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広報おだわら 第998号

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広報おだわら 第998号

平成21年11月1日 発行

#01:特集 尊徳の力 平成の世にも鮮やかに!
#02:市議会9月定例会 〜補正予算や条例議案、決算の認定などを審議〜
#03:平成21年度9月補正予算などの概要
#04:市の健全化判断・資金不足比率
#05:設立50周年 松永記念館と耳庵・松永安左ヱ門(8)
#06:星崎記念館が開館50周年を迎えます
#07:おだわらの歴史に触れる
#08:第74回市民劇場「おだわら たまてばこ」〜子どもたちに贈る伝統芸能〜
#09:質の高い看護を提供するために 〜市立病院の取り組み〜
#10:秋季火災予防運動〈11月9日火曜日〜15日日曜日〉
#11:11月 身の回りの環境に配慮しましょう
#12:連載 学校自慢!
#13:市民と市長のまちかどトーク〜市民の皆さんと市長が語り合う懇談会を開きます〜
#14:ウメ子思い出のアルバム
#15:連載 ウォーキングタウン小田原


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テキスト版

※以下のページは、目の不自由なかたでもご利用いただけるよう、市販の音声読み取りソフトに対応するため、文字データのみを記載しました。
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まちづくり情報誌 広報 小田原
11/1─11/30
https://www.city.odawara.kanagawa.jp
平成21年11月1日発行 No.998
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========目次========
#01:特集 尊徳の力 平成の世にも鮮やかに!
#02:市議会9月定例会 〜補正予算や条例議案、決算の認定などを審議〜
#03:平成21年度9月補正予算などの概要
#04:市の健全化判断・資金不足比率
#05:設立50周年 松永記念館と耳庵・松永安左ヱ門(8)
#06:星崎記念館が開館50周年を迎えます
#07:おだわらの歴史に触れる
#08:第74回市民劇場「おだわら たまてばこ」〜子どもたちに贈る伝統芸能〜
#09:質の高い看護を提供するために 〜市立病院の取り組み〜
#10:秋季火災予防運動〈11月9日火曜日〜15日日曜日〉
#11:11月 身の回りの環境に配慮しましょう
#12:連載 学校自慢!
#13:市民と市長のまちかどトーク〜市民の皆さんと市長が語り合う懇談会を開きます〜
#14:ウメ子思い出のアルバム
#15:連載 ウォーキングタウン小田原
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#01:特集 尊徳の力 平成の世にも鮮やかに!〜先人の教えと市民力でつくる、未来の「新しい小田原」〜
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昨年来、未曾有の金融危機に襲われた世界経済。
その悪化は、わが国へも直接的な影響を及ぼし、景気の長期低迷が続いています。
総人口の減少をはじめ、少子高齢化、格差社会や地域間不平等などの諸問題、あるいは年金や医療、介護など将来への不安。
世の中を取り巻く環境は、大きく揺れ動いています。
今、私たち一人ひとりが潜在的な力を最大限に創発すべきとき。
「だれもが、活力あふれ、誇りや希望を持ち続けることのできる社会」を実現しなければなりません。
その昔、二宮尊徳は卓越した人身掌握術を駆使し、600か所以上の農村を復興・再生させました。
郷土の偉人といわれた、その代表的な教えが、
まごころを尽くす(至誠)
よく働き(勤労)
ぜいたくせずに暮らし(分度)
世のために尽くす(推譲)
そして、小を積みて大となす(積小為大)
二十一世紀における指針、現代の人々の生き方にも通用する『報徳仕法』は、私たちの命を支える自然の恵みや身近な環境を守り育てて、郷土を醸成する土台をつくったのです。
折しも、尊徳が堤防改修工事にかかわった酒匂川は、堤が築かれてから今年で記念すべき400年。
勤勉・節約、経験とたゆまぬ努力で編み出したものが、時を越え、現代の地域の力、人の力を引き出す事由とは何でしょうか。
道徳と経済の融和を目指し、今なお奉仕の精神や企業経営理念に息づく姿とはどういったものでしょうか。
次世代を担う人材へと継承されるその心とは。
尊徳翁の人類を見据えた哲学、社会の根源となる事柄を解き明かす洞察力、世のため人のために尽くせんとしたその信念。
そして、私たち一人ひとりが無尽に持つ市民力。
未来の「新しい小田原」をつくるかぎは、そこにあります。

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実践の人 報徳仕法の足跡をたどる
生い立ち、時代背景、そして転機…。報徳仕法に行き着く道筋は? 尊徳の生涯と実像に迫ります。
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巨星現わる
尊徳(幼名 金次郎)は、江戸時代も末期に差しかかった天明7(1787)年、足柄上郡栢山村(現小田原市栢山)で、父利右衛門、母よしの長男として生まれました。祖父銀右衛門の時代に建てられたとされる生家は、後に人手に渡り移築されましたが、現在は元の場所(栢山)に復元され、県重要文化財に指定されています。読書を好んだ父の影響もあり、幼いころから勉強好き。字の読み書きを覚えるために、自らつくったと伝えられる砂書手文庫は、そんな少年時代の面影を偲ばせてくれます。

苦難に満ちた少年時代
借金などで困った人を助けずにはいられない性格だった利右衛門は、銀右衛門が残した田畑を少しずつ手放していき、一家の暮らしはだんだんと苦しくなりました。そのうえ、尊徳が5歳のときには、酒匂川の堤防が切れて田畑を流され、生活の基盤を失ってしまいます。
こうした中で、病弱の父に代わり加わった、村総出の酒匂川堤防工事では、夜なべをしてわらじをつくり、村人たちに配りました。また、堤防に松苗を植えて補強したとも伝えられています。
一家離散から一家再興へ
14歳のときに利右衛門が、その2年後には、よしが亡くなりました。一家は離散して孤児となり、伯父万兵衛に預けられることになりました。万兵衛は、尊徳に農作業の基本を厳しくたたき込みました。万兵衛家には、当時尊徳が農作業に使ったという杵や臼などが今も残されています。捨て苗や油菜の栽培など積小為大の原理を体得するうえで重要な体験を得たのはこのころです。やがて、20歳で万兵衛の家を出た尊徳は、一家再興に向けてこつこつと田畑を買い戻し、24 歳のとき、1町4反(約1.4 ha)を所持するまでになりました。

転機の到来
32歳のとき、小田原藩主大久保忠真から表彰されました。その際の「その身はもちろん村為にもなり」という忠真の賛辞は、尊徳に人のために役立つことの尊さを悟らせる重要な転機となりました。
折しも以前奉公していた小田原藩家老服部家の財政再建を任されていた尊徳は、以後3年をかけて、ひとまずこれを成功させます。さらに、大久保家の親戚に当たる宇津家が治める桜町領の復興を忠真から命じられました。報徳仕法の本格的な展開が始まったのです。

