重要な手段であると考えています。
市長 加藤代表、本日は有意義なお話を伺い、どうもありがとうございました。
代表 事業仕分けの取り組みが成功することを祈っています。

事業を抜本的に見直すからこそ、多くの市民の皆さんに注目していただくことが大変重要です。(代表)

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「事業仕分け」は10月3日土曜日・4日日曜日に開催します。どなたでも傍聴することができますので、ぜひお越しください。詳しい日程は9月号でお知らせします。
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#06:行政改革アクションプログラム〜取り組み結果を報告します〜
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「地域の活性化」「財政運営の健全化」「職員の意識改革」「主体的自治の確立」「市民満足度の向上」の5つを成果目標とした本市の行政改革。平成20年度の主な取り組み結果は次のとおりです。

問 行政改革推進課 電話0465-33-1305

 昨今の厳しい財政状況の中、事務事業の見直しや職員数の削減などによる行財政の効率化を進めると同時に、ただ経費を節減するだけでなく、これまで以上に質の高い行政サービスを効率的かつ効果的に市民へ提供することを目標に、平成20年度は、90件の行政改革の取り組みを行いました。

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平成20年度の取り組みによる行革効果額

行革効果額総額→6,061万1千円
・経費の歳出削減や増収に努めました→1,734万9千円
・人件費の削減に努めました→4,326万2千円

人件費削減による効果 4,326万2千円
事業の見直しと合理化による効果 876万4千円
新たな収入の確保などによる歳入増加効果 858万5千円
行革効果額 6,061万1千円
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職員数の推移

 ピーク時の平成6年と比べ、平成20年度までに462人の職員を削減しました。一方で、市立病院においては医師確保の観点などから医療職の職員を増加させるなど、真に必要な部署への適正な職員の配置も行っています。
 今後とも、市役所全体で業務の効率化や委託化を進め、一般行政職及び技能労務職の職員数の適正化を図りながら人員が必要な部署への配置も行っていきます。

行政改革アクションプログラムの主な取り組み

【地域の活性化】
○スクールボランティア・パワーアップ事業の拡充
 スクールボランティアの拡充を行った結果、登録者の総数が6,425人(前年度より508人増)となりました。これにより、学校・家庭・地域が一体となった「協働による新しい学校づくり」を一層進めていくための今後の活動が期待されます。

【財政運営の健全化】
○民営化・外部委託化
 ごみ収集運搬業務や学校用務業務などにおいて、委託の拡大を行いました。民間活力の活用により、業務の効率化やコスト削減が進むとともに、より効果的なサービスの提供に努めています。

【職員の意識改革】
○職員提案の推進
 市役所内の業務などに関する改善や市民サービスの向上を目的として、職員からの業務提案を募集し、優秀な提案については、事業化を検討することとしています。職員提案活動の推進により、職員自らが創造力の向上や改革意識の高揚に努めています。

【主体的自治の確立】
○広域証明発行サービス事業
 平成20年10月から、小田原市、大井町、箱根町にお住まいのかたは、3市町間の最寄りの行政窓口(小田原市、大井町、箱根町)で「住民票の写し」などの証明書の交付を受けることができるようになりました。このことにより、市民のかたの利便性の向上につながりました。
※平成21年4月から、南足柄市も参加しています。

【市民満足度の向上】
○図書の宅配サービスの導入
 平成20年6月から、小田原市を含む県西地域2市8町と二宮町にお住まいのかた、または小田原市内に在勤・在学されているかたのうち、身体に一定の障害のあるかたを対象に、図書の郵送貸出サービスを開始しました。このことにより、図書館への来館が困難なかたでも、図書を利用することができるようになりました。

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#07:SHISEI〜至誠・市政〜
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「いのち」「野生」

