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2025年05月28日(水)

五月のバラ

(写真1)フラワーガーデンの看板(写真1)フラワーガーデンの看板
 すがすがしい薫風の香る季節が訪れました。晴れた日差しに誘われて、小田原フラワーガーデンへ出かけました。この季節には、「春のローズフェスタ」が開催されています(写真1)。五月はバラの季節で、園内にはさまざまな見事なバラが煌びやかに咲き誇っています。
(写真2)真紅の薔薇(写真2)真紅の薔薇
 10時に到着すると、すでに園内は多くのバラ好きの人たちが訪れていました。駐車場から歩いていくと、正面に溢れんばかり見事に咲き誇っている真紅のバラが出迎えてくれます(写真2)。広場左手に階段があり、その上がバラ園になっています。バラの花園はバラの豊潤な香りに包まれて、真紅のバラ、ピンクのバラ、黄色のバラ、純白のバラと色とりどりです。それらの色は、どれとして同じ色はなく、ピンクから白へグラデーションになっているバラもあります。
(写真3)クイーンエリザベス(写真3)クイーンエリザベス
 バラを見る楽しみは、バラの花そのものもありますが、その名前を知る楽しみもあります。バラの名前には、そのバラを育てた作者の名前への想いが込められているのでしょう。名前が知られた人物であれば、なおさらその人への敬愛の想いが伝わってきます。それらの魅力的なバラをご紹介しましよう。
 まずは、ピンクのバラの代表作、その名も「クイーンエリザベス」です(写真3)。四季咲大輪系で微香です。ピンクの花弁が緩やかに波打ち、女王の名に恥じない見事なバラです。作られたのは1954年アメリカで、エリザベス女王の戴冠にちなんで名づけられたそうです。すでに開発から70年の歳月が過ぎ、20世紀を代表するバラの銘花です。クイーンエリザベスの花言葉は、淑やか、温かい心、幸福、感謝で、イギリス国民だけでなく世界の人々に慕われた女王らしい花言葉です。
※)四季咲大輪系とは、1年に何度か、主に春、夏、秋の3つの季節に咲く大輪のバラの品種のこと。
(写真4)サンライトロマンティカ(写真4)サンライトロマンティカ
 「チャイコフスキー」など黄色いバラも多い。「サンライトロマンティカ」は、輝くイエローの花弁が豪華なバラです(写真3)。開き始めたころは、薄いイエローのバラらしい姿をしていますが、開花するにつれてイエローの輝きが増して、花弁が幾重にも重なった濃厚な佇まいとなります。2005年中輪房咲き系の強香で、フランスで作られました。密に花をつけるため、花束のような雰囲気を醸すバラです。黄色いバラの花言葉には、「嫉妬」「愛情の薄らぎ」などがありますので、恋人には贈らない方がよいかもしれません。
※)中輪房咲き系とは、花径が中くらいのサイズで、一房に複数個の花が咲く品種のこと。
(写真5)プリンセスドゥモナコ(写真5)プリンセスドゥモナコ
 グラデーションになっているバラも魅力的です。「プリンセスドゥモナコ」と名付けられたバラは、花弁の縁がパステルピンクで、その内側は白色です。ピンクの縁は、外に丸く反ったフリルがかかってお洒落です。1981年フランスで作られた四季咲大輪系で、中香です。モナコ公国の故グレイス・ケリー王妃に捧げられたそうです。バラを愛していたグレース太公妃を偲んで、1984年にモナコ大公レーニエ3世が、「グレース太公妃薔薇園」を作庭されたそうです。その薔薇園には、300種以上6000株のバラが植えられているそうです。プリンセスドゥモナコの花言葉は、「気品」「愛情」「魅力」「優美」です。人気絶頂のハリウッド女優からモナコ大公に見染められた太公妃のエレガントな人柄を表しているようです。
(写真6)ブルームーン(写真6)ブルームーン
 魅惑的な色合いのバラもあります。その代表が「ブルームーン」と言えるでしょう。バラ園の中でも、ひときわ異彩を放っているバラです。ドイツで1964年に生まれました。藤色の花弁はエレガントな雰囲気を醸しています。3年から5年に一度、同じ月に満月が2度あるときがあり、2回目の満月を「ブルームーン」と呼ぶそうです。そこから「once in a blue moon」、即ち、めったに起こらないことの意味が生まれたそうです。花言葉は、「かなわぬ恋」「できない相談」などがありますので、一人で楽しむ方がよいかもしれません。
 さまざまなバラを楽しんだ後に一休みするならば、売店にソフトクリームが売っています。小田原フラワーガーデンしか売っていないのが、「ローズピーチ・ジェラート」です。ローズの香りにピーチの味が魅惑的なジェラートです。
 小田原フラワーガーデンでは、今回紹介したバラ以外にも数多くのバラを鑑賞できます。自分好みのバラを探すのも楽しみです。小田原フラワーガーデンのバラは、6月初旬まで楽しめるそうです。ぜひお出かけください。

記:広目子

2025/05/28 13:11 | 季節

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