放射線科

放射線治療

放射線治療とは、高いエネルギーを持った放射線を患部に照射し悪性腫瘍を治療していくことをいいます。治療装置や使用される放射線にはいろいろな種類があり、病気の種類や場所によって使い分けられています。当院ではリニアック(ライナック)と呼ばれる治療装置により治療が行われています。この治療装置はX線や電子線を患部に照射する、現在最も普及しているタイプの治療装置です。

放射線治療機器を更新しました

放射線治療機器

Varian社製 True BEAM

既存機器の老朽化に伴い、令和2年11月に放射線治療機器を更新しました。
県西地域で放射線治療機器を所有している医療機関は当院のみであり、今回導入した機器は、幅広い疾患に対応できる高エネルギー放射線治療機器で、全身のどの部位に対しても柔軟な治療が可能となりました。

「IGRT(画像誘導放射線治療)」と「呼吸移動対策」という新しい方法を使用することにより、放射線の正確な照射が可能となり、正常組織の被爆を減らし、副作用の低減と同時に治療効果の安定化を図ることができるようになりました。

IGRT:Image-Guided Radiation Therapy(画像誘導放射線治療)

治療部位の位置の変化に対応して照射が可能となります

腫瘍や臓器は体の中で動くため、毎日の治療部位は少しずつ変わります。例えば、前立腺は膀胱や直腸内容物の量によって前後方向に傾きながら動きます。前立腺癌の放射線治療の場合、毎日の照射前に治療装置と一体のCTで前立腺の位置を確認し、毎回同じ位置になるように治療台を微調整してから照射を行います。
治療台が前後左右上下に動くだけでなく、3方向に回転させることができるため、臓器の傾きにも対応が可能です。患者さんが自ら動く必要がありません。

呼吸移動対策

呼吸で動く部位にも正確に照射できるようになります

腫瘍や臓器は体の中で動き、呼吸の影響で放射線治療中でも動いています。特に肺や乳房、食道や上腹部の臓器は呼吸移動が大きいです。今回、自分の呼吸状態を目盛りで見える化できる装置を導入したことにより、患者さんに呼吸時の一定のタイミングで息留めをしていただくことによって、治療部位をいつも同じ位置に保った状態で放射線治療を行うことが可能となりました。
放射線科スタッフ

放射線科スタッフ

 

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