大型連休が明けた先週より、庁内では令和7年度諸事業の本格的な動き出しにあたっての、重要な会議が断続的に行われています。
7日・8日は、すべての部局における今年度の運営方針について、各部局長らがそれぞれ15分程度、私と両副市長の前で説明する部局長レクチャーを実施。部局長らによる、いわば施政方針演説でもあります。諸課題山積、取り組みも多岐にわたる中、15分というのはあまりに短いのですが、それぞれの部局長の考え方に即した切り出し方で、マネジメントにあたっての想いや取り組みの重点が伝えられました。当たり前のことですが、いずれの部局長も誠実に、自らのミッションに向き合い、自覚をもって職責を果たそうとしている様子を、たいへん心強く感じました。
週末を挟んで12日午前中は、まず来る市議会5月臨時会および6月定例会に上程する、補正予算の査定や諸事業の報告。当初予算では計上しきれなかった諸事業の取り組みについて、一定の推進を図るための予算案が組まれています。併せて、現時点での令和6年度の決算見込みや、それを踏まえた令和7年度の財政見通し、病院建設など大型事業を踏まえた当面の財政運営などについても意見交換。諸事業が進む反面、財政運営的には厳しさが増す中にあって、今年度以降取り組む行財政改革の取り組みが大きな意味を持つことになるでしょう。
午後には市職員コンプライアンス推進委員会を開催。昨年度の取り組みに関する有識者からの評価が報告された後、今後の取り組みについて協議。職員アンケートなどによって様々な問題が浮かび上がった本市のコンプライアンスにまつわる課題に対しては、昨年度同様、今年度もしっかり取り組んでいくことを確認。後半の自由な意見交換では、参加した部局長の間で率直な意見が交わされ、組織体制や事業遂行上の課題を具体的に解決することに加え、職員間のコミュニケーションがやはり大切であるとの思いが、改めて共有されました。
12日夕刻、8月に三の丸ホールで上演予定の、平和を願う演劇の公演について、主催団体の皆さんがご報告に来られました。上演されるのは「あの夏の絵」。演劇集団「青年劇場」による、ヒロシマの被爆者たちの証言から戦争の惨禍を振り返り記憶を語り継ごうとする若者たちの姿が描かれる作品。上演実行委員会の大久保委員長とメンバーの小山田さんより、公演に向けた準備状況をご報告頂きました。
小田原市では、戦後80年という節目に当たり、国内で唯一地上戦が繰り広げられた沖縄への中学生派遣事業などを実施しますが、これ以外に市民の皆さんが主体的に取り組む平和事業を「小田原市戦後80年事業」として認定、情報発信などに協力することとしており、この「あの夏の絵」上演もそのひとつとして先月に認定させて頂きました。他には、市民による平和合唱祭やコンサートなどが認定されており、他にも拡げていければと考えています。
平和への願いを込めた、市民有志による活動はとても尊いもの。市としてもしっかり応援していきたいと思います。