新幹線の工事は、昭和34年(1959年)4月に新丹那トンネルの起工によって開始されたのである。昭和37年(1962年)6月には、鴨宮・大磯間12キロの試運転が開始され、近代科学の粋を集めて試作されたアイボリーと青のツートンカラーの特急電車がこの沿線で見られ、鴨宮基地は一躍時代の脚光を浴びたのである。
そして、昭和39年(1964年)10月1日、東海道新幹線はいよいよ開業日を迎え、こだま1号車は、小田原駅開業日、丹那トンネル開通に次いで三度目の市民こぞっての喜びのうちに小田原駅に停車したのである。