桜町復興への道
忠真から桜町領の復興を命じられた尊徳は、何度も現地に行って実情を調査し、37歳のとき、妻子とともに栢山村を出て桜町に移りました。家財道具ほかすべてを売り払うほか、覚悟を決めたのです。異郷の地での仕法は、現地での反発などもあり、当初は思うように進みませんでしたが、成田山新勝寺で21日間の断食修行を決行。それにより、農民たちからの信頼を高めていきました。

未曾有の飢饉を予見
尊徳の指導により、桜町領の復興が軌道に乗ると、各地からその指導を仰ぎたいという声が上がり始めました。一番手は、桜町に近い常陸国(現茨城県)の青木村。この村で川に堰をつくる際、茅葺き屋根で川をせき止めたというアイデアは、人々を驚かせました。
そのほかにも、多くの村の名主や藩役人からその教えを求められ、弟子入りを志願した人もたくさんいました。

小田原藩と報徳仕法
天保の大飢饉が小田原方面にも広がったころ、尊徳は忠真から領内の救済を命じられました。いよいよ故郷小田原藩でも、報徳仕法が行われ始めたのです。小田原に入ると、留守居の役人に、領民へ米を渡すよう求め、米蔵を開けさせました。その後、領内を回って救済作業を進め、被害を最小限に食い止めました。
小田原での仕法は以後も成果を上げ、足柄平野の各地に、報徳堀と呼ばれる水路がつくられたのもこのころです。しかし、藩から突然、領内での仕法打ち切りを告げられ、藩領内への立ち入りも禁じられてしまいました。その理由は、最後まで明らかにされませんでした。

渾身の日光仕法雛形
小田原での仕法を進めていた56歳のとき、幕臣に登用されました。時の老中水野忠邦による大抜擢です。このころ、尊徳の名を使い始めました。2年後、日光神領の復興計画の作成を命じられ、これを機に、どの土地にでも当てはまる仕法書をつくることを決意し、3年の歳月を費やして膨大な『日光仕法雛形』を完成させました。これにより、報徳仕法が後世に受け継がれていくことになったのです。そして、67歳のとき、いよいよ日光神領の復興を命じられましたが、その直後に発病。安政3(1856)年、今市の陣屋で、70年の生涯を閉じました。

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1章 報徳仕法を語る 平成リーダー対談
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尊徳翁ゆかりの風景。生活経済再生の原理や地域の活性化。
報徳を追求し、実践することによる持続可能な社会づくり、まちづくり。 
『報徳仕法が引き出す地域の力、人の力』と題し、首長たちが互いの信念、
尊徳が身をもって示した教えの可能性に迫ります。
去る10月、尊徳記念館にて松沢成文知事と加藤憲一市長が、小笠原清報徳博物館館長の司会で、わが報徳仕法を語り合いました。

尊徳が生まれた小田原
館長:小田原には尊徳ゆかりの風景が数多く残っています。尊徳ゆかりの原風景への思い出などをお聞かせください。
知事:子どものころ、箱根に家族旅行をした際、酒匂川を渡りながら父が、「柴刈り縄ないわらじをつくり〜」と唱歌『二宮金次郎』を歌い、川の土手に松を植えたことなどを教えてくれました。知事になって改めて勉強し、尊徳の本当のすごさに驚かされました。
市長:酒匂川や松並木、その向こうに見える富士、尊徳がいたころから変わらない風景は、この地で生まれ育った私には当たり前ですが、歴史を考えると、感慨深いものがあります。今年築堤400年を迎えた酒匂川も、かつて何度も氾濫し、尊徳をはじめ農民たちを苦しめました。今、黄金色の田が広がり、鮮やかに彼岸花が咲くこの風景は、先人の血と汗と涙の賜物なのです。

農村で学んだ仕法から
館長:尊徳の地域経済再生の出発点となった、農村で学んだ仕法についてどのように思われますか。
市長:「荒地は荒地の力で」が胸に響く言葉の一つです。尊徳は、捨て苗を水たまりで育て一俵のもみを収穫しました。無から利を生む営みの原点がここにあり、これは無尽蔵の考え方につながり、限られた財源しかない私たちに希望を与えてくれます。
 また、市内の小学生が尊徳を勉強していますが、積小為大という教えを分かりやすく理解しているようです。ぜひ実践してほしいと思います。
館長:先日、イチロー選手が200本安打を達成したとき、「200本という記録よりも、それまでの199本の積み重ねを自分は大事にしたい」とコメントしていました。積小為大の考え方に通じるいい話ですね。知事は「天地自然の真理に学ぶ」という尊徳の姿勢によく注目されていますね。
知事:私は政治家として現地現場主義を重んじています。『二宮翁夜話』にある「天地の真理は不書の経文にあらざれば、見えざるものなり。この不書の経文を見るには、肉眼をもって一度見渡し、しかしてのち肉眼を閉じ、心眼を開きてよく見るべし」の言葉に非常に感銘を受けました。まず現地現場をよく観察し、その後に、目を閉じて心で真理を考えるようにということですね。私も、常に現場に足を運び、県民と語り合い、考えられる政治家になりたいと思います。

桜町領復興事業に学ぶ
館長:尊徳は、桜町領の復興事業を、しっかりと現地を調べる力、計画力、実践力、指導者の育成力などで成し遂げました。この尊徳の仕事の進め方をどうご覧になりますか。
知事:桜町領復興事業には、江戸時代のいわばマニフェストがありました。期限を決め、目標を立てる。しっかりとした計画(PLAN)を持ち、それを確認(CHECK)するだけでなく、農民と一緒に動いて(DO)やる気にさせました。
 徹底した議論、芋こじもしました。芋がこすり合ってきれいになるように、人と人とが考えをぶつけて、合意や結論が出るまでとことん、話をしました。
 また、さらにやる気を引き出すために表彰制度もつくり上げ、表彰される人を投票で選ぶなど民主主義の原点をすでにつくっていました。
市長:尊徳が桜町に赴任したのは37歳、そこで反対や妨害を受け、苦しみ、成田山で断食修行したのが42歳のとき。今の私(45歳)よりも若いにもかかわらず、その覚悟に、ものすごい精神力、エネルギーを感じます。私も尊徳に学んで、あきらめない情熱で市政に取り組んでいきたいですね。

