全国漁港漁場大会、岡山の醸造所視察
16日、市職員の懲戒処分について発表しました。事案は、環境事業センター職員による、薬剤の水増し請求等による不正経理、および(公務ではないものの)自動車事故にまつわる交通法規違反。不正経理については、公金を取り扱う立場である公務員としての倫理意識、会計事務に対する法令遵守意識の欠如に加え、それを防ぐことが出来なかった業務・組織体制について、小田原市役所全体として猛省しなければなりません。市民の皆さんの信頼を大きく損ねる事案が続いていることを、極めて深刻に受け止めています。
14日・15日にかけて、山口県下関市で開かれた第74回全国漁港漁場大会に、神奈川県水産振興促進協会副会長として県内の水産関係者の皆さんと共に参加してきました。大会名称の通り、全国各地で水産事業に関わる1,400名近い人たちが一堂に会し、各地域における水産振興、先進事例に関する情報交流、最新技術の共有、国の水産振興事業に対する予算措置の要望取りまとめなどが行われました。
大会に前後して、下関周辺の水産施設を視察。特定第3種漁港であり「底引き延縄(はえなわ)漁」の一大拠点である下関市場や、ふぐの水揚げ拠点となっている南風泊(はえどまり)港などを訪ね、県職員や市場関係者から詳しく話を伺いました。小田原市では、小田原漁港に立地する公設水産地方卸売市場(魚市場)の再整備に向け現在基本構想を策定中でもあり、どのような機能や規模の施設を整備するか、強い関心を持って視察に臨みました。また、関門海峡周辺の豊富な水産物が集まる「唐戸市場」や、港周辺に歴史的建造物が残る門司港なども訪問。水産資源を活かしたまちづくりについても大いに参考となりました。
下関は明治維新の舞台でもあり、早朝に市街地を散策し、高杉晋作終焉の地なども訪ねてみました。晋作をはじめ明治維新の前後に若い命を燃やした志士たちが闊歩したであろう下関の往時に思いをはせました。
下関漁港地方卸売市場にて、県内各地の漁業関係者と
関門橋を背に、小田原市漁業協同組合の高橋組合長と
全国漁場漁港大会の会場(海峡メッセ下関)にて
下関から小田原への帰途に岡山に立ち寄り、自然派ワインの醸造で有名な「ラ・グランド・コリーヌ・ジャポン」の大岡弘武さんと、葡萄の育種で有名な「林ぶどう研究所」の林慎悟さんの圃場や醸造所を訪問。耕作放棄が進む岡山市郊外の農地を活かして取り組まれている有機栽培での葡萄づくりと、フランスでの20年間の経験を活かした醸造所の運営などについて、詳しく伺うことが出来ました。特に関心を持って聴かせて頂いたのは、柑橘を材料とした飲料作り。小田原が豊富に有しながら離農が進む柑橘資源を活かすべく、大岡さんたちの取り組みに学ばせて頂きました。
ラ・グランド・コリーヌ・ジャポンの醸造所にて
醸造家の大岡さん、ワイン農家の藤沢さん、育種家の林さんと