小田原の鍬

相州小田原・大磯辺ノ鍬、『農具弁理論』(個人蔵)
農業で使用する道具には、さまざまなものがありますが、その中でも鍬はもっとも知られているもののひとつです。
郷土文化館には、28点(2019年1月現在)の鍬が収蔵されています。
鍬には、平鍬(風呂鍬)、万能鍬(備中鍬、三本鍬、四本鍬)、唐鍬(トグワ)など数種類あり、形も使われ方も異なります。
小田原の鍬は江戸時代後期の文政5年(1822年)に刊行された『農具弁理論』にも挿絵が掲載されており、当時は平鍬が使われていたことがわかります。収蔵資料には、この挿絵と形、大きさが一致するものもあり、大変貴重です。
平鍬は、田の畔の側面のクロ塗りに使用したと伝えられています。
時代が下ると万能鍬が普及し、小田原においても田畑をおこす、耕す際はこの鍬が使われます。
唐鍬は、根を掘り起したり、筍を掘るために使われたそうです。
現在ではホームセンターで購入できますが、数十年前までは鍛冶屋に刃を打ってもらい、柄は棒屋(材木店)に作ってもらいました。
そのため、地域の地味(ちみ)にあった形態に調節することができたのです。
当館所蔵の鍬を分析すると、山沿いの畑作地帯では柄が短く、平地の田園地帯では柄が長い傾向がわかります。
山沿いでは、勾配があるため扱いやすい鍬が必要だったと考えられます。
郷土文化館には、28点(2019年1月現在)の鍬が収蔵されています。
鍬には、平鍬(風呂鍬)、万能鍬(備中鍬、三本鍬、四本鍬)、唐鍬(トグワ)など数種類あり、形も使われ方も異なります。
小田原の鍬は江戸時代後期の文政5年(1822年)に刊行された『農具弁理論』にも挿絵が掲載されており、当時は平鍬が使われていたことがわかります。収蔵資料には、この挿絵と形、大きさが一致するものもあり、大変貴重です。
平鍬は、田の畔の側面のクロ塗りに使用したと伝えられています。
時代が下ると万能鍬が普及し、小田原においても田畑をおこす、耕す際はこの鍬が使われます。
唐鍬は、根を掘り起したり、筍を掘るために使われたそうです。
現在ではホームセンターで購入できますが、数十年前までは鍛冶屋に刃を打ってもらい、柄は棒屋(材木店)に作ってもらいました。
そのため、地域の地味(ちみ)にあった形態に調節することができたのです。
当館所蔵の鍬を分析すると、山沿いの畑作地帯では柄が短く、平地の田園地帯では柄が長い傾向がわかります。
山沿いでは、勾配があるため扱いやすい鍬が必要だったと考えられます。
ピックアップ資料紹介(国府津の平鍬)

国府津の平鍬(風呂鍬)
右に掲載した写真は、小田原市国府津で使われていた平鍬(風呂鍬と呼ばれる)です。
江戸時代の鍬と大きさがほぼ同じ鍬で、昭和時代より前に使われていたものと考えられます。
江戸時代の名残を残す貴重な鍬です。
実物は常設展示2階の民俗資料室でご覧いただくことができます。
江戸時代の鍬と大きさがほぼ同じ鍬で、昭和時代より前に使われていたものと考えられます。
江戸時代の名残を残す貴重な鍬です。
実物は常設展示2階の民俗資料室でご覧いただくことができます。
小田原の鍬資料一覧は以下のPDFをご覧ください。

小田原の鍬資料一覧 PDF形式 :226.6KB
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この情報に関するお問い合わせ先
文化部:生涯学習課 郷土文化館係
電話番号:0465-23-1377