キャンパスおだわら行政講座
「数寄者・松永安左ヱ門(耳庵)~ゆかりの建物をとおして耳庵を知る~」
【開催しました】
開催日/令和7年10月22日(水)、11月5日(水)、11月14日(金)、12月3日(水)【全4回】
令和7年10月22日から12月3日まで4回にわたり、キャンパスおだわら行政講座「数寄者・松永安左ヱ門(耳庵)~ゆかりの建物をとおして耳庵を知る~」を開催しました。
今年は松永安左ヱ門生誕150年。電力王としても知られる実業家の松永安左ヱ門ですが、茶人「耳庵(じあん)」としても有名で、益田鈍翁、原三溪とともに、近代日本三茶人の一人に数えられます。この講座では、安左ヱ門ゆかりの建物にまつわるエピソードやそのこだわりについて、様々な講師からお聞きし、実際にゆかりの建物や茶室等を見学することで、茶人としての耳庵の人物像に迫りました。
今年は松永安左ヱ門生誕150年。電力王としても知られる実業家の松永安左ヱ門ですが、茶人「耳庵(じあん)」としても有名で、益田鈍翁、原三溪とともに、近代日本三茶人の一人に数えられます。この講座では、安左ヱ門ゆかりの建物にまつわるエピソードやそのこだわりについて、様々な講師からお聞きし、実際にゆかりの建物や茶室等を見学することで、茶人としての耳庵の人物像に迫りました。
第1回目「ゆかりの建物・茶室から耳庵を知る」
建築史研究家の矢野和代氏を講師にお迎えし、耳庵ゆかりの建物や茶室についてお話を伺いました。
耳庵が一生の中で居住した建物やかかわった茶室、それぞれにまつわるエピソードなどを詳しくお聞きすることができました。そこで実際どのように生活していたのか、どんな園遊会や茶会が行われていたのか、当時の耳庵の暮らしを思い浮かべながら見学する。そういった建物と茶室を見るポイントなどを教えていただくことができました。
建築史研究家の矢野和代氏を講師にお迎えし、耳庵ゆかりの建物や茶室についてお話を伺いました。
耳庵が一生の中で居住した建物やかかわった茶室、それぞれにまつわるエピソードなどを詳しくお聞きすることができました。そこで実際どのように生活していたのか、どんな園遊会や茶会が行われていたのか、当時の耳庵の暮らしを思い浮かべながら見学する。そういった建物と茶室を見るポイントなどを教えていただくことができました。
第2回目「茶人・松永安左ヱ門ー松永記念館見学ー」
郷土文化館学芸員の喜田早菜江さんから耳庵終の棲家である老欅荘を中心に松永記念館での耳庵についてお話を伺うとともに、館内を案内していただきました。
耳庵が生活していた時の様子などを当時の画像を見ながら説明していただき、また、耳庵生誕150年記念企画展の開催期間であったので伊豆堂ヶ島に建てた一日庵などの紹介もしていただきました。
老欅荘のシンボルでもある大けやきから無住庵を経由して老欅荘の室内を見学し、多くの熱心な受講生から喜田さんへの質問が止みませんでした。
郷土文化館学芸員の喜田早菜江さんから耳庵終の棲家である老欅荘を中心に松永記念館での耳庵についてお話を伺うとともに、館内を案内していただきました。
耳庵が生活していた時の様子などを当時の画像を見ながら説明していただき、また、耳庵生誕150年記念企画展の開催期間であったので伊豆堂ヶ島に建てた一日庵などの紹介もしていただきました。
老欅荘のシンボルでもある大けやきから無住庵を経由して老欅荘の室内を見学し、多くの熱心な受講生から喜田さんへの質問が止みませんでした。
第3回目「耳庵ゆかりの地を訪ねる」
埼玉県にある耳庵が小田原に来る前に住んでいた柳瀬荘、松永夫妻のお墓がある平林寺とゆかりの建物の睡足軒、耳庵の特別展を開催中の新座市立歴史民俗資料館にマイクロバスで伺いました。