勤労・分度・推譲〜そして至誠〜
館長:報徳を実現するための三原則、勤労・分度・推譲。自分の徳を生かして働き、分度をわきまえて生活し、余った分を社会に還元して活性化することは、政治の根幹となる発想ですね。
知事:今、尊徳が知事だったらどうするだろうか、とよく考えます。行財政の大きな基本は分度と推譲であり、私たちはできるだけ行政改革を行い、節約し、余った分を将来のため、弱者のために使わなければなりません。
 尊徳が、しっかりと金融を運営に組み込んだことも重要でした。利子を多く稼ぐことも、また、困っている人には利子を下げることもしました。松下幸之助の大きな政策提言に、国家運営で切り詰めて、お金をため、その利子運営で国家財政を賄うという無税国家論があります。これは、分度と推譲の考え方で、そういった思いで財政運営に取り組む心構えを持ちたいですね。
館長:勤労・分度・推譲に加え、至誠という言葉があります。真心を尽くすという意味の至誠を、市長は、よく掲げていらっしゃいますね。
市長:今、根強い行政不信、現状に対するあきらめ、漠然とした無力感が漂っています。それを変えていかなければなりませんが、いろいろな技術論・方法論の基本は至誠だと思っています。至誠と情緒的にいうだけではなく情報提供、十分な説明、徹底した議論、市民参画の呼びかけを行い、行政の中に至誠を具体化していかなければなりません。
 また、分度を立てるということについて、市では、立ち行かない財政運営の中、事業仕分けにも取り組んでいます。コストカットだけでは足りず、より一層の覚悟を持って事業をやめざるを得ないこともあるわけです。
 もちろん、推譲も大事です。金銭的なものだけをいうのではなく、心、労力、知恵、能力を地域の公共のために発揮していくことが必要です。私は今、さらなる市民参画を呼びかけ、お金ではない徳を皆で出し合う地域の豊かさをつくろうとしています。

これからに報徳仕法を生かす
館長:経済成長は、今までたどってきた形は望めず、持続可能な経済の在り方が問われます。その視点から、市の見通しや希望についてお話しください。
市長:まず、市民の皆さんに、「この国を、小田原を、地域をよくしたい」という思いを強めてもらうことが重要です。自治会、PTA、子ども会、商工会、各事業所など、それぞれの立場で、一人ひとりの“心のエンジン”を元気にしていきたいです。
 次に、地域経済を活性化させること。小田原は、足元に眠る資源の掘り起こしが十分にできていないと感じています。派手すぎず身の丈に応じた内発型の、地に足のついた地域経済の形を実現したいです。
 それができたら、分度と推譲の精神で、次の世代に余財を送る。地域の大地が豊かになり、ものづくりも進み、文化も蓄えられ、よい循環の、持続可能な市民自治のまちが理想です。そんなふうに、報徳仕法をまちづくりに当てはめていきたいですね。
館長:最後に知事に、地域経済の健全化、立て直し、これからの循環型経済の観点を含めて、伺いましょう。
知事:尊徳は、「経済を伴わない道徳はたわごとである。道徳を伴わない経済は罪悪である」と言いました。持続可能な経済社会を構築するには経済倫理がとても重要です。人間は勤労を通じて、知恵を磨き、自己を向上させることができます。鳩山首相が温室効果ガス排出量の25%削減という厳しい目標を掲げましたが、私たちは逃げることをせず、経済と環境が両立できるよう知恵を出し、得意な勤労を惜しまず、新しい環境技術を日本から開発するなどして、乗り越えなければならないのです。このようにして、持続可能な社会を目指していかなければなりません。
館長:報徳は現代とつながっていることが分かりますね。知事にも市長にも、今後も報徳を取り入れて新たな方向性を見いだしていただきたいと思います。

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2章 受け継がれる報徳仕法 功績と継承者たち
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地域社会に学び生かされるその教え、企業経営に取り入れられた合理的手法。人々の出会いとまちがつながり、日本各地にその精神が伝承されていきます。報徳仕法が息づくさまざまな現場を追います。
   
■報徳の郷 いもこじ会
互譲の精神を地域社会に
会長 黒柳 昭平さん
 報徳の郷 いもこじ会では、栢山で農業を経営する担い手(10人)が、その技術の研修と研鑽をし、推譲の心を発揮して、地域ボランティア活動をしています。「里芋と水をおけに入れて、棒で洗うとぶつかり合ってきれいになる、これを“いもこじ”というんですよ。人もまた同じ。日々の生活の中で、お互いに切磋琢磨し、自分自身を磨いていくことが大切ですね」と、黒柳会長は優しいまなざしで力強く語ります。
 水利組合との協働による農業用水の清掃、農道の補修、農作業(田んぼの耕作)の代行やあぜ道の草刈りなど、地域社会へ奉仕する精神は、まさに尊徳の教えそのもの。「春の菜の花まつりでは、尊徳の足跡を訪ね、田園や小川などゆかりの風景を感じ合ったり、尊徳の歌を歌い、菜の花摘みを行います。地域の皆さんと交流することで、その教えを生かした社会がつくれると思っています」。受け継がれた報徳仕法は、地域で市民力とともに着実に歩み続けています。

■二宮尊徳いろりクラブ
学び伝え生まれるもの
会長 小酒部 浩さん
 市が平成10年度に開設した報徳塾の卒業生は、すでに400人ほどになります。尊徳の教えを日常生活に生かし、講義や史跡巡りなどを行っています。
 その報徳塾卒業生を中心としたグループの一つが二宮尊徳いろりクラブ。毎月2回、尊徳生家を良好に保つため、茅葺き屋根の保存効果を高める煙燻蒸のボランティア活動をしています。
 会員の丁寧な作業で、煙が絶妙に調整され、天井まで、もくもくと昇ります。
「仲間は皆、尊徳大好き人間。60代を中心とした個性豊かな集まりです。自分たちが尊徳を勉強するだけではなく、若い人たちへ語り継いでいます」と小酒部会長。
 見学者へ詳しく説明するなどして尊徳の教えを学び伝える過程に生まれる人と人との交流や、それが教育や生活を潤すことは、かけがえのないものです。
○いろり燻蒸へ、ぜひお越しください!
11月14日土曜日・28日土曜日9:00〜11:30尊徳生家

■株式会社ミキモト
企業に根づいた推譲の教え
 株式会社ミキモトの創業者、御木本幸吉は、尊徳を敬愛し報徳仕法を経営哲学としていました。「ワシは志摩の二宮尊徳になりたいのじゃ!」という幸吉の精神は、伊勢志摩の環境・景勝保護への尽力、私財を投じて水路を整備し、真珠養殖の大敵である赤潮被害から英虞湾を守ったことなどに表れました。
 宝飾業界の先駆者であり、現在はロンドンをはじめパリ、ニューヨークにも店舗を持つ、世界的ブランド。日本が世界に誇る真珠から、美しい夢を与え続ける企業にも、報徳仕法は根づいています。

広報宣伝部長 利重 由紀子さん
 宝飾品の歴史は大変古く、古代から人々の心を和ませるものとして親しまれてきました。
 今は100年に1度とも評される混沌とした経済状態ですが、このようなときだからこそ、それを扱う私たちの使命は、人々が楽しく幸せに生きていくため、生活に付加価値を与え、文化を高揚させること。利益を追求することだけにおぼれずに、研究者の育成や文化事業に積極的に取り組んでいます。
 研究技術を高め、真珠によりよい環境を整えることは、当然の役割です。真珠は、海に棲むアコヤ貝、つまり自然から授かった贈り物ですから、利益を自然にお返ししなければなりません。きれいな海をつくるため、水質などに深くかかわる森林の保全育成にも協力しています。
 銀座本店前のミキモトガーデンプラザには毎年、クリスマスシーズンにモミの木を、春には桜を根付きでしつらえています。これらは銀座の風物詩として、訪れる人に親しまれ、展示後には学校や病院などへ寄贈しています。
 社会との共生を全うしながら、美しい生活文化の創造を目指す企業の志は創業者から受け継がれたもの。そこには、尊徳の推譲の精神があるのだと思います。