文 加藤憲一

 紺碧の空に沸き立つ入道雲、蝉しぐれ、ビーチサンダルで真っ黒に焼けた顔、団扇を手に見上げる花火、かき氷、お盆の帰省で久しぶりに会う親戚や幼馴染・・・。「夏休み」は、私たち日本人にとって、とても大切なものであり、幾つになってもこの季節の到来をワクワクしながら待ち望むものです。私たち人間の「原点」「ふるさと」に、身も心も回帰する季節、と言い換えても良いのかもしれません。
 私たち人間の原点とは、何でしょうか?私たちは誰もが母親の胎内から生まれてくるのであり、また生命の起源が自然界であることを考えれば、私は「大いなるいのちの営み」こそ、人間の原点であり故郷だと考えています。いのちの力が満ちているという点で、「野生」という表現とも通じるものがあります。
 こういった観点から、最近たいへん危機感を感じているのは、子どもたちが「いのち」や「野生」という世界から遠ざけられつつある、ということです。
 母体という「自然」から生まれ出た赤ちゃんや幼子たちは、生まれながらにして「いのち」と直結した存在であり「野生」のセンスを十全に備えていますが、とかく「大人になる」に従って摩滅してゆくのです。とは言え、自然に囲まれ、第一次産業が主流であり、かつ人と人とがお互いに支えあって、喜怒哀楽を共有してきた地域社会の中では、「いのちが繋がりあっている感覚」や「野生のカン」のようなものは温存され、いざという時の問題解決力や危機回避の知恵として働いてきました。
 これらの能力は、物心ついた頃から思春期前くらいまでに、危険の伴う自然の中で心身を十全に使って遊んだり冒険をしたり、また友達や周囲の大人たちと関わりあったりする中で培われると言われます。ところが昨今、受験勉強の過熱、インターネット社会、ゲーム遊びの主流化、危険の伴う屋外活動の縮小など、子どもたちが「いのち」や「野生」への感覚を温存することすら、本当に難しくなっています。私が育った頃は、小学生で塾に行っている同級生は少なく、下校途中の田んぼや空き地で日暮れまでハンドベースや「どろけい」に熱中したり、裏山の崖地で探検や秘密基地づくりに没頭したり、海水浴といえば御幸の浜では物足りず、米神まで自転車で行って堤防から飛び込んだりと、とにかく外で体を使って遊んだものです。そして、その頃の原体験が、人間に対する信頼や、自然に対する関わり方の原点になっていると感じます。
 貴重な夏休み。授業の補習や受験勉強も大切ですが、夏休みにしかできない、思い切った体験やチャレンジをして、人間として必要な「いのち」の感覚、「野生」に磨きをかけて頂きたい。子どもたちは勿論、お父さんやお母さんも、ぜひ!

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#08:おだわらインフォメーション Odawara Information
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耐震改修を進めましょう
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問 建築指導課 電話0465-33-1433

阪神・淡路大震災では、地震で亡くなられたかたの約9割が建築物の倒壊などが原因であったことから、建築物の耐震性が重要視されています。
迫り来る地震からかけがえのない生命、財産を守るために、私たちは建築物の耐震化に真剣に取り組む必要があります。

市耐震改修促進計画を策定

 市では、今年2月に「耐震改修促進計画」を策定しました。この計画は、昭和56年5月31日以前に建築された住宅、病院や百貨店などの特定建築物の耐震化の促進を図り、地震に対する安全性を確保することを目的としています。
 計画期間は平成21年度から27年度までの7年間、現在、市内の住宅の耐震化率は72.1パーセントですが、27年度の目標を90パーセントとしています。
 また、特定建築物の耐震化率は90パーセント(現状78.8パーセント)を、公共建築物の耐震化率は100パーセント(現状89.5パーセント)を目標とします。

さまざまな支援策で耐震化を促進

 木造住宅の耐震診断および耐震改修に対する助成を行っています。
 なお、助成を受けるには条件がありますので、ご相談ください。
■無料簡易耐震診断
 昭和56年5月31日以前に建築された木造住宅について、市職員および建築士が市内公共施設などで無料の簡易診断を行います。
■一般耐震診断助成
 市が認めた耐震診断技術者が診断する場合、その費用の2分の1(上限4万円)を助成します。
■耐震改修工事助成
 耐震診断技術者が実施する耐震診断の結果、耐震改修工事が必要となった場合に、一定の改修工事費用の2分の1(上限50万円)を助成します。
■耐震改修による減税制度
 平成18年度から、既存住宅の耐震改修工事を行ったかたには、所得税額の特別控除および固定資産税の減額措置があります。

