小田原城とその周辺

八幡山古郭【東曲輪は国指定史跡】

八幡山古郭は、八幡山遺構群とも呼ばれ、小田原駅の南西側に位置する丘陵上に東曲輪などいくつかの曲輪を展開し、戦国時代の小田原城を形成した場所です。県立小田原高等学校校地内の発掘調査でも、大規模な石組みを持つ井戸や障子堀などが確認されています。

八幡山古郭東曲輪

戦国期の小田原城の遺構である八幡山古郭は、15世紀末、伊勢宗瑞(北条早雲)が大森藤頼を破ったころの小田原城の中心地の一つであったと考えられている場所で、県立小田原高校からその東側にかけての一帯にあたり、中世の小田原城を考える上でとても重要な場所です。

また、総構は、小田原城の一番外側を巡っている土塁と空堀で、全周約9kmもあり、当時の城下町をすっぽりと囲んでいます。これは天正18年(1590)、豊臣秀吉との小田原合戦に備えて構築されたものであり、小田原城が戦国時代最大の城郭であったことを示す歴史的価値の高い文化遺産です。現在では、丘陵部にその形がよく残されていますが、平地部では、ごく限られています。

こうしたことから、八幡山古郭及び総構を含めた小田原城は、昭和13年に初めて国指定史跡に指定されて以後、何度も追加指定され、保護されて今に至っています。


住所 神奈川県小田原市城山3-24

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