御木本 幸吉(1858〜1954年)
 1893年、真珠の養殖に世界で初めて成功した御木本幸吉は、トーマス・エジソンとならび称される偉大な発明家。
 1909年、尊徳を慕い、小田原を訪れた幸吉は、尊徳生誕の地が荒地となっていることを憂い、259坪を買収し整備しました。この事績は、生家横にある石碑に記されています。
 今、この場所に生家が移築・保存され、当時のようすを偲ぶことができるのも、幸吉の足跡があったからにほかなりません。

■全国報徳サミット つなごう! 報徳の絆を
 報徳仕法で復活を遂げた尊徳ゆかりの市町村が手を携えて情報交換をし、尊徳の教えや実践の普及・啓発を図り、まちづくりに取り組んでいます。
 昭和63年5月、尊徳生誕200年を記念して、小田原市中央公民館(現生涯学習センターけやき)ホールで同サミット全国大会が初めて開かれました。
 その後、全国津々浦々の尊徳ゆかりの地で行われ、今年で15回目を迎えます。

今も報徳仕法でつながる市町村
○栃木県日光市〜尊徳最期の仕法の地〜
尊徳が晩年を過ごした地。高齢を顧みず、村を回り手掛けた、新田開発や用水整備がもたらした多大な恩恵は、今のまちづくり、ひとづくりにも生かされています。
○栃木県真岡市〜桜町仕法の実践の地〜
尊徳が26年間の長きにわたり住み、報徳仕法といわれる実践を完成させた場所が、ここ桜町領(旧二宮町)。今も仕法が代々、受け継がれています。
○静岡県掛川市〜150年前にまかれた種は今も花を咲かせる〜
尊徳の教えを受けた弟子たちが育てた大日本報徳社は、報徳仕法を普及発展させるための学びの中心。今もこの地には仕法が息づいています。

全国報徳研究市町村協議会 加盟市町村
豊頃町、相馬市、南相馬市、飯舘村、浪江町、大熊町、那須烏山市、茂木町、日光市、真岡市、桜川市、筑西市、秦野市、大井町、御殿場市、小田原市、掛川市、大台町

第15回全国報徳サミットは日光市で開かれます
問 第15回全国報徳サミット日光市大会実行委員会
電話 0288-21-5182 
日時:11月21日土曜日 午前9時30分〜午後0時30分(午前9時開場)
場所:日光市今市文化会館
◆まちづくりの事例発表や作曲家船村徹さんの記念講演会が行われます。

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みんな、知ってる?二宮尊徳
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尊徳ってどんな人?
尊徳のこんなこと、知っていますか?
尊徳ゆかりのお話やエピソードなどをリポートします。

■壱円券になったよ!
昭和21〜23年に発行された壱円券の肖像になっています。この紙幣、今でも使用できるんですよ!

■尊徳道歌のこころ
尊徳は、その教えを和歌に分かりやすく詠みました。
現代の私たちが尊徳の教えを知る確かな道しるべとなる、思いの詰まった道歌を今後、広報おだわらで紹介していきます。

■金次郎が小田原駅でお見送り
行き交う人々を見送る金次郎の銅像。実は旧城内小にあったものなんです。三の丸小統合・新校舎建設によって主不在となり、尊徳記念館に保管されていましたが、小田原報徳実践会が、平成18年に小田原駅東口駅前広場の整備をきっかけに、この場所に設置しました。

■えっ、金次郎が2人!?
金次郎像がある学校は日本全国、数多く。でも、それが2体ある学校は日本中探しても、金次郎のふるさと、桜井小だけではないでしょうか。
1体は昭和19年に寄贈された石像の金次郎。今は中庭から子どもたちを見守ります。もう1体は、平成5年に桜井小開校100周年を記念して正面玄関前に設置された銅像です。岩に腰掛けて本を読む金次郎は珍しいですね。

■尊徳は大男!
身長は6尺(約180cm)以上と大柄な人だったんです。江戸時代の男性の平均身長が155〜157cm。かなり、ビックですよね。

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3章 報徳仕法を自らの手で未来の担い手座談会
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金次郎さんの教えが脈々と受け継がれる栢山の地に、生まれ育つ6人のおだわらっ子たち。
若き心に秘めた感情と、郷土への初々しい一途な思い。
『僕たち、私たちの近未来おだわら』をキーワードに、それぞれが未来の「新しい小田原」をつくる決意を語ります。

学校で、こんなこと学んだよ
市原:今日は6人で金次郎さんのことを話そうと思います。まず、金次郎さんについて、みんなが日ごろどんなことを学んでいるか、教えてもらえますか?私は桜井小出身で、そのときにわらじをつくりました。履いてみたら、とっても痛くてね。昔の人は毎日、こういうものを身に着けて農作業をしてたんだなって感心しました。中尾さんはどうだった?
中尾:私も履いてみたけど、チクチクしてとっても、痛かったです。
横山:酒匂川の堤防工事のときに、それを毎日つくって、村のみんなに配ったんだ。とても大変だったんじゃないかなって思うし、勉強した中で最も印象的なことだよ。田中さんは何かありますか?
田中:私も本を読みながら実際に布でつくってみました。鼻緒のつくり方がよく分からなくて、なかなかうまくできなかったんです。文化祭では、学校で育てた菜種から油を取って、それを使ってお好み焼き屋さんをやっていたクラスもありました。
橋本:僕の一番の思い出は5年生のときに、捨苗栽培地跡で田植えをしたこと。ボランティアの人が手伝ってくれて、できたお米で餅つきもして、それが、とってもおいしかったんだ。
市原:うん、分かる分かる!農家の捨て苗を拾って空き地に植えて、秋には一俵の稲もみを収穫したってところだよね。31歳のころには、すでに三町八反(約 3.8ha)の大地主になっていたというから本当にすごい。私の好きな金次郎さんの言葉は積小為大。桜井小に入学したばかりのころは、石碑に書いてあるその言葉の意味がよく分からなかったけど、理解できたときには、なるほどって感心したんだよ。
橋本:小さなことからこつこつやる…校長先生も、その大切さを朝礼で話してくれました。報徳小には、金次郎さんがわらじを配っている珍しい像があるんだけど、ほかの学校にはあまりないちょっとした自慢かな。
田中:私も積小為大って言葉が、一番好き。小さいことから一つずつ行っていくのは、とても大変なことだから。委員会や係の仕事も、少しずつ一生懸命に頑張って、全校のみんながもっと笑顔になれるようにしていきたいな。