◎所得税額の特別控除  
問 小田原税務署 電話0465-35-4511
 特別控除を受けるには、確定申告時に市が発行する「住宅耐震改修証明書」を添付することなどが必要です。市の助成制度を受けていない場合は証明書発行に条件があります。工事着手前に必ずご相談ください。
 所得税額の特別控除は小田原税務署、証明書の発行は建築指導課まで。

◎固定資産税の減額措置
問 資産税課 電話0465-33-1377
 一定の条件のもと、申告により固定資産税が一定期間減額されます。工事完了日から3か月以内に申請することが必要です。

★★★★★★★★★★
8月15日は戦没者を追悼し、平和を祈念する日です。正午には1分間の黙とうを。
8月6日は広島に、9日は長崎に原爆が投下された日です。当日は、原爆死没者の追悼と平和祈念の黙とうを。
★★★★★★★★★★

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私たちの手で安全・安心のまち「小田原」を
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問 暮らし安全課 電話0465-33-1396 小田原警察署 電話0465-32-0110

空巣とひったくりに注意

 空巣被害を防止するために、外出の際は必ず家の鍵をかけましょう。特に有効なのが補助錠で、鍵が2か所ついていると空巣被害の確率が大きく減少します。
 ひったくりを防止するためには、財布などの貴重品は上着の内ポケットに入れ、ショルダーバッグなどには入れないことです。また、ショルダーバッグは、道路に面した肩に掛けずに、反対側の肩に掛けるようにしましょう。

振り込め詐欺に気をつけよう

 振り込め詐欺は、発生件数は減少傾向にあるものの、今なお、さまざまな手法で発生しています。
 被害に遭う人に共通していることは、一人で判断してお金を振り込んでしまうこと。
 電話でお金を要求された場合は、落ち着いて、周りの人や警察などに相談してください。

放置自転車のない安全なまちに

 市では、「小田原市自転車等の放置防止に関する条例」に基づき、駅周辺を「自転車等放置禁止区域」に指定しています。
 公共の場所に長期間放置された自転車・原付バイクは、東町自転車等保管場所に移動し保管しています。
 60日間の保管期間に、所有者などが分かったものは、引取通知のはがきを送付するとともに、保管期間を延長し、移動した日から3か月間保管しています。はがきが届いたかたは、速やかに引き取りをお願いします。
 放置自転車は、景観を乱すだけでなく、歩行者の通行を妨げ、交通事故を誘発したり、緊急車両の通行の障害になるなど、多くの危険性を含みます。
 放置自転車などの解消にご理解、ご協力をお願いします。
自転車を利用されるかたへ
● 自転車の盗難の被害が増えています。盗難防止のため、自転車・原付バイクには2か所へ施錠してください。
● 自転車を購入したときは、防犯登録を忘れずにしてください。

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一緒に安心して暮らせるまちづくりを

民間防犯指導員協議会会長
添田易司さん
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 私たち民間防犯指導員は、各地区自治会連合会から1名ずつ選出され、小田原警察署・小田原地方防犯協会から委嘱を受けています。市や警察などと連携して防犯活動に取り組んでいます。
 「自分は被害に遭わない」と思い込まずに、日ごろから自主的に防犯対策を図ることが重要です。

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【おわびと訂正】
広報おだわら7月15日号でお知らせしたヒルトン小田原リゾート&スパ エステティックサロンの電話番号は、正しくは「電話0465-28-1219」です。おわびして訂正します。
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#09:設立50周年 松永記念館と耳庵・松永安左ヱ門(5)
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郷土文化館では今秋、松永耳庵が松永記念館を設立して50周年を迎えるのを記念し、松永記念館で特別展を開きます。ここでは耳庵の人物像や松永記念館について連載で紹介します。
問 郷土文化館 電話0465-23-1377

