がんばっている''下水道''~快適なくらしを支えるために
9月10日は下水道の日
○職員に聞く!下水道のアレコレ
下水道が整備された区域では、私たちが使った水は、下水道へと流れていきます。
さて、その水はどうなっていくのでしょうか?また、現在下水道が抱えている問題とは?
今回は「下水道の日」にちなんで、下水道のアレコレについて小田原市下水道部の職員に聞いてみました。
🎤小田原市下水道職員に聞いてみました
質問1:使った水やトイレで流した水はどこに行くの?
回答1:各家庭の排水は、排水設備により、敷地のはしにある公共ますに集まります。そこから下水
道管を経て、下水処理場へ送られています。下水処理場までは、水が低いところに流れる性
質をつかって、自然に流れていくように工夫しています。
その水は海で蒸発して雲を作り、雨になることで再び水道水や井戸水として私たちが使う水となって戻ってきます。
下水道は汚れた水をきれいにする私たちの生活になくてはならない施設です。
小田原市内に整備されている下水道管路は約587kmあります。これは、東海道・山陽新幹線の小田原駅から相生駅(兵庫県)までを上回る距離に相当します。
各家庭や事業場の汚水は下水道管路を通じて、酒匂川の左岸・右岸にある下水処理場へと運ばれ、きれいな水に処理された後、酒匂川に放流されます。
小田原市にあるこの2つの処理場は、神奈川県が管理し、小田原市だけでなく酒匂川流域の市町の汚水も処理しています。

質問2:下水道を安心・安全に保つうえで困っていることはありますか?
回答2:古くなった下水道管が増えていく老朽化問題があります。
整備が始まった頃は、陶管という陶器でできた管種を採用していますが、陶管は比較的割れやすいので、設置してから時間が進むにつれて破損等の不具合の発生するリスクがどんどん高まっていきます。
また、耐震基準が改正される前の平成9年度以前に整備された管渠は耐震性が弱くなっており、大きな地震が来た時の被害も心配です。
そこで、小田原市では、古い管渠や大きな道路の下にある管渠、避難所の下流にある管渠など、大事な管渠から順番を決めて、地震対策や老朽化対策の工事を行っています。
下の図面は更生工事を施工している様子を表したものです。

1.管きょ内調査→2.管きょ内洗浄→3.支障物除去→4.更生材挿入→5.更生材反転→6.更生材硬化形成→7.管きょ内洗浄の手順で行われます。
※使用材料によって、若干手順の差異あります。

更生工事施工前
更生工事を行う前の下水道管です。左横から公共ますにつながる取付管がとびだし、モルタルも付着しています。

更生工事施工後
更生工事を施工した下水道管です。
質問3:下水道の維持に使うお金はどうしているの?
回答3:主に下水道を使用するみなさんにお支払いただく下水道使用料を使っています。
令和2年度予算の主な収入は、下水道使用料収入37億6,104万円、一般会計繰入金24億4,506万円(補助金、出資金、雨水処理負担金の合計)、借入金23億8,690万円です。
主に維持管理のための費用(約62%)
67億3,658万円
主に建設や借入金の返済のための支出(約38%)
41億943万円
その他
小田原市のマンホール
デザイン型マンホール
現在、市内に最も多く設置されているマンホールです。
酒匂川を籠やが渡す風景を描いた「酒匂川の渡し」が
デザインされたものです。
高機能型マンホール
幹線道路や坂道に多く設置されているマンホールです。
表面に突起を設け、滑り止め機能を向上させています。
汚水幹線マンホール(旧型)
小田原市下水道の大動脈である汚水幹線に設置されているマンホールです。
表面に「汚水幹線」の表示があります。
メダカ型マンホール
設置条件の制約により、一般のマンホールが設置できない場合に使用する小型マンホールです。
写真は「メダカ」がデザインされたものです。

新しいデザインマンホール
令和2年4月1日からデザインマンホール蓋設置事業が始まりました。
新しいデザインマンホール蓋は従来の鋳鉄製のマンホール蓋に比べ、写真やイラストなど自由な表現によるデザインが可能となっています。
事前に実施したモデル事業では、北条五代観光推進協議会で生まれた可愛らしくて勇ましいキャラクターの中から、小田原にゆかりの深い北条早雲と風魔小太郎をモチーフにしたデザインの蓋を小田原駅から小田原城に向かうルート上に設置しました。
点検作業の実施
徒歩による点検作業
下水道部では、毎年徒歩により重要管路の点検を行っております。
徒歩により、点検することで微細な変化も見逃すことなく、破損等に対し事前に対応することが可能となります。
この情報に関するお問い合わせ先
上下水道局:経営総務課(小田原市高田401)
電話番号:0465-41-1202