僕たち、私たちの中に息づく金次郎さん
中尾:金次郎さんのした仕事といえば酒匂川の土手に松を植えたり、大人になってからは村の立て直しをしたり、そういうことがとても記憶に残っています。
釼持:子どもだったころ、力のない金次郎さんは村人のためにわらじをつくって、配ってあげたりしたんだよね。
横山:そうだね。自分にできることは何かをちゃんと理解して、頑張っていたんだよね。
市原:釼持さん、桜井小の校歌にも金次郎さんの名前が入っているよね。これを知ったとき、すごいことだなって思わなかった?
釼持:そうですね。知れば知るほど、そう思いました。とにかくみんなの役に立とうとするその姿が、とても印象的です。
橋本:自分にできることをしようという考え方、簡単だけどとても難しいと思う。それに、子どものころから、父親が病気のときにその代わりをしようと思うなんて、自分にはなかなか、まねできないかな。
中尾:金次郎さんのイメージって、みんな同じですよね。
田中:優しくて、一生懸命に勉強を頑張って、世の中のために尽くした人。
橋本:そうそう。村を立て直したり、みんなのリーダー的存在で、頼れる努力家。
釼持:地域の住民を支え、人のために働いた優しい人。
市原:だれの目にも、はっきりとした確かな印象が残ってるんだね。

教えを生かしたまちづくりを
田中:みんなに質問ですが、金次郎さんの教えで、まちづくりに生かせることはありますか。私は、ごみ拾いやその分別など、身近なことからみんなで行えば、住みやすい地域になると思います。
橋本:最近は草むらみたいな田んぼや畑がとても多いから、そこを耕して、いろんな野菜などをつくって小田原の自給率をアップさせる!
中尾:金次郎さんは村を立て直すために、人々を無理矢理に働かせたりはせず、みんなの心を明るくすることでやる気を出させました。みんなが仲良くなれば団結力がさらに高まって、もっとよいまちになると思います。
横山:将来に向けて、災害を食い止める工夫を今から始められるといいよね。酒匂川の土手に松を植えたように、今から少しずつ対策をしておけば、いざというときも困らないと思う。日ごろできることから少しずつこつこつと、これだよね。
中尾:心が強くないと、努力し続けることはできないですよね。それと、自分の行いが人のためになるということを、とても喜んでいたから、どんなに辛いことも我慢して頑張れたんだと思います。
釼持:自分のためだけじゃなくて、人のために、世の中のために、という思いが強かったんだね。
橋本:お父さんが優しい人だったから、きっと、その性格を受け継いだんだね。

創造・夢を形へ
市原:みんなも、金次郎さんみたいに、人のために何かができる大人になりたいよね。
中尾:うん、私も人のためになれたらいいな。
橋本:いつまでも夢を忘れないでいたい!
釼持:大人になったら地域の先頭に立っていろいろな活動をしたい。地域の人たちと一緒に、まちを支えていけるようになりたいです。
中尾:犯罪のなくなるまちにしたい。小さな迷惑が少しずつなくなっていけば、大きな犯罪とかも起こらなくなると思います。
橋本:小田原駅の方に行くと、お店やビルがたくさんあって都会のイメージだけど、栢山の辺りは、自然がたくさんあって住みやすい。だから、さらに宣伝して、もっと観光客がやってくるまちになったらいいな。
田中:今みたいに田んぼとか、自然が豊かなまちであってほしい。ビルやお店が悪いわけじゃないけど、栢山のような自然の多い場所が少しでもあるといいと思う。
釼持:そう、自然を大切にしていきたい。何年経っても金次郎さんの存在を忘れずに、守っていけるようなまちにしていきたい。会社とかにも金次郎さんの教えが受け継がれていくまちにしたいです。そうすれば、人もさらによくなっていきますね。
横山:そうだね。尊徳記念館のように、金次郎さんを紹介するスペースがたくさんできるといいよね。今日集まったみんなで、積小為大などの素晴らしい考え方をもっともっと広めて、みんなが胸を張って自慢できるようなまちにしていこう!
市原:どんなことも、小さなことから少しずつ積み重ねていけばきっと成功する。栢山の恵まれた自然環境を残しながら、たくさんの人がやってきてくれるような魅力的なまちになるように私たちが頑張らなきゃね。小さな力でも、人のため、地域のため、まちのためにみんなで力を出し合い、未来の「新しい小田原」をつくっていこうね!

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#02:市議会9月定例会 〜補正予算や条例議案、決算の認定などを審議〜 
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問 総務課 電話0465-33-1291
 審議された主な内容は次のとおりです。
■平成21年度一般会計補正予算
■平成21年度下水道事業特別会計補正予算
■平成21年度国民健康保険事業特別会計補正予算
■平成21年度公設地方卸売市場事業特別会計補正予算
■平成21年度介護保険事業特別会計補正予算
■平成21年度公共用地先行取得事業特別会計予算
■都市公園の有料の公園施設の利用料金に関する条例
■手数料条例の一部を改正する条例
■国民健康保険条例の一部を改正する条例
■梅の里センター条例の一部を改正する条例
■都市公園条例の一部を改正する条例
■水道給水条例の一部を改正する条例
■消防団員等公務災害補償条例の一部を改正する条例
■訴えの提起について
■平成20年度一般会計継続費精算報告書の報告
■平成20年度決算に基づく健全化判断比率及び資金不足比率の報告
■平成20年度一般会計歳入歳出決算の認定
■平成20年度競輪事業特別会計歳入歳出決算の認定
■平成20年度小田原城天守閣事業特別会計歳入歳出決算の認定
■平成20年度下水道事業特別会計歳入歳出決算の認定
■平成20年度国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算の認定
■平成20年度国民健康保険診療施設事業特別会計歳入歳出決算の認定
■平成20年度公設地方卸売市場事業特別会計歳入歳出決算の認定
■平成20年度老人保健医療事業特別会計歳入歳出決算の認定
■平成20年度介護保険事業特別会計歳入歳出決算の認定
■平成20年度宿泊等施設事業特別会計歳入歳出決算の認定
■平成20年度後期高齢者医療事業特別会計歳入歳出決算の認定
■平成20年度水道事業会計決算の認定
■平成20年度病院事業会計決算の認定
■前田輝男さんを教育委員会委員に任命
■小田原地下街の早期再生を求める決議
※議案は、行政情報センター(市役所4階)、タウンセンター、各支所・連絡所でご覧になれます。詳しい審議の内容は、「市議会だより11月1日号」をご覧ください。