 「電力王」あるいは「電力の鬼」と呼ばれた耳庵ですが、最初から電力業界で成功したわけではありません。
 若いころの耳庵は、会社員生活になじめず、親友の福沢桃介(福沢諭吉の娘婿)に誘われて関西で石炭を商っていました。ところが、日露戦争の景気に沸く株相場に熱狂して失敗し、多額の借金を背負った上に、火事や病気などの不幸も重なり、静養を余儀なくされました。
 2年間の静養の後、再び桃介の誘いで、福博電気軌道という福岡市内を走る路面電車の経営に参加しました。さらに、九州で電力会社を立ち上げ、電力と鉄道事業の二つを手掛けることになります。
 耳庵は、自分の株相場などの失敗から「事業は儲からなければ成り立たないが、儲けることが至上目的ではなく、事業を通じて社会に奉仕することが重要だ」と考えるようになりました。
 特に電力については、電気を大量に安く供給することで電灯以外にも動力としてより多くの目的に使えるようになれば、国民はより賢く電気を利用し日本は発展できるという信念を持っていました。
 耳庵は自分の考えを事業に反映させます。桃介や他の幹部の不安や反対をよそに安い乗車賃、安い電気代を提供したところ、多くの市民が利用するようになり、逆に利益を上げることができました。
 こうして、経営に行き詰まった電力会社などを繰り返し合併させながら事業を拡大し、やがて中部・近畿・九州にまたがる大電力会社「東邦電力」に発展させ、東京進出に乗り出すまでになりました。

※耳庵ゆかりの品や情報をお持ちのかたは、ぜひ郷土文化館までご連絡ください。

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#10:自治基本条例検討委員募集
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問 行政改革推進課 電話0465-33-1304

 市民主体のまちづくりの基本的なルールを定める自治基本条例。さまざまな分野・世代で構成する検討委員会で議論を深めていきます。あわせて、誰でも気軽に参加して意見を言える場(既に実施したプレ検討委員会のような場)を設け、多くの市民の皆さんと検討委員とのキャッチボールを重ねながらつくり上げていく予定です。
任期 8月〜平成23年3月
応募資格 ・平成21年4月1日現在で18歳以上であること
     ・市内に在住・在勤・在学のかた
     ・月1回程度開催する検討委員会や意見交換の場に参加できること(休日や夜間に開催する場合もあります)
定員 5人
謝礼額 会議1回につき1,000円
選考 800字以内の小論文(テーマ「自治基本条例に期待すること」)により選考。
   結果は申込者全員に通知します。
申込 8月10日(月)まで(必着)に、行政改革推進課や市ホームページにある応募用紙に小論文を添えて、直接、郵送、または市ホームページの投稿フォームから。〒250-8555 小田原市行政改革推進課

告知 第4回プレ検討委員会を8月11日(火)午後7時から市役所大会議室で開催することになりました。ぜひお越しください。

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#11:連載 学校自慢!
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このコーナーでは、小・中学校でのユニークな取り組みを紹介します。子どもたちの生き生きとした表情を見ると、小田原の未来も安心!という気持ちになりますね。
問 教育政策課 電話0465-33-1671

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今月号は…城南中学校(生徒数:238人)
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地域との協働を生かした学校づくり〜「城南中学校PTA・OB会」の活動〜

 五月晴れの土曜日、さっそうと集まった地域の皆さん。両手に手袋、園芸用のはさみを持ち、パンジーの手入れを始めました。このパンジーは、「花いっぱい運動」の一環で、PTA・OB会により、昨年秋に鉢植えされたものです。
 今回は、見事に咲いたパンジーのプランターから枯れた花を摘んでいく作業。プランターはかなりの数がありますが、夏を思わせる日差しの中、手分けをして、丁寧な作業が進められました。この日の花の手入れには、部活動で登校した1年生が、PTA・OB会のかたから花の手入れの仕方を教えてもらいながら、お手伝いをしました。
 城南中学校は地域に支えられた学校であり、地域と学校が協力関係を深め、「共に育てる」教育を目指しています。地域支援活動の中でも、同校歴代PTA役員などで構成する「城南中学校PTA・OB会」には、除草作業の支援や、学校行事(バザーなど)への参加、入学式・卒業式での花贈呈など、同校の教育活動を支援していただいています。また、会報誌「桜の丘」を発行し、学校の教育目標や行事などについて情報発信しています。
 PTA・OB会のかたをはじめ、地域の皆さんの城南中学校を愛する思いが、生徒たちの心に届くことを願っています。

青木 啓輔さん(1年生)
花を育てるには、こまめに手入れをしなければいけないことが分かりました。地域のかたがたは、城南中学校のために花の手入れをしてくれるので、助かります。ありがとうございました。

