ここ数日は小雨混じりのスッキリしない天候が続いています。今日は12月並みの寒さと雨、との予報。短い秋になるのでしょうか。
自民・維新の急ごしらえの連立政権のもと、高市首相が選出され、新内閣が発足しました。課題が山積する国内外の情勢の中、地方都市の現状や人々の暮らしのリアルを踏まえた政策が、この国の持続可能性をしっかり視野に入れながら適切に展開されていくのか、注視していかねばなりません。
20日、第7次総合計画第1期実行計画の策定に活かすべく市内の諸団体と行っている「市民と市長の懇談会」の一環として、「小田原交流パトロール」の皆さんと意見交換を行いました。この団体は、経済や雇用状況の悪化による失業、傷病や高齢、家族関係など様々な理由で居所を失い、路上生活を余儀なくされている方々(いわゆるホームレス)への支援を行うべく、平成9年より活動をされています。定期的に市内各所(海岸、河川敷、駅周辺、城址公園周辺など)を巡回、飲食料の配給や、必要に応じて毛布・衣類・生活用品・医薬品等を提供しつつ、路上生活からアパート等への入居、生活保護の申請の支援などを行い、自立をサポートすることを目標としています。市生活援護課ともよく連携して頂いています。
活動当初は市内に100人近く存在していたホームレスの人々が、同団体の活動により現在は数名まで減少。定期的な巡回は現在休止しているものの、自立した人たちのその後のフォローも行っておられます。パトロールで出会うホームレスの人たちと、最初はなかなかコミュニケーションが取れずとも、粘り強く声をかけ続け、自立を目指し丁寧な支援を続けられてきた同団体の活動は、たいへん貴重で尊いもの。ホームレスの人たちが減ったとは言え、社会の中に確実に拡がっている貧困や格差、生きづらさの現状を考えれば、こうした他者へのまなざしやいたわり、支え合いが地域社会にあることは、とても大切。同団体の地道な活動をサポートしつつ、その活動からの示唆に行政も学び続ける必要があります。
「小田原交流パトロール」の皆さんと
21日午後、湯本へ。第60回「小田原市自治会長大会」が開催されました。市内の249単位自治会の会長の皆さんが年に一度、一堂に会する貴重な催しで、式典の部では長年自治会長や市広報委員を務められたことに対する表彰式、後半の部では地域運営に資する内容での講演などが行われます。今回の講演では、まず市障がい福祉課の杉本課長より「障がいの理解と地域での暮らし」について、続いて私から第7次総合計画行政案の概要および「市民と市長との地域活動懇談会」での共通課題と施策の方向性について、お話をさせて頂きました。
昨年10月の自治会長大会以後、1年をかけて市内の全自治会連合会エリア(26地域)をまわらせて頂き、各地域のまちづくり委員会の皆さんと意見交換を行ってきましたが、改めて地域コミュニティが直面している課題群をリアルに確認すると共に、一方で地域の未来へと繋がる意欲的な取り組みが報告されるなど、今後の地域コミュニティ施策に繋がるたいへん貴重かつ中身の濃い全地域訪問でした。講演では、一連の懇談会で共有されたポイントを整理し、改めて自治会長さんたちにお伝えし、より一層充実した地域運営に繋げて頂けるよう、お願いを致しました。