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#03:平成21年度9月補正予算などの概要
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問 財政課 電話0465-33-1312
○一般会計補正予算
 13億6,092万1千円追加
○下水道事業特別会計補正予算
 1億4,575万8千円追加 
○国民健康保険事業特別会計補正予算
 804万3千円追加 
○公設地方卸売市場事業特別会計補正予算
 144万3千円追加 
○介護保険事業特別会計補正予算
 1億8,169万1千円追加 
○公共用地先行取得事業特別会計予算(新設)
 1億1,418万9千円 
 この結果、全会計の予算額は、1,340億2,910万9千円となりました。
 主な内容は、次のとおりです。
●参議院神奈川県選出議員補欠選挙費
 欠員に伴う選挙に係る費用を計上しました。
●市庁舎等耐震診断委託料
 地震防災対策を進めるため、市庁舎及び生涯学習センターけやきの耐震診断を行います。
●市民ホール建設準備会関係費
 市民ホールの整備推進を図るため、建設準備会を設置します。
●女性特有のがん検診推進事業費
 がん検診の受診促進を図るため、特定の年齢に達した女性に対し、子宮頸がん及び乳がん検診の無料クーポン券を配布します。
●城址公園樹木緊急診断委託料
 来園者などの安全を確保するため、城址公園内の古木などの樹木診断を行います。
●自転車歩行者道(市道0009)・歩道(市道4452)設置工事
 歩行者などの安全を確保するため、歩道などの整備を行います。
●お城通り地区再開発事業化検討調査委託料
 小田原駅・小田原城周辺まちづくり検討委員会の報告を踏まえ、お城通り地区再開発事業の再検討を進めます。
●小田原球場スコアボード改修工事
 年月を経て劣化したスコアボードの表示盤を改修します。
●地上デジタルテレビ購入(小・中・幼)等事業費
 学校のICT(情報通信技術)化を推進するため、地上デジタルテレビなどを整備します。
●銅門桝形土塀修復事業費
 剥離した銅門桝形の土塀を修復します。
●市民ホール用地取得事業費
 特別会計を設置し、市民ホール用地の拡張を進めます。
 また、「寄附者一覧」のとおりご寄附をいただきましたので、そのご意思を生かせるように、各基金に積み立てるとともに、事業費を計上しました。
【寄附者一覧】(敬称略)
◆ふるさと文化基金寄附金(合計30万4,822円)
 △山吹流寿三翁会
 △小島秀樹
△神奈川県小品盆栽連合会
 △菊地貴子
 △小田原カラオケ連合会
◆社会福祉基金寄附金(合計303万4,252円)
 △小田原盆栽愛好会
 △宇澤恵一
 △新玉小学校昭和24年度卒業6年3組クラス会
 △匿名1件
◆ふるさとみどり基金寄附金(合計14万9,185円)
 △小田原庭園業組合
 △小田原さつき会
 △あいおい損害保険株式会社
 △日本盆栽協会小田原支部
 △匿名1件
◆障害者福祉費寄附金(2万円)
 △匿名1件
◆緑道整備事業費寄附金(300万円)
 △匿名1件

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#04:市の健全化判断・資金不足比率
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平成20年度決算に基づく市の健全化判断比率と資金不足比率は、いずれも「健全段階」でした。
問 財政課 電話0465-33-1312
「地方公共団体の財政の健全化に関する法律(財政健全化法)」により、地方公共団体は、財政の健全性を判断するための4つの「健全化判断比率」と公営企業会計の「資金不足比率」を算定することとなっています。平成20年度決算に基づき、これらの比率について算定した結果、いずれの比率も国が定めた早期健全化基準などを下回り、本市財政の健全性は、財政健全化法上、問題ありませんでした。

■市の「健全化判断比率」
(1)実質赤字比率
福祉、教育、道路整備など基本的な行政サービスに必要な経費を経理する一般会計などの赤字の大きさを指標化したもの
  ↓
本市は、黒字のため算定されません。

(2)連結実質赤字比率
一般会計などに水道、病院、下水道、国民健康保険事業などを加えた、すべての会計の赤字の大きさを指標化したもの
  ↓
本市は、黒字のため算定されません。

(3)実質公債費比率
一般会計などの、借金(地方債)などの返済額の大きさを指標化したもの
本市
平成19年度 12.9  平成20年度 12.6
県下の市町村の平均※
平成19年度 9.0  平成20年度 8.7
全国の市区町村の平均※
平成19年度 12.3 平成20年度 11.8
早期健全化基準25% 財政再生基準35%
(4)将来負担比率
一般会計などの借金や将来支払う可能性のある負担額などの現時点での大きさを指標化したもの
本市
平成19年度 115.8 平成20年度 90.2
県下の市町村の平均※
平成19年度 104.5 平成20年度 98.4
全国の市区町村の平均※
平成19年度 110.4 平成20年度 100.9
早期健全化基準350%
※「県下の市町村の平均」および「全国の市区町村の平均」の平成20年度決算に係る数値は、県および国が発表した暫定値の速報に基づくため、変更される可能性があります。

■公営企業の「資金不足比率」
公営企業の資金不足を、公営企業の事業規模である料金収入の規模と比較して指標化したもの
※本市の場合、対象の公営企業会計は、水道事業会計、病院事業会計、天守閣事業特別会計、下水道事業特別会計、公設地方卸売市場事業特別会計の5つの会計が該当します。
  ↓
いずれの公営企業会計も資金不足が生じていないため、算定されません。
Q 早期健全化基準は、イエローカード!?
A 財政健全化法では、「早期健全化」と「財政再生」の2段階で財政状況をチェックします。いずれかの比率が早期健全化基準を超えると、健全化計画を策定し、財政の健全化を進める必要があり、さらに財政再生基準を超えると、再生計画を策定し、財政の再建に取り組むことになります。再生段階では、地方債を起こすことが制限されるほか、税金や公共料金の増額、また、住民サービスの見直しなどの制限も求められます。
Q 実質公債費比率が改善した?
A 平成20年度決算に基づく数値は、前年度から0.3ポイント改善しています。これは、用地や施設の取得に係る割賦払い(債務負担行為)が、平成19年度に一部終了したことなどによるものです。
※実質公債費比率は、平成18〜20年度の各年度決算につき算出した指標値の平均値です。
Q 将来負担比率が改善した?
A 平成20年度決算に基づく数値は、前年度から25.6ポイント改善しています。これは、一般会計などが負担する地方債(借金)現在高が約27億円減少したことや、(仮称)城下町ホールの施設取得(債務負担行為)の中止などによる将来の支出予定額が約63億円削減されたことなどによるものです。
平成20年度決算に基づく健全化判断比率などの詳細は、市ホームページをご覧ください。
https://www.city.odawara.kanagawa.jp/field/informatio/finance/kenzenka.html