津田 宏輝さん(1年生)
最初は手入れの仕方が分からなかったけど、優しく教えてくれたので、簡単にできました。今度は、家の花の手入れも手伝おうと思います。地域の皆さん、ありがとうございました。

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#12:県・市合同総合防災訓練
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問 防災対策課 電話0465-33-1855

今年は、県との合同訓練として、国の機関や民間団体など、約50団体の参加により、日ごろ、目にする機会の少ない機材や設備を使った大規模な訓練が行われますので、ぜひ、ご来場ください。

≪中央会場訓練≫
■日時:8月30日日曜日午前10時〜正午
■場所:酒匂川スポーツ広場
■主な内容:地域住民による避難・消火・救出救助・応急救護、航空機などによる情報収集・応援部隊輸送、多重衝突現場の復旧・交通路確保、医療救護所開設、ライフラインの復旧、消防・警察・自衛隊による救出救助、ボランティアセンター開設、防災PR・展示コーナーほか

≪地域会場訓練≫
■場所:片浦小学校、ヒルトン小田原、城北工業高校、小田原漁港、近隣市町ほか
■主な内容:ヘリ・艦船による救出救助、資機材の取り扱い、多数遺体収容、帰宅困難者避難、緊急物資輸送ほか

≪宿泊体験≫
■日時:8月29日土曜日午後4時〜30日日曜日午前6時30分
■場所:町田小学校、山王小学校
■主な内容:地域住民による広域避難所開設・宿泊体験・救急法など

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#13:連載 市民力
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豊富な小田原の食材を使い
食生活改善の活動を広げていきたい

 食育というと一般的には子ども向けと思われがちですが、実は大人にこそ重要です。「子どもが食べたいと思っても、親に気持ちがなければね。親の姿勢が大事」と語るのは小田原市食生活改善推進団体の山本会長。市の広報で募集していた「食生活改善推進員(ヘルスメイト)養成講座」が活動を始めるきっかけに。「はじめは一個人として勉強しながら楽しく活動出来ればと思って参加しました。小田原には魚も野菜も旬の食材があふれているのだから、それを使わない手はない。衣食住というけれど、食が一番の基本。食事は一生のことだし、体が元気じゃないと何もできないでしょ。きちんとした食生活をすれば、より健康的で充実した人生が送れるのですよ。そのことをもっと多くの人に伝えたくて今の活動があります」
 この6月には西湘高校の1年生・9クラスで調理実習の指導を行ったそうです。「アジを手開きし、調理するのですが、楽しそうに参加する生徒さんの顔を見たり、終わった後においしかった、良かった、面白かったなどの声を聞いたりすると、満足感でいっぱいになります」
 8月2日に行われるみなとまつりにも参加し、アジを使った調理の実演を行います。学校などで食育の出張指導をする一方、市のイベントにも積極的に参加、伝統のある“小田原市食生活改善推進団体”はもうすぐ50周年を迎えます。最近ではPTAなどの食育教室の要望も少なくないとか。「噂を聞いてぜひ、と。忙しいけれど、自分たちの活動が地域に広がっていくことは嬉しいですね」
 今日も、食生活の改善から、地域の笑顔を支える活動を続けています。

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#14:「市民と市長のまちかどトーク」を開催
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問 広報広聴室 電話0465-33-1263

[日時]8月30日日曜日 午後3時〜4時30分
[場所]ロビンソン百貨店 4階ギャラリー
 小田原は今、市民参加による「新しい小田原」に向けて、大きく動き出しています。
 50年、100年と続く未来の小田原のしっかりとした土台を築くためには、市民と行政が一緒に汗をかきながら、まちづくりを進めていく必要があります。そのためには、まちづくりの主役である市民の皆さんの力が不可欠です。今こそ、新しい小田原のために一緒に考えていきましょう。
テーマ 
「将来の小田原のまちづくりのルールを話し合おう」〜自治基本条例づくりの取り組みについて〜
 現在本市では、目指すまちづくりの理念や、「市民主体のまちづくり」の基本的なルールを定める「自治基本条例」づくりを、市民の皆さんとともに進めています。自治基本条例は、自分たちのまちは自分たちで作ることを基本に、市民、行政のそれぞれの役割などを話し合い、確認し合いながら定めていきます。
 将来の小田原を考え、地域活動を始めとしたさまざまな活動の大切さを見つめ直し、「持続可能な市民自治のまち おだわら」の実現に向けて、「小田原ならでは」の条例を作るためにも、皆さんのご意見をお寄せください。

