診療科の特徴
当科は、2023年度までは常勤医師3人で診療を行ってきましたが、2024年度から常勤医師2人に減ってしまいました。このため、待ち時間が長くなることが予想されます。軽症の患者さんは、まず近隣の皮膚科の開業医を受診することをおすすめします。更に、当科で治療して軽快したら、皮膚科の開業医に逆紹介させていただきます。対応可能な疾患も重症度の場合は大学病院などをおすすめすることになります。
最近は、高齢化社会の影響で一人暮らしの高齢者の難治性の全身の湿疹、褥瘡、皮膚がんなどが増えております。生活保護の方も多く、劣悪な生活環境や食生活が皮膚疾患が難治となる最大の原因となっている場合がほとんどです。アトピー性皮膚炎や尋常性乾癬などは、代表的な皮膚の病気でなかなか良くならない方も多かったのですが、良く効く注射薬や内服薬が使えるようになりました。高価であり、対症療法のため薬を中止すれば再発するという欠点はありますが、今までにない効果が期待できます。もちろん暴飲暴食や肥満、ストレスなどの悪化因子の除去も大切です。外用剤もステロイド軟膏とは違った作用機序の薬が開発されています。帯状疱疹は、時に重症化して神経痛が何年も後遺症として残ることがあるため注意が必要です。当科受診される際は、近所のかかりつけ医等で紹介状を作成してもらって受診することをおすすめします。他の病院での処方歴がわかるようお薬手帳もあれば持参してください。ご高齢の方は、家族と一緒に来院するようにしてください。
最近は、高齢化社会の影響で一人暮らしの高齢者の難治性の全身の湿疹、褥瘡、皮膚がんなどが増えております。生活保護の方も多く、劣悪な生活環境や食生活が皮膚疾患が難治となる最大の原因となっている場合がほとんどです。アトピー性皮膚炎や尋常性乾癬などは、代表的な皮膚の病気でなかなか良くならない方も多かったのですが、良く効く注射薬や内服薬が使えるようになりました。高価であり、対症療法のため薬を中止すれば再発するという欠点はありますが、今までにない効果が期待できます。もちろん暴飲暴食や肥満、ストレスなどの悪化因子の除去も大切です。外用剤もステロイド軟膏とは違った作用機序の薬が開発されています。帯状疱疹は、時に重症化して神経痛が何年も後遺症として残ることがあるため注意が必要です。当科受診される際は、近所のかかりつけ医等で紹介状を作成してもらって受診することをおすすめします。他の病院での処方歴がわかるようお薬手帳もあれば持参してください。ご高齢の方は、家族と一緒に来院するようにしてください。
認定施設
日本皮膚科学会認定専門医研修施設
主な対象疾患
小型の皮膚悪性腫瘍
有棘細胞癌、ボーエン病、日光角化症、基底細胞癌など
小型の皮膚良性腫瘍
粉瘤、脂肪腫、色素性母斑、脂漏性角化症など
各種皮膚感染症
帯状疱疹、単純ヘルペスなど
その他
アトピー性皮膚炎、乾癬、蕁麻疹、掌蹠膿疱症、薬疹、中毒疹、円形脱毛症、尋常性白斑など
スタッフ紹介
役職名 氏名 |
資格等 | 専門領域 |
---|---|---|
主任部長 水野 尚 |
日本皮膚科学会皮膚科専門医、 日本がん治療認定医機構がん治療認定医、臨床研修指導医 | 皮膚科全般 |
医師 頼母木 まゆ美 |
皮膚科全般 |
診療実績(入院患者)
2020 | 2021 | 2022 | 2023 | 2024 | |
皮膚悪性腫瘍 | 28 | 20 | 19 | 20 | 2 |
皮膚良性腫瘍 | 7 | 18 | 13 | 7 | 1 |
感染症 | 53 | 66 | 33 | 17 | 8 |
自己免疫性水疱症 | 8 | 5 | 4 | 0 | 0 |
薬疹 | 3 | 3 | 2 | 0 | 0 |
その他 | 20 | 31 | 17 | 8 | 2 |
全疾患合計 | 119 | 143 | 88 | 52 | 13 |
診療実績(外来患者)
2020 | 2021 | 2022 | 2023 | 2024 | |
---|---|---|---|---|---|
1日平均外来患者数 | 40.9 | 46.9 | 41.0 | 38.1 | 31.8 |
年間総外来患者数 | 9,932 | 11,160 | 9,967 | 9,261 | 7,730 |
診療内容
皮膚悪性腫瘍
小型の有棘細胞癌、基底細胞癌などの切除を行っています。昨年度は、21例の皮膚悪性腫瘍を切除しました。
アトピー性皮膚炎
最近、デュピルマブという注射薬が開発され、当院でもこれまでに39人の成人患者さんにデュピルマブを処方しています。JAK阻害剤の内服薬は副作用がやや強く注意が必要です。また、JAK阻害薬やPDE4阻害薬の外用剤も開発され、当院でも処方可能なため、ステロイド外用剤の副作用が心配な方はぜひご来院してください。
乾癬
ステロイド、ビタミンD3等の外用療法、光線療法でも改善しない場合、セクキヌマブなどの生物学的製剤の治療を行っており、当院ではこれまでに15人の患者さんに処方しています。アプレミラスト(内服薬)も最新使用可能となり、生物学的製剤ほど効果は強くないですが、副作用も少なく、たくさんの患者さんに使っていただいております。
掌蹠膿疱症
内服と外用、紫外線療法で改善する場合も多いですが、難治例では金属アレルギーの検査、扁桃炎などの病巣感染の治療で改善することもあります。喫煙は大きな悪化因子のため禁煙をおすすめしますが、禁煙できない人も多いです。最近、生物学的製剤やアプレミラストの使用も許可されました。
蕁麻疹
通常は抗アレルギー剤による治療で治癒しますが、難治な場合には、悪化要因として各種鎮痛剤の使用、扁桃腺などの慢性感染症、ストレスなどの関与がないか検索します。最近は、オマリズマブという生物学的製剤が使用可能となり、当院ではこれまでに9人の患者さんに使用歴があります。
帯状発疹
抗ウイルス薬の内服を中心に治療を行います。帯状疱疹後神経痛には鎮痛薬の処方を行っていますが、難治な場合は他院麻酔科での加療をおすすめしています。
薬疹
中毒性表皮壊死症(TEN)、スティーブンス・ジョンソン症候群、薬剤性過敏症症候群など重症薬疹は大学病院に紹介します。軽症~中等症は当科で治療します。