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#05:設立50周年 松永記念館と耳庵・松永安左ヱ門(8)
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郷土文化館では、松永耳庵が松永記念館を設立して50周年を迎えるのを記念し、23日(月・祝)まで松永記念館で特別展を開いています。ここでは耳庵の人物像や松永記念館についてシリーズで紹介します。 
問 郷土文化館 電話0465-23-1377
 老いてもなお活躍する耳庵は、多忙な日々を送る中でも茶事を忘れることはありませんでした。
 むしろ日々の慌ただしい生活の中にあっても、自然な形でお茶が飲まれている姿を、求めていました。
 耳庵が、どこにでもあるようなやかんで湯を沸かし、茶をたてている写真が残されています。
茶の湯とは ただ湯をわかし 茶をたてて のむばかりなる 本を知るべし
 という千利休の和歌を引用しながら、茶道は本来極めて平凡で、自由で、常識的なものであるとして、形式よりも重要なのは「のむばかりなる本」つまり「お茶の心(精神)」であるとしました。
そのまま、いつでも、そのまま、というのが、本当のお茶の精神なんである。
 耳庵は「お茶の心」を日常生活に生かすことが、よりよく生活することに通じると考えました。しかし一方で、数寄茶人として自由奔放の茶に力が入り過ぎたら、それもまた「お茶の心」を失っていないだろうかと、「お茶の心」を知るということの難しさを感じて、試行錯誤を繰り返しました。その結果、晩年の茶の湯は、あらゆるものにとらわれることなく、虚飾を廃し、より自然なスタイルに昇華されていきました。
 昭和46(1971)年6月16日、耳庵は数え年97歳でこの世を去りました。自らの追い求めた「お茶の心」の境地を反映するかのように、遺言で戒名も葬儀も、自宅、墓への献花も「不要」と固く言い残しました。耳庵は、愛妻・一子夫人とともに埼玉県新座市の平林寺に静かに眠っていますが、その心は今も老欅荘や松永記念館に息づいています。
※耳庵ゆかりの品や情報をお持ちのかたは、ぜひ郷土文化館までご連絡ください。

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#06:星崎記念館が開館50周年を迎えます
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問 市立図書館 電話0465-24-1055
 自然豊かな小田原城址公園にあり、市立図書館として使用している星崎記念館が、今月7日に開館50周年を迎えます。
 「星崎記念館」という名称の由来をご存じですか?
 星崎定五郎さんが、「子どもたちがだれでも、自由に勉強したり、楽しんだりすることができる施設」を建設するために5万ドル(当時で約1,800万円) を寄付してくださり、昭和34年に開設されました。星崎さんは幼いころから苦労を重ね、満20歳のときにアメリカへ渡り大きな成功を収め、「アメリカ・カリフォルニア州でもっとも成功した日本人の一人」とたたえられています。
●市立図書館こどもクラブ「星の子クラブ」
 図書館と、さらに仲良くなっていただこうと、今年4月から始まりました。対象は小学1年生から中学3年生で、読書ノートや活動カードで本や図書館とかかわった記録を残したり、毎月1回行われる行事へ参加したりします(登録は随時受付中)。
●セピア色の写真展(11月13日金曜日〜12月27日日曜日 場所…かもめ・市立図書館)
 懐かしい古きよき小田原。今年は「写真で見る星記念館50年の歩み」をテーマとして、これにふさわしい写真を集めました。星崎記念館の建設風景や星崎さんの胸像の製作風景など多彩な写真を順に展示します。
●総合歴史講座(11月21日土曜日・22日日曜日 場所…かもめ図書館)
 今年は、星崎記念館が開館してからの50年を振り返り、星崎さんにちなんだアメリカ移民を取り上げる予定です。星崎記念館の歩みと、数十年前に海外に渡った先人たちの足跡を、一緒にたどってみませんか。
●記念誌の刊行
 市立図書館に思い出のある皆さんから多くの原稿を寄せていただき、それらが詰まった一冊を刊行します。
※詳しくは、広報おだわらなどで随時お知らせします。
●文学館特別展の開催(〜11月16日月曜日 場所…小田原文学館)
 テーマは、小田原出身の俳人「藤田湘子の追憶」で、ご遺族などから寄贈いただいた直筆の短冊や色紙などを展示します。落ち葉に秋の深まりを感じ始めるこの季節、文学館の散策に出掛けてみませんか。

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#07:おだわらの歴史に触れる
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 教育委員会では、小田原の歴史遺産を守り活用し、さまざまな事業の経過や成果を市民の皆さんに理解していただくために、馬屋曲輪見学会や遺跡発表会などを開きます(全て参加無料)。文化の秋本番、私たちの身近なところに眠る歴史に触れてみませんか。
問 文化財課 電話0465-33-1715
 「史跡小田原城跡本丸・二の丸整備基本構想」に基づき、小田原城の整備を継続的に進めています。現在は、正規登城ルートである大手筋の整備中で、今年3 月に完成した馬出門に引き続き、その西側にある馬屋曲輪全体の修景整備工事を行っています。これに先立ち、9月に南東側にある二重櫓周辺の発掘調査を行い、見学会を開きました。その後、調査の成果を基に、櫓台の石垣を本来の高さまで修復するための石積み工事が行われています。
 今回は、伝統的な工法で行われる石積み工事のようすをご覧いただくために、修復工事の見学会を開きます。

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◆馬屋曲輪修景整備工事現場見学会
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【日時】11月28日土曜日 午前10時30分〜
【場所】馬屋曲輪修景整備工事現場
  ※馬出門(旧小田原警察署前)に集合

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◆最新出土品展2009
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【期間】11月27日金曜日〜12月6日日曜日 午前9時〜午後5時
【場所】かもめ図書館集会室
 最新出土品展では、平成20年度に市内で行われた計79件の発掘調査の中から特に注目される出土品を写真パネルと併せて展示します。また、本物の土器や石器に触れることができるコーナーも設置します。

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◆市遺跡調査発表会
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【日時】12月6日日曜日 午前10時〜午後4時30分
(開場 午前9時30分)
【場所】かもめ図書館視聴覚ホール
 最新出土品展2009で展示した遺跡の中から、主要な7遺跡について、調査概要報告をします。各遺跡の調査担当者がスライドやパソコンを用いて分かりやすく説明し、市の発掘調査30年の歩みを振り返る講演もあります。
11月7日土曜日・8日日曜日の「御殿場線沿線の寺院文化財をたずねて」、15日日曜日の「文化財建造物 秋の観覧会」の詳細は、広報おだわら10月15日号をご覧ください。

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#08:第74回市民劇場「おだわら たまてばこ」〜子どもたちに贈る伝統芸能〜
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日時:12月6日日曜日 開演 午後1時30分(開場 午後1時)
場所:市民会館大ホール
文化ボランティア団体を中心とした市民の皆さんが、自ら企画した公演を行います。
 内容:第1部 相模人形芝居「怪童丸物語 足柄山の段」 (出演:下中座)
        人形解説・体験コーナーあり
    第2部 落語(出演:柳家三三) 
        子ども向けのお話
        (手ぬぐいまたはハンカチ・扇子をお持ちください)
 費用:大人(高校生以上) 1,000円 /子ども(中学生以下) 500円
 チケット販売:市民会館(電話0465-22-7146)ほか  
 ※託児(費用500円)を希望のかたは11月20日金曜日までに市民会館までお申し込みください。