柳瀬荘は管理人の針生清美氏、1回目の講師であった矢野和代氏から黄林閣、斜月亭、久木庵を順番にご案内いただき、その敷地の広さと黄林閣が平屋にも関わらず茅葺の天井まで13mもあるという大きさに驚き、小田原の老欅荘との比較から耳庵の生活についてこれまでの回の話を思い返しました。新座市に移動し、国登録有形文化財である耳庵ゆかりの睡足軒を新座市立歴史民俗資料館の学芸員さんの案内で見学した後、平林寺では松竹住職によるご案内で耳庵が寄進した仁王像が見られる山門、隣同士で並んだ松永夫妻のお墓、以前小田原の松永記念館敷地内にあった薬師如来が安置されているお堂などを拝見しました。最後に新座市立歴史民俗資料館にて開催中の「松永安左ヱ門生誕150周年記念展」を見学してから帰路につきました。小田原に来る前の耳庵を感じることができ、充実した一日となりました。
埼玉県にある耳庵が小田原に来る前に住んでいた柳瀬荘、松永夫妻のお墓がある平林寺とゆかりの建物の睡足軒、耳庵の特別展を開催中の新座市立歴史民俗資料館にマイクロバスで伺いました。
柳瀬荘は管理人の針生清美氏、1回目の講師であった矢野和代氏から黄林閣、斜月亭、久木庵を順番にご案内いただき、その敷地の広さと黄林閣が平屋にも関わらず茅葺の天井まで13mもあるという大きさに驚き、小田原の老欅荘との比較から耳庵の生活についてこれまでの回の話を思い返しました。新座市に移動し、国登録有形文化財である耳庵ゆかりの睡足軒を新座市立歴史民俗資料館の学芸員さんの案内で見学した後、平林寺では松竹住職によるご案内で耳庵が寄進した仁王像が見られる山門、隣同士で並んだ松永夫妻のお墓、以前小田原の松永記念館敷地内にあった薬師如来が安置されているお堂などを拝見しました。最後に新座市立歴史民俗資料館にて開催中の「松永安左ヱ門生誕150周年記念展」を見学してから帰路につきました。小田原に来る前の耳庵を感じることができ、充実した一日となりました。
第4回目「近代三茶人の交流ー松永耳庵と原三溪ー」
公益財団法人三溪園保勝会事業課学芸員の中村暢子さんを講師にお迎えし、近代三茶人(益田鈍翁、原三溪、松永耳庵)のそれぞれについてと、お茶を中心とした3人の交流やエピソードを伺いました。
耳庵が本格的に茶道を始めたのが60歳を過ぎてから。実は鈍翁と三溪とは実際には4、5年しか交流がなかったということを聞き、その短い期間が耳庵にとってどれほど濃い期間であったかと感じました。また、当時の茶会の様子などもお聞きし、私も一度三溪園に行ったことはありましたが、そこで行われた茶会はどれだけ豪華で、盛大で、錚々たる客人が来たのだろうと当時に思いを馳せました。
あらためて経済人としての耳庵だけでなく、茶人・文化人としての耳庵について深く知ることができたお話でした。
公益財団法人三溪園保勝会事業課学芸員の中村暢子さんを講師にお迎えし、近代三茶人(益田鈍翁、原三溪、松永耳庵)のそれぞれについてと、お茶を中心とした3人の交流やエピソードを伺いました。
耳庵が本格的に茶道を始めたのが60歳を過ぎてから。実は鈍翁と三溪とは実際には4、5年しか交流がなかったということを聞き、その短い期間が耳庵にとってどれほど濃い期間であったかと感じました。また、当時の茶会の様子などもお聞きし、私も一度三溪園に行ったことはありましたが、そこで行われた茶会はどれだけ豪華で、盛大で、錚々たる客人が来たのだろうと当時に思いを馳せました。
あらためて経済人としての耳庵だけでなく、茶人・文化人としての耳庵について深く知ることができたお話でした。
受講生からは、「毎回の講座の内容が大変おもしろくて、たくさんのゆかりの地を訪れて、(耳庵の)お人柄や好みもわかって楽しく学べた。」「現地で実際に建物を見れたのがよかった」「松永さんの想いなどがよくわかった」などの感想がありました。
耳庵生誕150年の年に、郷土小田原ゆかりの耳庵のことをより知ることができ、充実した4回の講座となりました。
社会教育指導員 廣瀬 記
講師:矢野和代氏
睡足軒
講師:郷土文化館学芸員 喜田早菜江さん
平林寺 山門にて
柳瀬荘(黄林閣)にて
講師:公益財団法人三溪園保勝会事業課学芸員 中村暢子氏
この情報に関するお問い合わせ先
文化部:生涯学習課 生涯学習係
電話番号:0465-33-1721