※事前申し込みは不要です。直接会場へお越しください。
※託児(2歳以上就学前まで)や手話通訳が必要なかたは、開催日の2週間前までにご連絡ください。
※8月27日木曜日〜9月1日火曜日には、同会場で、大正〜昭和初期にかけての中心市街地や小田原城址などの写真を展示した「セピア色の写真展」を行います(午前10時〜午後6時、最終日は午後4時まで)。

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#15:今月の笑顔
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元気あふれる人たちの笑顔は、見ている人たちにも力を与えてくれるもの。
このコーナーでは、みんなが元気になるように、すてきな笑顔をお届けします。

落語家 柳家 三三さん
(小田原市出身)

 この夏、三三が44回目の小田原落語会を迎えます。真打昇進からはや3年。小田原が生んだ落語界の至宝、柳家三三師匠。
 今や押しも押されもせぬ大スター。羽織袴、一つ一つの所作、艶のある声色には名人の風格が漂います。日本全国、三三師匠が落語会を開くところ、瞬く間に満員御礼。
 それでも、「地元の皆さんの前で落語ができることに幸せと誇りを感じます」と、年3回の谷津公民館と年1回の市民会館での『小田原でやる落語』にこだわります。ふるさとに戻ってきた実感、二ツ目時代から支えてくれた地元のかたがたへの恩返しは何ものにも代えられません。そして、「落語は難しい、敷居が高いと思っている皆さん。一つ楽しみが増えたぐらいの気軽さで、ぜひ一度『小田原でやる落語』にお越しください」と。
 そんな三三師匠にあえて、メディアへの露出が少ないことを問うと、「実は喋るの苦手なんですよ(笑)。そもそも、落語はテレビやラジオに向いてないんです」。いい空間といい時間をお客さんと共有する『寄席』つまり『ライブ』こそが落語の生きる道と、こだわります。
 空前のお笑いブームに乗る訳ではなく、情景や人情の描写を忠実に『噺をやる』。
 お客さんに楽しんでもらって、自分が演じて楽しい。それが突き詰めてイコールであれば嬉しいと、真摯に落語を探求する三三師匠の姿に、並々ならぬ笑いの哲学を見せてもらいました。
 それではちょいと小噺を一つ。
「まあ、素敵!この絵はシャガールね。こちらはルノアール」
「あらまあ、この絵はピカソだわ」
「いえいえ、お客様、これは鏡です」
「・・・」
 三三師匠おなじみの枕(※)に盛り上がる会場は、まるで笑いの神様が降りてきたかのように幸せな空間になりました。

(※)本題に入る前の導入の話題

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小田原柳家三三落語会
日時:8月21日金曜日 午後6時30分〜
場所:小田原市民会館大ホール
問 ショーキャンプ(有) 電話0422-53-0817
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#16:キラリ☆ 若人!
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みなぎる可能性、描く夢、そして、奏でる未来。
このコーナーでは、若者たちの活躍する姿やメッセージをお届けします。

旭丘高校
岩谷さん、佐藤さん、池田さん、土屋さん

生きることの重さを考える 
そして未来へつなぐ・・・
平和学習と修学旅行

 「私たちは最後の子どもになりたくない」・・・戦争を教訓に、今日のわが国に平和があるということを、次世代へ語り継いでいきたいと願う、生徒たちの真っ直ぐな思いが伝わる言葉です。
 旭丘高校の2年生は、長崎の修学旅行を題材に平和学習による人間形成に取り組みます。
 第二次世界大戦の資料を熱心に学校新聞にまとめる、旅行委員会委員長の岩谷真央さんは、「世界中の国々は軍隊の抑止力で平和を守ろうとしていますが、軍隊で平和を勝ち取ることはできないと思います。まずは自分の周りの人たちにメッセージを伝えたいです」
 そして、「原爆の恐ろしさを風化させたくないです。長崎では改めて戦争の悲惨さを実感したいです」と、佐藤拓さん。
 「1年間の平和学習を通して、そして長崎を見て聞いて、世界平和に貢献したいです」と、池田由香さん。
 「戦争を知らない世代だからこそ、世界から戦争をなくすために何をすべきか、ということをしっかり考えたいです」と、土屋宏美さん。相手を尊重してあげることが平和にも学校生活にもつながりますと4人の笑顔がはじけます。
 今は10月の修学旅行へ向けて、クラス全員が心をひとつに折り鶴を作ります。目標は75,000羽!!(長崎原爆で亡くなったかたと同じ数)
 24年前にはじまった長崎への修学旅行。核廃絶・持続可能な未来社会の創造に参加する旭丘高校の生徒たちの平和学習に新たな1ページを加えようとしています。
 折りしも8月、皆さんも平和について考えてみませんか。