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#09:質の高い看護を提供するために 〜市立病院の取り組み〜
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「心」を大切にした看護を実践!
今年4月に救命救急センターの指定を受け、県西地域における基幹病院としてその機能を担う市立病院。今回はその看護における取り組みを紹介します。
問 経営管理課 電話0465-34-3175
魅力ある職場環境づくり
市立病院では、患者さんに質の高い看護を提供できるよう、看護師が働きやすい職場をつくるとともに、看護師の育成にも力を入れています。三交代勤務は負担が大きいため、より勤務がしやすい二交代勤務への移行を進め、また、クラーク(事務員)などを配置することにより看護師本来の業務に集中できるよう、働きやすい職場づくりに努めています。余裕を持って看護に専念することが、質の高い看護の提供につながります。
 看護師の育成については、勉強会の開催や認定看護師資格取得に向けた支援、さらに目標を設定し、その達成に向けて活動するための目標管理などを実践しています。
専門性の維持・向上への取り組み
 日々移り変わる医療・看護の現場において患者さんに対し、常に質の高い看護を提供していくためには、専門性を維持・向上させることが必要です。そこで現場では今、特定の看護分野に精通し、優れた看護技術を持つ「専門看護師」や「認定看護師」の存在が注目されています。
 市立病院では現在、1人の専門看護師と6人の認定看護師がいます。今回、全国的にも26人だけが資格を持つ急性重症患者看護専門看護師の多田昌代主任看護師に話を聞きました。
 「私たちは患者さんのアドボケイター(代弁者)です。より患者さんに近い立場で、その気持ちを酌み取り、医師に伝え、医師の考えを正確に分かりやすく患者さんに伝えるという姿勢が、患者さんと医師との信頼関係を築くことにつながると考えています。また、市立病院は、専門性を備えた職員が活躍できる病院であり、職員が一丸となって自分たちの看護技術や専門性を高めていきたいという雰囲気が感じられます。職場の理解に支えられているからこそ、自分の知識を生かして他の看護師のサポートができるのではないかと思っています」。
地域における看護連携の強化
 今年4月から、病院や介護施設などで勤務する看護師ほかが一堂に集まり、地域の皆さんが安心して生活できるよう、地域における医療・看護の問題点や解決策を話し合う「小田原地域看護連絡会」が発足しました。
 8月に市立病院を中心に開かれた第二回連絡会には21施設58名の関係者が集まり、組織を超えて情報交換を行い、地域医療・看護のためにそれぞれができることを話し合いました。
 今後、会を通して看護の連携を深め、地域の皆さんが安心して医療や看護を受けられるよう取り組んでいきます。

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看護師就労支援セミナー 
一緒に学んでみませんか!
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日時 12月2日水曜日〜4日金曜日 午前9時〜午後3時
場所 市立病院会議室
対象 60歳以下で看護師か助産師の免許を持ち、現在看護の仕事に従事していないかた、または看護の仕事に従事していてステップアップのため参加を希望されるかた・20人
申込 住所・氏名・年齢・性別・電話番号・免許の種類・看護の経験年数と離職年数・学びたいことを記載し、郵送またはファクスで。〒250-8558 久野46番地 市立病院看護部 FAX0465-34-3179

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#10:秋季火災予防運動〈11月9日火曜日〜15日日曜日〉
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問 予防課 0465-49-4424
消防車お絵描き展示会
期日・場所
 ●11月 6日金曜日〜 8日日曜日 小田原ラスカ
 ●11月13日金曜日〜15日日曜日 ダイナシティウエスト

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#11:11月 身の回りの環境に配慮しましょう
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問 環境保護課 電話0465-33-1486
■不法投棄撲滅強化月間 
 「不法投棄をしない! させない! ゆるさない!」
■8日日曜日は全市一斉美化清掃の日 家の周りをきれいに

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#12:連載 学校自慢!
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このコーナーでは、小・中学校でのユニークな取り組みを紹介します。子どもたちの生き生きとした表情を見ると、小田原の未来も安心!という気持ちになりますね。
問 教育政策課 電話0465-33-1671

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今月号は…千代小学校(児童数:634人)
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けやきを囲んで
「ここだ 集まれ けやきを囲め 
ドドンド ドンドン 
みんなのけやき みんなのけやき 
昔むかしの富士山と 
昔むかしの曽我山と 
何でも知ってる けやきの木
ここだ 集まれ けやきを囲め 
ドドンド ドンドン 
みんなのけやき みんなのけやき 
昔むかしの千代の里 
昔むかしの風の声
何でも知ってる けやきの木」 
 6年生の児童が、けやきの木に向かって歌う声が響いてきます。この歌は、平成5年6月に千代小の児童会で作詞した曲です。それ以来、16年間も歌い継がれてきました。
 「今日の昼休み、けやきの下で待ってるね」
 子どもたちは、けやきの周りを走り回り、けやきの下で汗をぬぐいます。そして、夕日の差し込むけやきの下で友だちとのおしゃべりを楽しみます。けやきの木は、千代小の子どもたちの成長を見守り続けてきたのです。
 毎年2月になると、6年生は卒業の時期を迎えるに当たり、けやき音頭を5年生に引き継ぎます。5年生は、6年生に手取り足取り教えてもらい、やがて、6 年生へと進級します。6年生になった子どもたちは、運動会の主役としてけやき音頭の演奏を行うとともに、新しく入ってきた1年生にけやき音頭の踊り方を教えます。そうして、毎年、千代小のけやき音頭は引き継がれてきました。
 今年の運動会も子どもたちと教師、保護者の皆さんや地域のかたがたと一緒にけやき音頭を踊りました。千代小の伝統をこれからも大切にしていきたいと思います。
大友 美沙季さん(6年生)
わたしの「けやき」への思い
校庭の真ん中にある大きなけやきの木は千代小のシンボルで、もう100年以上生きています。とても丈夫な根っこで支えられ、春夏秋冬で葉の色や形を変え、いろいろな表情を見せてくれます。今年6年生の私がけやきの木と一緒にいられるのもあと数か月です。私は、けやきが大好きです。千代っ子たちは、けやきの木があるからいつも元気に、笑顔いっぱいで学校生活を送ることができると思います。卒業までの時間を大切にしながら、けやきとともに生活していきたいです。そして、これからも千代小のみんなを見守ってくれる素晴らしい木であってほしいと思います。
青木 芽衣さん(6年生)
伝統の「けやき音頭」
運動会に毎年踊るけやき音頭は千代小オリジナルのもので、けやきを囲み、音楽に合わせて全校児童と地域のかたがたとで踊る伝統的なものです。6年生は、いつもみんなを見守ってくれるけやきに感謝の気持ちを込めて音楽を演奏し、みんなを支えます。6年生は卒業前にけやき音頭を5年生に引き継ぎますが、けやき音頭の伝統や6年生としての心構えをしっかりと伝えたいと思います。千代小のみんなにとって、とても大切なけやき音頭をこれからも受け継いでいってほしいと願っています。

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#13:市民と市長のまちかどトーク〜市民の皆さんと市長が語り合う懇談会を開きます〜
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11/29日曜日午後2時〜3時30分
小田原ラスカ6階U−meテラス(小田原駅ビル)
テーマ:「将来の小田原のまちづくりのルールについて話し合おう!」 
〜自治基本条例づくりの取り組みについて〜
 現在市では、目指すまちづくりの理念や、「市民主体のまちづくり」の基本的なルールを定める「自治基本条例」づくりを、市民の皆さんとともに進めています。自治基本条例


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