天然記念物 ・中津層群神沢層産出の脊椎動物化石
中津層群神沢層産出の脊椎動物化石
(県指定 昭和32年2月19日)
【所有】 神奈川県
【所在】 入生田499 神奈川県立生命の星・地球博物館
【形状等】
陸・海生の脊椎動物化石6種7点
ステゴドンゾウ頭がい骨
サイ類左第四手根骨
ウミガメ類背甲尾部
ウミガメ類左下腹甲
ホオジロザメ類上顎歯
ネズミザメ類脊椎骨
サル類頭がい骨
【概要】
これらの化石は、愛川町小沢の砂利採取場跡の崖に表出していた約250万年前(新生代第三紀鮮新世後期)の地層から発見されました。この新生代第三紀という時代は、動物では哺乳類が、植物では被子植物が繁栄し、めざましく進化した時代です。丹沢山地の地質はこの第三紀中頃に南の海で形成されたもので、主に海底火山の噴出物が厚く海底に堆積した地層からなります。これがその後現在の丹沢のある位置まで北上し、隆起陸化しました。丹沢山地の周辺には新しく浅海が形成され、その北東辺の愛川町一帯では、鮮新世後期の中津層群と呼ばれる砂と泥の地層が、堆積により形づくられました。
指定を受けたこれらの生物が一度に同じ地層から発見されたことにより、当時の陸と海との生物相関係が分かります。また、化石は保存状態が良いなど学術的価値も高い資料です。
なお、サルの化石は国内で最古のものです。
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