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#17:連載 ウォーキングタウン小田原
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「荻窪用水散策コース」

日本の農業を支えてきた代表的な用水である荻窪用水(平成18年に全国疏水百選に選定)のルートをたどりながら、江戸時代に用水工事にかかわった人々の偉業を知り、水・土・里の大切さを考えるコースです。
問 観光課 電話0465-33-1521

<コース紹介>箱根登山鉄道・入生田駅→紹太寺→芳之田隧道(よしのだずいどう)→滑沢(なめりざわ)隧道→萬松院(ばんしょういん)→山縣水道水源池→ 板橋用水取水口→煙硝蔵堰(えんしょうぐらせぎ)取入口(または、狩俣隧道入口)→荻窪用水溜池跡→日透上人の墓→水車小屋→市方神社→めだかの学校→小田原駅西口 
○距離/所要時間 約10.9キロメートル/約3時間
※箱根登山鉄道・風祭駅から出発する場合は、萬松院でコースに合流してください(約7.3キロメートル/約2時間)。
※各施設などの見学時間は除きます。
※足元が悪い箇所が多いのでご注意ください。

●荻窪用水
荻窪用水は、江戸時代(工事開始は寛政9(1797)年)に小田原藩の水田事業として開かれました。箱根町塔之沢付近で早川の水をせき止め、そこから山間を抜け、荻窪へとつながる全長10.3キロメートルの用水路です。ところどころに隧道や開渠が見られます。

●萬松院
小田原城主大久保忠世が、織田信長の命令で自害した松平信康(徳川家康の長男)を供養するために建てた寺です。広大な敷地を与えられていたため、荻窪用水を通すには、境内を通らないとできませんでした。

●めだかの学校
日本全国で歌い親しまれている童謡「めだかの学校」。童話作家の茶木滋が、終戦当時に荻窪用水周辺で、息子と交わした会話を基に作りました。

●市方神社
正徳5(1715)年に建立。境内には、荻窪用水開発の功労者である川口廣蔵の記念碑『川口廣蔵翁頌徳碑』があるほか、馬頭観音や供養塔もあります。

●水車小屋
明治13(1880)年には、荻窪用水を利用した水車小屋は19軒ありましたが、現在はこの水車が現存するだけです。以前は米つきを行っていました。

●山縣水道水源池
明治の元勲山縣有朋(やまがたありとも)が、老後を過ごした別荘古稀庵のために作った水道施設の水源池で、荻窪用水から分水しています。山縣水道は明治42(1909)年に完成しました。総延長は、1,860メートルもあります。

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ウォーキングタウンおだわら散策マップ 
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観光課、小田原駅観光案内所のほか、小田原アリーナ、各支所・連絡所などの公共施設で配布しています。
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表紙の言葉
小田原の原風景百選「国府津・酒匂の海」
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前川から国府津、酒匂の海岸は、以前は広い砂浜が続き、海水浴も盛んなところでした。晴れた日には、東は大磯や江ノ島、三浦半島、西は真鶴、伊豆の山々へ続く海岸線や松林が一望でき、眼前の相模湾の広さをもっとも感じるところです。

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広報おだわら August.1, 2009 No.992
【発行】小田原市
【編集】広報広聴室
 Copyright(C),9.2009 City of Odawara.
 〒250-8555  神奈川県小田原市荻窪300番地
(TEL)0465-33-1261
(FAX)0465-32-4640
○「広報おだわら」1日号は自治会配布、15日号「おだわらいふ」は新聞折り込み。
市役所、支所・連絡所、マロニエ、小田原駅、郵便局などでも配布しています。
○小田原市の市外電話番号は0465です。
広報おだわらは、資源保護のため再生紙を利用しています。
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6月1日現在 小田原市の人口198,338人 77,811世帯
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広報小田原 市民特集
おだわら未来開拓人〈2〉
平成21年8月1日発行 広報小田原 8月1日号 別冊

