建具職人の印半纏

小田原市浜町の建具職人を営んでいた方からご寄贈いただいた資料です。
印半纏は半纏の一種で、江戸時代以降昭和の中頃まで鳶職人・大工・左官などが着用しました。
大家に出入りする職人は、その家の紋や屋号のついた半纏を盆と暮れに与えられたとされます。
これを仕着せ半纏、印半纏といいました。
その家で仕事をする際には、その家の印半纏を着て訪れました。

ピックアップ資料紹介(県社松原神社の印半纏と仕立て前の布地)

「県社松原神社」の印半纏

「県社松原神社」の印半纏

「県社松原神社」と襟に書かれた印半纏は、小田原の総鎮守・松原神社(小田原市本町2-10-16)の印半纏で、「県社」とあることから、近代社格制度があった戦前に使用されていたものであることがわかります。
仕立て前の布地

仕立て前の布地

寄贈いただいた資料には、仕立て前の布地が10組含まれていました。
これは、出入りの家から仕立てられた印半纏が贈られたのではなく、家紋や屋号を染め抜かれた布地を贈られたことを示しています。贈られた職人は自前で半纏に仕立てました。
一般的な和服は、一枚の布を切り仕立てられますが、印半纏は襟字が染め抜かれた襟を別に用意していました。全体の布地、襟、裏地が1組として贈られたようです。
写真の布地は「小田原 日の出旅館」とあり、大正時代から続く「日之出旅館」(小田原市栄町3-1-5)のものと思われます。

建具職人の印半纏資料一覧は以下のPDFをご覧ください。

建具職人の印半纏襟字一覧(寄贈者作成)

この情報に関するお問い合わせ先

文化部:生涯学習課 郷土文化館係

電話番号:0465-23-1377

この情報についてのご意見・ご感想をお聞かせください!

このページの情報は分かりやすかったですか?

※システム上、いただいたご意見・ご感想に対する回答はできません。
回答が必要な内容に関しましては、お問い合わせ先の担当課まで直接お願いいたします。
※住所・電話番号等の個人情報については記入しないようお願いいたします。
※文字化けの原因となる、丸付き数字などの機種依存文字や半角カタカナは記入しないようお願いいたします。

ページトップ