市長の日記

市長の日記

2025年08月12日(火)

宅建協会からの要望、長崎訪問

 この週末は酷暑から一転、全国各地で雨模様となり、九州では災害級の豪雨となっています。小田原でも10日から強雨をもたらす雲が断続的にかかり、夕刻には大雨警報、土砂災害警戒情報レベル4が発表。職員らが急遽登庁し準備態勢を整えました。その後雨脚は弱まったものの、まだ降雨はしばらく続きそうで、現時点(11日16時)で警報解除には至っていません。

 7日、神奈川県宅地建物取引業協会小田原支部の皆さんが来庁。市のまちづくり政策などに対する要望書を頂きました。都市計画、空家等対策、開発手続き等のデジタル化、ゼロカーボン・再エネ活用の整備費支援、独居者や生活保護世帯への配慮、富野由悠季さんとの協定を活かしたまちづくりなど、多岐にわたる内容。行政では対応しきれない、住環境にまつわる様々な取り組みにおいて、宅建協会さんの存在はとても重要です。今後もしっかり連携して取り組みます。
 8日、朝5時前に小田原を出発。長崎で開催される、戦後80年を記念しての平和首長会議への参加と、9日の平和祈念式典に列席するため、羽田から長崎へと飛びました。
 国内で約1700,海外も合わせると実に8500以上の自治体首長が加盟する、世界で最も大きな首長ネットワーク組織。全世界から参加する総会は4年に1度、被爆地である広島か長崎にて開催されることとなっています。
 長崎まで新幹線が開通、開発著しい長崎駅周辺の会場にて、4日間にわたるプログラムが行われます。初日の爆心地での献花、2日目の開会セレモニー、基調講演、被爆者の証言、複数のテーマでの会議、3日目の平和祈念式典、国内加盟都市の総会、最終日には宣言の採択と続きます。私はこのうち2日目・3日目に参加。全国各地の首長の皆さんと旧交を温めつつ、各国・各世代から発せられた平和へのメッセージや行動提言に耳を傾け、またディスカッションにも参加しました。9日は朝から大雨でしたが、平和を願う世界中からの願いが届いたのか、式典直前に雨は奇跡的にあがり、全ての式次第は予定通り進行。鈴木・長崎市長の力強い平和宣言、被爆者代表の西岡さんからの「平和の誓い」、小学生や高校生たちの合唱など、いずれも胸を打つものでした。
 平和首長会議への参加を通じて、強く感じ、気づかされたことが2つあります。ひとつは、「平和」への活動は、行政でいうところの1つの事業領域ではなく、全ての行政事業、そしてまちづくりや人づくりの取り組みの最終的な目的である、ということ。大切なのは、「非戦」「核廃絶」といったことにとどまらず、「自由」「民主主義」「多様性」「包摂」といった理念が実現された社会を創造すること。もうひとつは、若い世代の中に、オーソドックスな平和運動の型にとらわれず、自分らしい生き方やまちづくりへの主体的参加を通して、自由に「平和」を表現する動きが育ってきていること。高校生たちのしっかりした考え方と行動力、若手首長の堂々たる発言など、大いに刺激を受けると共に、小田原で目指している「平和を創る」取り組みの大切さを心に刻んだ長崎訪問となりました。
​​​​​​​ 会議の合間に、以前より観光まち歩きで交流のある「長崎コンプラドール」理事長の桐野さん・田中さんに、長崎の居留地付近を少しご案内頂き、併せて市民主体のまち歩き事業「長崎さるく」立ち上げ時の様々なエピソードを聴かせて頂きました。小田原でも大いに参考にさせて頂くつもりです。

2025/08/12 13:21 | 未分類

 

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