市民の皆さん一人ひとりの無尽蔵の力が、明日の小田原を描き、未来の小田原を拓きます。さまざまな分野で活躍する皆さんの取り組みなどを特集でご紹介します。

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みんなで支える
『地域福祉・おだわら』がそこに
〜自助、共助、公助 さまざまな"支え合い"のまちづくり〜
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「地域」、それは暮らしの身近な場所。一人ひとりの暮らしに深く結びついている生活共同体。
「福祉」、それは幸福。互いに助け合うことによる生活の安定と充足。
私たちの「地域」と「福祉」、身近な現状から分かることや未来のあるべき姿とはどういったものでしょうか?
それぞれの現場を見つめる人々、さまざまな支え合いがつくるまちのかたちとは?
今回の市民特集のテーマは、小田原の「地域福祉」です。

問 福祉政策課 電話0465-33-1861

========目次========
第1章 地域福祉を見つめ続ける活動〜地域コミュニティ〜
第2章 地域福祉をはぐくむ支え合いと和〜障害福祉と高齢介護〜
第3章 「地域福祉」をつなぐ笑顔と輪〜子育て支援〜
第4章 「地域福祉」の未来を担う新しい仕組み〜ケアタウン〜
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第1章 地域福祉を見つめ続ける活動〜地域コミュニティ〜
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さまざまな地域コミュニティ(組織や団体の皆さん)の地道な活動。
それはまさに、今もこれからも、地域福祉を見つめ続ける基盤です。

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住民参加型の地域福祉が第一
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市社会福祉協議会会長
酒匂 守さん

 地域の住民組織と行政、社会福祉事業や関連分野の関係者などにより構成されるのが社会福祉協議会です。
 お年寄りや障害をお持ちのかた、お子さんなどの一人ひとりが大切にされ、誰もが安心して幸せに暮らせる、そんな社会をつくることが私たちの願いです。地域住民の一人ひとりが持っている「こうしたい」という声を大切に、みんなで考え、話し合い、その実現に取り組んでいます。
 また、より確かな地域活動を続けるために、地域福祉コーディネーターの養成をはじめ、さまざまな人材育成に取り組むとともに、地域の皆さんがいつでも気軽に立ち寄れる場となるような活動拠点の実現を目指します。
 今後も"住民参加型"による福祉のまちづくりを進めていきます。

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誰もが安心の地域社会を目指して
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市民生委員児童委員協議会副会長
下田 勝也さん

 全国に約23万人いる民生委員・児童委員は行政と地域とのパイプ役、つまり身近な相談相手です。地域ごとにさまざまな生活スタイルを持つ市民の皆さんから、高齢者や障害のあるかた、子育てに心配のあるかたなど、福祉に関する幅広い相談を伺っています。必要に応じて、市や関係機関への橋渡しや、福祉サービスの紹介をすることもあります。
 また、地域の学校や児童施設などの行事に参加し、その活動を通じて分かった問題点の改善などにも努めています。
 私は今年で活動14年目、今後も、地域の皆さんが自身の尊厳を持ち自立した生活ができるように支援を行うことにより、誰もが安心して暮らすことのできる地域社会づくりを目指していきたいですね。

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第2章 地域福祉をはぐくむ支え合いと和〜障害福祉と高齢介護〜
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障害をお持ちのかたや高齢者、それぞれの関係者の皆さんとともにある"支え合いと和"。それはまさに、地域福祉をはぐくむ原動力です。

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実現したい 障害や年齢を超えた集いの場
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第1〜第3
ありんこホーム作業所所長
高橋 直美さん

 身体・知的の障害者の地域作業所として、その役割の重さを認識しています。ありんこホームでは、まずは足を運んでいただくことが第一です。そして、障害の程度の軽いかたが、重いかたの面倒を見ることで、引きこもりによる心身の衰えを予防しています。昨日できなかったことが今日はできた、そういった場面を見ると、感動しますね。一


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