清閑亭(旧・黒田長成別邸)
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清閑亭は、明治時代に活躍した黒田長成(ながしげ)侯爵の別邸として、1906年(明治39年)に神奈川県足柄下郡小田原町(現・小田原市南町)に建てられました。
旧小田原城三の丸外郭土塁の南向き傾斜地に位置しており、晴れた日は母屋から真鶴半島や大島を望む相模湾や箱根山を一望できます。
建物は、格式ばらない数寄屋(すきや)風の造りで、平屋と二階家が連なっています。建物内には板絵襖や網代組天井など優れた意匠も見ることができます。
政治家・黒田長成侯爵
黒田長成は、1867年(慶応3年)5月5日、筑前福岡藩主・黒田長知の長男として生まれました。
明治維新後、福岡から東京へ上京し、1878年(明治11年)に慶応義塾へ入学。1880年(明治13年)に慶応義塾を中退し、1885年(明治18年)にケンブリッジ大学に入学、1887年(明治20年)に学士号を取得し卒業します。
その後、宮内省の式部官、貴族院議員、修猷館(しゅうゆうかん・福岡藩の藩校で、現福岡県立修猷館高等学校)の第3代館長を経て、1894年(明治27年)から1924年(大正13年)までの約30年間にわたり、貴族院副議長を務めました。1924年に枢密顧問官に任じられると、以後、終生その官に身を置き、1939年(昭和14年)亡くなりました。
黒田は号を桜谷(おうこく)とし、漢詩集『桜谷集』をはじめ、多くの漢詩や書を遺しています。また、東京都港区赤坂の本邸のほか、福岡市、小田原市、沼津市にも別邸を構えていました。(清閑亭以外は現存していません。)

黒田 長成
(国立国会図書館所蔵)

黒田 官兵衛
(福岡市美術館蔵・黒田資料)
黒田長成は、豊臣秀吉の家臣であった黒田官兵衛の直系でもあります。
建物紹介
イベントのご案内
1.清閑亭
清閑亭は、市が委託したNPO法人小田原まちづくり応援団が運営し、様々なイベントを開催しています。
下記リンク先の、左側「活動・イベント予定」をクリックしてください。
2.松永記念館、文学館
3館をめぐるスタンプラリー(当面の間中止)
ご利用案内
2005年、清閑亭は国の登録有形文化財となりました。
また、現在は小田原市の施設として、2010年より一般公開されています。
開館時間 |
午前11時00分~午後4時00分 |
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休館日 |
毎週火曜日、年末年始(ほかに、臨時休館あり) |
入場料 |
無料 |
アクセス |
JR、小田急線、大雄山線、箱根登山線「小田原」駅より、徒歩15分 ※駐車場はありません |
住所 |
神奈川県小田原市南町1-5-73 |
電話番号 |
0465-22-2834 |