19日、朝一番で南足柄の大雄山駅へ。大雄山線100周年の記念式典にお招き頂き、小田原市長として祝辞を述べさせて頂きました。天狗が棲むと言われる曹洞宗の古刹、大雄山最乗寺への参詣客を運ぶ鉄道として開業、以来1世紀にわたり、沿線地域の発展を支え、通勤や通学をはじめ日常生活の移動を支えてきました。単なる移動手段を超えて、この足柄平野の風景に混然と溶け込み、地域のシンボルとして愛されており、小田原市・南足柄市の両市の発展に欠かせない存在です。12分間隔(今年3月からは15分間隔)でのわかりやすいダイヤ、遅延や運休がほとんど無く災害時にも迅速な対応で運行が再開されるなど、沿線住民にとっては安心して利用できる心強い鉄道でもあります。安心・安定・優しさ・懐かしさといった言葉がしっくりくる大雄山線。これからも沿線住民の暮らしや営みを支え、更に発展を遂げてほしいと思います。
式典には、京都・叡山電鉄社長の豊田さんもご臨席。京都・出町柳から終点の鞍馬までを結ぶ「叡電」は、大雄山線とそっくりな鉄道で、終点の鞍馬寺には天狗信仰があり、こちらもちょうど開業100年ということで、この日は伊豆箱根鉄道と締結した「天狗協定 連携協力」の協定書がお披露目されました。私も学生時代、そしてCLCAの時代、鞍馬には何度も訪ねており、社長さんとも話しに花が咲きました。
大雄山線100周年記念式典にて、新しい駅名看板の除幕式
尊徳記念館では、第65回尊徳祭が開催されました。1856年10月20日がご命日(今年が170回忌)である二宮尊徳先生の事績を顕彰し、報徳の訓えを引き継いでいくことを目的に開催。小学生の作文の披露、地元の合唱団による合唱、報徳楽校の子どもたちが育てた農産物の販売、生家での囲炉裏燻蒸など、記念館周辺は賑わっていました。菩提寺である善栄寺では、地元の桜井地区自治会連合会の皆さんによる「二宮尊徳先生を偲ぶ集い」が開かれ、二宮家の皆さんと共に遺徳を偲びつつ墓参をさせて頂きました。
市内各所では諸行事が行われており、東富水地区のレクリエーションフェスティバル(かつての健民祭)、ダイナシティでの小田原市ふれあいけんこうフェスティバル、「いそしぎ」での生きがいふれあいフェスティバルを巡り、それぞれご挨拶させて頂くと共に、各会場で参加者の皆さんと交流。楽しいひとときでした。
午後は、三の丸ホールで開かれた、第15回小田原医師会合唱団の定期演奏会に。結成から17年が経過、今や小田原を代表する合唱団に。この日も、「美しいジョン・ラターの世界」「祈り(フォーレ作曲)」などの美しいハーモニーから、昭和時代のラブソング、中島みゆきの名曲まで、幅広いレパートリーと芸域?の広さをご披露頂きました。全般を通じて、やさしさといたわり、愛情、そして情熱の溢れるコンサートで、会場が一体となった感じがありました。響き合う感動を分かち合える合唱の悦びを体感されている先生方が、私たち市民のいのちと健康を守って下さっていることは、本当にありがたいと思います。
ラブソングの中の一曲「君といつまでも」では、合唱団の皆さんに誘われ、私も壇上に。加山雄三のあの有名なセリフを語るお役を頂いてしまいました・・・。